ロンドンの暴動がイギリス国内に飛び火している。
イギリス社会は病んでいる。
WW2中にベバリッジ報告がだされそこから護送船団方式の巨大な福祉国家を形成したが、その後、イギリス経済は不況にみまわれ、英国病といわれ、国営企業の行きづまりが社会問題となった。
サッチャー政権では、「大きな政府」を返上し、いわゆるベバリッジ体制としての福祉国家に大ナタが振るわれた。自己責任の強調、公営から民営化の転換という大ナタが振るわれた。その結果、国民の間に経済格差、生活格差、教育格差、文化的な格差が拡大してしまったといわれている。
その後、労働党ブレア政権が誕生。そのゆがみを是正しようと、大きな政府でもなく、小さな政府でもない「第三の道」を模索すべく、増えるニート対策、移民との融合政策で、教育教育教育、社会的排除対策を進めたことは記憶に新しい。
経済グローバリーションの流れは早く、当然ながら、一国の経済政策、労働政策、教育政策で済む問題ではない。しかも、イギリスはEUにもかかわらずユーロにははいっていないという微妙な立場である。さらに、高齢化の進行は激しく、人口構造の変化は労働市場にも影を落とし、若者は職にありつけず、若者の失業率はことに高く、不満はたまる一方であったといえる。
浜先生流にいえば、がつがつ稼がないで過去の遺産や観光で食べる「老楽大国」をむしろめざすべき、もっとゆるい生活を楽しむべきなのかもしれない。
が、しかし、キャメロン政権はかなりきびしい財政の引き締めをおこない、社会保障削減をおこなった。結果、明日の生活の見通しが立たない、若者は職業訓練もままならず、の状況だった。精神的に荒廃した若者の社会への怨恨にも似たエネルギーがたまっていけば、このような暴徒と化すことは想像に難くない。
若年労働者が希望をもてる政策、それにはとりもなおさず、社会保障であり、教育保障による下支えが必要だとおもうが、それを根幹にすえた社会政策の見直しが必要なのであろう。
コミュニティのなかで移民の人々が単なる安価な労働力としてではなく、社会の一員としてその尊厳を守られ大切にされているという感覚をもてるような支援の在り方が必要だと思う。りっぱな融合政策があっても、それが社会成員ひとりひとりの内面まで浸透し、国家やコミュニティから大切に扱われているという感覚をもてなければ意味がない。3kの仕事は移民にお願いするが、コミュニティの一員としては認めないなんていうことがあれば、それはとても不幸なことだろう。
我が国は、震災津波発電所事故で疲弊している。未来を語るほど長生きできないのではないかという不安と諦念が蔓延していて、イギリスをはじめとする欧米諸外国とはポジションが違うかもしれないが、それでも、3.11以前のアキバ事件や最近のネット・ツイッター中傷、東海放送テロップ事件、児童ポルノの氾濫・・・をみると、別の形でやはり若者のみならずすべての人々に鬱憤は鬱積していると思える。3.11以後、世界の新秩序をどうつくるか、世界規模でかんがえなければならない。
イギリス社会は病んでいる。
WW2中にベバリッジ報告がだされそこから護送船団方式の巨大な福祉国家を形成したが、その後、イギリス経済は不況にみまわれ、英国病といわれ、国営企業の行きづまりが社会問題となった。
サッチャー政権では、「大きな政府」を返上し、いわゆるベバリッジ体制としての福祉国家に大ナタが振るわれた。自己責任の強調、公営から民営化の転換という大ナタが振るわれた。その結果、国民の間に経済格差、生活格差、教育格差、文化的な格差が拡大してしまったといわれている。
その後、労働党ブレア政権が誕生。そのゆがみを是正しようと、大きな政府でもなく、小さな政府でもない「第三の道」を模索すべく、増えるニート対策、移民との融合政策で、教育教育教育、社会的排除対策を進めたことは記憶に新しい。
経済グローバリーションの流れは早く、当然ながら、一国の経済政策、労働政策、教育政策で済む問題ではない。しかも、イギリスはEUにもかかわらずユーロにははいっていないという微妙な立場である。さらに、高齢化の進行は激しく、人口構造の変化は労働市場にも影を落とし、若者は職にありつけず、若者の失業率はことに高く、不満はたまる一方であったといえる。
浜先生流にいえば、がつがつ稼がないで過去の遺産や観光で食べる「老楽大国」をむしろめざすべき、もっとゆるい生活を楽しむべきなのかもしれない。
が、しかし、キャメロン政権はかなりきびしい財政の引き締めをおこない、社会保障削減をおこなった。結果、明日の生活の見通しが立たない、若者は職業訓練もままならず、の状況だった。精神的に荒廃した若者の社会への怨恨にも似たエネルギーがたまっていけば、このような暴徒と化すことは想像に難くない。
若年労働者が希望をもてる政策、それにはとりもなおさず、社会保障であり、教育保障による下支えが必要だとおもうが、それを根幹にすえた社会政策の見直しが必要なのであろう。
コミュニティのなかで移民の人々が単なる安価な労働力としてではなく、社会の一員としてその尊厳を守られ大切にされているという感覚をもてるような支援の在り方が必要だと思う。りっぱな融合政策があっても、それが社会成員ひとりひとりの内面まで浸透し、国家やコミュニティから大切に扱われているという感覚をもてなければ意味がない。3kの仕事は移民にお願いするが、コミュニティの一員としては認めないなんていうことがあれば、それはとても不幸なことだろう。
我が国は、震災津波発電所事故で疲弊している。未来を語るほど長生きできないのではないかという不安と諦念が蔓延していて、イギリスをはじめとする欧米諸外国とはポジションが違うかもしれないが、それでも、3.11以前のアキバ事件や最近のネット・ツイッター中傷、東海放送テロップ事件、児童ポルノの氾濫・・・をみると、別の形でやはり若者のみならずすべての人々に鬱憤は鬱積していると思える。3.11以後、世界の新秩序をどうつくるか、世界規模でかんがえなければならない。