小説学校時代 18
ラノベやアニメで屋上がよく出てきます。
お昼ご飯を食べたり、友だちと語らったり、時にはカレやカノジョの告白の舞台になったりします。
ラブライブや続編のラブライブ!サンシャイン!!では、ミューズやアクアのレッスン場になっていました。
学園物を描くには欠くべからざるロケーションです。
でも。じっさい、学校の屋上と言うのはどうなんでしょう?
屋上に通じる階段は大抵閉鎖されてはいませんか?
青空天井で突き抜けているように思えますが、学校の生活空間からは切り離された、ほとんど死角と言って場所で、不慮の事故が起こったり、問題行動が起こったりしないために、日ごろは鍵が掛けられているのではと思います。
屋上への階段そのものを最上階から上を鉄格子などで閉鎖している学校も多いでしょう。
学校と言うのは弱い立場に立たされるもので、いったん事故や事件が起こると悪さをした生徒たちよりも学校が糾弾されます。生徒たちも、あまり屋上を使おうという発想がないのか、昔の高校生ほど屋上の開放感に魅力を感じないのか「屋上を使わせろ!」という声は上がりません。
この屋上に目を付けた部活がいくつかあります。
ダンス部
近年、高校の部活はダンス部と軽音の人気が高いようです、他に伝統的なパフォーマンス系ではブラバンも入るでしょう。
ダンス部は盛んなところだと部員が百人前後になります。
百人が自由に踊れるところは、学校と言えどそうはありません。
グラウンドは運動部に優先的な使用権があり、他の部活が専有的に利用することはできません。
ボールが飛んできたりの危険もあるし、他の部活の騒音もあって集中することが難しい。体育館のフロアも同じ理由で、特別な大会前などに体育科や運動部を拝み倒して数時間使うのがやっとです。
演劇部
マイナーな部活なので、普段は人の意識にも上らないのだけれど、屋上を使用した方がいい部活であります。
コンクールなどで使うステージは学校の舞台の倍くらいの広さがあります(とくに奥行き)。
芝居は、本番と同じ広さを確保してやらないとうまくいきません。
考えても分かると思うのですが、野球部やサッカー部がテニスコートほどの広さしかないところで練習していて、本番にちゃんとしたプレイができるわけがありません。
ところが、演劇部自身が「え、そうなんだ?」というところがあって、狭い教室や間尺が合わない視聴覚室でやってしまい、本番の舞台で「タイミングが合わない」「とちってしまった」ということが多いように思うのですが、どうでしょう。
屋上は、章を改めて続きを書きたいと思います。