ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




岩波書店本館。千代田区一ツ橋2-5。1987(昭和62)年2月22日

岩波書店の本社ビルは白山通り沿いの小学館ビルと集英社神保町ビルの間を入ったところにある。写真のビルは1990年8月に解体された旧ビルで、現在は「岩波書店一ツ橋ビル」に建替えられた。
一橋大学の前身である東京高等商業学校の校舎だったものを1929年に岩波書店が手に入れたもの。三井家の寄進によるので「三井ホール」の名称もあったという。1916(大正5)年竣工、設計は遠藤於兎。鉄筋コンクリート造りの建物としてはごく初期のものだという。遠藤は1911(明治44)年に、横浜に三井物産ビルを完成させているが、これが日本最初の全鉄筋コンクリート造の建築ということになっている。
岩波書店のHPによると、3階に増築されたのは1958年5月で、そのとき屋上の手すりが失われた。



岩波書店。1987(昭和62)年1月4日


岩波書店
1987(昭和62)年2月22日

玄関上の看板だか扁額は夏目漱石の揮毫。漱石が死んだのは1916年12月だから、三井ホールが建った時にはたぶんまだ存命中だったろう。

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