ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




教文館・聖書館ビル。中央区銀座4-5。左:1986(昭和61)年12月30日、右:1988(昭和63)年3月6日

中央通り側の教文館ビルとその裏側の聖書館ビルは構造上は同じ建物らしい。『震災復興〈大銀座〉の街並みから―清水組写真資料』(銀座文化史学会編、平成7年、1942円)によると、「教文館・聖書館ビル」は教文館と聖書協会の共同建築で「施主=株式会社教文館、米国聖書協会。設計=アントニン・レーモンド。施工=清水組。構造=鉄骨鉄筋コンクリート造9階一部8階地下2階。昭和6年9月3日着工、同8年9月15日竣工」。
今のビルの外観は現代的といっていいくらいで、中央通りに向いた他のビルに交じっても特に違和感はない。竣工時はアール・デコ様式の塔屋が目立ったようで、外壁はタイル張り、1・2階の周りに付柱とレリーフのような装飾を置き、相当豪華なビルに見えたと思う。教文館書店に入ると2階への螺旋階段があるが、建設時からのもの。そこを地下に降りると喫茶・レストランの「富士アイス」だった。永井荷風がよくいった店として有名だ。


教文館・聖書館ビル。左:2014(平成26)年7月2日、右:2016(平成28)年1月1日

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