人生山あり旅あり休みあり♪

山登りと旅行の雑記帳です。

八ヶ岳スーパートレイル100マイル(100kmの部)

2012年11月04日 | 八ヶ岳スーパートレイル100マイル
トレイルランニングを始めて6ヶ月。
ついに100km超の大会に挑戦してきました。
極寒のロード、夜間のトレイル、そして107kmという未知の領域でしたが、何とか制限時間17時間の10分前にゴールできました。

今回出場したのはOSJが企画しているトレイルランニングの大会。
蓼科湖を起点に八ヶ岳を1周する160kmの部、清里から蓼科湖までの100kmの部(実際は107km)、そして松原湖から蓼科湖までの60kmの部の3つの部門があり、それぞれ600人、300人、100人が出場した。

前日の金曜日に白馬国際トレランに一緒に出場した谷さんとおっくんが清里のペンションで合流。
今回は谷さんとおっくんが60kmの部に出場だったが、おっくんがサッカーの試合で腰を痛め今回は欠場。
サポート役に回ってくれることになった(これが完走の成否を分けた!)。

朝7時半、100kmの部のスタート地点清里駅へ。
おぉいるいる変人たちが(笑)


スタート前に記念撮影。


ゴール後にはどんな状態になっているか不安です。

朝8時いよいよスタート。
そしてスタート直後にありえない事態が!
清里駅からまっすぐのびるメインストリートをみんなまっすぐ進んでいく。
なんと1分ほどたったところで係員から道を間違えていることを伝えられるという大失態。
本来はスタートしてすぐに左に曲がるところを目印の矢印をトップが見落としそれにつられてみんな付いていってしまったようだ。
戻ってみると確かに矢印があったけどこれは気づかない。
係員、曲がるところで立っててよ。

と、いきなり時間をロスしたけど、自分は最後尾にいたのでそんなに影響はなかった。
今回の作戦は最初はとにかくスピードを抑えて後半まで体力を温存しておこうという計画。
特にトレイルの下りでスピードを出すのは禁物。
前回の白馬トレランでは下りでスピードを出し過ぎ後半膝と太ももに過度の負担をかけてしまった。
しかも今回は100kmなのでとにかく足に負担のこない走り方でひたすらいこうと考えていた。

まず最初は飯盛山(めしもりやま)への登り。
ここは道が一本道なので数珠つなぎのように登っていく。


そして登りきるとこの景色!!




こんなに良い天気は久しぶりというくらい本当に良い天気。
抜けるような青空ってこういうのを言うんだね。

そして登りきるとちょっとした尾根上のトレイル。


ここからの景色も最高!


そして降りてきて最初のエイド。
ここのエイドがひどかった。
なんとテントとテーブルしかない(笑)
交通誘導のおじさんが一人立ってて、
「ここはトイレしかありませんよ~」って。
あれ??事前の概要だとそれぞれのエイドにチョコ、飴、水、”地元のもてなし”があるんじゃなかったっけ??

そういや谷さんからOSJの企画する大会はエイドは期待できないよと聞かされていたけどここまでひどいとは。。
まぁエイド頼みで走ってるようではだめなので気にせず進む。

JR最高地点を通過。


ここからはひたすらロード。


こんな牧歌的な風景も。


そして今度は南八ヶ岳林道という長い林道が続く。


第6エイド着。

ここのエイドも期待を裏切らない内容だ。

ここから更に林道を進む。


途中ホルンを吹いているおじさんに遭遇。


この大会のために来てくれていたのか、それともただ練習していたのか不明だけどなかなか良い音色だったよ!

林道が終わると松原湖までまたまた長いロード。


この大会、トレランの大会と標榜しているけど、実際にはウルトラマラソンにちょっとトレイルを足した大会といった感じ。
ほとんどがロードと林道で占められている。

ようやく42km地点の松原湖到着。


ここは関門になっていて制限時間がスタートから6時間の14時。
到着が13時10分だったのでとりあえず計画通りにここまで来れた。
ここではサポート役に回ってくれていたおっくんと合流。


紅葉がきれいで素敵なところだった。


持ってきてもらっていた補給ゼリーをもらいドンタコスを食べる。
塩分が足りていなかったのでここでのドンタコスは最高だった。
コーラをがぶ飲みしおっくんと分かれる。
次の合流地点は女神湖。
女神湖までまだ50kmもある。。

松原湖からはひたすらロードの登り。


夕暮れも迫り、紅葉と夕日のコントラストがきれい。


松原湖から15kmで第7エイドの八千穂レイクタウンに到着。


ここでは事前にデポしていた道具を受け取れる。
自分は荷物になるだろうと雨具、ダウンベストをデポしておいたのでここで回収。
これもここにデポしておいて正解だった。
ここまでは陽が当たっていたので暖かかったけど、日が暮れて急速に冷えてきた。

体も冷えていたので温かいものを補給しようとしたところキノコ汁の提供が。
これが地元のもてなしか~と思いきや、見てびっくり!
なんと200円って有料かい!!


他のランナーも、
「キノコ汁って無料じゃないんスか?」
「はい、200円になります」
と笑顔であしらわれてた。

しかし、高いエントリーフィーを払っているのにこのおもてなしはどうなんだろう。
まぁ温かい麦茶の提供があったので良しとしよう。
その麦茶を3杯ほど飲んで出発。

ここからは本当に寒くなってきた。
7kmほどで第8エイド着。ここで約60km地点。


ここでは係員からあることを告げられる。
ここから16km先にあるエイドが設置されなくなり、次のエイドは大河原峠までないとのこと。
ということは、25km先までは何もないってことか。
はぁ~!?
別にエイドにはすでに期待してないけど、大会運営としてそもそもどうなってんのって感じ。
自分はいいけど、100マイルの人たちは疲れきった体で到着して次のエイドは25km先かい。
だったら最初から設置するって言わなきゃよかったのに。

とまぁそんなことを思いながら出発。
するとここで後ろから猛然と走ってくる野獣を目撃。
その決定的瞬間をカメラは捉えていた。


奥のオレンジ色のウインドブレーカーを来ている人。
何と100マイル出場のトップランナー。
エイドで休むこともなく颯爽と抜き去っていった。
えっ、この人ここまで117km走ってるんだよね?
と疑うくらい早かった。たぶん5分/kmは出てたんじゃないだろうか。
ここまでくるともう人間じゃない。
結局160kmを18時間半でゴールしたそうな。
超人過ぎます。。

そんなこんなでここからはトレイルに入る。


ロードよりも足に負担がこないのでトレイルに入って少しペースが上がった。

そして本来であればエイドがあった117km地点に到着。
ここですでに日が暮れて真っ暗。
ここからは大河原峠まで標高差800mをひたすら登らなければならない。
黄色い雨具を着たおじさんが良いペースメーカーとなり、お互い先頭を譲りながらひたすら登る。

登りきって平坦な道に入ったところでおっくんから電話が。
谷さんがゴールして女神湖で待っているとのこと。
おぉ、さすが谷さん、この電話で元気が出た!

2100mまでくるとかなり冷え込む。体感温度で0度くらいか。
大河原峠までもう少しだけど、あまりの寒さにユニクロのダウンベストを装着。
このダウン、持ってなかったら絶対完走できなかったです。
心から本当に持ってきてよかったと思った道具だった。

そして大河原峠に19時20分着。
計画では19時半だったのでなんとか計画通りにここまできている。

大河原峠ではみそ汁の提供が!
ここで初めてエイドのありがたみを受けた。
しかも暖房付きのテントが張られていて休憩できる。
とにかく暖をとって冷えた体を回復させる。
スタッフの話だと大河原峠の現在の気温は氷点下5度。
そりゃ寒いわな。
ちなみに防寒具をあまり携帯していないランナーがここで低体温症になってけっこうリタイアしたらしい。

ここからは女神湖までひたすら下り。
動かなくなってきた足を何とか動かし女神湖を目指す。
途中スキー場のゲレンデを通るんだけど草つきが滑って大変だった。

女神湖21時半着。
ここは第2関門になっていて制限時間は22時。
計画だと21時半着を予定していたのでなんとか予定通り。

入り口ではゴールした谷さんとおっくんだ出迎えてくれた。
そしてここのエイドはこれまでにないくらい充実!
おにぎりから豚汁、パワーバー、そしてコーヒーやお茶まで用意されていた。
おにぎりと豚汁をいただき食す。


うまい!
冷えた体に染み渡っていく。
これでなんとか完走できる体制が整った。

ここで谷さんから最後のルートの説明。
ここから白樺湖まで下り、そしてそこから3kmの登り、2kmのトレイル、5kmの下りとのこと。
谷さんの足で1時間40分かかったとのこと。
ということは今の自分の足だと2時間ちょいはかかるか。
んんっ、制限時間まであと2時間半しかない!
ゆっくり飯食ってる場合じゃない。
ということで5分ほどの休憩ですぐに出発。
このやりとりと隣に座っていたお兄さんがガン聞きしていた。

ここまでくると足が相当疲労している。
幸い膝は痛くないので何とか行けるけどスネが痛くてどうしようもない。
でも歩きのペースだと制限時間をオーバーしてしまうのでなんとかジョグで進む。

そして白樺湖の最後のエイドに到着。
ここで事前に連絡しておいたストックを調達し最後のトレイルに突入。
最初ストック使うか迷っていたんだけど、白樺湖への下りでいろいろ考えた末登りではストック必要との結論に達し連絡したのだ。

ここからはスキー場のゲレンデをひたすら登る。
稜線に出ると満天の星空。
日中も景色はきれいなんだろうけど、夜の尾根道もなかなか良かった。

そしてそして最後の下りへ。
もうここからは時間との勝負。
トレイルの下りはけっこうな山道で夜は下りにくくてスピードが出ない。
トレイルが終了しロードに出たところですでに0時35分。
ここでは本当に焦った。

疲労困憊の体にむち打ち最後の走り。

そしてそしてようやくゴーーール!!


結果16時間50分29秒でした。
制限時間10分前のゴール。
ほんとギリギリだった。

とにかくゴールできたので言うことなしです。

そして翌日。


なんと年代別で2位ということで表彰されてしまいました!


総合だと53位だったけどね(笑)
そもそも20代で参加している人が23人&完走者が3人なので完走者は全員表彰なんですが、それでも表彰されるというのはうれしいこと。
茅野市町と握手しちゃいました。

そして60kmの部に出場していた谷さんはというと


総合4位!!
凄すぎます。。
トレランスピリッツを見せてもらいました。

そんなこんなでいろいろありましたが、総じて楽しい大会でした(ゴールできなかったら180度変わっていると思うけど)。
谷さん、おっくんサポートありがとう!
そして寒い中エイドでサポートしてくださったボランティアや関係スタッフの方々、本当にありがとうございました!!


P.S
ちなみに、今回の大会おそらくUTMF(ウルトラトレイルマウントフジ)の流れに乗って開催されたんだろうけど、以下の点で改善が必要かと思われた。
○事前に送付された大会概要のエイドの説明と実際のエイドの内容が違う。
○当初の説明の距離と実際の距離が違う(事前送付資料だと103kmだが実際は107km、最後の4kmの違いは致命的になる)
○関門時間がシビアすぎる(100kmの部の完走率はなんと30%)
○極寒の林道でほとんどスタッフに会わなかったので途中で動けなくなったら死ぬ危険あり、しかも電話は圏外(特に急遽エイドがなくなった60km~大河原峠付近までの間)

関門時間は事前に分かっていたことなのでやむを得ないとして、事前説明なくエイドが急遽なくなっていたり、無人でテーブルしかなかったりはちょっとひどい。もちろんエイドなどなくても完走できるような準備をしていないといけないけど。
ボランティアが集まらなかったり、地元の協力が得られなかったりで対応が後手後手になってしまったのか。
安全対策だけはしっかりしてほしい。
次回開催されるなら上記のようなことが改善されてほしいです。


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8 コメント

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お疲れさまでした (ロッキーのパパ)
2012-11-05 06:36:06
はじめまして、
100キロの部で総合52位でゴールした者です。

ゴール直前数百メートルご一緒させていただきました。
本当に厳しいレースでしたが、お話ししていたらゴールできるという実感がわいてきました。

また、どこかの大会でお会いできたら、よろしくお願いします。
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お疲れ様です (みあげるひと)
2012-11-05 09:07:12
恐らく谷さんという方と最初の登りを並走させてもらった者です。私はその後脱落しましたが、あのままの順位でいけば恐らく4位になられているかと。よろしくお伝えください。(写真のリンクがエラーになっていたので正確には分かりませんが…)
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こちらこそ! (ryuzo)
2012-11-05 19:10:23
>ロッキーのパパさん
最後ゴールが見えたら気が抜けて走る元気がなくなりました(笑)
制限時間がシビアな分完走した喜びがひとしおでした。
また別の大会でお会いできたらよろしくお願いします!
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もしかして (ryuzo)
2012-11-05 19:15:40
>みあげるひとさん
谷さんからどなたかと競っていたという話があったので、もしかしたらみあげるひとさんだったのかもしれません。
厳しい条件の中本当にお疲れさまでした!
よろしく伝えます。
※リンクの件指摘ありがとうございます^^;
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非日常的な17時間の旅 (単身赴任おっしゃん)
2012-11-17 00:16:28
はじめまして
八ヶ岳トレイル 大河原の登りでご一緒っせいただいたイエローレインうぇあのオッシャンです。登っていく途中で路面に雪があるのは驚きましたね。お互い、ひとつ前のライトの光を目標に歩を進めていったと思っています。確か、白樺湖エイド手前でもお見かけし、エイドから最後のアタックもすぐ後ろを歩いていました。尾根に出たあたりで確かバランスを崩され、そのすきに先いかせていただきました。最後の下りは時間との闘いでしたね。エイドのあたたかさも今になってとてもありがたく思っています。あったかいエナジードリンク、焼きバナナ? また、凍りついたハイドなどなど非日常的な世界に入り込めましたね。
またどこかのトレイルでごいっしょできたらいいですね。
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厳しく素敵な100kmでした (ryuzo)
2012-11-17 16:11:44
>おっしゃんさん
大河原峠の登りではお世話になりました。
あの登りはいつまで続くのか??というくらい長い登りと極寒の中おっしゃんさんの足元をひたすら見ながら登ってました^^;
最後の尾根道でもご一緒だったのですね。
あの時自分のペースが遅かったので道を譲ろうと思ったところ足がフラフラで転んでしまいました。
そして下ってロードに出たところで残り20分しかなく最後の力を振り絞って走りました。
火事場の馬鹿力とはあのことをいうのでしょうか(苦笑)
またどこかのレースでご一緒できたらよろしくお願いします!
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お疲れ様です (よっしー)
2012-11-20 01:15:18
51位でゴールしたものです。おそらく、前後して走っていたのでしょう。
またどこかでお会いすることになりそうなタイム差ですね。
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Unknown (ryuzo)
2012-11-21 00:05:38
>よっしーさん
こちらこそお疲れさまでした。
おそらく何度もエイドでお見かけしてると思います。
最後の尾根道のトレイルでけっこう先を越されたのでそのときにもすれ違っていたかもしれませんね^^;
また次のレースでご一緒できたらよろしくお願いします!
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