ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




東急百貨店日本橋店。中央区日本橋1-4。1986(昭和61)年1月

東急デパート日本橋店の写真はこの1枚しか撮っていない。閉店したのは1999(平成11)年1月31日で、その間、いくらでも機会はあったと思うが「すでに撮り終えた」という意識だったのかもしれない。間抜けな話である。写真そのものも、撮影位置や時間が悪い。
建物は、設計=石本喜久治、施工=清水組で1928(昭和3)年11月に完成した白木屋日本橋本店のビルが元になっている。朝日新聞社を設計した石本が一転してインターナショナルに挑んだ重要な作品とされている。1931(昭和6)年には東側の第2期工事が完成して、永代通りに沿って長く伸びた姿を見せる。当時の写真を見ると実にすばらしい。
写真の外観は1957(昭和32)年の大改装によるもので、この時の設計者は板倉準三だという。
白木屋というと、1932(昭和7)12月16日の「日本初の高層建築火災」と、横井英樹の「白木屋乗っ取り事件」。事件になったのは1953・4(昭和28・9)年のことで、ぼくなんかは知らなかったはずである。ホテルニュージャパンの火災で横井の前歴が報道されるようになって、ぼくもそれで知ったのかと思う。

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