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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




吉沢タクシーのガレージ。中央区大伝馬町2。1985(昭和60)年4月29日

江戸通りの小伝馬町交差点から南に入ったあたり。写真左手にいくと人形町通りへ出る。
写真のガレージは車が入っているようには思えず、倉庫にしているかもしれないが空家になっているようだ。建物は木造のガレージだから屋根をかぶせるだけのものだが正面上部の飾りがかなりこっている。中央上部に「OSIZAWA TAXI」と読める文字が残っている。どうも建物本体より飾りのほうに費用がかかっているのではないか。戦前は、車は高価だったろうからガレージを立派にみせるのは当然だったかもしれない。
戦前の火保図を見ると「吉沢タクシー」だった。看板は「Y」がなくなっていたのだ。

戦前のマッチラベル

戦前(ぼくは昭和初期から昭和10年頃と理解している)のタクシーは、東京市内が1円というのが基本で、近ければ運転手との交渉しだい、ということだったらしい。メーターをつけて交渉の手間を省いたタクシーもあったようだ。ぼくの親の世代は、半ば冗談にだが「円タク」という言葉をまだ使っていた。

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コメント
 
 
 
円タク (k-kai)
2008-06-04 00:58:05
こんばんは。
個人円タクの車庫でしょうか?
装飾もすごいですが、扉と錠前も立派ですね。
服部良一作曲の「東京見物」という曲が似合いそうです。

マッチラベルも面白く拝見しました。
当時のモダンなデザインが垣間見えますね。
文字も右書き・左書きが入り乱れて楽しいですね。
「浪花」というのは電話交換局の「浪花分局」の事ですね。
http://blog.goo.ne.jp/ryuw-1/e/284cb39142314c92de0d18da84a0b79a
 
 
 
>k-kai様 (流一)
2008-06-04 14:56:40
勝手な想像ですが、吉沢という人がタクシーの助手をしながら苦労して貯めた金と借金で外車を買って独立したのでしょうね。
扉と錠前ですが、建築当時のものかな、とも思ってしまいます。開閉すればこすれた跡がつきそうですが写真からは見当たりませ。昭和63年に撮った写真ではシャッターに換わっていて、倉庫として借り手がついたのかもしれません。平成10年頃まであったようなきがします。
浪花分局の跡は現在もNTTのビルが建っていますが、そこが昔は浪花町だったとは普通は意識されないでしょう。浪花軒という床屋が今もあるようです。
 
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