ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




にしみや商店。中央区新富1-10。1984(昭和59)年頃

新大橋通りと平成通りの間を平行する裏通り。左端にちょっと写っているのが「かどや」で、看板建築が「にしみや(西宮)商店」。おにぎり・おでんとたい焼きの店で、ネット上では紹介しているサイトがかなりある。繁盛していた店らしいが2015年4月末で閉店した。建物はまだ残っている。
下見板の壁の家は玄関が2か所あるから2軒長屋式の住居だろうか。現在はヤマト運輸と陶磁器制作用品の「駱駝」が入った4階建てのビルに替わった。
入母屋根の日本家屋は「㈲タカシ産業」の看板がある。昭和25年頃の火保図では「みやこ」という料理屋。昭和10年頃の火保図では「待合鈴川」である。ちゃんと撮っておかなかったのだが、『東京 DOWNTOWN STREET 1980's>中央区新富町~その一』に、1981年に撮影された写真が載っている。現在は「ディ・レジデンセス銀座東」(2007年6月築、10階建19戸)というマンションに替わった。
その先は路地が入っていて、大きな柳の木は料亭の「躍金楼(てっきんろう)」。明治6年創業というから新富町が花街として成長し、また衰退してきた過程にすべて付き合ってきた店といえる。今も料理屋として頑張っている。



にしみや商店。新富1-10。1987(昭和62)年4月29日

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