ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




現・博美堂。千葉県夷隅郡大多喜町久保155。2003(平成15)年6月1日

城下町通りにある釜屋の隣にある、下見板張り寄棟屋根平屋の洋風の家。写真では分らないが奥に割と長い長方形の平面。2012年5月に「博美堂」という「手づくり甲冑工房」として使われるようになった。「段ボールや厚紙、ひもを材料に制作した甲冑を常設展示し、試着体験などもできる新たな交流拠点施設」(『千葉日報2012.5.18』)で、観光客にも開放している。
博美堂になる前は、陶芸のギャラリーに使用されていた店だったという。2003年の写真では陶芸ギャラリーには見えないので、陶芸ギャラリーだった期間はそう長い間ではなかったのかも知れない。外観からは個人医院だったか、と連想が働く。
この建物に関心をもって考察しているサイトに、『建物・温泉コレクション>【千葉】釜屋とその隣』が見つかった。それによると、「調べると大正時代に建てられた電話交換所だったというのがわかりました。電話交換所、郵便局、陶芸ギャラリーなどを経て」ということだ。正面内部をガラス越しに撮った写真がある。郵便局だったときの造りが残っているではないか。カウンターがあって、その奥の作業場とはガラスで仕切られ、その下に4カ所、手が出入りできる穴が開いている。こんな造りの郵便局は現役ではもうどこにもないと思える。
明治期の商家もいいが、大正時代の洋風建築は数がないから、それ以上に貴重ではないか。観光協会もこの建物を売り込んだ方がいいと思うが、興味を持つ観光客がそもそも少ないのかも知れない。



商い資料館。大多喜町久保153。2003(平成15)年6月1日

博美堂の隣が「紀州屋」という陶器店で、その隣が「商い資料館」という「商いと城下町のくらし」をテーマにした資料館。2001(平成13)年に開館した。1階は昔の商家の帳場を再現し、2階は昔の生活用具や遊び道具を展示している。
建物は土蔵造りの建物を大改造したという。『Deepランド>大多喜⑻』に、展示してある改造前の写真が載っている。それを見ると、出桁造りのようにも見えて蔵造りには見えない。「嶋村金物店」の大きな看板が2階前面をほとんど塞いでいる。観光客に好まれるようにと改造したようだ。

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