ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

バッハ:マニフィカト BWV243a

2004-10-31 | CDの試聴記
●バッハ マニフィカトBWV243a他
 b.m.s リリング バッハ大全集

<演奏者>
ヘルムート・リリング(指揮)バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト
ルーベンス、サンドホフ、ダンツ、ウルマン、ヘーガー他

昨日に引き続き、リリングのバッハ全集から、マニフィカトの異稿(第1稿)であるBWV243aを聴きました。
大きな違いは、変ホ長調であること、クリスマス祝典用として4曲多いこと、リコーダーが加わっていることかと思います。
私は、こちらの方が好きだなあ。何より華やかさがあるし、リコーダーも素敵だし・・・。
リリングの演奏そのものは、BWV243(ニ長調)の録音から5年後の2000年の録音ということで、基本的にはほとんど同じコンセプトの演奏ですが、ソリストはニ長調のセッションの方が、私は透明感としっとりさがあって好きです。

昨日から今日にかけて、リリングの演奏したマニフィカトを2種類(CBSの旧盤も聴きなおしましたので、正確には3種類)聴きましたが、ふと久しぶりにリヒターの演奏も聴きたくなって、かけてみました。
聴いてみて、まず驚いたのは、「リヒターの演奏ってこんなに遅かったっけ?」と思ったことです。堂々として緊張感の高い演奏だったことは記憶していたのですが、テンポがこんなに遅かったとはびっくりしました。
リヒターの演奏は「遅い」と感じたことは今まであまりなかったので、正直意外でした。
逆にリリングの演奏が、いかに現代風にすっきりしたものであることも改めて感じた次第です。
でも、リヒター盤では、さすがにシュターダー、テッパー、ヘフリガー、フィッシャー=ディースカウという錚々たるソリストを擁しているだけに、その充実感は大変なものですね。
バッハは、本当にさまざまなアプローチを許すだけの奥深さを持っていると、改めて教えられました。

そんなわけで、これから少しずつバッハの世界に引き込まれていきそうです。
もちろんリリング先生を最良のナビゲーターとして・・・。
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リリングのバッハ大全集を買ってきました

2004-10-30 | CDの試聴記
先週の日曜日(10月24日)に、予約しておいたリリングのバッハ大全集を買ってきました。
全部でCD171枚、重さは何と7kgだそうで、ずっしりとした手ごたえでした。
でも、大バッハの全曲が入っていることを考えると、「こんなにコンパクトで良いの?」が正解かもしれません。

バッハの作品は、昔から好きなこともあり、器楽・室内楽を中心に宗教曲も含めて、主だった作品はたいてい聴いてきたつもりですが、いつかは声楽曲(特にカンタータ)、オルガン曲を全曲聴きたいと思っていました。
そんな折、HMVの広告でリリングの新しい方の全集が激安価格(39,900円)で販売されることを知り、これは買うしかないと条件反射的に予約してしまったものです。
結果的に約1月早く手に入れることができたのですが、早速中を開けてみましたが、やっぱり全集だけあって、本当に内容が濃いです。
速読ならぬ速聴の私ですが、これはじっくり時間をかけて聴いていくつもりです。

まず聴いたのは、傑作マニフィカトの入った盤です。
●バッハ マニフィカトBWV243、モテット「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」BWV1083 他
 b.m.s リリング バッハ大全集

<演奏者>
ヘルムート・リリング(指揮)バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト
クリスティーネ・シェーファー、クリスティアーネ・エルツェ、トーマス・クヴァストホフ、ジェームス・タイラー、ブリギッテ・レンメルト他

マニフィカトは、リリングの旧盤もすみずみまで心の通った温かみのある名演でしたが、今回の新盤はきびきびしたテンポで、より透明感のある演奏になっています。聴き終ったあと、大感動するというわけではありませんが、とても幸せになる演奏だと思います。
じつは、このバッハのマニフィカトは私にとって想い出のある曲で、今から20数年前カール・リヒターのアルヒーフ盤のLPを、当時つき合っていた彼女からクリスマスプレゼントとしてもらいました。
それが縁でというわけでもありませんが、その彼女が現在の妻です。
この全集には、うれしいことにBWV243aの変ホ長調の第1稿も別途収録されています。
この243aはクリスマスのために作曲されたもので、クリスマス用として4曲ほど追加されており、より幸福感のある曲ですが、これは明日楽しみに聴きたいと思います。

さて、何気なくマニフィカトが終わったなあと思って数曲きいていると、良く知ってる曲にぶつかりました。何と夭折の天才作曲家ペルゴレージのスターバト・マーテルではないですか。
バッハ全集に間違って収録されたのかと、慌てて確認してみると、
モテット「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」BWV1083 と書かれていました。
バッハがペルゴレージのスターバト・マーテルを編曲していたのですね。初めて知りました。
歌詞は当然変わっているわけですが、和声も少し違うようです。一番原曲と異なっているのは最後のアーメン部分が長調になることでしょうか・・・。
とにかく、最初からこのような新しい体験(発見)をさせてもらえるなんて感激です。
これから秋の夜長、ひとつずつじっくりと聴きこんでいきたいと思います。
コメント (7)
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アルブレヒト&読響 ヤナーチェク「グラゴール・ミサ」他

2004-10-24 | コンサートの感想
24日の芸劇マチネーを聴いてきました。

<曲目>
 ヤナーチェク
  「主よ、わたしたちを憐れんでください」
 ヤナーチェク
  カンタータ〈主の祈り〉
 ヤナーチェク
  グラゴール・ミサ

<演奏者>
ソプラノ リヴィア・アーグ
メゾ・ソプラノ 坂本 朱
テノール ルドヴィット・ルーダ
バリトン 三原 剛
合唱 国立音楽大学
指揮 アルブレヒト

いやー、非常に感動しました。
すばらしいコンサートでした。

残念ながら、私は今日まで熱心なヤナーチェクの聴き手ではありませんでした。
もちろん、シンフォニエッタや弦楽四重奏等の室内楽、オペラもそれなりに聴いてきましたが、
何回聴いても、「何か煮えきらんなあ」という印象がぬぐえませんでした。
ところが、今日のコンサートでアルブレヒト氏から、
「ヤナーチェクは、ビター入りのチョコレートのような感じです」
という話を聞いて、なるほどと今までのもやもやがいっぺんに解消してしまいました。
ボヘミア特有のスィートな雰囲気だけど、それだけでは終わらない。
ピリッとした苦味が混じっているんですね。

はじめの2曲は、日本初演だそうですが、非常に美しい曲で、
心が洗われるようでした。
国立音大のコーラスも素晴らしかった。
特にカンタータの1曲目は、どこか日本的な雰囲気も漂わせた佳曲。

グラゴール・ミサは、一転してスウィートな雰囲気ではなく、
劇性に富んだ音楽ですが、これも名演。
演奏者の「気合」が伝わってくるような演奏で、
指揮者・オーケストラ・コーラス・ソリスト、全員が◎です。
それからオルガンも超絶技巧で、白熱した演奏を聴かせてくれました。
コーラスも素晴らしかったけど、今日のソリスト4人はいずれも最高の名唱といって差し支えないでしょう。
特にソプラノのアーグは初めて聴きましたが、いいですねえ。
容姿も小柄だけど、どこかルチア・ポップを想いださせるような雰囲気で、
すっかりファンになってしまいました。

とにかく今日は、私にとってヤナーチェクの魅力を発見した貴重な日になりました。
来月は、第2弾でシンフォニエッタやタラスブーリバを聴きに、また芸劇マチネー行ってきます。
楽しみだなあ。






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最初の第一歩です

2004-10-23 | その他
ご挨拶

最初の第一歩です。
ブログは全くの初心者ですが、これからすこしずつチャレンジしていこうと思います。
それで、タイトルも「ETUDE」としました。
クラシック音楽が大好きで、バロックからオペラまで何でも聴きます。
なかなか仕事が忙しくて、頻繁にコンサートに通えるわけではありませんが、
コンサートの感想記や、CDの試聴記、また愛聴しているCDのご紹介など
こつこつ書いていこうと思います。
また、自分ではギターを弾いています。
そのあたりのお話も、機会をみてさせていただきますので、
どうぞ、よろしくお願いいたします。
コメント (2)
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