闘う社長の再起編

大きな夢を持って、日々、いろいろな事と格闘しています。
このブログは、そんな私の毎日の成長記録です。

盲ろうのスーパーマン

2010年02月17日 10時40分45秒 | Weblog
人間の隠れた能力というのは、本当に素晴らしいと再度確認する事があります。

以前、このブログでもご紹介しました全盲の人が、
手で色を識別できる能力も、その人間の素晴らしい能力の一つでしょう。
昨日、見たNHKのテレビ番組「爆笑問題のニッポンの教養」に出演された
東京大学の福島智教授も人間の隠れた能力をフルに発揮されている人です。

福島教授は、盲ろう者です、即ち、目も見えず、耳も聞こえない人です。
子供の頃に病気で全盲になられ、20歳前で難聴になられたのだとか。
目も見えず、耳も聞こえない状態を想像してみてください、
福島教授も仰っていましたが、絶望的な気持ちになるのは当然でしょう。

人間は、社会の中で他人とつながりを持ちながら生活している動物です。
健常者の場合、映像、音声、触覚などのすべてを使って、
他人とのつながりを認識しながら生活していますし、
視覚障害者の方など障害者の方は、失われた機関以外の能力がそれを補い
他人とのつながりを認識しながら生活しています。

映像や音声の場合、他人と離れていても受け取ることができますが
福島教授のように、それらを認識する機関、即ち目と耳の機能の二つが
失われている場合は、接触でしか他人を認識できないので
とてつもない孤独感に襲われます。
世界中に自分しか感じる事ができないのですからね。

しかし、福島教授の場合、その親御さんが指点字といういわば接触による
コミュニケーション方法を考えだされたので、
現在はそれを使って自由に他人とコミュニケーションをとる事ができます。
ただ、声を出す事はできるので、入力は指点字、出力は声です。
その指点字のコミュニケーションが、まさに人間の隠れた能力の一つです。

もちろん、福島教授に指先を使って指点字で福島教授の指に情報を
伝達する人が必要なのですが、それを伝達する側の人も凄い!
その入力の速い事、速い事。
福島教授はそれを、脳の中で即座に文章に変換できるのですからね。

そのスーパーマンぶりもさる事ながら、私たちが考えなければならない
問題提起が、福島教授の存在そのものにあります。
私たちは、障害者の人と言えば、目が見えない、聞こえないなど
単一の障害しかもってないと思っています。

例えば、白杖を持った人の横を自動車で通り過ぎる場合、
徐行して通りますが、それは白杖を持った人が自動車の走行音や
エンジン音が聞こえるので気をつけてくれるだろうと期待します。
殆どの場合、白杖を持った人は音が聞こえるという事を前提にしています。

単一の障害を持った人をサポートする人や団体はたくさん存在します。
しかし、福島教授のように、複合した障害を持っている人を
総合的にサポートできる人や団体は殆どありません。
これは、福祉の隙間であり、このような複数の障害を持った人の
総合的なサポートをする人や団体が必要です。

そこでふと思ったのですが、単一の障害を持った人でも
通常の生活をしている人ではなく、
ホームレスになっている障害者のサポートはどうなっているのでしょう?
その点については、誰も実態調査をしていないような気がしますね・・・


今日目に付いた記事:
 ・介護や観光、働く技能にお墨付き 11年度にも検定制度
  行政も検定ブーム? まぁ客観的に評価する事は良い事だとは思いますが

今日の気持ちステータス:

今日の一言:
 人間は気持ち次第で、それぞれ置かれた立場での最大の能力が発揮できる