さいふうさいブログ

けんちくのこと、日々のこと、いろんなこと。長野県の建築設計事務所 栖風采プランニングのブログです。

千曲市の古民家拝見

2015年10月31日 | 現場18~千曲市 古民家再生計画

秋が日に日に深まって参りました

明日からは霜月。早いものです。

この時期になると妙な焦りが募ります

 

昨年の春頃に一度、お声掛けのあった千曲市の古民家改修のご相談案件。

そろそろ栖風采さんの順番待ちに入れて下さい~

という感じでご連絡がありましたので

まずは建物を拝見して参りました!

 

茅葺の古民家です。

凡そ170年くらい経つそうで、トタンの下のは麦藁屋根だそうです。

(海野宿の当事務所と同じ麦藁屋根~)

 

お話を伺ってみると

ほぼ10年おきぐらいに、何かしらメンテナンスをずっとされてきていて

50年程前には揚前をして基礎廻りの工事もされているとの事でした。

 

そして今回の計画では、再び揚前工事をするくらいの内容になりそうなのですが

このように定期的な修理を重ねながら170年も保ってきている古民家って

改めて凄いなと思いますネ。

 

縁側の木製建具が素敵です。

桁も框も柱も 欅~

 

新潟の民家によくみられる鉄砲梁みたいだと話をしていたら

この民家を建てたのは新潟の大工さんだったそうです。

ほほぅ。

 

梁の曲線がなかなか面白かった!

上手く活かせるといい感じになるでしょうね。

(空間的には制約が多いのですけど)

 

と言う事で、

まだ暫らく設計に入るまでお待ち願う事になりますが、再来年に向けて頑張りたいと思います

 

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第5期工事はじまりました。まずは木の伐採から。

2015年10月20日 | 現場3~東御市田舎暮らし 沢の見える家

東御市田舎暮らし、沢の見える家 第5期工事が俄かに始まりました

いやぁ~ホントに長い長いお付き合いといいますか

ローコストな工事のため何期にも渡って少しずつ工事を続けている沢の家

工事を少しやっては、貯蓄をしてもらって、続きをやるみたいな流れで

なんと!足掛け10年にもなる?!(2006年にお声掛け頂いた)沢の家でございます。

しかし、ローコストとはいえ、5期工事まで累計しますと、小さい家一軒は建つくらい費用は掛かっていますが

  

こちらの建物↑は、第2期工事でやりました離れ。

現在お施主さんの息子さんのお部屋になっているでございます。

 

沢の家、この数年を振り返ってみると いろいろいろいろ ありまして

当初は私も設計として関わっておりましたけども、

現在は設計というより施工でカバーしている状況です。

(ですので、うちの主人が担当で動いている現場です。私は相談役みたいな感じでしょうか

 

沢の家は、東京にお住まいのお施主さんが2006年に別荘として(いずれは移住もありかも?)、長野県東御市の古民家を購入されました。

この家のすぐ近くにはがあるので、いつしか沢の家 と呼ぶようになりました。

 

渓流釣りの好きなご主人様にとりましては、この沢の音を聞きながら(或いは眺めながら)一杯出来れば最高!というところでしょうし

奥様はターシャの庭がお好きだと仰ってまして、

そんなご夫妻にとりまして、このような田舎暮らし物件はまさにもってこいな物件だったかと思います。

 

ただ、残念ながら主屋の古民家は、長年廃屋だったため老朽化が酷く、雨漏りもあり、

他の付属屋との絡みで雨仕舞いも悪く、

付属屋を含めた建物の規模・大きさと、その老朽化の状態から鑑みて、

主屋の建物を活かすためには、相当大掛かりな民家再生工事になる事が予想されまして、

ご予算からみても現実的では無かったため、やむを得なく主屋(古民家)を取り壊し、

小さい付属屋を幾つか改修することになったのでした。

 

第1期工事 

→ ブロック造の物置きを、台所&トイレに改造。でもお風呂は無し。

 

 

第2期工事

→ 離れだった部屋を、寝泊まりできる部屋に改修。水回りなし。(冒頭の写真)

  

 

第3期工事

→ やっぱりお風呂が必要!となりまして、新築で2坪の湯殿を建てました。

が、予算の関係で、簡単な作りにして、しかも下地の状態のまま。(要するに未仕上げ) 

でも設備は接続してますので使えます。

こちらが割と好評なドラム缶風呂です~(しかも全自動で追い炊きも付いてるという・・・ローテクなんだかハイテクなんだか。いやハイテクなんです。湯船がドラム缶というだけ

 

ここまでの工事は取りあえず別荘として冬以外使用できる程度で良いから、というお考えの中で

ローコストで工事を進めてきた訳でした。

 

ところがです。

数年前に、なんと!

お施主さんの息子さんが、この東御市に就職が決まり

急遽、この沢の家息子さんの住まいとして使う事になりまして

さー大変!

 

そもそも、仮設程度の改修しかしてこなかった沢の家ですから

お施主さんのDIY工事部分も残っていますし、あちらこちらが未完成状態。

暮らすのはちょっと、いや、かなり大変じゃないでしょうかっ 

 

それに、

①台所・トイレ棟 ②部屋棟 ③湯殿

と、建物3棟がなんとバラバラに建つという、面白い事になっておりまして

寝ている部屋からトイレに行くためには一度外へ出ないといけない、という辛い状況

たまに、別荘として使う程度なら、キャンプ生活だと思えば楽しくもあるかもしれませんが

毎日暮らすとなると、トイレが別棟というのは気の毒。。。

 

そんな訳で、昨年、第4期工事として、部屋棟にトイレを付ける工事をやったところです。

実はこの便器、、、

栖風采の事務所用の便器として買っておいたものなんですが

海野宿の事務所も相変わらず未完成のままで

なかなか続きの工事をやる余裕もなく、便器も在庫となって眠っておりまして

ちょうど沢の家のトイレと同じ型番だったので、格安でお譲りしましたデス

ローコストで困った時は、海野宿の事務所に各現場で不要になったものや、廃材、返品などがイロイロあるので

使えそうな物を探して納品する事もたまにあります。

巡り巡って、各現場がお互い様な関係で有効利用しています☆

 

そして今回始まった第5期工事は、

息子さんが住むようになってからこれまで、冬場に何度か水道凍結を起こしてしまいまして

(東京へ帰省した時の水の管理(水抜き)が、、、上手く出来なかったみたいなんです)

第3期工事で作った湯殿の屋根に断熱追加工事(第5期工事)する事になったのです。

 

湯殿は簡単な屋根(ポリカーボネート)でしか作ってませんでしたから、、、

さすがに冬を考えると、屋根はきちんと作っておきたいところで、本当なら板金でもいいのでちゃんと屋根を被せておきたいところなんですけども、

ご予算の都合もあり屋根は現況のポリカのままで、取りあえず室内側から断熱材を入れて天井下地まで作り、今回は終了する予定。

内装は未仕上げとなります。

   

こんな感じで、まだまだオールシーズン、キャンプ生活的な沢の家ではあるのですが、

少しずつ工事をやっていけば、きっとそのうちに仕上がっていく事でしょう!

えいえいおー

 

で、先々週末くらいから第5期工事が始まったところなのですが

屋敷内にある大きな木が気がついたら倒れていたというので

工事も始まった事ですし、

枯れ木の始末と、ついでに荒れていた木々を伐採することになりまして

久しぶりに沢の家に行ってきました

  

こんな可愛らしい置物が石の上にありました♪

 

私が現場へ行った時は、もう枯れ木の伐採は終わってました

 

こちらの木は、このまま放置すると、この先、伐採するのが難しくなるよ、との助言により

時間がまだあったので急遽、ついでに切ることになりました。

  

木がどんどん成長して、建物の上に覆いかぶさるようになると、落ち葉が屋根に溜まって

定期的に雨樋や屋根のお掃除をしないと雨樋を腐食させたりもしますし、

このまま木が伸びれば、建物にぶつからないように枝を払う事が困難になるという事なんですね。

今ならまだ、建物に影響無く枝を落とせるというので、それならばお願いしよう、となりました

 

建物に接近している高木を伐採するのは、建物に枝が当たらないようにしなければなりませんから

闇雲に切る訳にはいきません。

でもプロはさすがです。

どこに切れ目を入れて、どう力を掛けて、どこで一旦とめて、どちらにロープを引っ張って、どこへ木を倒す(落とす)か、そこまでを判断してノコを入れている様子が凄かったです!

動画撮っておけば良かったなぁ。

 

ちなみに、一般的に木の伐採費用は、木の状態によって違うようなのですが

危険を伴う高木や、伐採によって周囲に損害を与えそうな場合(電線や建物が近くにある)は、それ相応に費用が掛かるようです。

(結構、びっくりする金額です

なので私共の現場では、中電の下草刈りや枝払いをやっている義兄がいるので、特別価格で伐採をやってもらっています

(以前 長野の古民家再生現場でも伐採してもらいました。)

 

 

枝の片付け。

息子と甥っ子もお手伝いです。

 

そんなことで、沢の家、第5期工事がぼちぼち始まりまして

お施主さんよりお土産に新米を頂きましたです

(A様 いつもお土産有難うございます!)

 

このお米の生産者が作ったイチゴを以前、頂いたことありましたけど

イチゴもとても美味しかったですし(記憶に残る味でした)

こちらのお米(もち米)も楽しみです!

生産者 茨城県かすみがうら市 竹村愼一さん、真理さん

「栽培のすべてを開示し、環境に極力負担をかけず、倫理的に栽培し、自分の子供に食べさせるのと同じものを、皆様にお届けすることが、私の『百姓が育てた米』です」

との事。

 

化学肥料、殺虫剤、殺菌剤は栽培過程で使っていないとの事ですし(種子消毒も)、放射能の自主検査もされていて、

消費者の事を真剣に考えて生産されている姿勢が素晴らしいなと思いました。

なんでも、お施主さんのご友人なんだそうです

竹村さんの作ったもち米、お正月にお餅にして頂きたいと思います☆

 

 

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手漉き障子紙で張替~立岩和紙~

2015年10月13日 | 現場7~上田市 蚕室造り民家の改修

既にお引き渡しも済んでいる上田の蚕室造りの古民家改修工事。

なんですが、

まだ幾つか細かい残工事がありまして、

おっといけない!

追加工事で随分前にご依頼を頂いていたお座敷の障子紙の張替を、うっかり忘れていた私・・・

アタター 

 

というのも、実は障子紙を特注で漉いてもらうところから始めていまして

発注したのが1年以上も前。。。

  

障子の張り替えは、お施主さんのお母様からのご依頼だったのですけど、別の用事で現場へ行った時に

「そう言えば障子紙は?」とご指摘を受け

 あああーーー!!!! 

わ・す・れ・て・お・り・ま・し・た・・・

紙を注文したままだ!

 

慌てて和紙を漉いてもらっていた立岩和紙さんにお電話したところ

ちゃーんと出来あがっていました!(あー 良かった)

  

という事で、先月中旬くらいに和紙を受け取りに立岩和紙の里へ行って参りました。

信州 立岩和紙の里

300年の伝統を持つ立岩和紙。

立岩和紙の伝承保存のため、昭和59年に建設され、平成6年には250名の紙すき体験ができる体験施設を建設するなど、時代に即した和紙のあり方の追及に取り組まれています。

こちらの立岩和紙の里では、手作り紙漉き体験が出来まして、とても人気なんだそうです

(写真は うちわ作り体験。 他に、はがき作りや、卒業証書づくりもあります)

 

こちらはうちわのお手本↓

遠目に見れば水彩画に見えるくらい!着色された和紙が巧みに漉き込んであります

(和紙を漉いた後、乾いた和紙に色を着けたものでは無いのです。)

す、凄い~!

 

このお手本を作った方が、

いつも障子紙を漉いてもらっている方なんですけど、

手漉き和紙職人さんだと思っておりましたら、こんなに素晴らしい絵心とテクニックをお持ちで驚きましたです!

ちょっと興奮してしまいました

 

今まである程度ご予算を用意できる案件では、こちらの立岩和紙の障子紙を使うようにしておりまして

まとまった量が必要な時は、特注で漉いて貰い、必要な寸法にカットしてもらっていました。

それで今回も、量はそれ程ではなかったのですが、大判サイズの障子紙が何種類か必要でしたので、久しぶりに立岩和紙さんにお願いしました。

しかも無漂白で!

何故、敢えて無漂白にしたかと言いますと、随分昔に奈良で文化財関係に納品している紙漉き屋さんのところで聞いた話なのですが、

無漂白の和紙は最初は黄ばんだ感じですが、日光によって自然と白くなっていき、その後、だんだんと黄色くなっていくから長持ちする、という事でした。

その事をお母様にご説明しましたら、手漉き和紙の耐久性の事は長年の経験で熟知されているお母様でしたので

無漂白で、という事になりました

(立岩和紙さんには、こんな面倒な注文をしておきながら、私のうっかりで1年もそのままにしておりまして、誠に申し訳ありませんでした

 

長さが凡そ1間、継ぎ目なしの手漉き障子紙です。

 

これだけ大判の和紙が漉けるところは少ないと思われますし

かなり力のいる仕事なんだそうです。

 

なぜ、こんなに大判の和紙を漉いて貰ったかと言いますと

既存の巾広障子戸の寸法に合う障子紙があれば、お施主さんや私共でも貼れる、と思っての事だったのです。

 

こちらの10帖の奥座敷の平書院と障子戸の障子を今回張り替えます ↓

改修工事前の奥座敷の様子。

 

平書院の欄間の障子紙は、お施主さんのお母様(現在85歳でいらっしゃいます)がお嫁に来た時ぐらいから、そのままなんだそうです。

書院の筬欄間、組子は細くて細かく、この巾の障子紙は売っていません。

という事は、自分で貼り替えようと思えば、横桟で一度和紙を継がないといけないのですが

その横桟が細すぎて上手く継ぎ合わせるは、、、難しい!

ので、今まで貼り替える事が出来ず

(欄間がきつくて外せなかった事ももう一つ原因としてあったようですが)

しかし、こちらの家では、障子紙は内山和紙(手漉き)を使ってきたので

この欄間もこれまで破れる事なく存続できたのだと思われます。

 

ですが、その手漉きの内山和紙も手に入りにくくなり

また、障子紙を組子寸法に合わせて裁断してくれるところもなくなった、とお母様は困っておりまして、、、

 

それなら紙をサイズに合わせて漉いてもらいましょうと、ワタクシご提案しまして

紙を漉くところから始まったという訳でした^^;;

 

  

この通り、大判サイズで建具寸法に合わせて漉いて頂きましたので

自分で貼り替えようと思えば出来なくはなさそうでしたけども、

折角、ここまでわざわざ手漉きで作って頂いたのだから

張替はプロのお願いしよう!という事になりました

ハイ。

(ならば大判にしなくても良かったのか?と、後でふと思ったりもしましたが ま、結果オーライという事で!)

 

ちなみに

紙を漉く時期というのがありまして、年中漉ける訳ではないそうです。。

理由を聞きましてなるほど合点で、

暑い時期は、水に浸されている楮などの原料が腐りやすいから漉かないんですって!

(ですから6月~9月は漉かないそうです)

 

ところが、年中、紙漉きをやっているところもあるそうで、

その場合は防腐剤を混ぜているんだそうです。

(なんだか、食品添加物みたいな話になってきますが)

もし化学物質過敏症な方が、本気で化学物質を排除しようと思うと、まさか、障子紙まで?!な話になるわけで、、、

ですので最近は、アレルギーや化学物質過敏症の方が無漂白の和紙を求めに来られる事もあるそうです。

 

こうやって其々の事情に合わせようと思えば、市販品や量産品では対応できなくなり

そういう時こそ、手仕事が本領発揮されるところなんでしょうね。 時間は掛かりますけども!

 

という事で

和紙を発注してから1年越しにて、ようやくお座敷の障子紙張替を終えましたデス

 

大変お待たせ致しました

 

過去の関連記事はコチラ↓

2009.5.12 手漉き和紙を貼ります~立岩和紙~

 

 

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佐久市望月古民家改修~ようやく仕上げ工事~秋まつりの提灯

2015年10月07日 | 現場10~佐久市望月 古民家の改修

6月下旬から始まった佐久市望月宿の古民家改修工事

ようやく大工工事も終わりまして

今月より仕上げ工事に入ります

 

先月のシルバーウィーク中の20日(日)の事ですが

大工さんが仕事を終えるという事だったので現場へ行きましたら

望月宿の街道沿いになにやら素敵な提灯があちこちにぶら下がっていて

何があるのかと大工さんがご近所さんに聞いた話ところ大伴神社秋まつりだとか。

ほぉ~!

お盆時分には榊祭りもありましたね。)

 

こちらの建物、現場の目の前なのですが

建物も凄いんですけど、提灯飾りと、提灯の絵付けも凄い~

 

漢詩は何の話なんだろう?

 

望月宿 現場があるので何回も来てますけど、まだじっくり散策してませんでしたので

お祭りの提灯も気になるし 折角だから現場はちょいと後回しにして、日が暮れる前に望月宿を散策!

(もちろん、散策した後に現場監理しましたデス)

 

 

これまた絵付けが素晴らしい提灯です。

歌?句?が書かれています。何だろうと調べてみましたら

望月小唄でした!

 

こちらは百人一首が描かれてます。

 

こういう提灯はどこで作られるんでしょう。

気になります。地元の方が描いているんでしょうか。

実は海野宿の我が家でも提灯を作りたくて、ずっと検討しているものの

どこへ頼めば良いのか、未だに悩んでいます。

やっぱり手描きがいいので、手描きとなると、字の好みの問題もありますし(センスというか)

誰に頼んでもいい、という訳でもないですし

ぐずぐずと悩み続けています

 

それから望月宿には、重要文化財がありました 

真山家

ずっと気になっていた建物だったのですが、やっぱり重文だったのね。

 

あとこちらの旅館。

おぉ~

木造3階建てだ!

入口の木製建具が、ゆらゆらガラスだったので近づいて見てみると

 

え?!

この建物、映画『犬神家の一族』の撮影で、那須ホテルとして使用されたそうな! へぇ~

そして昔の電話番号、十六番。 二桁ね。

 

望月宿、なかなか面白いです!

現場の合間で見るには時間が足りず

再度、散策したいと思います

 

という事で、町並みと提灯をざっと見て現場に戻りました。

 

現場の外観、何気なく見ていたら

ありゃ!

雨樋やられてるじゃん!

え?え?え?

まさか現場関係者が当たったのか?

と焦りましたけど、違いました。

ご近所の方が事故を目撃していたそうで、既にお施主さんに連絡がいっているとの事。

取りあえず、被害は雨樋だけでしたので、良かったというかなんというか。

道路ギリギリに建物が建っている場合、往々にしてこういう事故に遭うので

(海野宿の我が家も何度も雨樋が犠牲になっています

このような損害に対応した火災保険に加入する事を、いつもお施主さんには口うるさくおススメしています 

(それでなくても、この雨樋は受け金物の間隔が広くて、昨年の大雪の重みで既に歪んでおりましたし、どちみち修繕は必要ではありました)

2015年6月の時点でこんな感じ。

2013年に別の工務店で外観周りは修理をしたばかり。

その際、雨樋の受け金物の間隔を改善することなく、恐らく現状をそのまま踏襲したものと思われます。


さて、現場の様子ですが

一応、先月の20日で大工さんがあがる、というお話だったのですが

大きな神棚が不安定な状態でしたので、壁の左官工事をこのままやるのは難しいだろうという事で

補強をしてもらう事になりまして

2間半もある神棚なんですが、

これが思うように固定出来ず、この日で終わり、とい訳に行かず

大工さんにはもう一回、来ていただく事になったのでした。

 

こちらは2階の窓ですが、設計で計画していた通りに出来ず

二転三転してようやく納まりました

今回は小規模な改修工事だったので、図面を最低限しか描かなかったバチが当たったようなもんでしょうか^^;;

神棚が絡み、手摺が絡み、外部の屋根が絡み、下屋の水切りが絡み、あらゆるものが絡んでいたこの窓。

昭和時代に何回か増築・改修工事がなされているようなのですが

この時代の工事というのは、おおらかというか、(テキトーともいう?)

納まっているようで納まっていないのが平気というか

そういうある意味、始末の悪い部分(絡み)を解消しながら

今後恐らく屋根を改修する時期がくるはずなので、それを見越して窓の位置を設定し、

更にお施主さんがここから屋根に出て、布団を干すという事ですので

出入りしやすい案を捻出し

あれこれ何度も変更して、無事に納まったのでした~

これも納まってみれば、何がどうなん?って感じですけどね。

納まっていて当たり前みたいな

そんなもんです。

一つの形を作るのに、3つくらい理由があるもんです。

形づくる理由や説明が出来ないようなデザインはしないようにしています。

 

1階の台所周りは

お盆明けにはキッチンも据え付けられ、タイル貼りも終えました

本当はお盆前になんとかキッチン周りだけでも終わらせて、使えるようにしたかったのですけど

間に合いませんでした

 

この台所も、現状解体後、いろいろありました。

梁の補強、腐朽の補修、2階外壁(土壁)の押さえ等。

ですが、こうして納まってしまえば、何が?って感じですね。

自分でも悩んでいた部分を忘れてしまいそうになります。

これも大工さんが丁寧にうまく納めて下さったお陰です

 

あ、しかし、まだ取り付けが上手くいくか心配なレンジフードが残ってますが

これは現場監督の主人が相当悩んで部材を取り寄せて解決(納めるまで油断は出来ませんが)してくれましたデス。

(古民家ではレンジフードの制約が多い案件、非常に多いです)

  

という感じですが

ようやく仕上げ工事が今月より始まります。

まずは塗装工事からですね。

 

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