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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




佐倉市立美術館。千葉県佐倉市新町210。2002(平成14)年5月5日

佐倉市立美術館は1994(平成6)年11月の開館。新町通りに面した「旧川崎銀行佐倉支店」を「エントランスホール」として活用し、美術館本体はその後に建つ5階建(地下2階)のビルである。
旧川崎銀行佐倉支店(1927年、川崎第百銀行に改称)、は1918(大正7)年の建設。矢部又吉の設計、煉瓦造り2階建(2階部分吹き抜け)銅板葺き、外壁タイル張り。施行は神谷平吉。
矢部又吉(1888-1941)は妻木頼黄のもとで働いた後、ドイツのシャルロッテン工科大学に留学した。「川崎財閥のひとつの日本火災等の重役を務めた早川鉄冶の長女・富見と結婚した縁もあり、川崎財閥系の建築物を多く手がけた(ウィキペディア)」。佐倉支店の建築様式は「ドイツ的なネオルネッサンス様式の影響が見られる。セセッション様式の影響も(こうほう佐倉2004(平成16)年2月)」と言われる。


川崎銀行佐倉支店は佐倉市立美術館に落ち着くまで、いくつもの施設として利用されてきた。
「第百銀行佐倉支店」だった1937(昭和12)年に建物は佐倉町に売却されて「佐倉町役場」になる。1954(昭和29)年に佐倉市が成立すると「佐倉市役所」に。いつの頃か知らないが、吹き抜けの1階だった内部に2階フロアを造ったり、後に増築してしのいでいた。新庁舎が完成した1971(昭和46)年からは「中央公民館」。1976(昭和51)年に公民館は鏑木町に移転し「市立図書館」に替わる。図書館が佐倉郵便局だった建物に移った1983(昭和58)年から3年間の休館があって、改修工事の後、1981(昭和61)年から1992(平成4)まで「佐倉新町資料館」となった。5階建の美術館本体を建設して、1994(平成6)年11月に「佐倉市立美術館」が開館した。

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