3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

日本語の乱れー「お疲れ様」の乱用

2013-01-14 12:30:40 | 現代社会論
今日の日経、社会人のマナーというのが掲載されていた。 たしかに名刺のやり取りのマナーなどは大切である。

気になったのは、社内のメールの冒頭に「お疲れ様」をつけるとよいでしょう、と書いてあった。 こういう社会人マナーとして、こういうふうに「お疲れ様」を使うのがポピュラーになっているのか、と、驚きである。
お疲れ様をメールの冒頭に使うこと、 これはやめたほうがよい。

最大の理由は、 メールを送信する相手が「いつも疲れている」というわけではないからである。もっとも競争の激しい業界では、いつもお疲れ様状態なのかもしれないが、受け取る方が送信者を「バカ」と思う。

朝から張り切って仕事をやろうと思って、メールチェックしようとしてPCを立ち上げ、そんなときに、最初に「お疲れ様」というメールをもらるとげんなり、本当にこいつはバカだ、と思って、そういうメールには返信をしたくなくなる。自分が疲れているから相手も疲れているのだと思うのだろうか、やめたほうがよい。

帰り際にお疲れ様というのはわかる。

真夏にある会議に汗を汗をふきふきいったところ、「わざわざお疲れ様です」といわれたことがあるが、これも「ばか」と怒鳴りたくなる言葉である。多分、本人は丁寧に対応しようとしていった言葉なのだろうが、すでにわざわざをつかったところがおわっているが、お疲れ様といわれると「別に疲れていないから」と反論したくなる。

「長時間の会議でさぞやお疲れになったことでしょう」という感謝の気持ちが含まれていればOK。
会議のはじめからお疲れ様ですは、終わってしまうだろう。

遠方より、暑い中をお運びくださいまして、心より感謝申し上げます、というのなら、よい。

お疲れ・様、は、いかにも相手に思いやりを感じさせない言葉である。
「骨折り損のくたびれ儲け」みたいなときに相手の苦労をちょっと馬鹿にしていうとき、「お疲れ様ですねえ」というのである。

そんなことばをメールの冒頭につけろと指導をしている「社会人マナー」担当者は、いかがなものか。本当に日本語の美しい使い方を知らない人が変なマニュアルを作って、日本語を乱しているようにしか思えない。

とにかく、年長、目上には労いのことばは使ってはいけないのだ。お疲れ様であるとか、ご苦労様ですとか。ここがツボである。
そこのわかいもん!使うなよ。

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