大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・10『パラレルワールド』

2014-05-31 10:03:13 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・10『パラレルワールド』 
 



☆びっくりしました!

 大阪府立真田山学院高校なんか存在せえへんいうコメントをいただきました。これにはビックリしました。
 あたしらは、ネットで検索してもろても、グーグルの地図見ても、ちゃんと載ってます。戦前の私学のころから数えると、創立100年になろうかという学校です。
 古い人は分かりませんが、最近では俳優の坂東はるかさんや、新進ジャズサックス奏者の吉川裕也さんなんかががんばってはります。
 このコメント頂いた人は見当がついたんで、友だちに電話してもろて、ついさっき話したとこです。
「うちは、環状線真田山で降りてもろうて西へ400メートル……」
「ええ! 環状線に真田山なんて駅あれへんよ」
「ちょっと、おたくの学校の名前、きっちり教えて下さい……字ぃは、どない書きますのん?」
「○○に○○です」
「え、そんな学校存在せえへん!」
「そんなアホな、ちゃんと大阪府高等学校演劇連盟にも加盟してます」
「ちょっと待ってください。それ、なんですか?」
「連盟言うたら、大阪府高等学校演劇連盟にきまってるでしょ!?」
「うちらは、浪花高等学校演劇連盟ですけど」

 と、こんなやりとりがありました。

☆パラレルワールドです

 うちらの世界とよう似た別の世界をパラレルワールドと言います。理論的には完ぺきにいっしょのものから、微妙に違うもんまで。

パラレルワールドとは、ある世界(時空)から分岐し、それに並行して存在する別の世界(時空)を指す。並行世界、並行宇宙、並行時空ともいう。辞書には、こう書いてあります。

 元々は同じ時間の幹にあったもんが、枝分かれして、似たような世界ができるらしいです。それが、なんかの拍子で枝が重なるようにして、行き来できたり、こうやってブログやら電話だけで通じるものまでいろんなものがあるらしいです。どうやら、その異世界が重なって、妙なこと。あたしは、ちょっと面白いと思てるんですけど。
 ちなみに、うちはβ(ベータ)地区です。Bと、よう似てるんでこのへんから誤解がとけへんかったみたいです。
 いつまで、この枝が重なったままになってるか分かりませんけど、通じるうちは、このブログ続けていこうと思います。

☆『すみれの花さくころ』

 この芝居は、こっちの世界ではうちの真田山学院高校が本選までいって落ちてきましたけど、そっちの世界では天王寺商業さんが本選でやって落ちはったみたいですね。で、審査員の評はいっしょ。

 作品に血が通っていない。行動原理、思考回路が高校生ではない。

 この言語明瞭意味不明な評は、一言一句同じです。ただ審査員の名前は違います。混乱するといけないのでお名前は伏せます。

☆今のあたしたち

『すみれの花さくころ』に決まったんで、音楽の先生に頼んで歌の発声法習うてます。基本はいっしょやけど、台詞と違うて、高音は裏声になります。この裏声で声出すのに慣れてないんで、苦労してます。
 ほんで、宝塚について調べてます。一人の人物になりきるのには、その背景まで知らんとあきません。それから東京大空襲について。かおるいう幽霊の役が宝塚志望で、東京大空襲で亡くなってるからです。稽古が進んだら、登場人物の住んでた街やら家のことにかかってみよと思てます。なにをマワリクドイことと思うてたら、間違いです。NHKの朝ドラやら大河ドラマでも、ちゃんと、そういうことはやってます。

 ジブリのアニメの「ガヤ」と言われる背景音同然の会話もちゃんと台本があって、スト-リーも考えたあるそうです。演る側でこれです。書くとなったら、これの何倍も調べて組み立てて、その多くは台詞にもト書きにもならんと捨てられるらしいです。創作劇が簡単にでけへんのは、これだけでも、よう分かります。

 愛染坂高校の演劇部が、夏の講習会で鍛えてもろて創作にかかるらしいです。せやけど、コンクールの本番まで三カ月もないのに、無理するなあと思います。本は書くだけで三カ月。そない作者の先生も言うてはりました。


 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ) 
コメント

大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・9『情報というより評判』

2014-05-28 21:04:52 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・9『情報というより評判』 
 



☆情報というより評判
 
 前回の8号の反響が大きかったので、部員全員で考えました。
「では、臨時部会の出席をとります。九鬼あやめ!」
「はい!」
 これで出欠とるのはお終いです。なんといっても、あたし三好清海を入れてたった二人の部員です。
「先輩の言うてはった『情報なしに公演を観に行くことは出来ません』と某高校さんが言うてはったのを『一見正論のようですが、基本的に間違ってる』と言い切るのは、ちょっと飛躍してませんか?」
 一年のくせして言いたいこと言いです。
「情報がなかったら、某高校さんの言わはるとおり、行きようありません」
 先輩に断定でもの言うか?
「たいていの公演は、その気になって検索したら分かる。それから、逆に聞くけど、公演の情報あって観にいくか?」
「全部はむりですけど」
「そないして、三本も観たら交通費と時間返してくれて言いたなる。去年のコンクールでもそうやった。地区総会で『お互いの芝居も観ましょう』て、どこの地区でも言うてたけど、どこも閑古鳥。どないかすると、観客席より舞台におる人間の方が多い」
「その断定の根拠はなんですか?」
「数えてた。某地区の某高校は、観客25人。舞台はスタッフこみで15人」
「え、それて観客の方が多い」
「観客の11人は、某校の関係者と家族。これ引いたら一人少ない」
「……」
「なんや、言いたいことあったら言い」
「そやけど、K高校とかO高校とかM高校とか、けっこう入ってたいう話です」
「アホ、よう覚えとき『特殊をもって典型とするなかれ』民芸の滝沢修さんの名言や」
「だれですか、滝沢修とか民芸とか?」
「知らんのん!? ヘソ噛んで死ね!」
「……おへそまで口届きません」

 と、アホな話は、ここまでとして、真田山の意見として補足します。

 情宣は必要やけど、元来は連盟に一元化して、連盟のサイト見たら分かるようにするのが正当。その上で、それぞれが情報発信する。連盟のオオヤケのとこに20年以上かかって、アクセスが23万ちょっと言うのは絶対少ない。情報のターミナルとして機能してません。割ってみたら、よう分かります。一年でアクセスざっと10000。一見すごそうやけど、一日で割ったら28あるかないかです。こんなん高校生が個人でブログやったって楽に、これくらいはいきます。けど「高校演劇」で検索したらYAHOOで二位、GOOGLEで三位。いかに日本において高校演劇がショボイかようわかります。
 ちなみに大沢ケイトさんが個人的にやってはるブログはもう200万件のアクセス。どないです?

 で、九鬼あやめと話して、結論に達しました。情報量より評判や。

 評判が良かったら、人は探してでも観にきます。逆にスカタンな芝居は、どない宣伝しても観客は集まらへん。
 分かり易い例えで、東京の山手線はJRに代わったとき大々的に宣伝して『E電』て名前つけたけど、今はそない言う人いてません。看護師のことを、いまだに「看護婦さん」言う人は多いです。
 要は、評判なんですね。高校演劇「オタク、暗い、ダサイ、おもんない」の四拍子。
 やっぱり、ストイックに稽古して、力つけて、一般の人が観て面白いいうもんにならなあきません。
 かつて西成に車座いう劇団がありました。日雇いのオッチャンらが会場の小学校の講堂に鈴なりやったそうです。地味な公演重ねながら評判をとってきはったんですね。
 
☆演目決定
『すみれの花さくころ』に決まりました。決まりがわるいんで、3年前某高校がやった、と、書きましたけど、うっとこです。主演は映画やテレビで活躍中の先輩坂東はるかさんです。正直プレッシャーです。AKBやないけど『永遠プレッシャー』です。あたし個人としてはやりたない。やりたいけどやりたない。うちの演劇部には、そういう芝居です。
 もう一人、決まってるんですけど、まだ正式やないんで個人名は伏せます。

☆集団縄跳び(基礎練習)

 縄なしで縄跳びします。最低5人はいります。見えへん縄を、みんなが見てタイミング計ったり、縄引っかけたりしたら、直ぐにみんなに分かります。演技とは自分を騙すことです。ウソや思たらやってみてください。面白いのは請け合います。


  文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ) 
コメント (1)

大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・8『大鳥の……』

2014-05-25 07:51:48 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・8


☆大鳥のすがた美し 浪速津に たつ羽の音に ものや思わむ

 某高校さんのブログ、いつも興味深く読ませてもろてます。まるで静かな浪速津に一羽雄々しく飛んでいく大鳥のようです。うちらも見習いたいもんです。

情報発信は、演劇という文化活動をやっていく上での重要なファクターですけども、根本問題ではないと思います。某高校のみなさんの意見は下記のように要約されます。

「知っていたら、情報があったら観に行ったのに」と思う公演もたくさんあるのです。これって本当にもったいないことだと思いませんか?やはりどれだけ観劇が好きな人でも、情報なしに公演を観に行くことは出来ません。

 一見正論のようですが、基本的に間違ってるように、あたしには思えますます。

たとえテレビや新聞などのメディアが取り上げても、一般の観客に継続的に支持していただき、リピーターを増やさなければ、観にいく人間は増えません。
昨年某大企業が高校生向けの創作劇の募集をやり、新聞の文化欄にも取り上げられました。そやけど、後が続きません。あんなに大絶賛された鶴見さんの『ROCK YOU!』が続きません。
強調しときますが、一般の観客がリピーターとして付けへんかったら、いくら天下の平田オリザ氏が絶賛しても、一般の人たちが興味を持たへんかったら、その場限りの打ち上げ花火に終わってしまいます。ちゃいます?

OHPに参加している一部の学校の公演は、その場にいると、ひところの小劇場の隆盛を思わせるものがあります。せやけど、冷静に観客席を見ると観客の大半が、高校演劇関係者ばかりで、一般の観客は居ないに等しく、むろんマスコミが来ることもないことに気付きます。

大阪の高校演劇の部員は、ひいき目に見ても1000人は超えません。大阪には261の高校があり、生徒数は一校500あまりとして13万人ほどになります。その中のわずか1000人たらずしか演劇部員はいてへんのです。いわば、これがパイで、取り合いをしてもたかが知れてます。

観劇が好きな人は、野球にはおよびませんが、そこそこにいることは、商業演劇などの観客動員数を見ても明らかです。この人たちが付いてけえへんかったら増えようがありません。そない思いません?
高校演劇は違うのだとおっしゃる先生もおられますが、これは、単なる言い訳やと思います。
プロ野球と高校野球の観客は、かなりの確立で重なります。軽音に、その傾向が出始めています。スニーカーエイジの隆盛を見るまでもなく(軽音は7000人収容の舞洲アリーナが満席になります。高校演劇の本選は、公表されませんけど、総計1000を超えてません)軽音は軽音以外の観客を取り込み始めています。

原因は、ぶっちゃけて言うとパフォーマンスとしてのクオリティーの違いです。大阪弁で言うと「おもんない」からです。

このクオリティーの低さは、第一に戯曲のお粗末さ。創作期間が、たったの一カ月あるかないかの創作劇。これでは、まともな本になりません。
 そやさかい、戯曲としての体をなしていないものには、演劇部自身も興味を持ちません。
 分かり易い証拠は「大感激した!」と誉められるような創作戯曲でも、他校が「こんないい芝居ならうちでもやろう!」に、どうしてならへんのでしょう。

 高校演劇の神様、榊原政常先生の本など、高校演劇を飛び出してプロの劇団が上演するほど高いクオリティーがあります。ウソやと思たら『しんしゃく源氏物語』で、検索してください。新旧あわせた公演の記録や予告で溢れてます。
もう出来心のような創作劇や、小劇場のコピーは止めたほうがええんとちゃいます? 本気で戯曲の勉強をしませんか。現役の高校生は最長でも3年です。OBでも顧問の先生でもかまいません、「おたくの本演らせてください!」と言われるような本を書いて下さいませんか。

第二に、役者がヘタすぎることです。十年に一人ほど個人的に才能のある子が出てきます。しかし、その子の力が光るのは、皮肉ですけど高校演劇を卒業してからです。
大阪の高校演劇には、そういう子を生かすだけの創作劇がありません(大阪は90%が創作劇なので、劇=創作劇) その子を輝かせるだけの演出も居なければ、相手役を演れる子もいてません。劇作も演技も、よほどの天才でないかぎり、他の分野同様に毎日欠かさないストイックな努力が必要です。うちらは、それでやってます。

けして、情報量が少ないことが致命傷ではないと思います。情宣ができれば解決できるようなレベルの問題ではない言うことです。

※念のため

 これだけは言うときます。某高さんは的は外しておられますが、この元気な情報発信は応援します。「ホームラン王は一番三振が多い」という名言があります。うちらみたいなスカタンでもかまへんと思います。あたしらはこう思うと情報を発信してください。是々非々で論戦しましょう。論戦が、少しは人々の意識を変えるかもしれません。本業の芝居作りにも力を注がれているようですね。本選の舞台で観られることを楽しみにしています。

 大鳥のすがた美し 浪速津に たつ羽の音に ものや思わむ

  某高さんをリスペクトして    清海子

 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ) 
コメント

大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・7

2014-05-22 18:25:32 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・7 



☆部内で意見が対立!

 たった二人の演劇部で、どないしたら対立すんねん!?

 そういう声が聞こえてきそうです。実際は見解の相異という程度のことなんですけど、キャプションはショッキングな方が面白いのです。
 何を対立しているかというと、演目です。
 わたしは、個人的にも真田山の部長としても『にんじん』を絶対やりたいんですが、一年の部員の九鬼あやめが、ちゃうことを言い出しました。
 前も書きましたが、『にんじん』の最大のネックは、ルピック氏役の男子がおらんことです。あの役は寡黙な中年のオッサンの役で、寡黙であるだけやのうて、時には厳しさと、ルピック氏自身が持て余すような愛情が表現できんとあきません。並の高校生がほんの一カ月ほどやってできるシロモンとちがいます。

 じつは、あたしにはアテがありました。軽音の幽霊部員で、シブイ男子がおったんです。エグザイルの曲なんか歌わしたら、ちょっと高校生離れした表現ができる子です。
 この子が、幽霊辞めて生き返ったのが誤算。ことしのスニーカーエイジの隠し球やったみたいです。

 九鬼あやめが『すみれの花さくころ』がやりたいと言うてきました。単に思いつきではなくて、あやめなりに、青雲書房の原作と、ネットに出てる改訂版も読んで、You tubeで、上演作品も観ての意見です。
 憎たらしいのは、名古屋音大さんがやらはった曲を、もうマスターしてることと、ちょい役で出てくる由香いう役を演れる子まで見つけてるいうことです。

 発言や提案には、具体的な裏付けがないとアカンいうのを見事にクリアーしとります。

 ただ、問題点があります。本選の審査員がX氏やいうことです。三年前の本選で、この作品をやった学校を、以下のような理由で落とした人です。

「作品に血が通っていない。行動原理、思考回路が高校生ではない」

 上演作品を超えて、戯曲そのものを否定してかかった人です。どんなにうまいことやっても、大阪は既成作品いうだけでハードルが高い。そこへもってきて、X氏がボロボロに言うた本やって、どないすんねん!?
 最初のブログで「予選落ちの真田山」て書きましたけど、そこに山があるから登るごとく、そこに本選があるんやから目指したくなるのは演劇部員、それも部長とあればアッタリマエです。
 はなから落とされると分かってる本はなあ……。

☆今、こんな歌歌ってます
 ディズニーの『アナと雪の女王』の『Let it go!』 松たか子さんが日本語でやってますけど、うちらは英語でやってます。役になりきって、アクション交えて。
 これを臆面もなく、グラウンドでやります。いっぱい運動部が練習してる中、雰囲気はアウェーですけど、これも練習。裏話ですけど、あやめが入部をそそのかしたんは、この『Let it go!』を横で聞いてた子で、このディズニーアニメが大好きな子です。一年ながら九鬼あやめは、なかなかしたたたかな子です。

 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)
コメント

高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『第三の男。その他』

2014-05-20 06:54:26 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『第三の男。その他』



これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が、個人的に身内に流している映画評ですが、もったいないので、転載したものです。


今週「やみきんウシジマくん2」をやっとるんですが、金貸しの映画なんぞ見たくもないので(山田孝之のファンなんですが)パスいたしました。

 さりとて、また、ボックスオフィス情報ってのもどないやろってんで、いささかイニシエの作品ではありますが……49年英作品、キャロル・リード監督/グレアム・グリーン脚本の“第三の男”であります。 映画史に燦然と輝く作品であります。とは言え、若い人は殆ど見た事無いでしょうね。アントン・カラスのチターによるメインテーマとラストシーン位はご存知かも知れません。
 案外、年嵩の方でも、題名は知っていても全編は見ていないかも……大戦直後のウィーン、喰い詰め三文文士のマーチンス(ジョセフ・コットン)が、親友ハリー・ライムに呼ばれてやってくる。
 しかし、一足違いでハリーは事故死しており途方にくれる。事故を看取った二人の男やハリーの恋人アンナ(アリダ・バリ)に会うが、どうも事故なのか殺人なのかよく解らな
い。当時、ウィーンを取り締まっていた四カ国(英米仏露の軍隊)警察には邪魔にされる。殊に英のキャロウェイ少佐からは「すぐに帰れ」と恫喝される。なんだか胡散臭い情勢。その内、事故を看取ったのが二人ではなく、そこには「第三の男」が存在したと知れる。 疑問を持ったマーチンスは、闇雲にそこら中を突っついて回るが事態はややこしく成るばかり、果ては殺人(第三の男を見た証言者が殺される)の容疑者に仕立てられる。ハリーは何かの闇商売の黒幕だと目されているが、マーチンスには信じられない。
 実は、ハリーは死んでおらず、墓の棺には別人が入っており、「第三の男」とは他ならぬハリーなのだと知れる。そしてハリーの正体も知れてくる。
 
 モノクロ作品の「光と影」っちゅう お題を頂きまして、そら“第三の男”やろってんで見返しました。他にも多数ありますが、やっぱりこれがダントツですわ。
 正直、「これがグレアム・グリーンの脚本か?」と思う程、前半のストーリーテリングはむちゃくちゃであります。
 大昔、初見時も「ナンジャコリャア」と思いましたが、今回も基本的にその感想は変わりません。
 ところが、ハリーが生きているのが解る中盤以降、本作は全く違う顔を見せます。
 街角の闇の中に男の靴だけが見えている。気付いたマーチンスが「誰だ!」と怒鳴る。二階のおばちゃんが「やかましいわよ」と点けた灯りが闇を照らすと…そこに、死んだ筈のハリーが立っている(ここも有名なシーン) ハリーは逃げ出し、その靴音と長く延びる影を追ってマーチンスが駆ける。しかし、ハリーは忽然と姿を消す。
 ここら辺りから、画面が少し斜めに成ったり。深夜のアパートの壁に男の影が映り徐々に近づいて来る、「ハリーの影?」と思いきや、何故か風船売りのおっちゃんだったりとサスペンスを盛り上げる映像のオンパレードに成って来る。現実のウィーンの夜が、まるで「オルフェ」の地獄のように見えて来る。

 この“光と影”は、クライマックス 下水道を逃げるハリーと、追うマーチンスと警官のシーンで最高潮に達する。見事な映像のニュアンス(まさに陰影)を生み出しています。
 ハリーは逃げ切れず、射殺される。冒頭と同じ墓地、今度の棺には間違いなくハリーが収まっている。空港に向かうマーチンスは車を降りて、荷馬車にもたれ、歩いて来るアンナを待つ。彼女はマーチンスの気持ちを知りつつも、彼の前を一顧だにせず通り過ぎる……煙草に火を点けるマーチンス(代表的シーン “カサブランカ”のラストと並ぶ)
 前半あれだけもたつきながら、このシーンからアンナとマーチンスの気持ちが溢れだす。 この、なんとも曰わく言い難いニュアンスはモノクロでなければ表現出来ない。カラーでは絶対醸せない映像なのです。この味を出したいがため、わざわざモノクロやセピアで撮影する人もいます。
 世界が白と黒だけで在ることによってクローズアップされてくるものが間違いなく存在しま
す。たまにはイニシエの作品にも触れて見て下さい。
 おっと、いい漏れてました。ハリー・ライムを演じているのは、かの、オーソン・ウエルズ御大であります。死んだはずのハリーの顔が闇から現れる時の御大の表情が、本作の殆ど総てであります。

 さて、付け足しにチョコッとボックスオフィスランキング。前週の①~⑤が各一個ずつ順位を下げ、今週1位は“NEIGHBORS”週末興収4900万$、スパイダーマン2は②落ち、1億4千万$トータルと、この類いとしては少々苦戦。
 今年も、オスカーから3ヶ月。そろそろ傾向が見えて来ました。アニメと大作は毎度の通りで、ブームなのが宗教作品。もう一つがコメディのようです。このコメディ、金満アメリカンの自分勝手がバックグラウンドにあるものが多く、今週1位の“NEIGHBORS”も、隣に越してきたのが大学のクラブハウス(そんな事が有るんかい?……まぁ、有るんやろなぁ) 学生のバカ騒ぎにセス・ローゲンのお隣さんがブチ切れて抗争勃発ってなお話です。
 リーマンショック以降、意気消沈していた反動が出て来ているんだと思います。おんなじようなテーマで作っていて(俳優のランクも似たり寄ったり)それなりに当たるのもあれば、第一週300万$ポッキリとか、中には4万$未達なんてなトホホな作品もあります。  アメリカンが見たいコメディの傾向が全く解りませんわい。 それと、性懲りもなく、またまた“GODZILLA”を作った(日本公開7/25)のでありますがぁ……東宝第一作は1954年の水爆実験でゴジラが出現した事になっとりましたが、次回ハリウッド版ではゴジラは既に存在していて、対ゴジラ兵器として水爆を使った事に成っとるようです。
 この設定、日本人としちゃあ ちょいと 引っかかりませんか? 予告を見る限り な
んやら「クローバーフィールド」みたいになかなかゴジラの全体像が見えない展開のようです。まぁ、見てみますか。



『はるか ワケあり転校生の7ヵ月』  
 6月発売予定。出版社の都合で発売が伸びました。もうしわけありません。(税込み779円=本体740円+税)
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』    
    

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

 ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型高校演劇入門ノベル!

 ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲書房に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

 青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
 高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
 60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351 

コメント

大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・6

2014-05-17 10:34:47 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・6



☆あせってます

 先週は先輩の女優、坂東はるかさんが来てくれはって、半日いろんな芝居の基礎から、食堂のカラマヨ丼の話までして、テンション、モチベーション上がりまくりでした。
 せやけど、半日のことは、しょせん半日のこと。今週は、もう気持ちサゲサゲです。

 顧問の淀貴美先生と誓うた「ルピック氏を演る男子」が決まりません。

 11月のコンクールに何を焦ってと言われるかもしれませんけど。考えてください、野球部なんか半年ぐらいかけての調整は当たり前。甲子園行くような学校は、一年掛けて選抜メンバーのふるい落とし、癖の矯正やら、ごっついストイックに、かつ長期的展望にたって練習やってます。軽音も『スニーカーエイジ』目指して、猛特訓やってます。
 演劇部は、どこもノホホンとしてるさかい、たいての学校はOHPが終わったあたりからの泥縄。みんながそないやさかい、なんとも思わへんねやろけど、それは、この一言。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」

 みんなしょうもない芝居演るさかい、目立てへんだけ。せめて毎日放送の『ちちんぷいぷい』に取材に来てもらえるぐらいのココロザシがないとあかんと思います。ココロザシの裏付けは日々の努力。で、努力するためには、当たり前やけど「努力する人間」が必要です。おらん人間に努力のさせようもありませんでしょ?

☆で、考えてます

 女子二人でもやれる芝居。あたし三好清海と九鬼あやめのデコボココンビでも演れる芝居
 あたし的には、オールビーの『動物園物語』なんか演りたいんですけど、キャストを女子に変えての上演許可は、ごっついむつかしいらしいです。

 ちょい役一人入れて『すみれの花さくころ』も考えてます。この芝居は名古屋音大がミュージカル風にやったのをYOU TUBEで見てから惚れ込んでます。うちも坂東はるかさんが現役やったころに、本選まで行った芝居。ネットで検索したら名古屋のプロのオペラ歌手やら、北陸の劇団、関東の中学校でもやってる名作みたいです。下にYOU TUBEのショートカット入れときました。

 https://www.youtube.com/watch?v=xoHJ-ekEnNA
 これ、コピーして貼り付けて見てください。あたしの感激分かってもらえると思います。

 せやけど、今年の審査員は、そのときの真田山の芝居をわけ分からん理由で落とした人です。やったら、また「作品に血が通っていない。思考回路、行動原理が高校生ではない」て言われるのん目に見えてます。
 え、その前に真田山は予選落ち? 縁起でもないこと言わんといてください。

☆近所の噂

 軽音が、午後6時を超えると近所から苦情の電話が来るらしいです。うちらとしては、両方の気持ちが分かります。近所の人には、ただの騒音。
 軽音は『スニーカーエイジ』がかかった命がけ。せやけど学校は冷房許可してくれません。唯一の例外は情報の教室。コンピューターがいっぱいあるんで、年中冷房。
 機械が冷房されて、生徒が熱中症寸前で練習やってても「がまんせい!」なんかひっくり返ってるような気がします。しません?

 で、熱中症で倒れる生徒が出て、マスコミがきたら「配慮が足りなかった」 で、もし、もし、まあ、そこまではいかへんやろけど死ぬような子が出たら「命の大切さ」いう城東区やない常套句。ほんで一分間の黙祷でおしまい。ちょっと言い過ぎました。淀先生ごめんなさい。

 で、昔は演劇部の発声練習がやかましいいうて苦情がきたらしいです。ええ時代やってんなあ。

 も一つ近所の噂。うちのブロックの某高校は部員ゼロやけど、連盟に加盟したらしいです。先生に聞いたら、大阪全体で、そういう学校が二十近くあるそうです。そんな学校含めて百何校かの加盟。ちょっと寂しいですね。

 試験中なんで、このくらいで。せやけど、試験中になると、こんなブログ書きたなるのは、イチビリか、勉強嫌いか。ちなみに後輩の九鬼あやめは、メール打ったら「先輩勉強しましょう」ええ子やけど、このニクソさはなんやろね?

 鳳さんも、しっかりブログ続けてはりますね。たいがい一カ月ぐらいで止めてしまうとこが多いから、お互いがんばりましょね!
 本選会場の総会前のスクープは「やられた!」思いました。すごい取材力ですね。よかったらスクープのコツ教えてください。あたしのBFのタイムラインでけっこうですからW

 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ) 
コメント

高校ライトノベル・ムッチャンイレギュラーマガジン『もうやらないつもりだったのに』

2014-05-13 18:06:13 | イレギュラーマガジン
ムッチャンイレギュラーマガジン
『もうやらないつもりだったのに』



 もうやらないつもりだった。でも、やってしまう。

 そんなことってないだろうか?
 隣接する言葉に「小人閑居して不善を為す」 これは、やや自虐的。
「人間は、やってしまった後悔より、やらなかった後悔の方が大きい」ちょっとかっこいい。
「敵が沢山いるということは、自分が行動している証拠だ」チャーチル。ここまでは開き直れない。

 15の歳で高校に入り、入ろうと思っていた吹奏楽部が、その年の3月で廃部。つい中学で同窓だったベッピンさんに声を掛けられて演劇部に入ったのが運の尽き。未だに芝居から足が抜けない。
 かといって、何千円、時に一万以上もチケ代出して芝居を観ようとは思わない。

 年間50本ほどの芝居を観るけど、実演は、ほとんど招待券。半分くらいはDVDですませている。

 理由は年金生活だということもあるけど、バカなことにはお金を使う。この春に二本の新刊本を出す。二本で軽自動車一台分ほどのお金がかかる。
 出版業界のきまりで、わたしのような泡沫作家は第二刷からでないと印税が入らない。で、今まで第二刷までいったことがない。
 この春に出す本で、個人の本としては5冊目になる。合わせると、ちょっと高級なセダンがかえるくらいの金になる。
 本業が劇作家なので、上演料収入というのがある。ただ、わたしの場合は高校生がほとんどなので、一回5000円。いままで累計で220本ちょっと売れた。収入100万ちょっと。講演料や演出のギャラが30万ほど。完全な持ち出しである。

 本は、三年前に出した『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』で、終わるつもりだった。1000部作って、まだ版元に800冊ほど残っている。

 今まで戯曲しか書いてこなかったオッサンがライトノベルなので、取次店が半分しか手を出さない。で、分冊にしてブログで流すも、推計アクセスは1000ほど。

 で、もう止めようと思った。

 もういきさつは忘れてしまったが、また出すことになった。もうこれが、本当の最後になりそう。もし第二刷までいって、印税が入ってきたとしても、版元の社長がご高齢で、もう、このあとの仕事は、お身体に障る。本屋大賞でもいただいて、他の版元が声を掛けてくれるようなことがなければ、もう無理。
 4月末に社長が倒れ、出版事業が頓挫。4月発売予定が6月にずれ込む。

 苦し紛れに子どもっぽいことを

 わたしは、7歳頃からのモデラーである。作ったプラモは1000を超えるだろう。うちに100ほどの完成品と、箱に入れたままの手つかずが150ほどある。正直場所に困るので、新規に買うことは控えてきた。震災や不注意で壊してしまったものは廃棄し、代わりになる物は作らないようにしている。1/250の大和と、信濃と、タイタニックがある。三隻合わせると20万円ほどになる。大和は30年、信濃は15年ほどかかって、まだ完成していない。大和は98%、信濃は95%で止まっている。大和という戦艦はやっかいで、この二十年で新発見がいっぱい出てきて、手直しをしているときりがない。他に同じスケールで別の会社が出した大和が手つかず。ニチモの1/200のデカイ大和も手つかず。他に1/16の戦車8両、その他もろもろ。

 そこに、なんと1/6のファイアフライというM4系の戦車模型を予約してしまった。なまじ、ハンチクながらモデラーとしての経験があるので、あそこは、こう手を加えて、ここはこうしてと妄想だけが膨らんでいく。完成すると、ほとんど畳一畳ほどスペースが食われるデカ物。

 ミーハーなので、これにガルパンのフィギュアーなどと考え1/6の人形素材をアマゾンで検索したりしている。パソコンというのは、悪魔の箱ですなあ。

 やはり、小人閑居の口であろうか?



『はるか ワケあり転校生の7ヵ月』  
 6月発売予定。出版社の都合で発売が伸びました。もうしわけありません。(税込み779円=本体740円+税)
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』    
    

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

 ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型高校演劇入門ノベル!

 ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲書房に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

 青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
 高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
 60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351 

コメント

大阪府立真田山学院高校演劇部・公式ブログ・Vol・5

2014-05-11 10:47:51 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・5



☆坂東はるか先輩来校!

 映画俳優をやってる坂東はるか先輩が昨日学校に来てくれました。
 一昨日の晩、顧問の淀貴美先生から電話。
「明日、大阪にロケに来てる坂東はるかさんが来はるけど、来る?」
「絶対行きます!」
 で、昨日は、学校の稽古場に使うてるプレゼンテーション教室で、午後から坂東はるかさんに会いました。学年が一回り違うんで、直接の面識はないんで、あたしらには先輩いうよりもスター。朝から緊張のしっぱなし。

 はるかさんは、二年の五月に東京の乃木坂学院から転校してきた人です。理由は親の離婚。東京の名門校から大阪のショボイ(校長先生ごめんなさい)府立高校に変わってきて正直落ち込んだらしいですけど、当時顧問やってた福田乙女先生の口車にのって演劇部に入れられたらしいです。
 御本人も、ほんの腰掛けのつもりやったらしいですけど、いつのまにかのめり込んだいう人です。『すみれの花さくころ』で、本選までいって「作品に血が通っていない」いうワケ分からん理由で落とされたけど、これがNOZOMIプロのプロディユーサーの目に止まって、三年になったころには、もう半分プロでやってはった人です。

 めっちゃ緊張して、朝から制服にアイロンかけて、いつもはせえへんリボンきちっとして、髪の毛も入念にブロー。ひょっとして、あたしもスカウトなんて(ありえへんねんけど)思て、プレゼンのドアを開けました。

 拍子抜けがしました。カメラマンとかスタッフとかマネージャーとかぎょうさん来てるのかと思たら、窓辺にカットソーにGパン、カーディガン肩にかけた普通のオネエサンが居っただけ。で、その人が坂東はるかさん。
「もっと沢山で来ると思った?」
 見透かされてます。
「今日の午後は、完全にオフだから、ごめんね、休みのとこ呼び出しちゃって」
 やっぱりしゃべり出すと女優さんのオーラ。
「違うわよ。あたしって東京弁だから、そう感じるだけ。今は完全な真田山のOGよ」

 で、しばらく沈黙。いっぱい聞きたいことあったんやけど、一つも出てきません。

「今度『にんじん』演るんだって?」
 はるかさんが水を向けてくれました。
「はい、上演料いりませんから」
「アハハ、大阪の子だ!」
 えらいウケました。
「せやけど、ルピックやる男の子が、まだ見つかれへんのんですわ」
「ああ、ルピック氏か……」
 はるかさんの語尾には「高校生には無理だな」という響き。もちろん口に出しては言わはりません。
「やり甲斐のある役なんだけどね」
 答は、そうやったから、あたしの被害妄想かもしれません。

 話したこと全部書いたらブログの制限字数超えてしまうんで、かいつまみます。

「はるかさんが、一番苦手な演技はなんですか?」
 ラブシーン……とか予感してたけど、答はぜんぜん違いました。
「普通に呼びかけられて、振り返るの。だって、声かけられるのはわかってるじゃん。そこ自然に振り向くの、いまだに苦手」
 なんと、あたしらが基礎練習でやってるようなところが苦手というので、ますます親近感。
「今度は、なんの仕事で大阪に来てはるんですか?」
「『はるか ワケあり転校生の7ヵ月』のロケ。もう半分終わったんだけどね。残りが根性のいるとこばっか。なんだかコンクールの前みたいな気持ち」
「それ、原作本とか出てます?」

 出てたら、図書に言うて買うてもらおと思いました。安かったら自分で買うけど。

「あ、出版社の都合で遅れてるの、来月には出るかな……」
 そう言うと、はるかさんはスマホで、本の表紙見せてくれました。下の写真がそうです。話は、はるかさんの自伝的な小説らしいです。



 あと、現役やったころ食堂のカラマヨ丼が好きやったこととか、はるかさんのころから真田山は小規模で、潰れそうで潰れへんことなんか言うてくれはって、勇気づけられました。

☆新入部員紹介

 連休明けて、正式部員になったんで正式に紹介します。むろん名前出すんで保護者の許可はもろてます。

 九鬼あやめ

 苗字と名前のコントラストが面白いと自分でも喜んでる明るい子です。剛力彩芽に名前の音だけいっしょやけど、コントラストの付き方に共通のもんがあります。入部にあたって「髪の毛は切らんこと」だけ言うてあります。タッパから言うと、にんじんの役は、あたしよりあやめちゃんです。けども、先どないなるか分からんから、どんな役が来てもこなせるよう髪は切るなということです。

☆真田山のブログがベスト5に!

 ビックリしました。今朝パソコンつけたら連盟のサイトの5番目に、うちのブログが入ってました。好き放題書いてるブログにアクセスありがとうございます。あんまり役に立つことは書けませんけど、できるだけ思たまま書きます。楽しんでもろたら幸いです。

☆連盟の総会

 昨日(5月10日)でしたよね。うちは行ってへんので(おかげで坂東はるかさんには会えました)なんにも分かりません。なんか興味のある内容があったら、また書きたいと思います。
 新鮮いちご脚本集は、あんまり人気がないんで、今回は書きません。というか、中間も近いんで、第三巻は、まだ読めてません。それでは、またいずれ。

 それから、うちの学校やら演劇部に興味を持っていただいた人は「真田山学院高校」で検索してください。


 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)
 
コメント

大阪府立真田山学院高校演劇部公式ブログ・Vol・4

2014-05-06 13:45:48 | 小説4
大阪府立真田山学院高校演劇部
公式ブログ・Vol・4


☆新鮮いちご脚本集・2(青雲書房)

 読後感想です。まずラインナップ。

①あたしを花火に連れてって:石山浩一郎 女・3
②ダウンロード:大橋むつお       女・1
③人魚姫:谷崎淳子           男・1 女・3
④古池や……:水川裕雄         女・2
⑤たくらんけ:石川哲也         男・2 女・3


 正直、ウ~ンでした。

 ①は、浴衣姿で花火を見に来た女子高生。そこへ、片方の友だちで幽霊の女の子。かなり早めに幽霊であることが分かります。それはええんです。そやからドナイいうもんが、ざっと読んだところ、ありません。ただ三人の女の子が海岸でキャピキャピ。
 で、最後に上がった花火が、実は某国のミサイルで、幽霊は去り、二人の女子高生は死ぬ。

 で、おしまい。

 アラバールの『戦場のピクニック』と設定が似てるけど。幽霊が余計。二人に死が近づいていることの表現としての役割だけ。だとしたら、いらない存在。舞台は一見はじけるように見える。イチビッテたら、浴衣の袖が取れたり、浴衣の下が水着。あたしは舞台で水着姿を晒す勇気はありません。カモメが花火に当たって死ぬのも伏線のつもりやねんやろけど、ただ湿っぽい。勘のええ人は、ここで結末が分かってしまう。水着でもっとはじけて、最後の一発がミサイルとハッキリ分からんと。なんの芝居かよう分かりません。アラバールの場合、長閑に空を飛んでる飛行機に手ぇ振ったら、いきなり機銃掃射されて、みんな死んでしまう。意外性とショックがあるねんけど。

 ②は、近未来、記憶を消された女アンドロイドが、いろんなパーソナリティーをダウンロードされて、いろんな目に遭いながら「自分て何者?」という疑問を持つ。ダウンロードすることで、一人が何役もすることを逆手に取った面白さ。エンディングの意外性。芝居に自信のある子やったら、演りたなる芝居です。
 問題は、舞台に二人以上のスタッフが要ること。まともにやったら50分では収まらんこと。You tubeで、春日高校が県大会まで行ったのを観た。面白いけど、まだまだ本に負けてる。

 ③は、親子三人でやってる店に、茜いう施設出身の子がアルバイトに来る。この子が無口。店の大将は怪我で入院中。で、茜は店番に短期のバイト。店の息子が、ほのかに好意を寄せる。
 後半で、茜は親から虐待を受けて無口になったと思いこむ家族。実は茜は親の離婚が元で、弟に対しDVになる。それが茜の無口に繋がってる。で、店の息子も親が再婚同士で、妹とは血のつながりがない。その相似形の境遇の中で、茜の底深い心の傷が見えてくる。で、最後まで店の家族とはうち解けないまま幕が下りる。ドラマの構造はちゃんとあるんやけど、演る側が、どないシンパシーが持てるか。ですわ。

 ④は、芭蕉の「古池や かわず飛び込む水の音」をカエルの側から見たコメディー。いうかコント。舞台で、思い切りイチビッテみたい人にはお勧め。そやけどプロの芸人さん並の表現力がないと学芸会でおわってしまう。

 ⑤は、橋田壽賀子を思い浮かべるようなホームドラマ。「たくらんけ」いうのは佐賀県の方言で「ばかやろー」てな意味で、この家族の父親の口癖。中味は省略。ホンワカした家族の心暖まるドラマです。③も、そやけど、道具をきちんと飾れんと、ごっつい芝居が痩せて見えます。ホームドラマ以上でも以下でもありません。③も、そやけど、うまいこと演ったら観客席はホンワカにはなります。

 あたし的には、ダウンロードが好きやけど、とても、この一人芝居演る勇気はありません。①の女子高生を舞台で水着! これだけでインパクトあります。体の線に自信ある人は、かなりの脚色をやらせてもろて、アタックする値打ちはあると思います。

☆やっぱり『にんじん』

 親子と夫婦の崩れた関係をコミカルと言って良いほどの軽さと面白さで引っ張っていきながら、家族も人間関係やなあと深く考えさせてくれる名作です。
 ただ、ルピック(父)を演る男の子……ですわ。

☆今度の総会

 うちの学校は行きません。総会そのものがシャンシャン総会。うちの顧問も棄権で委任状です。
 講習会もね……うちのメソードとは全然ちゃうし。なんやコンサートみたいな高揚感はありますけど、それだけです。
 せやけど、不満ないわけやないんですよ。うちみたいに既成脚本やる学校は、ハナからリスク。だれも口に出しては言わへんけど。コンクールは創作が有利。コンクールのパンフ見たら分かるでしょ? 90%以上が創作劇。ウェブで他の地方のコンクール情報見たら、よう分かります。

☆本選の会場

 なんや鳳高校さんがリークしたらしいですけど、うちは関係ありません。
 なんでて、既成の本演ってたら本選には縁ないからです。観にもいきません。先生にBSやらでプロの芝居録画してもろて、家でゆっくり観てたほうが、勉強になります。新感線の芝居やら、野村萬斎さんの、たった5人で演ってた『マクベス』 三谷幸喜の『桜の園』なんかは目から鱗でした。

☆無対象演技

 うちの基礎練習の一つです。芝居いうのは役者が自分自身を騙すことです。いかに完ぺきに自分を騙すか。門外不出やけど、ほんのサワリだけ紹介。

 生卵を割る

 無対象で玉子掴むのは案外難しいんです。力入れすぎると潰してしまうし、入れへんかったら落としてしまうし。割るときは微妙に手に入る力が変わります。
 それから、ポイントは、カツンと割れ目入れたら、手前に45度回して割れ目を自分の方に向けてることです。ここに気ぃついたら、この玉子割りはグッと実感湧いてきます。あ、出来た! 感じが湧いてきます。ウソつきは役者の始まりです。

 文責 大阪府立真田山学院高校演劇部部長 三好清海(みよしはるみ)
コメント

高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『相棒Ⅲ/プリズナーズ』

2014-05-05 07:24:39 | 評論
タキさんの押しつけ映画評
『相棒Ⅲ/プリズナーズ』



 これは、悪友の映画評論家・滝川浩一が個人的に、身内にながしているものですが、もったいないので転載したものです。


相棒Ⅲ

 在る意味、“シリーズ相棒”の総ての要素を持っている作品と言えます。密度の高いミステリーと政治性、対する杉下右京の緻密さと何者に出会っても揺るがない秩序に対する忠誠心が描かれる。 “相棒”の劇場版として自信を持ってお薦め出来ますが……。

 監督/和泉聖治、脚本/輿水泰弘という、シリーズ生みの親コンビ、相棒の裏も表も知り尽くした二人、さすがにプロットの組み立て、ストーリーの見せ方は見事である。
 が、正直に言わせて貰うなら、“ネタが早く割れ過ぎる”と感じる。これが、シリーズ途中から脚本参加した古沢良太なら、もっと捻ったストーリーテリングを見せてくれたと思える。すなわち、監督/和泉、原案/輿水、脚本/古沢ならもっと面白かったはずだと考える。
 相棒はA・クリスティー的展開(人によってはE・クイーンやクロフツを上げるが、あくまで基本はクリスティーだと考える。クイーンやミルン的な世界観は各脚本家の味付けによる。古沢良太はクイーン的な捻りと衝撃的短絡にこだわりが有ると思っています)の世界です。そこに、極めて日本的な人生観や政治風土、組織論理が絡まるから、リアルな現代日本のドラマとして屹立できる。
 推理ミステリーの常道として、事件の手掛かりは、物語の始めから観客の眼前に提示される。
 しかし、それをその時、観客に“これは証拠だ”とか“伏線だな”と思わせてはならない。敢えてそうするなら、それは、観客を違った方向にミスリードする罠でなければならない。観客は、提示された怪しい情報/状況を“これは真正?罠?”と考えるのが面白い訳なのだが……本作の場合、考えるまでもなく、“これは伏線だ”と断定出来る。しかも、一番初めに出くわす情景がそうなのである。
 これによって、杉下・カイトが抱いている嫌疑が肯定されてしまう。罠だと考えた場合、タイミングが早過ぎて、今これを見せては不利にしか成らないからである。
同じく、杉下達が、この島に乗り込む理由となった事件にしても、ここまでやってしまう意味がない。 わざわざ不利益を呼び寄せる事にしかならず、もっと穏当な手段があるし、やるならやるで、この島で行われている事業(民兵訓練)から考えて、方法は山程存在する。
 これらを納得させる為には、これしか無かったという状況が提示されなければならないが、残念ながら、その点はスルーしてある。 さほど時間のかかる作業ではないが、後日、テレビ公開される時の時間割が過度に意識される結果だと断定できる。元々テレビマンである監督/脚本コンビだからこそのストーリーテリングなのである。この点が惜しまれる。この為、ラストの杉下コンビと主犯との間で交わされる会話も、その一言一句まで予想出来てしまう。
 相棒もテレビ12シーズン、劇場版3本、スピンオフ2本という巨大サーガとなり、いささか予定調和に陥る傾向があるようだ。鉄砲フリークとして疑問……冒頭、島での訓練が映される。川の中から静かに浮き上がる民兵達(最近、傭兵物でお約束のシーン)川から様々な武器を持って出てくるが、数人がショットガンを手にしている。敵中への隠密侵攻、乃至、威力偵察訓練なのだろうが、この水浸しのショットガンが火を吹く……??? 見たところ、軍用銃ではなく狩猟用の銃に見える。こんなもん、ほんまに水に浸けても使える? 雨が降っていてすらカバーが必要なのに? それと、島で指導を勤める隊員達の身体が全く軍人のそれでは無かったのも興醒め。せめてそれらしいガタイの役者を使ってほしかった。こういう細部から、映画のリアルはすべり落ちて行く。


プリズナーズ

 これだけ恐ろしい映画もそうは無いでしょうねぇ。白昼、二人の女の子が姿を消す。犯人らしき人物が早々に捕まるが、これが真犯人なのか否かがトコトン最後まで解らない。見事なストーリーテリングです。 プリズナーズとは、行方不明の子供だけを指すのではなく、主なキャラクター総てが現実に、また、過去の事象に捕らわれている事を指すタイトルです。
 映画の内容から、一切ストーリーには触れられないのですが……今年のハリウッド作品は(本作の全米公開は去年末ですが)聖書題材やキリスト教題材の物が多数作られています(テレビドラマで“ベン・ハー”のリメイクがあったし、秋には“十戒”のリメイクも公開される、現在公開中の作品の中に、臨死体験した幼児が天国を見るっつな物がある)。本作も間違いなく聖書関連スリラーです。
 敬虔な信徒が、ある時点を境にデーモニッシュな存在に変化する。極、普通の人間が、ある一線を越えた途端に暴走する。これだけなら、良くあるハリウッド映画だとも言えるが、本作の中にいきなり蛇が出現する……これは間違いなく宗教絡みの作品である証拠です(エデンの園でイブを誘惑する主体)
 リバタリアニズム、“完全自由主義”位が訳文ですかね。要するに国は最低限の秩序を保証せよ、後は我々が自ら守るって事です。アメリカの銃規制が進まないのも、国民皆保険が実現できないのもこの考え方によります。国家による思想/経済/身体に対する拘束はこれを拒否する。その自分がよって立つのはキリスト教信仰なのです。本作中、あるキャラクターが自ら狂気の行動と意識しつつ、そうせざるを得ない……その時、自らの狂気と正常世界の繋ぎ糸として“主の祈り”を口ずさむ、主の祈りは、本作のそこいら中に出てくる。毎回意味する所が違う。
 毎回言いますが、こんなキリスト教的知識がなくとも理解できる作品ではありますが。これを知っていればより深く本作を理解出来ます。加害者/被害者の苦悩ばかりではなく、刑事/ロキ(J・ギレンホール)の懊悩にも思い至ります。敢えて言います。キリスト教/リバタリアニズムに染められた“アメリカ”がわかっていなければ本作の3/2は理解できません。 およそ2時間30分の本作、これを長いと感じるか短いと感じるか……それはあなたの“アメリカ理解”“キリスト教理解”の度合いによります。不遜な言い方でゴメンナサイ。本作は日本人に対しては観客を選ぶ作品だと言えます。 これを見て「長い」「下らん」「面白くない」と思った方は「アメリカの現状況」が解らない方々です。
 剃刀の刃でも、鉄砲玉でも、気にくわなければ送って下さい。私の結論は変わりません。  H・ジャックマン/J・ギレンホールが素晴らしいのは言うモノがな、二人の子供の母親V・デイビスとM・ベロがリアル、何よりM・レオの存在感が圧倒的! おっとT・ハワードも捨てがたい。 解ってくれる人とだけ、この喜びを分け合いたい。轟々たる非難の声を予想しつつ……やっぱり、そう言い切ります。理解できないと思ったら見ないで下さい。所詮、理解できない人々の悪口など……聞きたくもありません。



『はるか ワケあり転校生の7ヵ月』
 6月発売予定。出版社の都合で発売が伸びました。もうしわけありません。(税込み779円=本体740円+税)
『まどか 乃木坂学院高校演劇部物語』    
    

 青雲書房より発売中。大橋むつおの最新小説! 

 ラノベとして読んでアハハと笑い、ホロリと泣いて、気が付けば演劇部のマネジメントが身に付く! 著者、大橋むつおの高校演劇45年の経験からうまれた、分類不可能な新型高校演劇入門ノベル!

 ネット通販ではアマゾンや楽天があります。青雲書房に直接ご注文頂ければ下記の定価でお求めいただけます。

 青雲書房直接お申し込みは、下記のお電話かウェブでどうぞ。定価本体1200円+税=1260円。送料無料。
送金は着荷後、同封の〒振替え用紙をご利用ください。

大橋むつお戯曲集『わたし 今日から魔女!?』
 高校演劇に適した少人数戯曲集です。神奈川など関東の高校で人気があります。
 60分劇5編入り 定価1365円(本体1300円+税)送料無料。

お申込の際は住所・お名前・電話番号をお忘れなく。

青雲書房。 mail:seiun39@k5.dion.ne.jp ℡:03-6677-4351 

コメント