さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

古民家再生~断熱工事中~

2023年09月19日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

長野市で進んでいる古民家再生工事。

只今、絶賛断熱工事中でございます

 

断熱工事 セルロースファイバー
勾配屋根断熱 セルロースファイバー ブローイング中

 

この夏の猛暑の中、

屋根工事と同じくらい暑く過酷な断熱工事です。

 

断熱材はセルロースファイバー。

栖風采プランニングの定番な断熱素材

 

新聞紙から出来ている断熱材で

気密を確保しにくい古民家には相性が良い断熱材だと私は考えて採用し続けております。

 

形のない屑状の断熱材なので、断熱専門業者さんに断熱施工をして頂きます。

なので、なかなか敷居の高い?断熱仕様にはなるかもしれません。

セルローズファイバーは一般販売されてませんし、ブローイングの道具も専用機械ですから

大工さんは出来ませんし、もちろんDIYも出来ません。

 

断熱専門業者さんにお願いしてまでやるような断熱仕様を採用するのには

幾つか理由があります。

一番の理由は、古民家だから


新築だったら何も断熱材をセルロースファイバーに拘る必要は無いと思います。

要は、防湿気密施工が完璧に出来るような建物であれば

別にセルロースファイバーでなくてもいいと思っています。

 

古民家はどうなのか?

古民家では完璧な防湿気密は出来ない、と私は考えてます。

出来ないから、セルローズファイバー、という選択です。

 

防湿気密って何?!と思われる人もおられるかと思います。

専門性の高いブログを目指しておりませんので詳しくは説明しませんけども、

寒冷地では、繊維系断熱材(グラスウール等)を使う場合、

防湿気密シートを室内側に張らないといけません。

しかも防湿気密シートは切れ目なく連続して隙間なく張る事が求められます。

 

古民家のような まっすぐではない、角材ではない材、様々な自然素材で作られている空間に

切れ目なく、連続して、隙間なく、防湿気密シートを完璧に張れるのでしょうか?

 

完璧な防湿気密とは、

例えていうならば、食品のプラスチック個別包装を思い浮かべてみてください。

賞味期限が刻印されプラスチックで個別密閉包装されたパンとか。例えばですけども。

もし、何らかのミスで密閉包装が出来て無かった場合

(以前実際に密閉の不良の和菓子にあたってしまったことがありました)

包装内部に空気や水蒸気が出入りし賞味期限前にカビたり腐敗してしまいます。

 

もしこれが、プラスチック包装ではなく、昔ながらの紙袋包装だったとしたら、

そのまま放置していると、パンならば知らぬ間に乾燥してカチカチに干からびることでしょう。

(これも経験済み 笑)

 

食品保存の観点から考えてみると、包装に瑕疵が無かったとしても

プラスチック包装にしろ紙包装でも消費期間を過ぎれば

どちらも食品としては安全に食べられない状態になりますが

長期間放置した場合、プラスチック包装の食品腐敗と、紙包装の食品乾燥とでは状態が違います。

 

建築の場合、

断熱材の室内側に防湿気密シートとしてビニール素材を使う考えは

(これを防湿層といいます)

室内で発生する水蒸気を断熱材内部に入れない事を目的としているため完璧さが求められています。

もし防湿層に隙間や穴が開いてしまっていては、断熱材内部に水蒸気が出入りしてしまい、結露のリスクが高まるのです。

ビニール素材と結露の組み合わせは木造にとっては最悪です。

 

ここで思い浮かべるのが、先程の食品の包装の話。

食品と木造建築を同じに捉えてはいけないとは思いますけども、

プラスチック包装による腐敗と、紙包装の乾燥。

乾燥の方が断然、いいですよね。

 

古民家に完璧な防湿気密、まるで食品のプラスチック包装みたいなことなんて

そもそも無理

と思ってますので、

古民家を長持ちさせたいがために敢えてビニールを使った防湿気密はやらない、という姿勢で臨んでいます

ただし、気密用のペーパーバリアはやります。でも防湿はやらない

しかし、防湿をやらないのなら水蒸気が断熱材を出入りしますので、

断熱材の裏側での結露のリスクは常にあり、策を考えないといけません。

 

あともう一点、防湿層について疑問に思っているのは、

断熱材の室内側だけ防湿しても、外壁側に通気層を設けている限り、

水蒸気の出入りを完全に止める事は出来ないと思っています。

更に日本的な建築であれば、真壁という柱の見える構造を活かそうとすればするほど、

建物自体の気密だけでなく、壁自体の気密も難しく、

断熱材の室内側だけ防湿しても他に隙間があるので意味がありません。

ビニールによる防湿層は結露した場合、建物に害しかないとさえ思っているので、

慎重に断熱材を選定し施工していく必要があると考えています。

 

ちなみに

大壁で古民家の外壁内外全て多い隠すような改修デザインなら

完璧な防湿気密施工が出来なくもないかもしれませんけども

それって古民家の風情もへったくれもない、現代的なものに変容してしまいますので

それもやりません。

 

では防湿気密施工が出来ないとどうなるのか。

床下、壁の中、天井裏に水蒸気が出入りする状態になる、という事です。

 

室内から床下・壁の中、天井裏に水蒸気が入ってしまうと

高断熱仕様であれば床下や壁内、天井裏で結露しやすくなりますので

対策としては

床下、壁の外側、天井裏を通気良くすると共に

吸放湿性のある建築材料を使っておく、いう考えです。

 

あとは少し専門的になりますが

材料の透湿抵抗値のバランスを考えて材料を考えます。

合板などはよく使われる材料ですが、あれが結構、湿気を通しにくい材料なため、

ビニール程ではありませんけども、

木造建築には本当はあまり相応しくない材料の一つとして私は考えています。

湿気を通しにくい合板って、通しにくいがゆえに

常に相対湿度の高い部分(温度が低い部分、床下回りなど)

に使われると湿気っぽい状態が続きます。

と、どうなるかといいますと、脆くなりますし、カビや木材腐朽菌が発生しやすくもなります。

 

解体現場を経験すれば、建材が劣化してどうなるかって分かるのですが、

新築や計算ばかりしている分野の人には計算至上主義みたいになっていて

性能だけで材料を判断しがちなため、耐力壁に合板とか平気です。

耐震補強とかに合板を使っている事例もあるのですが、湿気が無いような所ならいいですけども、

そもそも湿気をコントロールすること自体が難しいのに

湿気に弱い合板のような材料を、強度があるからと耐震に使うなんて考え、私には理解できません。

ので、合板は下地には使っても、構造上、重要な部分には使わないという考えで現在は設計をしています。

 

ということで、話は長くなりましたが

今のところ、断熱材としては古民家にはセルロースファイバーかな、

というところで落ち着いている感じです。

ただ確実に経年でセルロースファイバーは吸湿します!

 

実はワタクシ、セルロースファイバーを始めて使う時に

素材の実験として布袋にセルロースファイバーを入れてお風呂場にずっと吊るして置いておきました。

2年くらいかな?

どうなったかといいますと、

吸放湿はずっとしていたとは思いますが、一旦吸湿してしまえばフワフワな膨らみは減りました。

 

恐らく、防湿気密が取れてない建物に施工したならば、

セルロースファイバーがフワフワなまま持続する事は無理じゃないかな、と思っています。

 

と、どうなるか。断熱性能が落ちます。

なので、吸湿して断熱性能が落ちてもいいくらいの厚みを入れておかないといけません。

それってどんな理屈なんだ?って言われそうですけどね。

性能を重視する人ならば、吸湿することを前提にして断熱材を考えないと思います。

ただ、私としましては、性能よりも健全に建物が存続することが大事なんです。

これが古民家に携わる者として譲れないところ。

 

セルローズファイバーが吸湿してフワフワで無くなっても、そこは元新聞紙(笑)

手前味噌な吸湿実験ではカビたりするようなこともなかったので

私としては木造建物には害のない素材として勝手に認定しております。

 

ただなにがなんでもセルロースファイバーがいい、とは言いません。

私は硬質ウレタンフォーム断熱材も使いますし、炭化コルク、羊毛なども使っています。

適材適所が大事だと考えています。

 

あと、断熱とは別の話になりますが

私共では古民家の防腐防蟻として、ホウ酸を使った防腐防蟻処理用薬剤を使っています。

(夫が認定施工店)

セルロースファイバーもホウ酸系薬品にて処理されていますから、類友かなと(笑)

私共が使っているセルロースファイバーは、日本製紙のスーパージェットファイバー。
栖風采プランニングも夢創も取扱事業所として掲載されてます。

 

土台周りの木部にはホウ酸系防腐防蟻処理用薬剤、

加えて床の断熱材にもホウ酸系薬品処理された断熱材、

全部がホウ酸系で守られているようなものです。

もちろん、これで絶対、白アリ予防になるとは言えないとは思いますけども。

 

防腐防蟻処理 ホウ酸


土台・大引・床下断熱押えの板、ホウ酸系防腐防蟻薬剤散布

 

ということで、断熱材の選定一つとっても深い理由があったりします。

それもこれも設計事務所ですから、しつこいくらい色々考えます(笑)

更に施工上の納まり等考えていかないとなりませんので

断熱材一つとっても、結構、難しい話ではあります。

 

なので、DIYを除いて、

設計事務所や工務店に家づくりを依頼するのではれば、

中途半端な安かろう悪かろうなやっつけリフォームではなく

やっぱり、あの時、頑張ってやった甲斐があったね

と言われるような仕事を提供したいものです。

実際、3年前に引き渡した古民家再生のお施主さんから最近ですけども、
やった甲斐があったわ、と言われてほっと胸をなでおろしました。
この件についてはいずれ改めてブログに書き記したいと思っています。←書く書く詐欺なことも多いですが^^;;

 

大工さんにとっては、このようなブローイング方式の断熱材は

断熱施工の納まり上、気流止めも含めて適切な下地作りを要求されるのでとても面倒だと思います。

特に古民家なんて。

現場監督が納めを大工さんに指示するのですけども

それでも毎度毎度、古民家の状態が違ったり、設計内容が違ったりするので

私の現場ではあーだこーだと 大工さんVS現場監督=漫才のような喧嘩状態(笑)

実に大変そうです。

 

って、どこか他人事になってますが、

設計者が適切に納まりを指示しないと本当はいけないところ

夫が現場監督やってくれてますので、そこは現場監督に任せておりまして

私はいつも二人の漫才を聞きながら現場監理をしています^^;;

 

8月には3回、断熱施工が行われまして、いつもように張り切って現場へ行って参りました!(笑)

古民家再生 断熱工事 栖風采プランニング
こちらは2階 屋根裏部屋な子供部屋

 

茅葺屋根の屋根裏を利用して子供部屋にしていますが、

茅があったとしても、天井には断熱材を施工します。

2階の床にも断熱材をいれます。

2階の床は1階の天井でもあり、1階と2階の間に断熱材を入れることで

1階と2階の室内温熱環境をお互いに影響しにくくしています。

 

なんで?!って思われるかと思いますが、

1階は暖房をして、2階は暖房をしない場合があると思います。

そのような場合の対策として、2階床には必ず断熱材を入れるのが栖風采仕様です。

 

冷暖房計画と合わせて断熱ゾーンを計画するのですが

そもそも断熱ゾーンすら考えられてないリフォームやリノベーションが多いですよね。

以前、ご相談を受けた中には新築なのに断熱ゾーン設計が出来ておらず

結露に悩まされてた方もいらっしゃいました。

これも説明すると長くなりますのでやめておきます。

 

ただ、これだけエネルギーが高騰していけば、古民家のような隙間だらけの家は

快適さを求めれば冷暖房費が大変なことになるのは目に見えてます。

 

今こそ、歯を食いしばって断熱改修の費用を捻出しましょう。

張りぼて、見栄えだけの古民家低予算リノベ、後で後悔します。。。

 

なんて強気発言ではありますが、

こちらの古民家再生工事では予算上、外壁の断熱材はやめました。

(土壁の無い部分には断熱材を入れてあります)

これも、苦渋の選択ではありましたけれども、後で外張り断熱をやろうと思えば出来ますので

そういう可能性を残して止めた経緯があります。

外壁の断熱材を中止しても断熱改修費用は1本に近いです。

 

光熱費、これからのことを考えると心配ではありますが、

1階2階床と天井には全部、断熱材を入れますので、どうにか頑張ってもらいたいところです。

 

前振りが長かった!

今回のブログの本当のメインは、本当はこれだったのですが最後になってしまいました(笑)

セルローズファイバーのブローイング施工様子のショート動画

 

最近、Instagramにリール動画を投稿するようになりまして

インスタをされている方はどうぞ私のインスタ(リール)を覗いてみて下さいね。 

 

 

断熱工事は8月では終わらず、引き続き9月も施工中です。

 

この暑さ、いつまで続くのかと憂鬱になってましたけど

9月に入ってからは朝晩は涼しくなり、熱帯夜♬も終わりになってきましたね。

それでも今日(9/19)は日中、車の温度計は外気温38℃を表示してましたよ

 

 

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頑張るしかない~長野市の古民家再生現場~

2023年07月25日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

信州も梅雨が明け夏本番です

今日は風鈴を出しました

エアコンの無い古民家事務所。

せめて耳から涼を感じましょう


さて、昨年よりやっております長野市の古民家再生現場。

本来なら今年の春くらいには終わる予定でしたけども、

私共の海野宿関係の工事が2件、年度末に重なってしまい

こちらの現場工期が延びてしまっております。

お施主さんには多大なご迷惑をお掛けしながら工事を引き続き続けさせてもらっているところです。

 

外観はまだこのような状態。

土壁の無い部分(白い養生シート部分)にはこれから断熱材を施工し、

その後、全体に通気胴縁と通気水切り(上下)をつけて、縦板張り仕上げにします。

 

先日、エアコンの先行配管をしてもらいました。

南側に位置する居間(天井高 凡そ3400㎜)に設置するエアコンから、台所の天井(天井高2200㎜)の上を通って北側へ。

 

 

屋根裏部屋に設置するエアコンから、1階水回りの天井裏を通って北側へ。

 

 

外壁の仕様上、エアコンの配管を隠蔽にできると現場で提言があり

外壁仕上げは板壁ですし、何かあっても板壁なら大工仕事で対応できると思い、

お施主さんとも相談して見栄え的に隠蔽配管に決めました。

もちろん、ドレン管は断熱仕様です。さもないと壁内や天井裏などで結露して大変な事になりますからね。

北側外壁 エアコン用配管(左は居間用、右は屋根裏部屋用)

 

配管用コア抜き

エアコンを取りつける壁は土壁なのでそのままでは取り付けられません。

なので大工さんに無垢板で下地を作っておいてもらいました。

 

 

コア抜きの残骸

流石です

ちょっとした配慮がなされている事がこの画像から分かりますか?

 

 

現場では相変わらず

ここどーする!

と質問攻めな日々

制振ダンパーの取りついている壁にレンジフードを設置することにしてあったのですが、

防火用の下地の事を考えるのを忘れておりまして、

現場から、このまま真壁でレンジフード付けていいのか?と質問。

レンジフードの背面に梁が。。。

 

いえ、いけません

じゃ、どーする。

 

レンジフードの背面には防火用ボードを張って欲しい。

けど、真壁納めにするなら、梁はどーするんだ?!

となる。

 

現場では、梁を削るか? と提案もありましたが、

それは耐震上、ダンパー上、駄目!

じゃ、どーする。

大壁にするのか?

いや、しない。

じゃ、どーする。

というやり取りのオンパレード(笑)

 

一応、私なりに解決策の提案をしたのですが

(レンジフードと取付部分だけ大壁)

そうすると見切りが必要になったり、

レンジフード下部のタイル貼りの納まりにも影響が出る。

さて、どうする。

ということで、見切り部分の納めだけが未だ課題検討中となっております

 

 

インスタでも呟いております↓

 

こちらは対面式キッチンの手前、カウンターになるところです。

既存差鴨居より左側は居間、右側は台所。

既存差鴨居が、プラン的に微妙な位置に掛っていたので

ここをカウンターにすることで居間にも台所にもしないゾーンに。

 

そのため、天井が複雑になりました

お陰で、断熱材の納めもちょっと複雑

(断熱材は基本的には連続になるよう納めるもの)

図解してみましたが、、、分かりにくいですよね

そう、分かりにくいんです。

ので、うっかり断熱材を拾い忘れたりする部分です

(私が拾い忘れた張本人デス

 

 

断熱材は基本的には乾式のセルローズファイバーを入れますが

セルローズが吹きこめないようなところは各種断熱材を使います。

(高性能硬質ウレタンフォーム、羊毛、炭化コルク等)

 

さて、そんなことでガタガタと現場では

どーする攻撃を受けておりますが、

取りあえず只今、断熱施工待ち

いつもの断熱屋さん

複雑な現場工程なため、部分的にブローイングしてもらう予定です。

 

このとおり、なんだかんだと私の古民家再生現場は工期が長いのですけども、

コロナ禍中に始まったこの現場は

 ウッドショック

更にウクライナ危機を受け

 資材高騰

 建材メーカーの値上げラッシュ

という荒波の中、

これらの影響を受けたり、受けずに済んだ部分もあったりしながら

どうにかこうにか頑張っています

 

ウッドショックについては、

影響はあったにはあったのですが、

一周回ってこのところ、材木価格は落ち着いてきて助かった~という感じ。

とはいえ、材種によっては相変わらず入手困難な材料もあり、

代替品を考えるのが毎度、頭の痛いところです。

 

ただ、建材製品は軒並み値上げでどうにもなりませんですね。

設計で選んでいた建材や設備品が、この工事の間に何度も値上げされ

先に購入しておくという手もあるものの

そこは古民家再生なので、既製品と相性が悪く、

大工工事が終わらないとオーダーを確定できないものもあり、

ストックしておくわけにもいきません。

 

メーカーさんの中には

値上げの口実といいますか、品番シリーズ毎、廃番にして一新するメーカーもあり、

ここ2年の間で3回の値上げ、というメーカーもあります。

 

品番と価格が安定しないということは、こちらも都度、余計な労力(確認作業、納まり再検討等)を割かなければならず

事務所では悲鳴を上げながら一人頑張っております


インスタ見れる方はこちら↓

 

 

さて、次々と値上げが決行される中、

私の現場では、まだ大工工事が終わって無いという状況ではあるのですけども

設備機器関係を本決めして(←これは私の仕事)

注文の段取りに入りました(←こちらは旦那の仕事)

 

私達のこんなに長丁場の工程でも、

見積時のまま値上げせずにやって下さる有難い職人さんもいて感謝しかありません!

 

一方製造メーカーはそんな義理人情はなく、淡々と値上げしてあとは知らんという感じですが

取引先の営業マンに救われたり(救われなかったり)、いろいろです。

 

こんな調子だと我々はお盆もままならない感じになりそうですが

とにかくこの現場を形にするまで頑張るしかありません

暫く追い込みが続く見込みですので

関係者の皆様、どうか宜しくお願い致します

 

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土壁をやり直すプロジェクト 小舞掻き~長野市の古民家再生現場から~ 

2022年10月10日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

傷んでいる土壁をやり直すプロジェクト その1【小舞掻き】

 

長野市で進行中の古民家再生現場。

1900年に建てられたとされている古民家の再生工事です。

 

春に現場が始まり、外壁を覆い隠していたトタンを剥がす等の解体が進んでみると、

既存の土壁の状態が思った程よろしく無く、

どーする となっておりました。

 

 

このような事は古民家再生、古民家リフォームではよくあることで

開けて(解体して)みなければわからない、と言われるリスクではあります。

 

ではそのリスクに対して、予め建設費にどこまでリスク費をみるか、ですが、

20年近く古民家再生をやってきても、その匙加減、正直難しいところです。

 

で、現場では、傷んでいる土壁どーするんだ、と、いつもの「どーする攻撃」に、毎度悩める私

見なかった事にしよう、、、という訳にはいきません。

(そういう業者もいるでしょうけど)

 

兎に角、修理はしないといけない

じゃないと、耐震改修のための構造計算をした意味がなくなります。

 

実は今回初めて耐震改修(耐震補強)限界耐力計算を使いましたが、

既存土壁の欠損・劣化状況について、どう考えるべきかを構造設計屋さんに相談したところ、

復旧して下さいとのこと。

それはそうでしょうけども

復旧の仕方にも色々あるわけで、私が提案する修理方法(乾式)では駄目だと言われてしまい、

これまたどーする、となっておりました。

 

構造屋さんに言わせれば、

傷んでいる土壁は土壁に復旧することが望ましく

(それは分かっているけど)

土壁が欠損しているようなところは、土壁パネルを使って欲しいとのことでした。

 

まずは傷んでいる土壁、補修でいけるのか、やり替えなのか、

その判断は左官屋さんに聞いてみないと私には判断できない部分が多く、

まずは左官屋さんに見てもらうことに。(6月の時点)

 

元の土壁自体が小舞下地から浮いてしまっているものは、

いくら表面を塗り直しして修理しても、ぼろっと剥がれてしまうため

土壁を剥いでやり直さないといけない、と、左官屋さん。

 

それだけではなく、

土壁の表裏、両方の状態、並びに、内壁の仕上げも鑑みての判断が必要で、

そもそも土壁が浮いているところは、小舞も傷んでいる場合が多く

壁を押せばぐらぐら・・・

そういうところは小舞下地からやり直さないといけないね、とも、左官屋さん。

 

そ、そ、そんな・・・土壁やり直しの予算はみてない・・・

 

ほぼ泣き目なワタクシ。。。

訴えかけるように現場監督の顔を見て

左官屋さんの顔を見る。。。

 

そうすると、左官屋さんはニコニコしながら

小舞掻き(こまいかき)はお施主さんと設計事務所でやればいいよ。

簡単だからやりなよ♪

教えてあげるから。

 

と、えらい簡単に言うじゃないですか(汗)

 

小舞掻き(こまいかき)とは
小舞下地を作ること、またはその職人。

小舞下地とは
日本在来の壁下地で、土台・柱・桁に囲まれた面に、通し貫に竪間渡し竹を30㎝間隔に取付け、それに横間渡し竹を抱かせて力骨とし、小舞竹を3~4㎝間隔に掻き付けたもの。「竹小舞下地」ともいう。

(建築大辞典より)

 

実は土壁の代替品として限界耐力計算上、土壁パネルも候補に挙がっていたのですが、

左官屋さん曰く

あんな既製品の高いやつ、使う事ないよ。

 

と、あっさり却下。

 

ということで、

左官屋さん主導で 傷んでいる土壁をやり直すプロジェクトが急遽、立ちあがりました!

とはいえ、土壁のやり直しは増工事になってしまうので

左官屋さんにやってもらわなければならない部分と材料費は増額になることをお施主さんにご説明し

少しでも増額費用を抑えるために、土壁解体と小舞掻きはお施主さんと我々でやることに!

 

そうと決まったら早速「傷んでいる土壁をやり直すプロジェクト」段取りに移ります。

 

 修理しないといけない壁を左官屋さんに確認していただく。

 私が図面上で数量を確認。(修理面積およそ13.5坪でした)*写真1

 耐力計算上の壁かどうかも確認。(計算外の壁は木摺り下地でも可)*写真1

 土壁を解体しなければならない箇所を確認。(解体なのか補修なのかの判断)*写真1

 泥コン屋さんにお取引のお願い行く。(荒壁土を買うのは初めてなので)

 現場で解体箇所の印付。(現場指示)*写真2

 左官屋さんに壁面積をお知らせし、竹小舞の数量を出してもらって竹の手配をお願いする。

 お施主さんに土壁解体してもらう。*写真3

 

 

写真1 土壁やりなおし箇所の諸確認(私の仕事)

 

写真2 解体箇所の指示(私の仕事)



写真3 土壁解体作業(施主作業)

 

写真3 土壁やりなおし部分 解体終了

 

インスタでの投稿はこちら ↓

 

ここまで準備が整ったところで

左官屋さんに小舞掻きのレクチャーを受け

お施主さんファミリー&我々総出で小舞掻き!

 

さて、レクチャー当日です。

左官屋さんが持ってきて下さった割竹。滋賀県産だそうです。

(8分竹 長さ10尺  50本入  10束)

  

私達が現場に到着する前に、間渡し竹まで先にやって下さってました。

 

ここから竹小舞を編みます。

まずはその編み方を教えてもらいました。

ちなみに縄は棕櫚縄です。

2022.8.20 齋藤左官さんよりレクチャーを受けてるお施主さん

 

インスタへの投稿はこちら ↓

 

 

 

レクチャー翌日の日曜日。

黙々と作業されるお施主さん。

猛暑の中での外仕事。

自前の空調服に竹笠で完璧な装いです!

 

 

2022.8.23 暦では処暑とはいえ、まだまだ暑い中での作業。

お施主さん(奥様)とご両親、3人のショットです。

親子で作業。なんだかいいですね。

 

 

室内側からの横小舞編み。

 

子ども達も現場に居ます

 

 

現場が遊び場

 

間渡し竹は現場監督なうちの旦那がやってます。

 

フェイスブックへの投稿はこちら ↓

 

  

小舞掻き、完成です!

実は・・・

小舞掻きに夢中で、小舞の美しさに見惚れてしまっていたワタクシ。。。
この段階で大きな大きなミスを犯していたことに後になって気がつくのでした。その話はまた別の機会に。

小舞がとても美しいですね

さて、次はいよいよ荒壁付けです!
 
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長野 古民家再生 部分揚前 ~手動式 箱ジャッキ~

2022年09月08日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

長野市の古民家再生現場です。

基礎工事は既に5月には終わっておりまして、
現在は大工工事中です。

ですが、前回の記事の続き
揚前(あげまえ)」についてまだ書いておりませんでしたので
4ヶ月前に遡って少し書き記しておこうと思います。

【揚前(あげまえ)】
jack up
木造家屋の土台まわりなどを修理するとき、ジャッキ類を用いて家を持ち上げること。
(建築大辞典より)

古民家の抱える問題として、一つ、不陸(ふろく・ふりく)の問題があげられると思います。
不陸とは、水平でないこと、面が水平でなく、凹凸があることを言います。
要するに、床が平らでなかったり、建物が傾いていたり。

全面的に改修をする古民家再生工事の場合、
建物が傾いていればそれを起こしたり、
基礎や土台が沈んでいれば揚げたりして、建物の水平・垂直を戻してあげます。

この水平垂直に戻してあげるこことは、かなり重要ポイント

残念なことに
軽微なリフォームや、流行りでリノベーションと謳っているような工事では、
工事費を出来るだけ安く少なめに、と、クライアントも工務店も考えているケースが多いので
表面的な仕上げや設備等には予算を割くものの、
肝心なところ=不陸直しを含めた構造の修理 まで予算を充てないことが多いです。

私の現場は、古民家再生ですので
土台と礎石は昔のまま残す方針を採りましたけども
そのままにしておくわけではありません!

今回、基礎工事をお願いした職人さんは、実は曳家職人さんなので、
建物の不陸も当然ながらみてもらいました!

不陸を起こしている箇所をレベル確認しながら部分的に揚前


2022年5月15日 部分揚前の様子 座敷



2022.5.15 部分揚前の様子 南面



昭和の箱ジャッキ 手動式


実はこの手動式の箱ジャッキ、
油圧式よりも調整がしやすかったり、そもそもがサポートを交いやすく
何故かうちの旦那、この箱ジャッキが欲しいと前々から思っていたようで、

な、な、なんと
箱ジャッキをメルカリで買ってしまいました

  

箱ジャッキ 表

 


箱ジャッキ 裏  

 

いやもう、このジャッキ、買ってきたのはいいのですけども
かなり重く、、、(私は持てません!)
どこに置いておくか。
と言いながら、ずっと事務所の土間に未だに鎮座しております・・・

ですので
箱ジャッキの実物をご覧になりたい方はどうぞ、栖風采プランニングの事務所までお越し下さいませ(笑)

今回は部分揚前でしたが、
全面的に建物を、揚げて曳いた 古民家再生も以前やりましたので
もし関心のある方はこちらもチェックしてみてくださいね。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓


では次回は、
土壁修理について書く予定です!

 

 

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長野市で古民家再生 工事中~基礎工事~

2022年07月07日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

昨年から始まっておりました長野市での古民家再生現場

久しく更新しておりませんでしたが、本格的に工事が始まっております

 

4月には基礎工事が始まり、古民家再生工事あるある

「ここどーする!」

なコトが続いております^^;

 

そんな訳で、ブログの更新もままならず

インスタ等のSNSではその時々で投稿しておりましたが)

気が付けばこの通り、既に7月にもなっておりましたね・・・

そして今日は七夕!

 

さて現場はといいますと

現在、基礎工事は概ね終わって、只今大工工事に入っておりますが、

まずは基礎工事の様子からいきましょう!

 

今回の古民家再生の基礎工事の考えは、創建当初の礎石(玉石基礎)は残すという方針です。

 

実施設計では当初、基礎を全面コンクリートでやり直す、という案で計画していたのですが

ご予算が、というよりも、

コロナ等の世界情勢の影響が少なからず建設費に影響を与えており

工事金額を積算してみると、かなり予算をオーバーしてしまいまして

予算調整時に実施設計変更して礎石を残す方針に変えました。

 

ただ、一般的にいうと、

設計の方針としてコンクリート基礎を盛り込んでいながら、予算調整で変更中止にしてしまうことは、

耐震改修(筋交などで耐力壁を作る等)をやる場合においてはコンクリート基礎は必須になるため

耐震改修方法も変更もしくは中止にしなければならない、という事態になります。

 

が、幸いにも今回は、

耐震改修限界耐力計算法を用いて設計をやっていたので

コンクリート基礎を中止にしても問題がありませんでした!

(詳しい説明はここでは省略します)

 

1900年に建てられた茅葺古民家

これまで大きな改修はされておらず比較的創建当初の状態のまま?と言ってもおかしくないくらいです。

 

それまで外壁を覆っていた波トタンをはがし、基礎工事のために礎石周りを整理した状態がこちら↓

長野市 古民家再生 基礎工事 工事中

土壁の感じといい、玉石基礎の感じといい、往年の姿を彷彿とさせますね。

 

しかし、誰もが、この玉石残して、基礎どうするの?!と思われるかと思います。

 

基礎どうするかの話をする前に、古民家で起こっている問題点は何、をまず考えてみましょう。

 

一般的には

・雨漏
(屋根材が何らかの損傷を受けて生じる)

・腐朽
(雨漏、湿気、結露などが原因で、特に地面に近い土台や柱の根元、床などに起きやすい)

・傾き
(木部の腐朽、雨水処理の不具合、地盤の不同沈下などによって生じる)

・隙間
(材の劣化、建物の傾きなどによって生じる)

・材の風化や劣化
(経年劣化)

・白アリなどの虫害

 

といったところでしょうか。

これらを全てひっくるめて老朽化と称されます。

 

まずはこの老朽化の原因を出来るだけ排除してあげることが、私達の古民家再生におけるミッションです!

 

このポイントを押えていない改造、リフォーム、リノベーション、DIYはいくらやっても、

一時は表面的に綺麗になり快適にはなるのですが、

隠れた問題を放置しているので、またいずれ問題が起こり、

何度も直さないといけないことになります。

 

そしてそのような事が続けば、最終的には古民家を手放す、売却や解体、、、となるわけです。

裏を返せば、そういう問題がある古民家だから手放されている、とも言えるのですが。。。

 

古民家は安く、ちょっと頑張ってリノベすれば古民家カフェみたいに素敵になりそうだし、何とかいけるんじゃない?という割と安易な動機や、
不動産屋さんに数百万円で水回りを直せば古民家暮らしできますよ、等、営業トークに乗せられて古民家購入しても、話題としては面白いでしょうが、長続きはしないと思った方がよいです。

 

ですので、老朽化の原因となるところを、全体的様々な視点で見ることで、改修方針を考えます。

ここが重要で

それが設計屋である私の役割でもあります!

 

老朽化の気になる部分として誰もが心配するのがまず基礎だと思います。

この基礎工事やるやらないかが

全面的な古民家再生 vs 表面的・部分的なリフォーム

の分かれ目とも言えます。

 

長野市の古民家再生現場の基礎についてですが、

もちろん、古民家再生工事ですから、全面的に工事をします!

 

まず、設計の段階で事前に地盤調査はしておりまして

地盤は概ね良好でした。

(松代大本営近くですので地盤は良いのでしょう。ただ、石がとにかく多くてびっくりでしたけど)

 

現状の土台(栗)の状況ですが、

見た目は老朽化してそうにみえますけども

風化はあるものの目立つ腐朽は幸いにもなく

(ただ一部、昭和時代に施工されたコンクリート絡んだ土台だけ傷んでおりましたが)

叩けば芯は残ってましたので、そのまま活かすことにしました。

 

礎石(玉石基礎)については残すにしても

ここは寒冷地ですので、冬場の凍上による不同沈下が懸念されます。

不同沈下が起こると建物は変形をきたすことになりますので

不同沈下が起こりにくいような基礎工事をやります。

 

それって、どんな基礎かと申しますと

名付けて 

かんじき工法 です

私が勝手につけた名称ですが。

 

要するに、新旧土台の周る部分の基礎を、フーチングで一体化させる、というものです。

 

ただ、今回は建物を揚げずに基礎工事をしましたので

障害物が多い中での基礎工事はなかなか大変な様子でした。

 

まずは外周のフーチングから施工。

玉石が据わった状態のまま

地を緩めない程度に掘削し配筋、そして型枠設置。

そしてコンクリート打ち

基礎屋さんの他に、うちの旦那やスタッフも手伝ってます

 

後日、型枠外すと外周部分のフーチングはこんな感じ↓

古民家再生 基礎工事 礎石

 

次に、内部土台周りのフーチングを施工。

*外周部と内部のフーチング同士は差し筋で繋いでいます。

 

さて、ここで俄かに問題が

礎石と礎石の間↓をどーするのか、です。

コンクリートは打てませんし、どうするか。

此処の地はとにかく石だらけで、その石の処分の問題もありましたので

ならば、その石を活用するべし

 

ということで

礎石と礎石の間に石を並べる事にしました。

しかも、お施主さんにやって頂こう作戦

今回の工事、予算調整上、お施主さんファミリーにもがっつり働いて頂くことにしております^^;;
その様子をいずれ「お施主さん作業特集」として纏めたいと思ってます☆

この時はゴールデンウィーク中(5/3)だったのですけども

ご家族総出でたった一日で外周全ての石並べを終えられたとのこと!

すごいです

 

私が翌日(5/4)

石並べのお手伝いをしながら現場監理しようと現場に行った時には

だ~れも居りませんでした

役立たずのワタクシです

 

石並べ、終えた状況↓


礎石間に石を並べるには、石を探し集めるところから始まり、

更にその中から、具合の良さそうな石を入れたり外したりしながらの作業となるので大変だろうと思っていたのですが、

この通り、何とか納めて下さいました!

見た目はコンクリート基礎や布石のような綺麗さはありませんけども、景色として悪くない!

 

 

ただこのままだと、石が動いてしまうのでモルタルで固定。

モルタル作業もお施主さんにやって頂きました!

ただ、それでも尚、隙間がありますので、それをどうするか、です

(一応、目地詰めと防虫網を予定しています。)

 

基礎工事としては、今回は束レス工法のため、一部新たな布基礎も作りました。

*注:根太レス工法のことではありません。

束レス工法を採った理由ですがこれも不同沈下、不陸防止のためです。

今回、床下は土のままで

(後日、砂利を入れる予定ですが)

べた基礎のような土間コンクリートはありません。

 

もし一般的な束立をする場合

束石を一つ一つ据えなければなりませんが

その束石を其々据えてしまうと独立してしまい

地面が凍上をした場合,

外周部分の基礎と束石が別の動きをしてしまうので、不陸やひび割れ等の原因になります。

なので、私としては 

束石も基礎全体として一体化させたい のです。

 

外周部分の基礎と束石を一体化するためには、

フーチングを3尺間隔で作って繋げないといけませんので大変。

(べた基礎ならいいんですが)

ならば

束レスでいこうとなりました。

 

寒冷地では凍上という地面が上がったり下がったりする現象(土壌の隆起)があります。

新築では凍結震度よりも深いところまで基礎を到達させることで、凍上に建物が追従しないようにしますが、

今回のように既存の礎石を残す古民家再生の場合、それは出来ません。

 

軟弱地盤等でべた基礎が不同沈下を起こそうとする地盤に対して例えば筏船のようだとすると、

フーチング同士を一体化させたものは、雪上など不安定な地面を歩くための民具  かんじき のようだと

私は勝手にこの手法を↓

かんじき工法 と呼び、

凍上による不同沈下を防ぐためにやっています。

 

あと部分的ではありますが、土間コンクリートも作ります。

玄関やユニットバスを据えるところ等にです。

 

ここで余談にはなりますが、

コンクリートを使った基礎改修で絶対やってはいけないこと があります。

 

それは

柱や土台をコンクリートで埋めたり接触させたりすることです!(絶対NG!)

間違いなく、コンクリートで覆われた材は、いずれ腐朽します!

よくDIY系のブログやSNSで、

このやってはいけない行為を見かけますので、本当に止めて下さいね。

 

私の現場では

コンクリートの高さ設定でどうしても木部に当たりそうなところは

接触しないように逃げてもらってます。ここ重要ポイントです

 

さて、あとは防蟻です。

基本的には、

白蟻の好む環境を作らない 

白蟻が建物に侵入しやすい環境を作らない、が重要です!

 

白蟻の好む環境を作らない事には配慮していますが、そうは言いましても、相手は自然。

人間様の思うようにはならないので、

一応念のため、床下の土壌に防蟻剤を散布することになりました。

 

私共で仕入れることのできる業務用の防蟻剤がありますので

材料費だけお施主さんにご負担いただき

施工は、道具を貸すので、現場監督がレクチャーしてお施主さんにやっていただきました↓

本当にお施主さんファミリー皆さんはよく動いて下さいます!

毎週土曜日、ほぼほぼ現場に来て作業を手伝っています。

本当にタフです

 

 

さて久々のブログ、

長くなりましたので、今回はここまでにしたいと思います

次回は、部分揚前について書く予定です!

お楽しみに!(?)

 

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古民家再生工事といえばまず片付けと解体

2021年12月09日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

10月より始まりました長野市での古民家再生工事

只今、お施主さんファミリーに土日祝日を使って片付けや解体工事をやってもらってます

  

今回の古民家再生工事

構造の制振化、全体的な基礎工事、上下水道の敷設&電気配線まで設備関係一式断熱改修内装一式など

古民家全体に手を入れますので、建設費が新築並み。。。

そこで、予算調整としてお施主さん達にもがっつり働いてもらおう作戦を立てました!

  

幸いにもお施主さんのお父様が大工さんであったので、実は最初からちょっとアテにしておりまして

ただ、お父様のお住まいと建設地が結構遠いので、本工事の大工工事全てをお父様にお願いすることはできないのですが、

それでも本工事に入る前の解体工事や、外構の整備、本工事と切り離せる工事を別途扱いにして、大工さんなお父様にお願いすることに

 

取り急ぎ、建物周りの整理としては

先に5月頃、お施主さん自ら生垣の伐採されてました。すごい

 

伐採before   

2019年にはこんなに生い茂ってた生垣が

伐採after

2021年5月頃 伐採後スッキリ

建物がよく見えるようになり、建物の状況がより分かりやすくなりました 


  

11月

本工事着工に向けて、まずは敷地内の整備片付けをお施主さんご家族皆さんがやって下さいました

  

2019年6月時点 こんな感じだったものが

 

2021.11.03にはここまでスッキリ

 

11/3は、お施主さんのお父様が仮設トイレを持ってきて下さるということで、我々もお手伝いに伺いました。

お施主さんのお父様は大工さんですので、仮設トイレも持っているとのこと。

遠方ではありましたがトラックで運んできて下さいました。大助かりです。

 

敷地を閉鎖的にしていた塀も、いつの間にか撤去されていて広々~

これで車の出入りも楽になりますね!

 

既にお施主さんのお父様が解体してくれた既存の外便所の廃材や、

伐採してあった生垣の切株や枝がてんこ盛りだったのを

皆で片付け頑張りましたデス

 

 

生垣の枝類は、薪ボイラーの薪に使おうと思います

 


 

11月23日 勤労感謝の日 

この日は敷地から若干はみ出ていた物置の一部をカット✂️する作業をされました。

 


お施主さんのお義父さん(大工さん)を筆頭にして

お施主さんご家族・親戚、子供達ふくめ3世代総勢11人がこの日現場に来ていて、とーっても和やかで賑やかでした

このような作業は皆さんにとって、絶対によい建築経験かつ家族のコミュニケーションになると思います❗

 

そして子供達は、大人達が作業しているところをぐるぐるかけっこ

(私の現場ではあるあるな光景

怪我しないよう冷や冷やしながら見守ります。

子供の少ない集落に、子供達の笑い声が響き渡り

きっとご近所さんはお施主さん達がここに引越してくるのを心待ちにしていると思いますね

 


 

そして12月

いよいよ本丸

古民家再生部分の解体をやって頂きました

解体箇所を指示することもありますので

我々もお施主さんの日程に合わせて現場へ向かいます

(そのついでに作業のお手伝いもします

  

現状図面に解体箇所をマークしておき、事前にお施主さん達にお渡ししておきましたが

図面だけでは分かりにくい部分もありますので、解体時にはなるべく立ち会おうと思ってます。 

   

解体作業が始まって、まず驚いたのは、

事務職なはずのお施主さんなのですが、旦那様の動きが本当に凄いんです。

バールもって先頭切って出来るところからどんどん壊し始めるのです

予算調整のために職人さんではなくても出来る作業をお施主さんにやってもらおう作戦でしたが、

いやいやどうして、普通のDIYの動きでは全くありません。

装備にしても気合いにしてもなかなかです

  

こちらは子供部屋になる予定の屋根裏部屋☆

 

この屋根裏部屋には莚(むしろ)が敷いてあったのですが、このには長年が積っていて←古民家あるある

この莚を撤去、掃除するだけでオオゴトなんですけど

お施主さんの出て立ちは完全防備!

脱帽

  

莚など全て降ろして、様々なナニかの抜けがらや糞、埃など掃除して

2階から解体開始です!

2021.12.4 屋根裏の床解体作業

 

旧台所 解体ほぼ終了。

 

解体した土壁は、土と小舞に分別。

小舞

 

 

土は土嚢袋へ。

備忘録~解体した土壁の重量~

 解体土壁面積 約5.76㎡ → 土嚢袋 18袋(8分目くらいまで詰めて)

 18袋×約15㎏≒270㎏

 約47㎏/㎡土壁

 約155㎏/坪土壁

 


 

引き続き、翌日もお施主さんご家族皆さんで解体作業をされたのですが、

お施主さんの装備が前日よりパワーアップ

より一層完全防備になってました

2021.12.5 北部屋から解体

 

オエの天井解体はお父様。

   

北部屋の解体 ほぼ終了。 

この部屋は殆どお施主さんが解体 

大したものです。本当に。

そして昔の窓が出てきましたね。

恐らくこの部屋はナンド(昔の寝間)だったと思われます。

  

設計なワタクシは現場に居ても、ほぼ役立たずなんですが

廃材片付けを手伝いつつ、古民家の年代が分かりそうなものはないか探したりしてました。

 

和釘 発見!

 

こちらの古い造付けの棚↓和釘が使われていました。

 

この古民家の年代は1900年という話でしたので、明治33年。

和釘が出てきたということはやはり明治期と考えていいと思います。

 

あとはこういうのも出てきました。

大日方○○ オビナタ?苗字でしょうか。

 

裏をみるとこんな感じ↓

サワラっぽいし、桶の板っぽい。

昔の木のお風呂かな?と思ったりもしますが、よくわかりません

 

さて、まだ解体する部分が残っているので

引き続き、お施主さんには頑張って頂くのですが、

今までお施主さんとはずっと設計打合せをして参りましたが、

現場が始まった途端、予想外な行動力に

ワタクシ、ただただ驚いております。

 

旦那様、ご自分で庭の造成もしたいと仰ってたのですが

バックホーの免許を取るために他県まで行ってくるそうです!!!

しかも今週に。

凄すぎます。

奥様も「どこを目指しているんでしょうね」なーんて仰ってました(笑)

 

 
さて土日祝日を使ってお施主さんには作業をしてもらってますが、

何でもお施主さんにやってもらう訳ではなく、

基本的には

 ・技能がなければ出来ないことはきちんと職人さんに

 ・手伝い作業はお施主さんに

 ・判断と指示は設計や現場監督な我々が

と、役割分担して現場は動きます

 

そんな訳で、

こちらの現場をやってる間、ワタクシもお施主さんに指示することもありますので、当面土日は現場となりそうです。

現場って大変ですけれども、やっぱり現場にいた方が気分がいいものです

現場では発見が色々ありますしね

 

基礎工事が始まるまでに解体作業を終えないといけませんが

基礎屋さん(曳屋さん)にお願いしている関係で

これまた予定がなかなか決まらないので

引き続きお施主さんには解体作業を頑張って頂こうと思います

 
 

 

 


 

 

 

 

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長野市で古民家再生、はじまります☆

2021年10月12日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

2018年にお声掛け頂いていたT様の古民家再生計画

設計に着手するまで 1年程 お待ち頂き

2020年の夏頃から計画に入り

凡そ1年程設計期間(計画・基本設計・実施設計)を経て

その後工事費の調整に凡そ1ヶ月程掛りましたが、

何とか無事(?)工事費を調整

9月下旬には工事請負契約。

 

そして先週末、工事着工に向けて地鎮祭ではありませんが、工事の安全祈願も込めて 古い家屋のお清めが執り行われました

 

2021.10.09

 

 

 

 

 

 

私共、夫婦でデザインビルドやってますが、一応、私と夫は別々に経営してまして、設計は私、工事は夫が担当してます。
 
よって奉献酒はこのような形
 
 
 
 
今回の古民家再生工事工期1年半ほど見込んでいます
 
長いですよね
 
 
 
簡単ではない古民家再生、また始まります!
 
お施主さんファミリーと一緒に頑張りますよー

 

 

 

 

 

 

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工事費の積算中~長野市 古民家再生計画~

2021年08月29日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

長野市計画中古民家再生

さて、概ね実施設計を終えましたので、ここで一度、設計概算見積をお施主さんに提示しました。

 

新築ならば基本設計時に設計概算見積を出すこともできますが

古民家再生の場合、かなり詳細まで踏み込んで実施設計をしてみないと、方針と納め、そして仕様が決まらない、という事が多いので

ある程度、実施設計が終わったところで積算します。

 

そのため、実施設計段階での設計概算見積は、

お施主さんのご希望の殆どを反映し、加えて設計者としても理想的な仕様内容となっていて

それを設計価格で積算しますので、

殆どの場合、お施主さんが期待している工事費を軽くオーバーしてしまいます。

  

ですので、ここからが実は正念場

 

工事費については、実際工事をする方達に金額を伺いながら、

設計見積から工務店見積に近い金額に入れ直し、

更に、

設計内容の変更(仕様を変えたり、方法を変えたり、それでも厳しい場合はプランの一部変更等)を幾つかパターンを検討し、

どこまでお施主さんに受け入れてもらえるかという調整作業に移ります。

 

ということで、

8月はお盆休みも特に取らず(暦通り)

ほぼずーっと、図面と並行して積算作業をしておりました。

 

 

 

ようやく何とか、設計概算見積(理想案)は纏まりまして

予想通り、心臓の痛くなる金額がはじき出されたところで

さてこれから調整します!

 

 

ここで少し話が逸れますが

リフォームや古民家再生、リノベーションなど検討されている方に是非、おススメしたいリフォーム読本があります。

それはこちら↓

暮らし創造研究会HPより『健康で快適な暮らしのためのリフォーム読本』

PDFはこちらよりダウンロードできます。

  

この冊子は昨年にまとめられたもので

私共がこれまで古民家再生案件でもご提案してきたものが、うまく纏まっておりまして、

まさしくコレ!という内容でした。

 

特に14頁には、栖風采が今までやってきた断熱改修部分の考え方が図化されていましたので

早速、活用させてもらいます!

 

 

 

図中 プラン4

今回、長野市の古民家再生計画、理想案としてご提案中のものです。

断熱に関しては、床、壁、天井、窓、全て改修する案。

加えて床暖房も。

 

床暖房については、このリフォーム読本でも断熱リフォームとセットで考えたい暖房として取り上げられております。

 

栖風采の設計した古民家再生では、8割程が床暖房が入っております。

寒冷な信州古民家において、

かく、

快適に、

結露が生じにくい室内環境

を得るには

今のところ、確実なのは床暖房

 

暖房計画をせずに断熱改修だけでは片手落ち。

断熱材がぐるりと入っていても、

それだけで手放しに暖かい住環境が得られるわけではありません。 

 

また、建物耐久性を考えれば結露は避けたいところ。

部屋間昼夜室内外温度差が生じる部分には結露が発生しやすいもの。

 

人の暮らしにおいても、

温度差の少ない室内環境 は 体への負担も少なくて済みます。

 

ですので 

断熱改修(窓も)+床暖房←ここまで頑張る事が出来れば、

寒冷地における古民家暮らし、老若男女、どの世代にとっても快適になること間違いなしです。

 

 

話戻りますが

今回、計画中の古民家再生案件は、

断熱改修としてはフルコースプランをベースとしながら

床暖房も完備

更に

古民家再生仕様限界耐力計算法による耐震改修、基礎全面改修

という内容で実施設計を進めておりました。

が、

設計概算見積を出してみますと、予想はしておりましたけども・・・かなりの予算超過となりまして

これから調整案を考えます。

 

   

まず断熱改修については

図中 プラン(部分断熱改修)

つまり、断熱を止める で調整して積算するところです

 

他にも

基礎の考え方を変える案、等、

私の頭の中では常に「調整案」を念頭に置きながら設計を進めていますので

お施主さんの期待する古民家再生の内容から掛け離れないよう、

慎重に調整案をまとめていきたいと思っております

 

 

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長野市 古民家再生 ~実施設計追い込み中~

2021年06月08日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

長野市にて只今設計中の古民家再生計画案件。

絶賛、追い込み中でございます

2021.6.5 二十四節気では芒種

  

きっと、あの話はどうなっているのだ?と思われている関係者?も多いと思いまして

取りあえず、この言い訳ブログにて近況報告デス

計画は進んでおります

 

昨年11月頃より基本設計に入っておりましたが、現在は実施設計中です。

実施設計中ではありましたが、

4月には再度測量へ。

計画段階、更に基本設計時にも測量しておりましたけれども、測りきれないので、何回かに分けて測量します。

 

 

 

5月は各週でお施主さんと打ち合わせ

 

 

打ち合わせは現地で行う事が多いのですが、

お施主さんからはワラビ何度か頂きました

畑で沢山採れるみたい

先日の打ち合わせの時も頂きました☆ 嬉しい~

早速アク抜きして

 

ワラビご飯と、ワラビのお浸しにして頂きました

ご馳走様でした! 

 

ちょうどウチのスタッフと同い年なお施主さんで

いやいや、なかなかどうして

畑を耕したり、栗の渋皮煮を作られたり、手打ち蕎麦をされたり、

凄いんです!

やっぱり、私のところに依頼して下さるお施主さんって、

皆さま、何かしら趣味人でございます

どの案件でもそうなのですが、

お施主さんのことを知れば知るほど、私は楽しくなってきてしまい

いろいろ設計に盛り込みたくなってしまいます

なので、キッチンのコンロも、蕎麦茹用の鍋が乗るかどうかなど五徳寸法の検討もしました。

こんな風にビルトインコンロの五徳寸法を幾つか確認し、鍋底や鍋外寸法を落とし込み、

その他の条件も合わせて検討してもらえるよう資料を用意して打ち合わせしました。

土鍋の写真は参考資料として私の手持ちの尺2寸の土鍋です

(最終的には2つ口の75㎝タイプのコンロになりました♪)

 

 

という事で、

毎週テーマ毎打ち合わせをさせてもらって

お施主さんには現地までご足労をお願いしております

そして何とか6月中には実施設計を終えたい

そんなわけで、毎週、追い込み週間?が続いてますので 

 に気をつけながら頑張りたいと思います  

 

 

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長野市で計画中の古民家再生。ようやく設計へ

2020年11月13日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

11月になりました。

今年もあと2ヶ月もありません

どうしてこんなに月日の経つのが早いんでしょう

 

さて、2018年にお声掛け頂いていた古民家再生計画。

丸1年ほど、計画がずれこみましたが、

9月にはおおまかな平面プランが決まり、

10月は調査関係をイロイロやりまして

11月からようやく基本設計に入れる段階になりました

 

9月下旬 地盤調査

  

  

10月上旬には打ち合わせ&測量。

お施主さんから栗を沢山いただきました

 

徹夜と現場明けでヘロヘロの日曜です(笑) . しかし、実りの秋🌰🌾 現場で頂いた栗や、 ご近所さんからのお裾分け紅玉🍎 そして庭先でまだ採れるズッキーニ💦 . どんなに疲れていても これらをどうにかして食べたい😋 ホントいつも食べることばか...

茂木 香織さんの投稿 2020年10月3日土曜日
 

 

 

そして今回から古民家の耐震改修をこの制振金物を使ってやってみることにしました。

なので早速、サンプルを購入してみたのですが、思いの外、高かった

 

 

この仕口ダンパーが設置可能かどうか、

金物代理店の構造設計部の方にまずは現場を見て頂きました。

  

これから基本設計という、まだまだ初期設計な段階ではあるのですが、

現状の状態で暫定的な構造計算も取り急ぎやってもらいまして

その結果を見ながらこれから基本設計に入ります

 

 

 

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古民家再生計画、まずは測量から。

2019年07月10日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

まだ梅雨空が続いてますが、季節はもう夏

早いものですね。7月になり今年も下半期に入りました

 

さて、先月の話になりますが、6月は2件の古民家測量をさせて頂きました。

まず1件目はこちらの古民家から。

こちらが入口。

入口から入って左側には厩 があります。

 

 

ここが厩です。

 

 

厩へ入るところの柱には、こんな穴がありました!

この穴に木の棒を入れて柵としていたのだと思います。

 

そして相手側の柱にはこんな仕組みが!

 

なるほど~

これで柵を取り外していたんですね。

 

さて、この厩。

非常に天井が低いのですが(土間から天井まで2mもなく、梁下端となれば土間から1.8m程しかない)

だいたい北信地域の農家型古民家はどこも似たような空間構成。

今までもこういう元厩空間や土間空間を居室にしようと計画してきましたが

この天井高が低過ぎるところへ更に床を張るともっと天井高が低くなるので、、、まともな居室にはなりません。

(ちなみに、建築基準法には居室の天井高さは2.1m以上にせよ!という規定があります)

ですが幸いにも、この厩の上には束等が無い小屋裏空間がありまして、吹き抜けにするなどして計画すると、うふふ。子供が喜ぶような面白い空間になります

 

うちの旦那さんが立っているところが厩の天井上です。 

梁も飛んでない、束もない小屋裏空間があるのがお分かりでしょうか

  

この古民家。

小さいお子さんのいる若いご夫妻が空き家バンクに出ていたのを昨年買われ(それで私共にお声が掛ったのですが)

あれから1年以上経過した今、またまた可愛いお子さんが増えまして!

私共がこうして建築相談を受けてから計画に着手したり工事するまで数年掛かっている間に、お子さんが増えたり成長したり

毎度の事ですが

あ せ り ま す 

 

測量しながら、この空間をどうやって活かしてプランに落とし込んでいこうかな~と考えてたのですが、

以前長野市の古民家再生でもやったように、子ども部屋はやはりこの厩周りを使って上手く計画するってもんでしょうかね。

フッフッフ

   

取り急ぎ、計画に先立って必要な測量は何とか済ませました

大きなノギスは梁を測るのに便利なんですよ。

 

ちなみに、この古民家。

不動産情報によりますと築年数が1900年(明治33年)。

 

実は物入れの内壁に昔の新聞紙が貼ってありまして

そこには明治31年とありました

 

おぉ... 貴重な新聞デス。

  

さて、測量も終えましたので早く現状図を描いてプランを練りたいところですが、

只今、3年程前から佐久でやってる古民家再生現場が長引いておりまして

なかなかスムーズに次の計画に着手できないワタクシではあります

ですが

お子さんが小学生に上がるまでには再生工事を終わらせる!という目標でこれから頑張って参りたいと思います

 

 

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古民家は住まいとして再生してこそ存続するもの

2019年01月25日 | 現場21~長野市 古民家再生計画

ちょうど1年程前に古民家再生の建築相談を頂いた件についてです。

   

長野市の空き家バンクに登録されていた古民家を気に入ったお客様が、

物件取得前に栖風采にご相談にみえ、

色々とお話を伺いアドバイス差し上げましたところ、

古民家取得、そして古民家再生を前向きに検討されていましたので

売買前にその物件を拝見して参りました。

 

空き家バンク情報には創建が1900年(明治33年)とありましたので築118年程の古民家となります。

小屋裏が見えるようになってましたので、構造が一目で分かります。

これは測量がしやすそう~

 

それより何より、

元々の所有者さんが空き家の管理をしっかりされていらしたので、

とても状態も良かった

  

この古民家を拝見に伺った時、実は所有者さんもいらっしゃいまして、お話を伺う事が出来ました。

昭和47年頃まで養蚕をされていたとの事で、その後、改造は殆どしていないそうです。

道理でこのまま民俗資料館になりそうな感じを受けるわけだ!

いろいろお話を聞きますと、

恐らく現況は、昭和25~6年頃の姿をとどめているようでした。

  

屋根は茅葺ですが、さすがに屋根には板金が被せられておりましたけども、

その板金も定期的に塗装を施されていて、状態がgood

これなら、取りあえず、屋根は現状のまま使っていけそうでしたし、

建物の規模・大きさ&高さも、大き過ぎず、

若いご家族が古民家を所有し再生するには、うん!頑張ればいけそう!と判断しまして

この物件、買うべし

と、太鼓判を押しましたデス。

 

そんな事言って、ホント、大丈夫?って思われそうですが

ま、私も古民家取得→再生(まだまだ進行中ですけど)して苦労を経験してますから、

そんな軽々しく言っている訳ではございませんので

  

実際、この古民家を再生するには、

揚前工事と基礎工事はやった方がいいと考えてますが

じゃ、建設費が高くなるじゃないか

立地条件、不動産価格、建物の状況、ご家族の状況をトータル的に鑑みて、

色々と協力を得ながらなら何とかなるでしょう

何とかなるって、それまたアバウトな ←自分で突っ込む(笑)

若いうちしかこういうのは頑張れませんからね。

人生はまだこれから!

建築も人生も同じように「築くもの」なのだ!

 

ほら!

こんなに可愛いお子さんが

この暗がりの古民家の中に怖がらずに居れるだけで

もうこの家の主になる資質を持っている

  

この物件を拝見したのも昨年の話なのですが

この後、不動産を無事に取得されまして、

これから古民家再生の計画をさせて頂く事になりました

 

若いご家族の古民家再生、

民家は空き家となっても、そこはやはり民家。

所有者が変わろうとも、住まいとして住み継いでいけるよう、私共も頑張って参りたいと思います

 

  

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