ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




浅草御蔵前書房。台東区蔵前3-12。2008(平成20)年3月2日

浅草御蔵前書房は大相撲関係の資料が充実していることで有名な古書店。店構えは古書店というより、やはり古本屋だ。建物は看板建築に分類されるのだろうが、戦後の建築である。戦後まもなく焼け跡の中にとりあえず仮店舗を建てたものが、そのまま残っているものと思われる。壁が下見板なのは、当時、他に材料がなかったのかもしれない。その壁が写真ではかすんで見えるのは落下防止のネットが張られているからだ。『 Kai-Wai散策>浅草御蔵前書房(2005.06.30)』の写真ではネットはまだかかっていないので、2006年頃の処置である。緑色の縦線は、ネットを壁に固定するための棒らしい。
御蔵前書房のHPには「古物商許可…昭和33年5月2日交付」とあるので、開店もその頃かと思う。
最近は本が増えるのがいやで、あまり買わないようにしているのだが、この店で一度買ったことがある。500円程度のものを2冊、奥のレジに持っていったら、座っていたおばあさんはおもむろに天眼鏡を取り上げて値付けのシールを調べて値段を言った。テキパキ応対する若い店員より趣がある。


青木印刷。蔵前3-15
2007(平成19)5月29日

蔵前3丁目は江戸通りと国際通りと春日通りで囲まれた三角形をしていて、その中心あたりに銅板張りの家を見つけた。空襲で焼き払われた地区だから、昭和初年の震災復興期のものではない。戦後になっても銅板貼りの家が建てられた数少ない例かと思う。

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