ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

謹賀新年 「主よ、人の望みの喜びよ」

2015-01-01 | CDの試聴記

新年おめでとうございます

これから1泊2日で、浜松の舘山寺温泉に行きます。
私たち夫婦と、親、子、孫等4世代が、一堂に会して新年を祝うという壮大な企画。
昨年義父の発案でやってみたところ、評判も上々。
というわけで、今年は第2回目として実施することになりました。
昨年と違うのは、新たに孫娘が誕生したことと、昨年来れなかった娘も今回参加してくれたこと。
とにかく、今年一年、皆が健康に過ごせたらと願っています。

新年、最初に聴いた音楽は、リパッティが弾くバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」。
このあまりに有名なコラールを選んだのは、清々しさとともに内面から滲み出る喜びを感じたかったから。
そして、今日はどうしてもピアノで聴きたかった。
ケンプ盤と迷ったが、私にとって特別の1枚は、やはりリパッティ。
高貴という言葉が、リパッティほど相応しい音楽家はいない。
近づきがたいほどの凛とした佇まいでありながら、冷たさは皆無。
透明感と温かさを併せ持つ稀有のピアニストだった。
この曲も、冒頭は、静かに静かに奏でられる。そして、音楽の抑揚に合わせて次第に昂揚し、やがて力強く感動的なコラールを聴かせてくれるのだけど、この自然な表情が本当に素晴らしい。
思い返せば、このリパッティの演奏は、学生時代に輸入盤の廉価盤のレコードで、それこそ盤が擦り切れるくらい何百回となく聴いてきた。
リパッティにあやかってなんて、恐れ多くてとても言えないけれど、迷った時に心を清める道場として、今年もこの音楽・この演奏を大切にしていきたいと思う。

コメント (3)
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