昨日は、いつもブログでお世話になっているemiさまが出演される室内楽のコンサートに行ってきました。
「ティアラこうとう」というコンサートホールへ行くのは、今回が初めてです。
隅田川の花火大会と同じ日だったこともあり、地下鉄の中は、浴衣姿にうちわを帯に挟んだいでたちの方も沢山いらっしゃいました。日本の夏の風物詩という感じで、なんともいい風景ですね。
住吉駅で下車し、猿江恩賜公園を横手にみながら5分ほど歩くと、めざす「ティアラこうとう」に着きました。
小ホールは、140名収容のこじんまりした素敵なホールで、室内楽には理想的なホールだと感じました。
さて、プログラムの前半はベートーヴェンのヴァイオリンとチェロのソナタ。
ヴァイオリンソナタ第2番は、ベートーヴェン25歳のときの作品ということもあり、ひとことで言うと「優雅」。
誤解を恐れずに言うならモーツァルトの後期のヴァイオリンソナタの延長線上のイメージですが、繊細で優雅な雰囲気が見事に表現されていたと思います。
また単に優雅なだけではなく、途中何箇所かベートーヴェンが書き加えたスパイス的な部分も、とても印象的でした。
2曲目のチェロソナタ第5番は、先のヴァイオリンソナタから20年のときを経て作曲された作品だけに、中身はまったく違う音楽になっています。
あの大作、ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」とほぼ同時期の作品だと考えると分かりやすいかもしれません。
安藤亮さんのチェロは雄渾でとても素晴らしかった。第3楽章のフーガはいつ聴いても大変スリリングですが、今回はばっちり!
そして、この2曲のソナタでピアノを受け持ったemiさんの演奏も、実に見事で感動しました。
ピアノの音色の美しさもさることながら、それぞれの相方の楽器を生かしつつ、様式感確かな表現力に心打たれました。
後半は、ブラームスの名品クラリネット五重奏曲。
もう、何十回いや百のオーダーで聴いてきた曲ですが、実演を聴くのは何と今回が初めてでした。
ほんとに良い曲ですね。
とくに第2楽章なかほどでブラームスが全パートにffと書き込んだ箇所は、鳥肌がたちました。
そして終楽章の最後ウン・ポコ・メノ・モッソ以下の静謐な雰囲気も、とても素晴らしかった。
勝手に秋の音楽と思い込んでいたブラームスですが、夏の夜のブラームスも風情があっていいものですね。
アンコールで弾かれたモーツァルトとの対比もとても印象的でした。
「演奏者と聴衆が、素晴らしい音響のホールで、直接向き合って室内楽の素晴らしさを味わう」、そんなちょっと贅沢な雰囲気を堪能できた素敵なコンサートでした。
emiさま、ありがとうございました。

<日時> 7月29日(土) 7:00pm開演
<会場> ティアラこうとう 小ホール
<曲目>
■ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第2番 ニ長調 作品12-2
■ベートーヴェン:ピアノとチェロのためのソナタ 第5番 ニ長調 作品102-2
■ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115
(アンコール)
■モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調から 第3楽章メヌエット
<出演>
■伊藤恵美(ピアノ)
■霜島義明(クラリネット)
■安藤貴子(ヴァイオリン)
■栗原祐子(ヴァイオリン)
■九谷眞世(ヴィオラ)
■安藤 亮(チェロ)
「ティアラこうとう」というコンサートホールへ行くのは、今回が初めてです。
隅田川の花火大会と同じ日だったこともあり、地下鉄の中は、浴衣姿にうちわを帯に挟んだいでたちの方も沢山いらっしゃいました。日本の夏の風物詩という感じで、なんともいい風景ですね。
住吉駅で下車し、猿江恩賜公園を横手にみながら5分ほど歩くと、めざす「ティアラこうとう」に着きました。
小ホールは、140名収容のこじんまりした素敵なホールで、室内楽には理想的なホールだと感じました。
さて、プログラムの前半はベートーヴェンのヴァイオリンとチェロのソナタ。
ヴァイオリンソナタ第2番は、ベートーヴェン25歳のときの作品ということもあり、ひとことで言うと「優雅」。
誤解を恐れずに言うならモーツァルトの後期のヴァイオリンソナタの延長線上のイメージですが、繊細で優雅な雰囲気が見事に表現されていたと思います。
また単に優雅なだけではなく、途中何箇所かベートーヴェンが書き加えたスパイス的な部分も、とても印象的でした。
2曲目のチェロソナタ第5番は、先のヴァイオリンソナタから20年のときを経て作曲された作品だけに、中身はまったく違う音楽になっています。
あの大作、ピアノソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」とほぼ同時期の作品だと考えると分かりやすいかもしれません。
安藤亮さんのチェロは雄渾でとても素晴らしかった。第3楽章のフーガはいつ聴いても大変スリリングですが、今回はばっちり!
そして、この2曲のソナタでピアノを受け持ったemiさんの演奏も、実に見事で感動しました。
ピアノの音色の美しさもさることながら、それぞれの相方の楽器を生かしつつ、様式感確かな表現力に心打たれました。
後半は、ブラームスの名品クラリネット五重奏曲。
もう、何十回いや百のオーダーで聴いてきた曲ですが、実演を聴くのは何と今回が初めてでした。
ほんとに良い曲ですね。
とくに第2楽章なかほどでブラームスが全パートにffと書き込んだ箇所は、鳥肌がたちました。
そして終楽章の最後ウン・ポコ・メノ・モッソ以下の静謐な雰囲気も、とても素晴らしかった。
勝手に秋の音楽と思い込んでいたブラームスですが、夏の夜のブラームスも風情があっていいものですね。
アンコールで弾かれたモーツァルトとの対比もとても印象的でした。
「演奏者と聴衆が、素晴らしい音響のホールで、直接向き合って室内楽の素晴らしさを味わう」、そんなちょっと贅沢な雰囲気を堪能できた素敵なコンサートでした。
emiさま、ありがとうございました。

<日時> 7月29日(土) 7:00pm開演
<会場> ティアラこうとう 小ホール
<曲目>
■ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第2番 ニ長調 作品12-2
■ベートーヴェン:ピアノとチェロのためのソナタ 第5番 ニ長調 作品102-2
■ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115
(アンコール)
■モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調から 第3楽章メヌエット
<出演>
■伊藤恵美(ピアノ)
■霜島義明(クラリネット)
■安藤貴子(ヴァイオリン)
■栗原祐子(ヴァイオリン)
■九谷眞世(ヴィオラ)
■安藤 亮(チェロ)