ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





三田演説館。港区三田2-15
2011(平成23)年9月13日

福沢諭吉がspeechを「演説」と訳して門下生数名を率いて研究実践を始めたのが明治6年、翌7年6月に「三田演説会」の第1回演説会を開き、ついで演説会堂を建てた。開館式は明治8年5月1日。当初は図書館(旧館)と塾監局との中間辺にあったが、関東大震災後の大正13年に塾監局を建て直す際、現在地に移築された。[慶應義塾豆百科] No.31 三田演説館)。移築前の写真は、『 Keio Times>塾監局が見つめる歴史』の旧塾監局(煉瓦講堂)の写真にわずかに写っている。
なまこ壁の外観はどうしても蔵に見える。木造、寄棟の瓦葺きで内部は洋風。正面玄関と横に2か所ある出入り口、上げ下げ窓は洋風だ。「擬洋風建築」とも言われる。「当時ニューヨーク駐在の副領事でのちに日銀総裁を務めた富田鉄之助から送られてきた、米国の種々の会堂の資料を参考にして設計された」([ステンドグラス] 慶應義塾草創時代の熱き弁舌がよみがえる 「演説」発祥の場所)。
三田演説館が建っている小丘を「稲荷山」という。三田キャンパスは江戸期は島原藩の中屋敷で、稲荷山はその庭園の築山だったと思われる。お稲荷さんの祠(ほこら)が置かれていたのだろう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 慶應大学第一... 築地市場暖房... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。