さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

竣工してもう5ヶ月も経ちますが

2016年05月15日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

昨年末に一応、竣工してお引き渡しが済んでいる望月宿の古民家改修現場。

竣工してもう5ヶ月になりますが、

いろいろ手直し工事と追加残工事など残ってまして

やっと4月下旬で最後の工事が終わりました。

 

(2016.4.27)

現場近くでは、遅咲き?の桜が咲いてました。

品種は分かりませんが、ピンク色の濃い桜で可愛らしかった

 

 

 (2016.4.27)

現場のお庭でも真っ赤なチューリップが咲いていて

これまた可愛らしい~

奥には八重の山吹も咲いているし♪

 

リアルタイムな写真ではありませんけど

 

そんな訳で、一通り、工事も終わりましたので

お施主さんに最後現場で確認してもらい

清算の打ち合わせをGW中に致しましたデス。 

  

お施主さんは3人ものお子さんがいらっしゃって、

子ども達の部活等でお仕事が休みの時もお忙しく、

今回の打ち合わせは家族全員では立ち合えないという話だったのですけど

息子さんが、うちの息子にも会いたい~

という事で、

お施主さんのお子さんと、うちの息子、実は同じ歳なのです

なんとか時間を作って頂きまして、

久しぶりにお会いしてきたところでした

  

ここで、まだ竣工写真をちゃんとUPしてませんでしたので

恒例のビフォーアフター

 

台所 ビフォー

     

アフター

 

 

 

ビフォー

     

アフター

 

 

ビフォー

     

アフター

  

 

階段廻り ビフォー 

     

アフター

階段は作り替えました。

 

 

神棚周り ビフォー

     

アフター

グラついていた神棚は大工さんに固定してもらいました。

欅の立派な神棚です。

 

  

 

2階 ビフォー

     

アフター

2階にも床暖房をいれました♪

あったかいんだから~♪ (←季節外れ?) 

 

 

2階 ビフォー 

     

アフター

窓は交換しまして、2間弱(特寸)のサッシを柱の外側に外付けしました。

よって、窓は1間弱、全開します

これで屋根に布団を干すのが多少楽になればいいのですけどね

 

 

さて、こんな感じに仕上がりまして

お正月をこの家で過ごされたお施主さんご家族。

その暖かさにとても喜んで頂けたようでした!

 

GWで約5ヶ月ぶりにお会いして

第一声が、

「いや~ 本当に家が暖かかったです!!!」

でした☆

 

思わず心の中で

でっしょ~☆ 

です

 

あれだけ寒かった古民家。

寒いという肩の荷を、一気に下せた感じがするくらい、暖かさで楽になります。

 

それもこれも、

改修部分全面に、断熱材をしっかり入れ(いつものセルローズファイバー)

更に、同じく改修部分全面に温水床暖房敷設。

サッシも改修しましたし

いわゆる寒さのネックとなるような部分に対して妥協しない仕様が

(見た目には分からない部分ばかりですけど)

冬を暖かく迎えられる事に繋がります。

 

それもこれも、お施主さんが私達の考えをしっかり受け止めて理解して下さり

仕様がよい分、建設費の負担も多少あったかと思いますが、それも工面していただき、

私共が考える古民家を暖かくする方法を、最後まで信じて任せて下さった結果、

「一線を超えた」効果を実感して頂ける改修に到達する事ができました。

 

これは私達自身も我が家で実際に経験していて、

その暖かさの感動や日頃の快適さを(中には失敗もあるのでそれは教訓として)設計に活かしているのですが

いくら説明しても、最終的には経験してみないと理解出来ない事も多いと思うのです。

ですから、

最後まで私共が提案するものを信じてくれたお客様に感謝なのでした!

 

最近は、お客様がいろんな情報を調べすぎて

諸条件が違うのにも関わらず、

あそこではこうだった、とか

どちらかと言えば、温暖地の情報を、寒冷地に採用してみようとされたり

ただ断熱材をたっぷり入れれば暖かくなると勘違いしたり

(入れればいいってものではありません)

気密性の善し悪しを度外視して、空気を活かすような暖房に興味を持たれたり

特に、新潟県あたりの家づくりを参考にする方も居られますけど、

こちら信州より新潟の方が全然暖かいですし、湿度も日照も違う。

新潟で良いものが、こちらで通用するとは限りません。

  

ネットで何でも検索できる時代になり

土地柄も季節柄も全く違う場所に建つ建造物を、

カタログのように見る

というのは

とても弊害が多いなと思う今日この頃です。

 

しかし、こちら望月の家ではそんな心配は一つもなく、

(こんな私共に最後まで仕事をさせて下さるお施主様、皆さんに言える事でもあるんですが)

気持ちよく、お仕事させてもらった案件でした。

本当に有難うございました 

 

2012年の秋にお問い合わせを頂き、

2015年の冬にお引き渡し、2016年5月に完了という

凡そ3年に渡っての長いお付き合いとなりましたけれども、

とてもいい仕上がりになって良かったです

  

いつもここまで到達して改めて思う事なんですが

最後まで信じて任せて下さいましたお施主さんに感謝なのでした!

 

 

 

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そろそろ大詰め~望月 古民家改修工事~

2015年12月08日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

いよいよ今年も残りあと1ヵ月を切りました

望月宿の古民家改修工事もそろそろ大詰めで、最終仕上げ段階となっております

 

11月には壁の左官工事(漆喰塗り)に続いて天井の和紙クロス貼りを終え

すっかり室内が明るくなり綺麗になりました

天井の和紙クロス、職人さん達にも好評で

越前和紙をベースにして作られた撥水和紙なんですけども、

珪藻土を塗ったかのようにも見える、との事でした

(最早、さいふうさいの定番です)

 

床の塗装はまだです。ちょうど今日辺り、塗っている頃でしょうかね。

 

こちらの古民家改修工事では、1期工事で別の工務店さんが外回りを改修して下さっていたのですが

お布団を干すのに利用していた屋根だけが、何故か未改修で昔のまま、、、

折角、今回の改修工事でお布団を出しやすいような窓になったのに

屋根はこのままで良いのかな?と思いまして、

(屋根の上に、ブルーシートを敷いてお布団を干していたそうですし)

打合せの際に屋根の塗替えの参考お見積りを持って、お施主さんにご提案しましたら、即決で塗り変える事になりました。

これで建物の外回りはほぼ全面的に改修された事になります

  

屋根の塗り替え途中。

これはまだ2回塗り目なので、この上にまだあと2回塗ります。(全部で4回塗り)

続きの塗装はちょうど本日施工中でした。

  

先週には電気の器具付けがありまして、意匠上の重要な確認をするために現場に立ち合ってきたのですが

重要な意匠上の確認・・・

それはですね、

1期工事で既に綺麗に塗り替えられている美しい外壁に、今回設計では小屋裏換気口を付ける事にしまして

こんなに美しい外壁に、穴を開けるというのは、ちょっと勇気がいりまして

電気屋さんが穴を開ける時を見計らって現場へ行き、穴開けに立合ってきたのでした。

いざ、穴開け! ドキドキです。。。

   

小屋裏換気、本当は外壁に穴を開けなくても、棟換気とか、他の方法もあったのですが

1期工事の際に、私からお施主さんに、屋根換気の事や、屋根断熱をやった場合の通気層の必要性を説明し、

お施主さんはなんとか工務店に伝えたそうなんですけども

「古い家だから隙間だらけだし、換気しなくても大丈夫」という事で、特に何も換気対策をしなかったそうなんです。。。
 
いやいやいや

古い家のままなら、それは隙間だらけでしょうけども

改修を重ね、断熱材など付加していけば、自然と気密と断熱が増して

下手に自然換気と称して隙間換気を当てにして換気を疎かにすると

見えないところで結露が生じていたり(それが建物の老朽化につながる)

カビっぽい家になってしまいます。

  
 
でも、お施主さんもそれ以上工務店に言えず

じゃあ、私達でやる2期工事(今やってる内部の工事)で、断熱や換気については対処しましょう
 
となったのでした。はい。
 

 
で、今回の工事では、2階天井裏に、透湿性の高い自然系断熱材(セルロースファイバー)を入れ、

使用している内装材も全て透湿性のある材料で構成されてますから(ビニールクロスとかも使ってませんし)

室内で発生した湿気は屋根裏へ上がっていきます。

  

天井裏のセルローズファイバー。

  

小屋裏(屋根裏)に透湿していく湿気は外部へ排出しないと、小屋裏で冬は結露しますし、夏は蒸せますので(夏型結露ってのもあります)、小屋裏換気はやっぱり必要。

なので、

小屋裏換気口をあの美しい外壁に、心を鬼 にして穴を開ける事にしたのデス。

穴の位置を慎重に決めて

既存の土壁に穴を開けて貰いました。

 

   
 
そうなると問題なのは換気口のフードのデザイン!ここはかなり重要事項!

目立たないフラット型のフードを選びまして

色は、白にするべきだろうけども、いや、黒という手もあるなと、悩み、、、
 
悩んだ時は、えーい!両方試してみる!

フードが在庫になってもいいから、白と黒の両方のフードを用意し

現場でどちらにしようか、電気工事屋さんに白と黒の両方をあてがってもらって決めました

 

 

で、白に決めました。

フードのテクスチュア、穴の位置、いろいろバランスを見て、やっぱり白かなと。

(電気工事店さん、有難うございましたっ!)

 
 
ホント、最後の仕上げなので

あーだこーだと、現場でうるさい私なんですけど^^;;

一応、こんな私でも意匠系設計事務所のつもりなので

出来るだけ、古民家の本来の美しさを壊さぬよう、不自然な意匠にならぬよう、気を付けているつもりでございます。


 
取りあえずこんな感じに納まりました

一番怖かった換気口が取り付きまして

ほっとしたところです。

  

その他にも最終段階で意匠上の確認をしなければいけないものがありまして、

例えば照明器具の高さとかもです。

照明器具のコードはいつも特注で制作しているので、その長さを確認して発注しなくてはなりません。

一応、図面で長さを確認できるのですが、

古民家ならではの問題もあります。

梁が曲がりくねっているとかね。

どこを基準にするかは、やはり最後は図面より現場となります。

 

で、図面通り、照明器具の配線をしてもらってはあったのですが、

実際、空間が出来あがってきて気がついたのが、神棚の存在

図面に神棚の位置は図示してあったのにも関わらず、

最後の最後まで、神棚の占める空間の私の認識が甘く、、、

階段の位置、神棚の位置、配光、あと、電球の交換の問題(手が届くかどうか)。

ちょっと位置がまずかったかなと、何度も現場で確認し、

結局は照明の位置をずらす事にしました

(お施主さんにも承諾を頂いて)

実際、ずらしてもらっても、

いや、やっぱり元の位置で良かったかも?

いや、でも電球の交換を考えると、

いや、光があれかー

なんてぶつぶつ言いながら、現場で自問自答の連続でした

で、ご覧の通りになりましたデス。

 

こういうのを現場で対応してもらう訳なんですけど、

急に、尺五寸、ずらして下さい、ってお願いすればいい、って問題じゃない。

そこには照明器具用の下地が入っていませんから。

で、こういうものを現場監督のうちの旦那さんは

ちゃんと用意してくれてました!

そりゃそーよね。いきなりこ電気屋さんにお願いしても、部品が無ければ施工できません。

ので、うちの主人が現場監督としてこういう部材も事前に準備して対応してくれます。

 

すると電気屋さんは

ぼそりと

「いやー さー 茂木さんと仕事すると、結構、面白いんだよねぇ」

と仰る。

 

どうして?と聞きましたら、

面白いグッズというか、いろんな物を用意してくるから、面白いそーなんです。

まぁ、うちの旦那は特に電気関係が好きで、

電気工事士も数年前に取りましたし、

願わくば電気屋さんところで実務の経験を積みたいとも言ってたし、

ので、いろんな電設資材、日頃からよく調べています。(最近は設備関係も!・・・)

 

電気屋さんも施工に困ったときには

「茂木さん、○○ある?」 なーんて逆に聞いてたりします(笑)

すると、旦那さんは

「あるよ(ニヤリ)」

お陰で私がちょいポカしたり、あれこれ要求しても、フォローしてくれて大いに助かっていますが

我が家は資材だらけになってしまっていて何屋か既に分からない状況でございます。。。

  

さて、あとキッチン廻り。

コーキングも終わり、換気扇とコンロを設置すればキッチン完成。

あともう少しだ~

  

という事で、

望月の現場も大詰めです

 

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佐久市望月古民家改修~ようやく仕上げ工事~秋まつりの提灯

2015年10月07日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

6月下旬から始まった佐久市望月宿の古民家改修工事

ようやく大工工事も終わりまして

今月より仕上げ工事に入ります

 

先月のシルバーウィーク中の20日(日)の事ですが

大工さんが仕事を終えるという事だったので現場へ行きましたら

望月宿の街道沿いになにやら素敵な提灯があちこちにぶら下がっていて

何があるのかと大工さんがご近所さんに聞いた話ところ大伴神社秋まつりだとか。

ほぉ~!

お盆時分には榊祭りもありましたね。)

 

こちらの建物、現場の目の前なのですが

建物も凄いんですけど、提灯飾りと、提灯の絵付けも凄い~

 

漢詩は何の話なんだろう?

 

望月宿 現場があるので何回も来てますけど、まだじっくり散策してませんでしたので

お祭りの提灯も気になるし 折角だから現場はちょいと後回しにして、日が暮れる前に望月宿を散策!

(もちろん、散策した後に現場監理しましたデス)

 

 

これまた絵付けが素晴らしい提灯です。

歌?句?が書かれています。何だろうと調べてみましたら

望月小唄でした!

 

こちらは百人一首が描かれてます。

 

こういう提灯はどこで作られるんでしょう。

気になります。地元の方が描いているんでしょうか。

実は海野宿の我が家でも提灯を作りたくて、ずっと検討しているものの

どこへ頼めば良いのか、未だに悩んでいます。

やっぱり手描きがいいので、手描きとなると、字の好みの問題もありますし(センスというか)

誰に頼んでもいい、という訳でもないですし

ぐずぐずと悩み続けています

 

それから望月宿には、重要文化財がありました 

真山家

ずっと気になっていた建物だったのですが、やっぱり重文だったのね。

 

あとこちらの旅館。

おぉ~

木造3階建てだ!

入口の木製建具が、ゆらゆらガラスだったので近づいて見てみると

 

え?!

この建物、映画『犬神家の一族』の撮影で、那須ホテルとして使用されたそうな! へぇ~

そして昔の電話番号、十六番。 二桁ね。

 

望月宿、なかなか面白いです!

現場の合間で見るには時間が足りず

再度、散策したいと思います

 

という事で、町並みと提灯をざっと見て現場に戻りました。

 

現場の外観、何気なく見ていたら

ありゃ!

雨樋やられてるじゃん!

え?え?え?

まさか現場関係者が当たったのか?

と焦りましたけど、違いました。

ご近所の方が事故を目撃していたそうで、既にお施主さんに連絡がいっているとの事。

取りあえず、被害は雨樋だけでしたので、良かったというかなんというか。

道路ギリギリに建物が建っている場合、往々にしてこういう事故に遭うので

(海野宿の我が家も何度も雨樋が犠牲になっています

このような損害に対応した火災保険に加入する事を、いつもお施主さんには口うるさくおススメしています 

(それでなくても、この雨樋は受け金物の間隔が広くて、昨年の大雪の重みで既に歪んでおりましたし、どちみち修繕は必要ではありました)

2015年6月の時点でこんな感じ。

2013年に別の工務店で外観周りは修理をしたばかり。

その際、雨樋の受け金物の間隔を改善することなく、恐らく現状をそのまま踏襲したものと思われます。


さて、現場の様子ですが

一応、先月の20日で大工さんがあがる、というお話だったのですが

大きな神棚が不安定な状態でしたので、壁の左官工事をこのままやるのは難しいだろうという事で

補強をしてもらう事になりまして

2間半もある神棚なんですが、

これが思うように固定出来ず、この日で終わり、とい訳に行かず

大工さんにはもう一回、来ていただく事になったのでした。

 

こちらは2階の窓ですが、設計で計画していた通りに出来ず

二転三転してようやく納まりました

今回は小規模な改修工事だったので、図面を最低限しか描かなかったバチが当たったようなもんでしょうか^^;;

神棚が絡み、手摺が絡み、外部の屋根が絡み、下屋の水切りが絡み、あらゆるものが絡んでいたこの窓。

昭和時代に何回か増築・改修工事がなされているようなのですが

この時代の工事というのは、おおらかというか、(テキトーともいう?)

納まっているようで納まっていないのが平気というか

そういうある意味、始末の悪い部分(絡み)を解消しながら

今後恐らく屋根を改修する時期がくるはずなので、それを見越して窓の位置を設定し、

更にお施主さんがここから屋根に出て、布団を干すという事ですので

出入りしやすい案を捻出し

あれこれ何度も変更して、無事に納まったのでした~

これも納まってみれば、何がどうなん?って感じですけどね。

納まっていて当たり前みたいな

そんなもんです。

一つの形を作るのに、3つくらい理由があるもんです。

形づくる理由や説明が出来ないようなデザインはしないようにしています。

 

1階の台所周りは

お盆明けにはキッチンも据え付けられ、タイル貼りも終えました

本当はお盆前になんとかキッチン周りだけでも終わらせて、使えるようにしたかったのですけど

間に合いませんでした

 

この台所も、現状解体後、いろいろありました。

梁の補強、腐朽の補修、2階外壁(土壁)の押さえ等。

ですが、こうして納まってしまえば、何が?って感じですね。

自分でも悩んでいた部分を忘れてしまいそうになります。

これも大工さんが丁寧にうまく納めて下さったお陰です

 

あ、しかし、まだ取り付けが上手くいくか心配なレンジフードが残ってますが

これは現場監督の主人が相当悩んで部材を取り寄せて解決(納めるまで油断は出来ませんが)してくれましたデス。

(古民家ではレンジフードの制約が多い案件、非常に多いです)

  

という感じですが

ようやく仕上げ工事が今月より始まります。

まずは塗装工事からですね。

 

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瞬く間に着工!~佐久市望月の古民家改修工事~

2015年07月09日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

しとしと雨が降り続く日々です

怒涛の6月が過ぎまして、

気がつけば1年の半分が過ぎ、、、とうとう7月に

 

 

さて、2012年にお声が掛かった佐久市望月の古民家改修計画。

昨年(2014年)末頃より計画に着手しておりましたが、この5月~6月で纏まりまして

瞬く間に6月下旬に工事契約、そして着工となりました

それまでのスローペースは何だったの?!と思わんばかりのこのスピード

きっとお施主さんも内心驚いていらっしゃるかもしれません。

 

というところで、まずは着工前の片付けを手伝って参りました。

 そして片付いたところから早速にも改修部位を解体↓

  

解体するまで確認できなかった部分がこのように露わになりまして

アタター

  

昔の土台がちょっと腐っていたり

でも致命的な状態ではなかったので補修できます。

まずは床下の通気は思わしく無いので、通気確保の改善、

土台の腐ったところを撤去した上で補強し、吸水性の低い御影石で土台を支える事にします。。。

   

  

建材で覆われていたところを剥ぐと、

   

このような梁が現れ↓ ・・・ 昔あったはずの柱が過去のリフォーム時に切断されていて、そのまま補強がなされていなかったり

この部分は現状ではクロスで被せられていて分からなかったのですが

まさか、こうなっているとは・・・

1本の梁が飛んでいると思ってたのですけど。。。

この梁も補強をします。

  

その過去のリフォームの時に入れられた断熱材がぐすぐすに・・・(このままじゃまずい

 

古いグラスウールは撤去し、断熱をやり変えることにします。。。

 

など

様々な問題に直面します

 

さてどうするか、大工さんと現場監督と一緒に考える訳なんですが

どうしても工事内容が増えてしまう事もありますので

施工方法の再検討や、工事金額の確認等をして

お施主さんと協議をしてどうするかを決めないといけません。

 

が、しかし

とある事情により、急ピッチで工事が進んでおりまして

早急に判断しないといけない事ばかりで

追われまくりのこの2週間でした。。。

(こういう時に限って、仕事以外の諸々と重なったりもするんです)

 

着工してまだ2週間くらいなのですが

大工さんが休日返上で現場入りしておりまして、

もう断熱材が入れられる状態まで出来てました。ひょぇ~ 早過ぎ

昨日のセルローズファイバー断熱工事 施工風景

  

床の断熱材はいつも栖風采でやっている仕様で

乾式のセルローズファイバー55K 135㎜ 吹き込んでもらってます。

ちなみに、この写真↑に写っている奥の壁の断熱材はあれは既存のもの(グラスウール)で、撤去してセルローズにやり直します。

 

2階天井部分にもセルローズ断熱しました。

実は、2年前に別の工務店さんが屋根の修理をしておりまして、その時に野地板の上に断熱材を入れてくれたそうなんですが、

いわゆる省エネを考えた断熱改修と言える程の内容ではありませんでしたので、

今回の改修工事で更に内側より付加断熱をすることにしました。

が、

これがまた悩みどころで~

 

と言いますのも

先に工務店さんがやって下さった断熱材は、透湿抵抗値の高いA種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種bで

お施主さんのお話によれば、通気層や棟換気は付けてくれなかったそうです。

いくら古い建物で気密性が低いからとはいえ、

透湿抵抗値の高い断熱材を外側にして、内側に透湿抵抗値の低いセルローズファイバーで付加断熱をして良いのか・・・

断熱材のサンドイッチ状態で、、、その壁内で結露しないとは言いきれません。

透湿しやすいセルローズから室内の湿気が通り抜け、その先の屋根下地のところで湿気が籠ってもいけません。

断熱屋さんとも話をしたのですが、もし既存の状態で付加断熱をするなら、

本来なら透湿抵抗値の同じ断熱材料、或いは室内側をより抵抗値の高い材料でやるべきなんだろう(ペーパーバリアも含め)

という事なんですが

そもそも古民家改修、しかも部分改修で、ペーパーバリアは意味も無く

仮に屋根断熱と同じA種押出法ポリスチレンフォーム保温板3種bを室内側に施工しようにも、

昔の野地板や垂木は平滑ではないので、ボード状の断熱材が建物に馴染みが悪く、きっちり施工する事が難しい。

(だから私共の考えとしては、古民家改修の場合、充填断熱を採用する場合は形の無いセルローズファイバーを使い、ボード状の断熱材を使うのは外張り断熱工法を採用する時ぐらいにしているのです)

そこで苦肉の策といいますか、

既設の屋根断熱と、これから付け加える天井断熱との間に、面戸部分を活かした通気層(小屋裏換気的な装置)をとることにしました

 

 

やはり古民家改修工事、、、今回のように部分改修で面積もそれほど広く無くても

工事内容はリフォームレベルではないデス。。。

また、断熱改修だけでなく高性能サッシも導入しますから、省エネ住宅エコポイントエコリフォーム)も申請しようと思います

  

さて、このように急ピッチで現場が進んでおりまして

このままお盆頃まで てんてこ舞いな状態が続きそうなんですが

なんとか乗り切りたいと思います

 

 

 

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そろそろ着工に向けて

2015年06月11日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

気がつけば (最早さいふうさいブログの定型文ですね。

望月宿の古民家改修計画、前回のプランご提案から半年も経ちました。。。

月日が経つのは本当に早いものですネ。。。

庭先のドクダミ。今年は何故か八重の花がちらほらと。突然変異か何かでしょうか。

  

 

2月からあれやこれやと、いろいろなお役目(?)に奔走していた私達。。。

(殆どが主人のお役目ではあるんですけど、、、我が家も協力することイロイロあり)

5月下旬にやっと一段落し、晴れて仕事に集中できるようになりましたので

私は事務所に引き籠って

半年前に打ち合わせした内容を訂正して

設計概算見積もりをまとめ

5月末に半年振りの打ち合わせをさせてもらいました。

  

こんなスローペースで、、、いつもお施主さんを待たせっぱなし・・・

本当なら催促されて怒られてもおかしくないのに、

半年振りの打ち合わせでも、お施主さんの温かい笑顔に迎えられ

本当に有難い事です

 

実はこの計画、

既に工務店さんによって2年前くらいに外壁周りだけ先に改修工事が為されております。

お施主さんよりお問合せ頂いた当初、直ぐに設計に着手出来る態勢では無かったため(今もその状況は変わってませんが)

お施主さんは取り急ぎ外壁や屋根の改修は工務店さんに工事を依頼され、

内部の生活部分の改修は私共に依頼して下さったのでした

  

というのも、最初にお渡ししたパンフレットをご覧になって

台所周りの設計事例をとても気に入って下さいまして ↓

2010年竣工 土蔵を住まいに再生した事例

 

古民家改修工事とはいえ、お施主さんにとっては新築ではなくても始めての家づくりになりますから

せめて台所周りくらいは素敵にしたい!という奥様の願いもありまして

設計の順番が回ってくるまで待っていて下さったのでした

  

ですから、ここは奥様の期待を裏切らないよう、

古民家ならではの空間を最大限活かし、

3人のお子さん達のスペースも盛り込んで

家族みんなの気配と神様を感じながら過ごせるダイニングキッチンなんて

どうでしょう!

と、ご提案しました。 2案程ご提案しまして、その折衷案でまとまりました。

 

さらに

寒冷地での寒さ対策、暖房方式、断熱改修、などなど

総合的にここまではやった方が効果がある!

という仕様もご提案。

 

ここまですると、最初はどうしても予算オーバーな案になりがちなので

一旦、理想的な計画案に対して、設計概算見積もりを出し、

いつもなら予算オーバーな事をこの時点で把握をして内容を変更調整する、

という手順を踏んで設計を進めているんですが、

今回は、

ほぼ設計概算見積もりの内容でOKなお返事を頂きまして

理想的な案のまま妥協をせずに計画を進められそうです

   

 

という事で、長らくお待たせしておりました望月宿の古民家改修計画、

内容と方針が大体決まりましたので、これから急いで書きかけの図面を終わらせて

着工の準備を進めたいと思います☆

 

 

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2年越しですが計画はじまりました。

2015年01月10日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

2012年にお話のあった案件、佐久市望月宿にある商家(古民家)の改修計画ですが、2年越しでようやく計画に着手致しました

 

本当ですと、2014年の春頃までに改修を終えたい、というお話だったのですが

私の方の他の案件のスケジュールがどうしても押していて、あーもう無理かも(大ピンチ)って思っていたところ、

急遽、お施主さんのご事情が急変し(良い意味で!)ゆっくり計画をさせて頂けることになったのでした。

よって、お施主さんには2014年中は待って頂きまして、昨年暮れの12月にやっと最初のたたき台のプランをご提示したところです

 

盆暮れ正月というのは、家族が集まる良い機会。

ですのでそういう時期の前に一度プランを出すのが望ましいもの。

お休みの時に家族会議をしていただいてプランのご意見を伺うというのがいいんですね。

 

で早速元日に、メールでプランのご意見が来ました!すごーい

 

お施主さんのMさんは私と同世代で3人のお子さんが居ます。そして御夫婦共働き。

ちょうどうちの小4息子と同い年の息子さんも居るので、うちの息子も打ち合わせに連れて行きます☆

その方が子供同士で遊んでいてくれるので、奥様の手が空いて打ち合わせができる!という作戦。

(大概、子供同士すぐ仲良しになります!)

  

フルタイムで働かれている奥様は、本当にめっちゃくちゃお忙しく、

奥様と打ち合わせの日取りを決めるのも、お互いに忙し過ぎて

昨年の10月くらいから打ち合わせしましょう、と、やり取りしていたのですが

土日には何かしら子供関係の予定が入ってしまったりで

なかなか上手く日程が組めず そうこうしながらやっと昨年暮れにお会いできたところでした 

 

なので、お正月のお休み早々にプランを検討して頂いて本当、嬉しいですね。

やはり盆暮れ正月は検討するにはもってこいです!

 

という事で、長らくお待たせしておりました望月の商家の改修計画

はじまりました~

  

 

 

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中山道 望月宿へ

2012年09月18日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

この連休中には、

新たな計画の建物を拝見するために

中山道の「望月宿」と、間宿の「茂田井宿」へ

行って参りました

  

P1240723

P1240722

 

偶然にも

中山道の隣合う集落から

お問い合わせを頂いたことになります

  

まずは

望月宿のお客様の建物を拝見。

P1240632

土蔵造り。

商家の雰囲気が

農家の古民家とはこれまた違う趣きで

素敵でした!

それもそのはず、

昔、呉服屋さんだったとのことです。

(少し色気を感じるのはそのため?)

P1240533

P1240536

帳場には、洋風で素敵な箱階段がありました。

そろばんを入れておく部分もあります。

横の棚には反物が並べてあったのでしょう。

昔の看板も面白いですね。

(「誠実大勉強」って書いてあります)

 

ついつい、いろんな所に目がいってしまうのですが 

ひとまず、間取りを調査しまして

建物全体の様子を見させてもらいました。

P1240553

こちらは、中露地

(坪庭になっていたそうです)

があったところで

雨仕舞が悪く、傷みが目立っており

お施主さんも大変気にされておりました。

  

建物が2棟、連なって、

その間が中露地になっており、

建物の取合いも傷んでいるし、

建物もそれぞれ老朽化しているし、

建物の修繕を

どこからどのようにすればよいのか、

お施主さんにとりましては

見当のつけようもないと思います。

 

限りあるご予算の中で

優先的に何から始めればよいのかを

案内していくのも、私達の役目なのではないかな

と思うところです。

 

また、建物の修繕と合わせて、

お施主さんご家族が、

ご実家であるこの家に移り住むにあたり

生活に必要な部屋(間取り)のご要望に添う改修案も考えなくてはなりません。

 

新築を描くようにはゆかないのが

古民家再生の難しいところでもあり、

しかし、その制約こそが

やりがいを感じるところでもありますね

 

**********************

  

さて

午前中に望月宿のお客様との打合せと調査を終えまして

午後からは茂田井宿へ向かいました。

 

と、その前に、ランチです♪

連休中でしたけれども、

所員nanaちゃんにも出勤してもらったので

うふふ

また美味しそうなお店を探してランチとなりました☆

P1240636

望月宿内にあった洋食屋さん(ラ・フェスタ)で

一押しの焼きカレーを頂きました~

美味しかったです☆

 

さてさて、お腹も一杯になったところで

次は茂田井宿へ向かいました

(続く)

コメント (2)
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