ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




龍角散ビル。千代田区東神田2-5。1986(昭和61)年1月12日

靖国通りと清洲橋通りの東神田交差点の角。交差点から清洲橋通りを北へ行くとすぐ神田川の美倉橋だ。写真は1990(平成2)年に改築された龍角散本社ビルの旧ビルである。住宅地図には写真右のビルも含めて「㈱龍角散、日本特殊分析研究所、㈱ヤトロン、㈱ダイヤトロン」と記されている。写真左の住宅は龍角散三代目社長藤井得三郎邸らしい。
『日本近代建築総覧』では「1923(大正12)竣工、RC3、設計=渡辺仁・西村好時、施工=戸田組」。設計者として名前が出ている二人はかなり有名な人で、正直、びっくりした。『KANDAアーカイブ>のれん三代記』によると、ビルは1923年7月に完成した。同年9月の関東大震災ではビルが頑丈だったので内部は完全に焼けてしまったが建物自体は残ったという。見たところ建設当時の姿をよく残しているような感じで、大正期の建築のいい例ではないかと思う。


1986(昭和61)年2月

昭和毎日>池田信『1960年代の東京』』で1964(昭和39)年撮影の写真を見ることができる。靖国通りに都電のレールが写っている。新宿駅前―両国駅前の12系統と西荒川―日比谷公園の25系統が走り、豊島町電停があった。

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