さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

古材の建前~土台のひかり付けから

2024年07月24日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

屋敷再生プロジェクト、上雪隠保存修理工事の続きです。

 

基礎工事が終わりましたので

前回の記事はこちら↓
上雪隠 保存修理工事~シュミットハンマー

次は土台敷きです

 

隣境に面していた部分の既存土台は溶けて(腐って)しまっていましたので

土台を入れ替えます。

 

既存建物解体後 現状の無残な土台・・・

 

新しく入れ替える土台は、礎石に合わせてひかり付けします

ひかり付けとは

凹凸のある材(今回は礎石)の形状にあわせて、相手の材(土台や柱など)を削り取ることです。

いつも私達の現場をお願いしている大工さん

土台のひかり付けはこの現場で2回目。

だんだんと慣れてきたようでした

 

栗材の土台。

ひかり付けが見事です

 

土台敷きに続いて建前です

 

一旦解体した材を、根継ぎ(金輪継ぎ)等の加工をして

新築のように建前します!

 

スタンバイしている古材

 

 

建前開始です

 

棟が上がりました

 

既存の棟木 

金輪で継いでありました。

 

上棟です

 

続いて垂木。

古材の垂木にいつものタルキック

 

化粧野地板(羽重)

既存の野地板の再利用は難しいので全て新材に入れ替えました。(補助金はでないけど

 

次に化粧野地板の隙間防止用に黒いシート(アスファルトフェルト)を敷きます。(自己負担)

これも私達がよくやる手法で

古色で仕上げる化粧野地板の隙間から、その上の荒野地板の白木が見えるのがみっともないなぁと

あえて黒いシートを敷いているのです。

アスファルトフェルトがたまたま都合が良かっただけで防水紙として張っているわけではありません。

とはいえ、2次防水(いえ3次防水か)として役には立つかと思います

 

更にその上に屋根下地用としての荒野地板を張ります。
(なぜか野地板に関しては劣化状況に関係なく僅か2割程の数量分しか補助金でません

荒野地板と化粧野地板の2重構造。(ほぼ自己負担

 

さてここからが屋根工事となります。

ちなみに、こちらのアルファルトルーフィングが屋根防水用です。

 

なーんか凄いですよね

保存しなければならない上雪隠とはいえたかが小屋(←ぞんざいな言い方でスミマセン

2重の野地板に加え、2重の防水紙!

そこまでやるか?(笑)

はい

建築一家ですから(笑)

 

さすがに屋根断熱はしませんでした(笑)

生活空間として機能させる訳ではないので。

 

 

ということで今日はここまで。

ちなみに、この記事の内容は2023年2月~3月頃の工事のことです

今年度の工事について書く前に、時系列で1年前の工事について書いております

 

では次は屋根工事です。

(続く)

 

 

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上雪隠 保存修理工事~シュミットハンマー

2024年07月14日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

2022年から始まっている我が家の屋敷再生プロジェクト上雪隠保存修理工事

前回の記事から1年以上も経っておりますが

まだ今年も引き続きやりますので、一先ず、前回の続きの記事を書きたいと思います

 

前回までの内容はこちら 

2022年11月29日 我が家の屋敷再生は続く~海野宿「扇屋」上雪隠保存修理工事 

 

さて、我が家の上雪隠の現状は土台が朽ちており

通常ならば、

揚前をして基礎工事土台交換柱根継ぎをするという工程をとるところですが

建物の立地上、隣家と接近していることと

加えて、以前主屋の修理工事をした際に土中からでた大量の石が上雪隠の前に山積みになったままだったため

とても揚前して基礎工事ができる状態ではありませんでした

 

ので、やむを得ず建物を一旦ばらして再度建てなおす、という手法を取ること

 

解体前

 

解体後

礎石だけの状態になりました。

 

さてここから基礎工事をやります

 

礎石のレベル確認

 

障害物だらけの中で礎石を不陸防止&補強するためのコンクリート型枠を組む。。。

まずは礎石の片側のみコンクリートを打ちます(1回目)

 

 

次に礎石の反対側の型枠を組む。

独立した礎石も一体化して繋がるようにする。

型枠が凸凹!

新築ではあり得ない姿ですね

この状態で2回目コンクリート打設。

 

更にもう一か所、一段低いところにある独立柱用の礎石を一体化させます。

3回目コンクリート打設。

 

やっと基礎完成です!(といっても2023年2月の話ですが

 

さて、ブログをご覧になっている皆さまは

これはどうなっているの?!と

思われるかと思います

申し訳ありませんが、、、とてもブログでは説明しきれません

ごめんなさい!

 

要するに、傾斜のある地盤にただ並べられている礎石を

コンクリートを使って(最終的に主屋と)一体化させる基礎工事 でした

 

 

さて、基礎工事は出来ましたがご覧の通り

狭い場所で計3回に分けてのコンクリート打設。

とてもではありませんが生コン車を呼ぶような量ではありません。

なので、コンクリートを手練りで作り打ちました。

 

その手練りコンクリート強度をですね、、、

現場監理者である市の委託設計事務所より測定するように命じられまして

一瞬、はぁ?!とは思いましたけど

(心の声:こんな上雪隠程度の小屋の補強基礎にそこまで求めるか?!)

初めての方でしたので真面目に監理しているんだなと前向き受けとめまして

(心の声:見る場所が検討違いでは?)

シュミットハンマー用意しましたですよ!

(心の声:シュミットハンマーの費用、見積もりにも当然無いけど自己負担しろと?!)

 

 

コンクリートサンプリング用の型枠

 

 

コンクリートサンプル 材齢28日の強度をシュミットハンマーにて計測

(後で分かったことなのですが、日数の計算を間違えて28日ではなく29日でした

 

ついでに主屋の布基礎も計ってみましたよ

材齢18年!(笑)

 

結果は

手練りコンクリート サンプル 材齢29日 30.2 N/mm2

手練りコンクリート ベース部分 材齢29日 33.8 N/mm2

レディーミクストコンクリート 呼び強度21N/mm2 主屋布基礎 材齢18年 43.1 N/mm2 

 

わぉ~

なーんだ。手練りでも全然大丈夫じゃない!

 

シュミットハンマーは高い買い物でしたけど

こうやって計測してみると安心できますね

 

(続く)

 

 

 

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我が家の屋敷再生は続く~海野宿「扇屋」上雪隠保存修理工事

2022年11月29日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

海野宿「扇屋」の上雪隠(かみせっちん)保存修理工事はじまりました!

と言いましても2ヶ月前くらいからなんですが^^;;

 

ちなみに海野宿「扇屋」は私共の所有する屋敷でございます。はい。

でも私達はこの地に古くから住む者ではございません。

2002年にこの屋敷を競売で取得し移住してきた者です。

今年が2022年ですから、この屋敷で奮闘してきてちょうど20年経ちました

 

「扇屋」という屋号は、この屋敷の前所有者が使っていた屋号です。

ただ歴史的に紐解けば、江戸時代は旅籠屋で「松屋」という屋号だったそうです。

 

私達がこの屋敷を取得した時、確かその当時の保存会長さんだったか(記憶は曖昧ですが)

「扇屋」という屋号を続けて欲しいと頼まれましたので、そのまま扇屋を名乗っております。はい。

 

そんな我が屋敷ですが、

取得当時は凄まじく荒れた屋敷でして、

古民家再生というよりも、屋敷再生がミッションでした。

で、

頑張り続けて早20年、、、未だにミッションは達成できず

屋敷の工事は途切れ途切れながらも続いております。

 

心のどこかでは、もう私の代では無理だと思いつつ、

しかし!

保存指定されている建物は何とか修理をして次世代にと思っている次第でございます

 

我が屋敷で保存指定されている建物は下記の3棟

  主屋
  (上雪隠は主屋の一部としての扱い)

  土蔵

  外便所

 

保存指定されているこれら建物のうち、

主屋は既に2005年度から2007年度の3年に渡って保存修理しましたので、残すは付属屋の修理です。

 

付属屋の修理をやりたいです

と手を上げて、海野宿の保存修理事業の順番を待つこと数年。

ようやく今年、我が家に順番が回って参りました

 

今年2022年度(令和4年度)は、主屋に続く上雪隠を修理(一期工事)。

来年2023年度(令和5年度)以降は、上雪隠の二期工事、そして土蔵の修理へと続く予定です。

 

こうして20年の間にあれこれと屋敷を弄ってきましたが

我が家の屋敷工事を時系列にするとこんな感じなりました

 
1、2004年 離れリフォーム&主屋の補強(自己負担)
2、2006年~2008年 主屋保存修理(基礎、屋根、外壁、耐震)
3、2009年 付属屋工場 補強並びに一部解体
4、2015年 離れ 薪ボイラー導入
5、2016年 工場下屋 大雪倒壊のため改築
6、2017年 主屋座敷、出格子 内部工事
7、2018年 主屋 電気配線工事(ライトアップ可能に)
8、2019年 工場屋根補修
9、2021年 工場下屋 屋根張り替え
10、2022年 上雪隠保存修理工事(一期工事) ←今ここ
11、2023年~2025年 上雪隠、及び土蔵保存修理予定
12、? 主屋の内部工事(未完成部分を完成させたい)
13、? 離れのメンテナンス工事(終の住み家として恐らくやらないといけない)
 
 
恐らくこの辺で我々は6~70代となるので、屋敷を弄るのはこれが限界でしょう。。。

 

いくら建築を生業としていても、自宅の工事なんてものは本当は二の次三の次。

なんですが

伝建地区という事もあり、やらないといけないものはやらないといけませんし

老朽化している建物を放置しているとどんどん壊れていきますから、修理せざるを得ない

 

この屋敷での苦労は、一生、話のネタになりますね

 

ということで、自宅のことを書きはじめるキリがありませんので

いい加減、本題に戻りましょう!

 

令和4年度 海野宿「扇屋」上雪隠保存修理工事

 

上雪隠(かみせっちん)とは、昔のお客様用のお便所の事で、奥座敷の近くに設けられています。

こちらが主屋に続く上雪隠 ↓
保存修理工事前 現状

工事前の状況。

かなり傾いております。。。

 

それより、そのは何?!と思われるかもしれませんが、これは主屋の基礎工事をした時に、土中から出てきた石でございます・・・

未だに始末出来ないでおります。。。

写真左手が主屋で、そこから渡り廊下で上雪隠。

 

主屋は先にも書きましたが、

2005~2007年に主要構造部は補助金の対象となるため保存修理工事をしたのですが(自己負担額は2割)

補助対象外の部分については全額自己資金工事となるため当時は資金が全然足りず

未完成のまま保留。

その後、少しずつ出来る工事はやってきましたが、未だ完成しておりません

 

主屋は未完成の状態ではありましたが、

2008年に初代スタッフ君を迎え入れるにあたり仮設的に事務所として使うようになり

これまでスタッフも4名くらい事務所に出入りしましたが

一向に主屋の整備は進まず、

事務所には水回りは無いまま・・・(お手洗いは離れへ

断熱材も未施工のままで冬は寒く・・・

スタッフ達には辛い思いをさせたと思ってます

 

 

更に知人達からも、早く事務所にトイレを作って!と言われ続けておりましたが

とにかく工事をするためには障害となる物が色々イロイロありまして、なかなか重い腰が上がらず(実際にヘルニア騒ぎで大変だったし

主屋の修理工事をしてから14年くらいも経った今!

ようやく上雪隠の保存修理をやることになり、もしかして念願の事務所のトイレがこれで作れるかも!

という段階になりました

(事務所にトイレを設けるのは当たり前だろうって皆さま、思っていると思いますが^^;;)

 

2004年の離れのリフォーム時に、離れの水回りを下水道に接続したのですが、

その際に主屋(事務所)のトイレ計画もして事前配管はしました!

が、

この古い上雪隠の方は何にも考えてなくてどうしようか悩んでいます

この上雪隠を下水道に繋げて、事務所のトイレとしても使えるようにするべきか。。。

しかしこれを下水道に接続するには、また自己負担で設備工事をやらないといけませんし

その前に石の山を何とかしないと掘削工事が出来ない

我が屋敷の工事は悩む事ばかりです

 

そんなことで、私達、
栖風采の現場と、海野宿の保存修理工事2件(うちと、ご近所さん)の3物件今年度中に形にしないといけないため、

下半期は非常に慌ただしい日々でございます。

2022.9.18 足場組立

 

本当は、このを先に撤去してから工事着手を予定していたのですが、

頼りにしていた基礎屋さんが、もう予定が一杯で年内は無理、とのことで

石の処分を諦めて、石の上に足場を組む事にしたうちの旦那さん

 

そしていよいよ上雪隠の解体が始まりました。

まず貴重な便器を外します。

上雪隠の古便器。染付の便器です☆



上雪隠はいつの時代の建立なのか、また、この便器は何時頃の物なのか。

私はこの屋敷の所有者の変遷から大正期頃ではないかと推測しております。

 

次に屋根瓦の撤去。

2022.10.8

 

 

この鬼瓦はもちろん再利用します。

そして鬼瓦だけでなく、他の古瓦も出来るだけ再利用しよう!ということで進めています。

 

海野宿の保存修理は殆どが瓦を新調しています。

古瓦を再利用する場合、耐久性や雨漏りのリスクがあるため、民家でそこまでやらなくても、という事のようです。実際私共の主屋の瓦も、全て新調しました。

 

ただ今回は上雪隠。

生活で使うトイレとしては考えていないので、保存、見学用として出来るだけ現状維持に努めます。

なんですが、そうはいっても、ただ保存するだけじゃつまらないので、活用も考えたい

願わくば、古便器を使用して水洗化できないものかと考えてたりもします。←そんな事、できるのだろうか?

こうやって、いろいろ考えるのは楽しいことなので(設計屋ですしね)

いろいろ検討し続けたいと思っています

 

古瓦

下ろした古瓦。使える瓦は再利用する予定です。

 

瓦が全部下りたところで、屋根に登ってみました

北側をみる。

(正面に見える土蔵は来年度以降、修理する予定です

 

相変わらずのへっぴり腰で屋根に登り写真を撮っていたら、大工さんに

「おらでも登らないところに、よく乗ったなぁ 笑」

と言われてしまいました。

 

ええっ?!!

 

垂木が大丈夫そうな所を一応確認して登ったつもりだったのですけども

南側(主屋側)を見る。

お隣さんとの屋根の絡みなど普通は見れないのでとても貴重なアングルです。

 

野地板を剥いだ状態。

 

さて、今回の修理方法ですが、

あまりにも建物が朽ちて傾いているので揚前して修理をするのではなく、

一旦、全てを解体し、再構築するという手法を採ることで了解を得ています。

なので、部材に番付けして解体します。

建物を自分でも軽く測量し(私は今回、設計の立場ではなく施主なんですが

その野帳に大工さんが番付。

市の委託設計事務所によって作成された補助金用の設計図面は一応頂いてはいるのですが、簡単な図面しかないので

結局、保存記録用、そして大工さんの施工用として必要な情報は自分で測る破目に

垂木にはマジックで番付。

 

構造材には番付を書いたベニアを釘で張りつけるという方法

 

次に壁の解体。

 

解体した壁土は一部再利用するつもりですので

土壁の表層の漆喰と中塗りを剥ぎ、

それから荒壁を落とし、

最後に小舞を撤去する、

という順番で解体。

 

で、その土壁の解体中に、うちの旦那さんがある発見をしました

荒壁の中に、なんと!漆喰が所々、混ざってるではありませんか。

ということは、この荒壁は転用土だったということです。


漆喰発見

 

荒壁を落とした状態

 

元々転用土だった荒壁ではありますが、一応、また再利用しようと思ってますので保管をしておきます。↓

荒壁土保管用の箱を事前に大工さんに作ってもらってありました。

 

ということで、この荒壁土は再再利用ってことになりますね!

これって究極のSDGsじゃないでしょうか☆

といいますか

保存や再生修理工事そのものが本質的にSDGsなんですよ。きっと!

2022.11.11

土壁を落とし、小舞も撤去し、軸組みの状態になりました。

 

さて、ご覧の通り、、、建物相当、傾いております。。。

奥にみえるガラス戸が水平ですので、梁一つ分くらい下がっています

梁一つ分、落ちているのではなく、

土台がとけて(腐って)無くなっている

ので、その分が落ちているのです↓

さて、これだけ酷い状況ですので、

揚前して基礎工事をやるというのも難しく、足場も悪いので

軸組みを一度、解体をして、再度、組みあげるという方式で修理することになりました。

ですので、一旦、解体した材を保管する場所が必要。

工事用地を確保するために、今年は家庭菜園もやめ、敷地内をいろいろ整理。

これが私にとってはかなりの肉体労働となりまして、、、

また足腰悪くするのではないかと用心しながら無理をする日々

 

大工さんの作業場 兼 材料保管場所としてテントを設置

テントは自腹

今年から数年は工事が続くので、テントはやむを得ないかなぁと。

見ため的に、白いテントだといかにもって感じなので、茶色のテントを購入しました

解体した棟木です。

 

2022.11.22

解体がほぼ終わり、土台と基礎だけの状態。

遺跡の発掘みたいにも見えますがこれは便槽です。

コンクリートで作られているので、建物の年代的には昭和初期か大正期くらいでしょうか?

戦前は間違いないものの、年代を特定するものがありません。

 

ただ、この屋敷を取得して直ぐに片付けをしていた際、年代を想像できる物があって、

それを取ってあったハズなのですが、それが今や見当たらない。。。

私の記憶だけが頼りなんですが、その記憶がアテにならない。。。

確か大正と思った記憶だけがぼんやりと。

あと、上の写真にも写ってますが、この上雪隠には転用材があちこちに用いられています

この柱も転用材。しかもここだけ堅木。

框の跡があったので、もしかして主屋の格子まわりに昔使われてた柱じゃないかと推測。

主屋の保存修理をした時に、格子戸まわりの柱が一本、抜かれてた痕跡があったので。

(また改めて調べてみるつもりです。)

 

自宅だからといって仕事でもないのに(私は一応施主なのに)

こんな事ばかりやってたら本当に仕事になりません(泣)

そしてお金にもならない。それが一番困る

 

今年度の上雪隠の修理は、基礎工事、建前、屋根工事、までで終わりでしょうか。

壁は来年度に持ち越しですって。

 

壁については土壁をまた作り直すことになるのですが

松代の古民家再生現場で既に竹小舞掻きは経験しましたので、我が家でも小舞やります!

なんですが、

現状が葦を使った小舞なので、文化庁的には松代でやったような竹小舞は現状と違うため原則としてNGだそうです。

ま、でも、一応、竹小舞でも民間ですし条件付きで大目に見ましょう、と文化庁には言われましたが、

左官屋さんに相談しましたら、あっさり、葦でやろうよ!

ですって。

 

えええええ

 

実際、海野宿の保存修理工事でそこまで本格的に保存修理工事やってるところは一棟もないんじゃないかしら。

うちの主屋の保存修理だって、当時の市の委託設計事務所の設計通りに作りましたけど、

土壁どころかラスカット下地に土中塗り仕上げでしたし

 

葦小舞

え?

やる?

まじで?

葦、河原から採ってくるの?

どーすんの?!(笑)

 

もう、こうやって、いろんな問題を面白がる人が、我々の周りには多いといいますか

そういう人しか、こんな、保存修理だの再生工事だのって面倒臭い事やりませんよね

ということで唐突に

私達と一緒に面白がれる人、募集中~!

 

大工さん募集中♪

スタッフ募集中♪

 

あーあ・・・


こんな自宅の工事やっても一つも儲かりませんよ(笑)

それなのに面白がっちゃって、やけっぱち(笑)

いえ、これも貴重な経験。学びです。←ということにしないとやってられない。

っていうか、本来、ちゃんと修理が出来るようにと補助金が出される訳なんですが、

そもそも保存修理事業の設計や積算がしっかり事前になされなければ、

本格的な保存工事をこちらがやる気になってても、今の積算では出来ないなと。

いろいろ難問ばかり降りかかる私達ですが、見てみない振りするような事が出来ない性分。

調整しながらやるしかない、と思っております!

 

 

 

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我が家でロケをしたドラマがグランプリ受賞!

2017年10月27日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

今年の2月に我が家でロケをしたテレビ東京のドラマ『破獄』が

フランス・カンヌで開催されていた世界最大規模の国際テレビ番組見本市(MIPCOM 2017)で

「MIPCOM BUYERS’ AWARD for Japanese Drama」グランプリを受賞したとの事です!

 

(https://www.oricon.co.jp/news/2099363/full/ より)
 
   

ドラマ関係者の皆様、受賞おめでとうございます

撮影場所を提供した者としても嬉しいニュースです!
 
(海野宿では我が家と白鳥神社が撮影場所に使われました^^)

  

ロケに関するさいふうさいブログ記事はこちら↓

我が家でいよいよロケ!

我が家でロケをしたドラマが放送されました^^

 

 

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我が家でロケをしたドラマが放送されました^^

2017年05月13日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

今年の2月に我が家でロケをしたドラマ「破獄」ですが、4月12日にテレビ東京で放送されました。

うちでは残念ながらテレビ東京を観る事ができませんでしたので、知人に録画をお願いして、後で録画で観ることができました

 

で、我が家で撮影されたシーンはこれ。

(全部で僅か1分30秒くらい

 

 

 

 

 

撮影の時が思い出されます

我が家も含め、長野での撮影は寒くて大変だったと思う、、、

(なんてったって、一番寒い2月の撮影でしたからね、、、)

なので、どんな環境下でも演技する俳優さんって凄いなぁってホント思いましたですね。

スタッフさん達は完全防寒だったけど、俳優さん達は撮影時は衣装のみですもの。。。

  

という事で

なんだかんだと破獄を録画3回見ちゃった

 

そして後日、撮影に協力した我が家に、こんなご褒美もありました

わーい!有難うございます

嬉しいです

俳優の山田孝之さんと監督の深川栄洋さんのサインです

ガラスのショーケースの中に入れて飾っておこうっと♪

 

 

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下座敷ビフォーアフターからの海野宿ひな祭りへ(2017年)

2017年03月04日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

怒涛の日(ロケ)が過ぎ、やれやれ、と思ったのも束の間、、、

次は海野宿ひな祭りです。

 

 

2017年(平成29年)第3回 海野宿ひな祭り

平成29年2月25日~3月20日まで開催中!

詳しくは東御市観光協会からのお知らせをご覧ください。

 

さて今年も飾りましたよ~お雛様

2017年3月 海野宿ひな祭り 夜のライトアップ(我が家です)

 

 

昨年に比べ、うちの展示スペースが増えましたデス。

そう、それも、先月のロケ工事のお陰です(笑)

 

あ、そうだ!

まだ下座敷工事(別名ロケ工事)のビフォーアフターまだでしたね

一応、こんな感じになりました。

 

2005年 ビフォー

  

2008年 構造部分 保存修理工事 アフター

    

2017年 内部、部分工事 アフターアフター?

 

取りあえずここまで。

それでもまだまだ未完成な主屋内部でございます

いつ完成するのか分かりません~

 

  

 

 

一応、頂いた建具の障子紙だけは貼り替えました。

 

さいふうさい定番のいつもの立岩和紙を張りました。

 

手漉き和紙は、何と言っても耐久性がいいんですよね。

在庫していた無漂白の障子紙を使いましたです。

無漂白の紙は、紫外線で次第に漂白され、それから黄ばんでいきますから

その分、長持ちするみたいです。(以前、奈良の紙漉きの方から聞いた話ですが)

 

まめに障子紙を貼り替えないズボラな私は、

少々高くても、いい素材の物を使って手を抜く、そんな性格

無垢の物や繊維を壊さないで作られたものっていうのは、保ちがいいです。

はい。障子貼り、完了~

 

さてと、

この状態から今年の雛飾りをしましたですよ~

 

 

 

 

ちなみに昨年はこんな感じでした。  

2016年 雛飾り

    

 

そして今年2017年の雛飾り

座敷側の壁が仕上がったので気分がいいです☆

木部の塗装もしたので、何となく汚い感じだった木部もこれで少しは落ち着きました。

建具は、本来なら元々の建具を補修して使うところなのですが、

俄かに始まった1ヵ月工期の下座敷工事でしたので、補修する時間もなく、

ちょうどタイミング良く頂いた建具を入れてあります。 うふふ

 

あと、お人形の展示数も増えました

 

と言いますのも、

これから始まる予定の古民家再生計画のお施主さんから

古いお雛様を譲り受けまして

我が家で飾らせていただく事になったのでした!

 

 

古い五人囃子、小野小町、高砂、鍾馗、天神様(松本張子天神)

これらがお施主さん(佐久地方)から譲り受けたものです。

 

ちなみに

市松人形は母から貰ったもので

座っている市松人形は父が胴体や顔を作り、母が着物をつくったものです。

手まりは私が作ったもの。趣味手芸品。

 

文机は、上田の古民家改修現場から頂いたもの。

 

文机の上の享保雛も頂いたもの。

 

 

そもそも私共はこの海野宿に移住してきた者ですし

この家に 代々受け継がれてきた伝来物 というのが無いんです。

ですので、このような頂き物の寄せ集めのような展示になってはしまうのですけれども、

海野宿に観光しに来られる方々に少しでも喜んで頂ければ嬉しいものです

  

そんな訳で

今年は昨年に比べ展示数も増えまして

はたまたテレビ局からの取材もあったりで

ドラマロケに引き続いての てんやわんやな事になっております

 

2017.3.3

NHK長野

うちの旦那さん、頑張って受け答えしております

お疲れ様ー

 

さらにもう一回、3月4日 NHK「おはよう日本」でも、海野宿ひな祭り、放送されます。

(関東甲信越のみ)

 

我が家も出ます。

うちの旦那さんも出ます。(一応、ひな祭り実行委員だったりするので

私は出ません(笑)(夫婦で仕事を割いてまで取材協力している場合ではないのです。テレビ局の皆さま、そこのところご理解願います)

 

そんな訳で、

2017年 海野宿ひな祭り 只今、開催中です~ 

(海野宿ひな祭りは3月20日まで。我が家は4月上旬まで飾る予定です^^;;)

  

~~~さいふうさいブログ、ひな祭り関連記事~~~

 

2016.2.23 海野宿〈初〉ひな祭り 開催中です♪ 2015年

2015.3.8 いろいろ取材のあった海野宿ひな祭り♪

2016.3.2 2016年 海野宿ひな祭り 始まりました♫

 

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我が家でいよいよロケ!

2017年02月22日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

我が家でいよいよロケ!

(と言いましても、凡そ2週間前の事ではありますが

 

下座敷工事、何とか終わりまして(いや、正確には終わって無いですが)

工事終えた翌日には軽トラの納車

新しい中古車で勢いそのまま工事の後片付け、そしてゴミ搬出

大道具さん現場入り

  

という、、、

もう本当にギリギリ、スレスレな日程に冷や冷やものでした

 

大道具さん現場入り~

どこで作業するのかと思いきや、

まさかの路上での作業

この寒い時に、お外でやるなんて凄い、、、

  

下座敷工事が終わったばかりの畳の上に、セット用の敷居を入れてました(^_^;)

内心、古畳で良かったーって思いましたね…

  

何故、セット用に敷居を入れているかといいますと、

うちの内法は5尺6寸という低さ…

セット用の建具は5尺7寸だったようで、敷居鴨居の高さが合わない。

どうするんだろう、と思ったら、

敷居も鴨居を部屋側にふかして作っちゃうんだから、へぇ~ でした!

私らは本物の家を作るが仕事ですけど

舞台美術さんは“仮”で作り上げちゃう。そのやり方は、見事でした!

どうやって部屋に傷を付けずに敷居や鴨居を取り付けるの?

それを、たった一人で組み立ててる大道具さん。

すごい~

敷居はただ置けばいいから分かるけど、そこからどうやって鴨居を乗せるの???

つっかえ棒的な物、柱的なもの、いるよねぇ。

建物に固定する事なく、柱的なものをどうやって自立させるの? 

フレームを一人でどうやって作るの?

です。

いや~面白い。

 

出来あがったセット、お見せしたいところですが

残念ながらそれは駄目という事なので

是非、こちらのドラマを見て、茂木さんちはどれだ~?と探してみて下さい!

テレビ東京 ドラマ特別企画
破 獄

 

テレビ東京なので、そうです。信州では観れません

が~ん

スタッフさん、ビデオ?DVD?を送って下さるという事のようですが

う~ん、テレビで観たかったです。。。

  

 

という事で、

事前にまずは大道具さんがセットを作り上げ

その翌日には、デザイナーさん?がセットをチェック、

また次の日には、照明さんが照明をセットし、

そしてその次の日がロケ本番でした。

なので準備期間に3日。

4日目に撮影。

 

きゃぁ~

 

場所を提供している私達としましては、

この準備期間から撮影までなんとも落ち着かず、

結局撮影のあった週は殆ど仕事が出来ませんでした

  

それだけではありません。

この真冬の我が家(主屋)での撮影は

撮影の皆さまと、海野宿や市の関係者の皆さん、寒い中の撮影になるだろうなぁと思い、

撮影場所を提供している我が家ですけど、暖房設備もないトイレもない水回りもないですから

(あぁ、未完成な建物ですみません

建築現場と同じように、

せめて温かい飲み物くらい用意しておこうと思いたちまして(ほっとけない女将?な性分)
 
現場用に使ってたポットやら保温庫やら、はたまた生活に使ってたポットまで全部出してきまして

土間にちょっとした休憩飲み物サービススペースを設けてみたりして♪

個人でそこまでする必要も本当は無いとは思ったのですが、

なんていうんでしょう、、、

現場制作、現場の大変さっていうのは、建築もそうだし、撮影の方々も同じ感じなので、ほっとけないんです。
 
夜の撮影なんか、外気温は-2℃くらいにもなりますからね。

寒かろうに。。。

 
 
スタッフさんは撮影当日、総勢50名くらい来るとの話でしたが

とても個人で50名様もの飲み物を用意出来るような余裕はありませんでしたので、

量販品の缶コーヒーやらインスタントコーヒーをセルフで飲めるようにして、

あとは、信州の韃靼そば茶を煮出したものをポットに入れて熱々で飲めるようにしておきました。

 
そうしたら、結構、韃靼そば茶をスタッフ皆さん飲んでくれて嬉しかった☆

しかーも! 俳優さんの手にも渡って、きゃぁ~ 嬉しいーーー!
 
紙コップだって、断熱性のあるちょっと高い紙コップを用意したんですよ。

ホント、寒いって大変だもの。

寒い時は、温かいが一番のおもてなし。

中身は高級じゃないけど、温かい、それだけでもー、という一心でした。

 スタッフの皆さま。

  

そしてホッカイロも提供しました♪


  
これだけ用意しておいたのですが、

結構、無くなってましたね。

皆さん寒かったんでしょうね

  

 

 


 
そして、撮影は無事に終わりました。

書きたい事いっぱいあるけど、内容については口外禁止なので我慢デス。

 

 

ドラマの中で、格子と、ちょいと華やかで色気あるシーンは、多分、我が家です♪

あ~ん

ホント、一夜限りの夢のような一時(撮影)でした。

その儚さに、未だにその時を引きずっている私。。。

役者さんの写真撮影は厳禁でしたので、いくら場所を提供している家人であっても撮れませんでした。

あと撮影セット(室内)、撮影中の様子も含めて、著作権があるという事で無断撮影はNG。

ギリギリここまでは許してもらったところです。 


 
あぁ、、、我が家がこんな姿になるなんて。。。ぽっ♡

 

ということで、 

テレビ東京 ドラマ特別企画
破 獄

乞うご期待!

 

 

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8年越しの土

2017年02月18日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

主屋の下座敷工事。(別名 ロケ用工事)

さて

2月に入って早々、左官屋さんが土を練りに来られました。

 

実は2005年から2008年にかけて主屋の保存修理をしてありまして、

補助金の対象になる外壁や内壁(耐力壁)は土中塗り仕上げ になっておりました。

  

2008年2月当時の土中塗り施工風景です↓

親方、後ろ姿が若い~!

 

 

で、この時に使った土が余ったのですが、また続きの工事をやるだろうから庭に寝かせておけばいい、と言う事で

以来8年間、余った土を寝かしておりました

おぉ~ 8年振りの壁土~!

舟に入れたまま、その上に養生を幾重にもして置いておいたので

地が凍るこの2月でも、土、凍ってなかったー!

 

 

親方、土を練り練り♪

スサを入れながら練り練り♪

 

練ってから2日後に施工

表通りから見えるこの壁は、大戸を引き込む戸袋の裏で、

8年前の保存工事の時は、補助対象外だったため仕上げていませんでした。

なので、今回、ロケ用工事のついでに、

せめて観光客に見られるようなところだけでも仕上げてしまうと思いましてね

土塗り施工中

 

塗り終わりました。

 

格子を嵌めるとこんな感じ。

わ~ いい色♪

格子の陰影と土の風合いがグー

8年前に施工した時よりも、同じ土なのに、いい色になってる(笑)

 

  

格子周りは外壁の並びで土中塗りにしましたけども、

ロケに使う下座敷は漆喰塗りにします。

漆喰を塗っている親方です。

あと数年で引退するって宣言してる親方。。。

最近は弟子達がメインで仕事されているんですが、

我が家のロケ用工事。急な話だったので、親方自らが塗りにきてくれましてね。

久しぶりにコテを持ったみたいでした

親方  「いやー久しぶりだ。でも大したもんで、ちゃんと体が覚えているもんだなー」と😓

あは♪

うちだから、多少アレでもノープロブレムよ〜

なーんてね。

いや、一応、綺麗に仕上がっておりましたよ。はい✨

 

 

で、親方、漆喰を塗り終えた後、何を言うのかと思ったら

「デートしよう♪」ですって! 

きゃぁ~

うふふ♪

快くお付き合いしましたデス~

 

どこへ行くのかな~と思ったら

なーんと

美味しい鯛焼き屋が佐久にあるから一緒に行こうですって

 

わーい

たいやき~

 

薄皮であんこたっぷりの鯛焼きでした~

おいしー

親方、お土産にとごっそり鯛焼きを買いこんでましたね。

私も家族用と職人さん用に幾つか買って帰りました☆

  

で、

親方と鯛焼きデートのみならず

更に、思いがけないプレゼント?を頂きまして

いや、もう、感謝感激

 

え? プレゼントは何かって?

うふふ

それは、なーんと、古い建具!

  

うちの主屋に使われてた昔の建具は保管してあるんですが、

状態があまり良い建具ではなく。。。

もし今回の工事で再度使うとなれば、修理するか作り変えないといけなく

ロケ用の突貫工事でそこまでやるつもりはありませんでした。

  

そんな時にまさか、親方が

こんな程度の良い建具を持ってきてくれまして

きゃー

うそー

ホント?これ貰っていいの? 

 

頂いた建具は高さが5尺7寸。

我が家の内法はそれより低い5尺6寸。

丈が合いません。

けど大丈夫。

大工さんに調整加工してもらう事にしました。

 

そんな訳で、

ロケ撮影予定日の1週間前に何とか左官工事が終わり、

左官屋さんの工事が終わった次の日には、電気コンセント等の工事をしてもらい、壁は終了。

そして電気工事の翌日には大工さんに建具の調整建てこみ等して頂きまして、

ギリギリセーフ!

下座敷工事、何とかロケに間に合いました!!!

下座敷工事、ちょうど1ヵ月かかって終了。

とはいえ、全て完成した訳では無いですが 

未了部分は ①床暖房接続関係 ②照明器具 ③本来の建具の修理、造り替え、建て込み ④床暖用新畳、、、

 

写っている建具は全て、その左官屋さんから頂いた建具

(あぁ、障子紙張り変えなきゃ

本来の建具姿とは違いますが、当面はこれでいいかなーと思ってます♪

有難や~

 

そして畳は古畳。

この部屋には床暖房を予定している関係で「床暖房用の薄い畳」を新たに作らないといけないのですが

今回は予算無いですし、

畳はやはり最後の最後、「全ての工事が終わった後」に納めたいもの。

主屋は今後、2期、3期工事と続きますから、その間に畳が汚れるのは嫌ですからね。

なので、今回は古畳を「無理と」敷いています。

と言いますのは、敷居と畳の高さが合ってないのです。実は😓

床暖房用の畳は20mm厚。古畳は60mm厚。その差40mmが敷居より畳が上がってしまってます。。。

取り敢えず仕方ない、、、

  

この古畳は、数年前、現場から要らない畳を貰ってきてストックしてあったもの。

枚数がちょうど足りました。

助かった~

黒縁の畳だから、時代物の撮影にもいいのよね。

これが柄入りの一般的な縁(ヘリ)だったら撮影ロケ候補にならなかったでしょう。

  

 

さーてさーて、これでロケの方々に入って頂けます!

我が家でドラマ撮影、どうなる事やら~

きゃぁ~ ワクワク♪

 

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工事始め~我が家でロケ?!~

2017年01月06日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

海野宿に暮らすようになってから、早13年目となりました

2005年1月にまだ5ヶ月だった息子を連れて

大雪の中、須坂から引っ越してきたんだよなぁ、と、

時々思い出したりします。

以来、12年間、

この荒れた屋敷と格闘してきた訳ですが、

未だに完成の日は遠く

古民家再生、とか、そんな域ではない「屋敷再生」な我が家。

資金も相変わらず無いし、

そろそろ体力も気力も無くなりつつもあり、

こんな屋敷にしたーい

という完成形を一応は想像してはいるものの

まぁ、私らの代では無理っぽいので

せめて息子の代には借金とゴミは残さない!を目標に頑張るしかないな~

ってな感じです

 

そんなお疲れモードな私達ですけども、

海野宿という場所柄、

伝建地区でもありますし、色んな事がありまして、

海野宿に背中を押されて、動く、いや、動かされる事がしばしば

 

で、今回も背中を押される出来事が舞い降りてきました

 

え? それは何かって?

 

それは 

 

我が家で

 

なんと!

 

あるテレビドラマの撮影ロケ

 

  

詳しい話はよく聞いていないので、まだ詳細をここで記す事は出来ませんが

有名な俳優さんが来るそうで!

キャー

どうしましょう!

 

それよりも、それよりも、

我が家(主屋)は平成17年度~平成19年度まで3年に渡って保存修理工事をしましたけども、

外観周りのみの保存修理でしたので、

内部は未完成のまま、9年間も放置

今やほぼ物置き状態

 

さあ、どうする

 

2008年3月 保存修理工事完了写真

 

この状態のところに、適当に合板とか、現場で不要になった畳を貰ってきて

取りあえず、ひな祭り用に舞台をこしらえてあるのが今の現状です。

2015年2月からこんな感じにしてあります。

 

 

ロケに使うというのなら、床ぐらいは張っておかないと、スタッフさん達と役者さんの荷重に耐えられない。

あと壁はどうする?

 

スタッフさん、測量中。

大道具さんが壁とか鴨居とか建具とか作れるようにと。 

 

そんな話をスタッフさんとお話しまして、

基本的には撮影用に壁や建具等は制作側で作ってくる、という事なので

こちらとしては、床だけ張っておけば良さそうなのですが、

もう、そうとなれば

海野宿のひな祭りで、どちみちお雛様と毎年飾らないといけませんし

2016年雛飾り

 

ならばならば

下座敷だけは、仕上げてしまおうか!

こんな機会でもなければ、自分の事は何もしない私達ですし

よし!やるか!

先立つもの無いけど、お金は天下の回りものだ

(ん?本当に大丈夫なのか? 笑)

 

という展開になりました

 

ロケ日から逆算して、

いやもう1月にすぐ工事しないと間に合わないので

本日より、仕事始めというより、工事始め、になってしまいましたー!

 

まずは、物を片付けるために、空いている部屋のお掃除から

小屋裏に取りあえず、今ある家財等を置こうという事になりましたが

この小屋裏がこれまたエライ状態でしてね。

古民家あるあるな風景ではありますが

とんでもない埃、塵。 これでいつも気管支がやられるので気をつけないといけません。。。

大工さん、いつも有難うございます。

 

 

小屋裏にここから上がれます。。。取りあえず。

さて、いろんな工芸品?趣味品をここに飾ってあったので、

私はそれを片付けないといけないのですが、、、

一足早く、工事が始まっちゃって

どうしましょう!

片付けないと! 埃だらけになっちゃって、きゃ~(泣)

あわあわ

  

 

怒涛の年越しを終えたかと思えば

すぐさま煽られる感じで

気の休まる暇もありませんが

これくらいで丁度いい?のかもしれませんね。

(じゃないと動かないから 笑)

 

 

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見直し調査~海野宿の付属屋~

2010年08月31日 | 現場0~海野宿 扇屋プロジェクト(当事務所)

今日は重要伝統的建造物群保存地区『海野宿』の

保護・保存の見直し調査に

信州大学の土本研究室の学生さんが

聞き取り調査に来ました。

  

昔の暮らしや家業などについての聞き取りをされましたが、

私達は2002年に、この海野宿の屋敷を競売で取得したので、

昔のことはわかりません。

でも、

私達も我が家の歴史を知りたくて、

登記簿からわかる範囲で調べたことや、

ご近所の方々から聞いた話など、

調査員の学生さんにお話をしました。

  

あとは、

屋敷内から発見された年代の確定できるもの

の話などもさせてもらいました。

  

P1110059

[追記]

屋敷の中で、年代の分かるものは、こちらの井戸だけ。

『明治十五年 午一月建』

とあります。西暦でいえば1882年。

今から128年前の井戸です。

   

 

うちの屋敷内では、

付属屋の土蔵と

主屋につながる上雪隠

などを見直し保存対象建物として欲しい旨を伝えました。

  

そして、今週の土曜日には

見直し調査の報告会の開催が予定されております。

  

とにかく、

荒れた屋敷と建物ですが、

保存対象として残していく責務があると思っておりまして

補修費も 本当は頭が痛いのですが

人生をかけて

保存していきたいと思っております

  

 

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