随分更新が滞ってしまいました。
決して体調不良で寝込んでいたわけではないのですが、GWに韓国へギターの演奏旅行という大イベントがありまして、行く前はその準備(俗に言う「一夜漬け」というヤツ+「楽器の調整」+「旅の準備」等々)、帰国後は当然のように溜まっている仕事を、大汗かきながらやっつけたりとかで、なかなか落ち着いてブログを書く時間がなかったのです。
ご心配をおかけしてしまって、本当に申し訳ありません。
ようやく少し落ち着いてきましたので、これから何回かに分けて、20年ぶりの韓国への演奏旅行の様子を書かせていただきたいと思います。
私が韓国へギターの演奏旅行に行くのは、今回で実は3回目になります。
私のギターの師匠が、韓国の高名な作曲家の先生と親しかったことが縁で、最初の訪韓演奏会が実現したのは、もう30年以上前のことです。
以来、韓国の若い演奏家を招いて日本でコンサートを行なったり、逆に日本から韓国へ行って演奏したりしながら、交流を深めてきました。
今回の訪韓メンバーは9名。
アルトギター、プライムギター(普通のギターのことです)、バスギター、ギタロン(チェロのように構えて弾く低音楽器)の構成でアンサンブルを組みます。
そして、アンサンブルとは別に、ソロ、デュエット、コンチェルトを織り込んだプログラムを用意していきました。
さて、初日は、韓国初の自然遺産にも指定された済州島(チェジュ島)。
私以外のメンバーは、関空からの直行便が満席だったため、釜山経由でチェジュに入りました。
当の私はというと、一人寂しく成田からチェジュ入りです。
演奏旅行にあたって、まず悩んだのが楽器です。
まず、3本持っている楽器のうち、どの楽器を持って行くか。
それについては、迷うことなく、私のハンドルネームにもなっている、「ホセ・ロマニリョス(1988年作)」を連れて行くことにしました。
次なる大きな問題は、最近とくに難しくなっている楽器の機内持込のことです。
ギターの大きさから考えて、1席分の料金を払って座席を確保するか、それとも土下座して拝み倒して機内のどこかで預かってもらうか、いずれかの方法しか思い浮かびません。
ただGW中でもあり、飛行機はもちろん満席。したがって、前者の選択肢はもとよりありませんでした・・・。
ということで、最悪、愛器ロマニリョスを荷物室へ預けることも覚悟していました。
その最悪の事態に備えて、これしかないという究極のギターケースを急遽購入しました。このケース(チェロケースとしても著名なアコードケース)は、カーボングラスファイバーでできていて、信じられないくらい軽量なのに、強度も十分なのです。何でも、F1の車体と同じ原理で作られているとか・・・。
余談ですが、同じくロマニリョスを愛用している美人ギタリストの村治佳織さんも、このケースを使っているそうです。
唯一最大の難点は、ギターが1台買える位高価なことなのですが、背に腹は変えられません。(泣)
■成田空港の待合室で(ロマニリョス イン アコードケース)
さて、成田空港で、その最初の試練の時がやってきました。
チェックインカウンターで、私が背負っている「ロマニリョス イン アコードケース」をみて、カウンターの女性が一瞬沈黙の後、ひとこと。
「機内へ手荷物として持ち込まれますか?」
「えっ、いいんですか?」
「結構ですよ。」
何と優しいお言葉。その担当の方が女神に見えたのは、いうまでもありません。
私はアコードケースを撫でながら、中に入っているロマニリョスに向かって、心の中で話しかけました。
「良かったなぁ。これで離れ離れにならなくてすむよ。」
そうこうしているうちに、あいにくの雨の中、飛行機は私とロマニリョスを乗せて、初日の成田空港を無事離陸しました。
初日のチェジュでは、早速老人ホームでの慰問演奏会が待っています。
詳細は次回に・・・。
■成田空港 機内から(雨です・・・)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/ec/ed8d14afa73c09a5708c0ec8e069ed9b.jpg)
決して体調不良で寝込んでいたわけではないのですが、GWに韓国へギターの演奏旅行という大イベントがありまして、行く前はその準備(俗に言う「一夜漬け」というヤツ+「楽器の調整」+「旅の準備」等々)、帰国後は当然のように溜まっている仕事を、大汗かきながらやっつけたりとかで、なかなか落ち着いてブログを書く時間がなかったのです。
ご心配をおかけしてしまって、本当に申し訳ありません。
ようやく少し落ち着いてきましたので、これから何回かに分けて、20年ぶりの韓国への演奏旅行の様子を書かせていただきたいと思います。
私が韓国へギターの演奏旅行に行くのは、今回で実は3回目になります。
私のギターの師匠が、韓国の高名な作曲家の先生と親しかったことが縁で、最初の訪韓演奏会が実現したのは、もう30年以上前のことです。
以来、韓国の若い演奏家を招いて日本でコンサートを行なったり、逆に日本から韓国へ行って演奏したりしながら、交流を深めてきました。
今回の訪韓メンバーは9名。
アルトギター、プライムギター(普通のギターのことです)、バスギター、ギタロン(チェロのように構えて弾く低音楽器)の構成でアンサンブルを組みます。
そして、アンサンブルとは別に、ソロ、デュエット、コンチェルトを織り込んだプログラムを用意していきました。
さて、初日は、韓国初の自然遺産にも指定された済州島(チェジュ島)。
私以外のメンバーは、関空からの直行便が満席だったため、釜山経由でチェジュに入りました。
当の私はというと、一人寂しく成田からチェジュ入りです。
演奏旅行にあたって、まず悩んだのが楽器です。
まず、3本持っている楽器のうち、どの楽器を持って行くか。
それについては、迷うことなく、私のハンドルネームにもなっている、「ホセ・ロマニリョス(1988年作)」を連れて行くことにしました。
次なる大きな問題は、最近とくに難しくなっている楽器の機内持込のことです。
ギターの大きさから考えて、1席分の料金を払って座席を確保するか、それとも土下座して拝み倒して機内のどこかで預かってもらうか、いずれかの方法しか思い浮かびません。
ただGW中でもあり、飛行機はもちろん満席。したがって、前者の選択肢はもとよりありませんでした・・・。
ということで、最悪、愛器ロマニリョスを荷物室へ預けることも覚悟していました。
その最悪の事態に備えて、これしかないという究極のギターケースを急遽購入しました。このケース(チェロケースとしても著名なアコードケース)は、カーボングラスファイバーでできていて、信じられないくらい軽量なのに、強度も十分なのです。何でも、F1の車体と同じ原理で作られているとか・・・。
余談ですが、同じくロマニリョスを愛用している美人ギタリストの村治佳織さんも、このケースを使っているそうです。
唯一最大の難点は、ギターが1台買える位高価なことなのですが、背に腹は変えられません。(泣)
■成田空港の待合室で(ロマニリョス イン アコードケース)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/10/1ec045f0371d6b85dde1b2c09334a57b.jpg)
チェックインカウンターで、私が背負っている「ロマニリョス イン アコードケース」をみて、カウンターの女性が一瞬沈黙の後、ひとこと。
「機内へ手荷物として持ち込まれますか?」
「えっ、いいんですか?」
「結構ですよ。」
何と優しいお言葉。その担当の方が女神に見えたのは、いうまでもありません。
私はアコードケースを撫でながら、中に入っているロマニリョスに向かって、心の中で話しかけました。
「良かったなぁ。これで離れ離れにならなくてすむよ。」
そうこうしているうちに、あいにくの雨の中、飛行機は私とロマニリョスを乗せて、初日の成田空港を無事離陸しました。
初日のチェジュでは、早速老人ホームでの慰問演奏会が待っています。
詳細は次回に・・・。
■成田空港 機内から(雨です・・・)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/ec/ed8d14afa73c09a5708c0ec8e069ed9b.jpg)
続き演奏旅行記楽しみにしてますね。
機内持ち込みできてよかったですねえ~。読んでてドキドキしました。どうやって機内で鎮座していたんでしょうか?
やはり、ちゃんとしたケースに入れていたからOKだったんだと思います。
コメント、ありがとうございました。
少し時間が経ってしまいましたが、私にとっても、大変貴重な経験ができたので、ホットなうちに続きを書かせていただきますね。
>どうやって機内で鎮座していたんでしょうか?
ここも実はひと波乱ありまして、最初は私のひざのところに置こうとトライしたのですが、まったく身動きができません。それで、しかたなく収納棚に入れさせてもらいました。
この収納棚に乗せるにあたっても、このケースの超軽量・頑丈さに大いに助けられました。五十肩リハビリ中の私としては、このケースでなければ、絶対不可能だったと思います。高価なケースでしたが、しっかりロマニリョスと私を守ってくれたと思います。
アコードケースは、やっぱり値段以上の値打ちがありました。「このケースでなかったら・・・」と考えるだけで、ぞっとします。
普通の日本製ケースと0がひとつ違いましたので、随分悩みましたが、決断してよかったです。
ただ、今回の旅行中に何度も「チェロ?」と聞かれました。もし、YESと答えたら、1席分の料金を払わない限り、機内持ち込みはできなかったと思います。
>きっと有名な演奏家に違いないと!そうは思われませんか?
これは嬉しいお言葉。
ありがとうございます。でも、絶対そんなことはないと思いますが、大切な楽器であることは伝わったかもしれないですね。(笑)
ありがとうございました。
お久しぶりになってしまったのは、そういうことだったのですか。
G・Wの過ごし方もさまざまあれど、とっても素敵なまさにG・Wだったようですね。
演奏旅行の方はおいおいお聞かせいただくとして、気になったのがアコードケースです。
最近、チェロをお持ちの方がよく愛用されているようですね。
>ギターが1台買える位高価なことなのですが
一瞬、100万円以上もするのかと私はぶっ飛びましたが、そんなことはなかったようで・・・。
実は、明日はギターを聴いてきます。美人ギタリストではありませんが、ベテランの方です。
大変名誉な?タイトルをいただき、汗顔の至りです
お返事が遅くなり、申し訳ありません。
>気になったのがアコードケースです。最近、チェロをお持ちの方がよく愛用されているようですね。
仰るとおりです。あちこちで「チェロ?」と聞かれました。
しかし、この軽さと頑丈さは、さすがにものが違うと思いました。私にとっても、ロマニリョスにとっても大恩人です。
昨日お聴きになられたギタリストは、荘村さんだったのですね。
荘村さんは、私がギターを始めた頃の憧れの存在でした。さすがにお年をめされたように思いますが、演奏はまだまだ味わい深いものがあります。素敵なコンサートだったようで、良かったですね。
ありがとうございました。