さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

和室の造作と仕上げの検討

2019年09月09日 | 現場14~佐久市 古民家改修計画

佐久の古民家再生現場。

大工さんのいわば腕の見せ所となる和室の造作を残すところまできました 

 

本当ならば、メインの大工さんがやるはずの和室の造作でしたが、

その大工さんには色々ありまして....一身上の都合により途中棄権

そこで以前長野の古民家再生現場で棟梁としてやって頂いた方に、

佐久の現場を引き継いでやって頂いております

 

まずは地袋周りの造作。

地袋の天板をどうするか、という問題から

 

設計では奥行2尺5寸程の地板を予定。

絵を描くのは簡単ですが、

予算の限られている中で材料を考えないといけません。

となると、1枚板はちょっと厳しい状況。

かといって、

集成材はおかしいし、

練付合板も、ここまできて合板はないよなぁと。

現場は何かと忙しいので、材料は私が段取りすることになり、

材木屋さんに在庫状況を聞き

何とか条件に合いそうな松板を出荷してもらい

大工さんにそれを2枚剥ぎにしてもらう事に

 

取りあえず地袋の天板はこれでオッケ

  

 

次は地板問題。

 

地袋の手前には地板がくるのですが、

今度はその地板をどうする となりまして

そこもやはり、出来れば1枚板っぽくしたい

1枚板っぽくしたいからといって、

これまた尺巾の1間のサイズで1枚物って、ハードル高い

だからと言って、ここでも練付合板はやっぱりやりたくない。

  

と、ごにょごにょ言ってると

材料はどうする!と現場から問い詰められ

うー・・・

そういえば、廃材は無かったっけ?

取りあえずとっておいてもらった解体廃材の中を探してもらいましたら

使えそうなサイズの廃材(ケヤキ板)があったとの事

ヤッター

  

じゃそれでお願い!

と、言ったものの

実際、廃材のケヤキ板を加工するのは大変だったらしい

(工期が遅れているところに来て、加工の大変な事をお願いしているのだから、どうしようもないのですけど、

ここまで待って頂いたお施主さんに対して、最後まで妥協しないで出来る限りの事はやりたい所存でございます・・・)

 

まず、既塗装部分を剥がすところから

 

そして加工。

わぁ~!

めっちゃ、綺麗な板になりました☆

流石、ケヤキ

  

私がきゃーきゃー言ってると、

現場の空気は

大変だったんだぞ な、オーラが、、、半端無かったです

 

いやもう、有難うございます!

 

 

そして、先に剥ぎ加工してもらっていた地袋の天板の木目はこんな感じ。

まずまず☆

  

  

 

そして次は

仏壇周りの造作。

  

仏壇周りの造作は現在進行形なのですが

どうしても気になる部分があると現場監督よりお呼びがかかり

先週、確認してきました。

元々、床の間だったところを改造して仏壇が納まるようにするのですけども、

柱の関係とか違和感がないかどうか、大工さんが長押等、仮置きして下さいました。

これでいいか?と。

はい、オッケーです

  

 

そして、お施主さんとの打ち合わせで、

この地袋周りの壁だけ部屋の仕上げとはにしよう、という事になりました。

   

 

こちらは工事前の和室の現状↓

このままでもいいじゃないか、という声が聞こえてきそうですけども

一応、耐震改修のために、座敷飾り部分の壁は全面撤去せざるをえませんでした。

また、床の間周りの奥行きも、屋根と耐震改修の兼ね合いで、2.5尺→3.5尺に深くしましたので、

このままって訳にはいきません

 

 

そして部屋の仕上げですが、

お施主さんのイメージとしては、私共が得意とする「木部の古色」と「漆喰の白」の民藝的な白黒の対比がお好きだという事と、

古民家の何となく薄暗い感じより明るい白壁がいい、という事で

全室、漆喰塗り

  

そんな訳で、和室の天井にも古色を施し、小壁は漆喰

元々白木だった座敷天井には経年の汚れがありましたけど

塗装することでキリッと引き締まってとても美しくなりました☆

  

一部、傷んで割れていた部分もありましたけれども、

補修材で埋めて天井裏の埃が落ちないようにしました。

写真だと分かり難いですね

(木部の補修については、また改めて書きたいと思います)

  

  

この通り、天井や木部は古色で、壁は漆喰で進めておりましたが、

地袋周りは、昔の座敷が黒っぽい壁だったので、似たような感じがいいかな~、というお施主さんのご意見。

かといって、

昔のような繊維壁とか砂壁は、ボロボロ落ちる印象が強く、お施主さんとってはあまり好きではないという感じ。

なので、

聚楽塗りを一度ご提案したのですが、それも旅館みたいな印象を抱かれるようで、しっくりこないご様子。

 

よくよく、お施主さんのイメージを伺いましたら、

元々の座敷の壁の印象が残っていて

なんとなく「濃紺色」なイメージだったそうです。

ふむふむ。

そして壁が黒っぽいと奥行き感もあっていいなーと。

なるほど!

 

しかし、濃紺色の左官仕上げは、最近あまり見かけません。

取りあえず事務所に長らく保管していた昔の見本帳をごっそり引っ張り出してきて検討してみましたが

やっぱり、この手のは昭和っぽい感じがぬぐえない

んー

そうじゃないよなぁ。

 

ここで諦めて引き下がるのは注文住宅の設計者して名が廃る←大げさな(笑)

というか、

ホント工期がこれだけ伸びているので、出来るだけの事はやってあげたい!

まだ仕上げを変更する時間はあったので

左官材料メーカー各社に問い合わせまして、特注色に対応してもらえるところを探しました。

 

色は日本塗装工業の色見本から選べるという事で、早速濃紺をいくつかピックアップ。

 

 

左官材料メーカーさんに仕上げ見本を作って頂きました☆

 

おぉ~ 

なんかワクワクしますね。

 

金沢茶屋の群青色みたいなのは、さすがに古民家には派手過ぎるので

濃紺がいいのですが、濃紺といっても色々あって結構悩む。

 

実際に陶器等を置いて確認してみたりして

これは私の手持ちの一輪差しですが 

あんまり参考にならないかな

 

 

現場で実際にサンプルを置いて確認したり、

お施主さんは手持ちの陶器をサンプルの前に置いてみたりして

真ん中の色に決定しました☆

どんな風に仕上がるか楽しみですね

 

 

さて、造作工事もあともう少し。

左官工事は大工さんを追いかけるようにどんどん進んでいます

 

残すところ、タイル工事、天井の内装工事、器具の取り付け関係などなど。

工事があまりに長期化しているので、品番廃番などの最終確認をやらなければ

 

 

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仕上げ段階に入ってます♪(外壁)

2019年09月08日 | 現場14~佐久市 古民家改修計画

佐久の民家再生現場。久しぶりの投稿です

  

この現場、カテゴリータイトルは「佐久市 古民家改修計画」となってますが、

当初は「改修」程度に留めることになるだろうと始めた計画でした。

ですがこの通り、今はがっつり民家再生(古民家再生)

だから、という訳ではありませんが、

非常に長期に渡る工事になっております

 

工期がこれだけ伸びてしまった事情は色々ありまして、

曳家の工程に凡そ1年も掛ってしまった事から始まり(曳家職人さんの都合)

メインの大工さんも昨年10月に大工さんの身の回りに諸事情色々あり、今年になって途中棄権

昨年の8月下旬から来てもらっていた応援大工さんが引き続き最後までやって下さっている、という

大工さんの綱渡りみたいな現場となっておりましたが

ようやく大工工事も目処が立ってきて(まだ大工工事継続中ですけど

7月下旬頃からようやく仕上げ工事に入りました

 

まず外観の様子ですが

このような感じになっています。

 

 

西面の外壁。

外張り断熱(遮熱有)+通気層+簓子下見板張り、という構成です。

 

 

壁の通気

 

 

東面の外壁。

こちらも、外張り断熱(遮熱有)+通気層+簓子下見板張り。

簓子下見板張りが圧巻!

 

東西の妻側は風雨と日射に晒されやすい場所ですので

大壁にして遮熱ありの断熱材を張り、

反り暴れのしにくい簓子下見板張りとしました

 

 

 

こちらは南側外壁。

1階も2階も全面 漆喰塗り。

  

2階南北外壁は土壁を補修して真壁のまま漆喰塗り。

2階は居室というよりは、元々蚕室だったこともあり物置という設定で、断熱ラインから外しています。

(でも屋根断熱はやってます☆)

なので、真壁のままデス

 

 

  

1階外壁は壁を新たに作りまして、耐震改修と断熱改修をやりました。

南面は正面なので漆喰塗りとして、縁側を除いて外張り断熱の大壁に。

(写真では分かりにくいですね)

 

古民家の風情を残しつつ、断熱改修するのは意匠面では結構難しく

取りあえず、こんな感じに落ち着きましたが、

写真には写ってませんが、細かい部分の納まりに、意匠的にあぁってところも若干ありまして

最後の詰めで何とか綺麗に納まればと思ってます・・・

さて、残すところは石工事やポーチ土間。

あとそうだ!デッキも増えてたのでした

 

  

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