CDのベスト10に続いて、今年聴いたコンサート・オペラの中でとりわけ感動したものを選んでみました。
また、今年はモーツァルト生誕250周年に湧くウィーンへも行くことができたので、そのときの演奏会(オペラ)も対象にしています。
今年は、本当に感動的なコンサートに数多く恵まれたので、選ぶのが大変でした。
ベスト3は(フィガロ、マーラー6番、メサイア)の3公演ですが、あとは順不同です。
----------------------------------------------
☆ムーティ モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』
<日時>2006年4月23日(日)15.30開演
<会場>ウィーン国立歌劇場
<出演>
■A.エレード A.ハルテロス D.ダムラウ I.ダルカンジェロ E.ガランチャ ほか
■ムーティ指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団、同合唱団
夢のウィーン旅行のハイライトになった公演。
私がいままで体験したすべてのオペラ・コンサートの中でも、間違いなく5本の指に入ります。
オペラ座の1列目0番という冗談?のような席。
しかし、この席がまさに最高の席でして、ムーティの指揮姿を真横から全て克明に見える上に、ステージにも非常に近い!
アクティブにオペラを楽しみたい私にとっては、まさに垂涎のロケーションでした。
穴がないキャスティングと、何よりもムーティーの生み出す音楽の生命力によって、まさに最高に愉しいフィガロを堪能しました。
----------------------------------------------
☆アバド&ルツェルン祝祭管 マーラー:交響曲第6番『悲劇的』
<日時>2006年10月13日(金) 19:00開演
<会場>サントリーホール 大ホール
<曲目>
■モーツァルト:コンサートアリア集
■マーラー:交響曲第6番 イ短調『悲劇的』
<演奏>
■ソプラノ:ラヘル・ハルニッシュ
■指 揮:クラウディオ・アバド
■管弦楽:ルツェルン祝祭管弦楽団
マーラーの最後の音が鳴り終わった後の、ホール全体の30秒に及ぶ静寂。
アバドのタクトによって、オケも聴衆もみんな魔術にかかりました。
正直に告白すると、アバドがこんな凄いマーラーを聴かせてくれるとは思いませんでした。
「悲劇的」なんてタイトルは、あくまでもこの曲の一面を表しているに過ぎません。
喜びも憧れも悲しみも、アバドはすべて見せてくれました。
「伝説のコンサート」として、今後永く語り継がれることでしょう。
----------------------------------------------
☆アーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 『メサイア』
<日時>2006年11月21日(火)19:00開演
<会場>サントリーホール
<曲目>ヘンデル作曲 オラトリオ『メサイア』
<演奏>
■ニコラウス・アーノンクール指揮
■ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
■クライター、フィンク、ギューラ、ドローレ
■アーノルト・シェーンベルク合唱団
以前のブログに書いたとおり、ひとこと「最高のメサイア」。
聴き手を最高にハッピーにしてくれたコンサートでした。
アバドのマーラーが終わった後の帰路では、「誰とも喋りたくない。だって、喋った瞬間にこの感動が薄まりそうだから」と強く思っていました。
それとは対照的に、このメサイアの終わった後は、「この悦びを誰かと共有したい」と思ったものです。
ひょっとすると、もう日本でアーノンクールの指揮を見ることはできないかもしれません。
そう考えると、このコンサートを聴けたことは、本当に幸運だったかも・・・。
----------------------------------------------
☆アーノンクール&ウィーンフィル 来日公演
(モーツァルト第39番&ベートーヴェン第7番)
<日時>2006年11月13日(月) 19:00開演
<場所>サントリーホール
<曲目>
■モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K543
■ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
<演奏>
■ニコラウス・アーノンクール指揮
■ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
昨年のムーティとは、また違った感動を与えてくれたウィーンフィルの来日公演でした。
とくに、ベートーヴェンの第2楽章。
ピアニッシモの凄さと表現力は、もう私を金縛りにしました。
できれば、もう一度聴きたい!
----------------------------------------------
☆ヒラリー・ハーン ヴァイオリンリサイタル
<日時>2006年 6月8日(木)19時開演
<場所>東京オペラシティコンサートホール
<曲目>
■イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ほか
<演奏>
■ヒラリー・ハーン (ヴァイオリン)
■イム・ヒョスン (ピアノ)
天才発見!
CDや映像からも、彼女の音楽の素晴らしさについては十分伝わってきましたが、実際にステージで聴いて、改めてその才能の大きさに感動しました。
まさしく天才!
あのイザイの難曲を、オープニングで軽々と、しかも深い音楽として聴かせるのですから・・・
次に聴くときが、ますます楽しみになってきました。
----------------------------------------------
☆ロータス・カルテット シューマン:弦楽四重奏曲(全曲)
<日時>2006年6月7日(水) 19時開演
<場所>東京・日本大学カザルスホール
<演奏>ロータス・カルテット
シューマンの室内楽の中では、比較的地味な曲だと思っていましたが、この日のロータス・カルテットの演奏を聴いて、考え方が変わりました。
この日カザルスホールにきた聴衆は、まちがいなくこの曲のファンになったことでしょう。
シューマンに対する愛情・気配りに溢れた演奏でした。
----------------------------------------------
☆ペーター・ノイマン モーツァルト:ヴェスペレK.339ほか
<日時>2006年5月6日(土)19:15開演
<場所>東京国際フォーラム ホールA
<演奏者>
■ヒョン・ミョンヒ、ブラウナー、ドナート、ダールマン
■ペーター・ノイマン指揮 コレギウム・カルトゥシアヌム、ケルン室内合唱団
恥ずかしながら、この日初めてペーター・ノイマンの名前を知りました。
そして、大変鮮烈な印象とともに記憶されることとなったのです。
何とピュアな音楽だろう!
文字通り、身も心も洗われるような素晴らしさで、この日初めてモーツァルトの宗教音楽の素晴らしさ・奥深さを教えてもらった気がします。
----------------------------------------------
☆ケフェレック モーツァルト:ピアノソナタ第9番K.311ほか
<日時>2006年5月4日(木)
<場所>東京国際フォーラム
<演奏者>
■アンヌ・ケフェレック(ピアノ)
<曲目>
モーツァルト
■ピアノソナタ第1番、第17番、第6番、第10番、第3番、第9番ほか
今年の「熱狂の日」で最も感動したコンサート。
それは素晴らしいモーツァルトでした。
第9番K.311の第2楽章では、私はもうKO寸前。
この人、いったいスタッカートを何種類持っているんだろう。
その多彩なスタッカートが、すべてモーツァルトのために使われていました。
どうしてこんな素晴らしいケフェレックのソナタ全集が、録音されていないんだろう。
----------------------------------------------
☆ゲルギエフ&ウィーンフィル 定期演奏会
「マチネ第8回定期演奏会」
■日時:2006年4月22日(土)15:30開演
■場所:ムジーク・フェライン 大ホール
■指揮:ワレリー・ゲルギエフ
■独奏:ワディム・レーピン(ヴァイオリン)、マルクス・シルマー(ピアノ)
■曲目:
・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲イ短調作品77
・モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ短調K466
・ショスタコーヴィチ:交響曲第9番変ホ長調
あこがれのウィーンフィルの定期演奏会。
もちろん会場はムジークフェラインの大ホール。
これで興奮するなというほうが、無理ですよね。
何かあっと言う間に過ぎ去った2時間でしたが、レーピンのヴァイオリンの「凄み」が何といっても印象的でした。
ショスタコ第九も、決して軽量級ではない素敵な名演でした。
----------------------------------------------
☆読響マチネー
ガブリリュク ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18ほか
<日時>平成18年1月15日(日)14:00開演
<場所>東京芸術劇場
<演奏>
■アレクサンダー・ガヴリリュク (ピアノ)
■セゲルスタム指揮 読売日本交響楽団
ケフェレックがスタッカートとの達人だとしたら、若き俊英ガブリリュクはレガートの名人。
このポピュラーな名曲を、あれだけ新鮮に聴かせてくれるのですから、只者ではありません。
この齢でこんなに完成した音楽を聴かせてくれると、かえってこの後が心配になってきます。(笑)
小菅優さんと並んで、若手ピアニストの中では私のイチオシです。
また、今年はモーツァルト生誕250周年に湧くウィーンへも行くことができたので、そのときの演奏会(オペラ)も対象にしています。
今年は、本当に感動的なコンサートに数多く恵まれたので、選ぶのが大変でした。
ベスト3は(フィガロ、マーラー6番、メサイア)の3公演ですが、あとは順不同です。
----------------------------------------------
☆ムーティ モーツァルト:歌劇『フィガロの結婚』
<日時>2006年4月23日(日)15.30開演
<会場>ウィーン国立歌劇場
<出演>
■A.エレード A.ハルテロス D.ダムラウ I.ダルカンジェロ E.ガランチャ ほか
■ムーティ指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団、同合唱団
夢のウィーン旅行のハイライトになった公演。
私がいままで体験したすべてのオペラ・コンサートの中でも、間違いなく5本の指に入ります。
オペラ座の1列目0番という冗談?のような席。
しかし、この席がまさに最高の席でして、ムーティの指揮姿を真横から全て克明に見える上に、ステージにも非常に近い!
アクティブにオペラを楽しみたい私にとっては、まさに垂涎のロケーションでした。
穴がないキャスティングと、何よりもムーティーの生み出す音楽の生命力によって、まさに最高に愉しいフィガロを堪能しました。
----------------------------------------------
☆アバド&ルツェルン祝祭管 マーラー:交響曲第6番『悲劇的』
<日時>2006年10月13日(金) 19:00開演
<会場>サントリーホール 大ホール
<曲目>
■モーツァルト:コンサートアリア集
■マーラー:交響曲第6番 イ短調『悲劇的』
<演奏>
■ソプラノ:ラヘル・ハルニッシュ
■指 揮:クラウディオ・アバド
■管弦楽:ルツェルン祝祭管弦楽団
マーラーの最後の音が鳴り終わった後の、ホール全体の30秒に及ぶ静寂。
アバドのタクトによって、オケも聴衆もみんな魔術にかかりました。
正直に告白すると、アバドがこんな凄いマーラーを聴かせてくれるとは思いませんでした。
「悲劇的」なんてタイトルは、あくまでもこの曲の一面を表しているに過ぎません。
喜びも憧れも悲しみも、アバドはすべて見せてくれました。
「伝説のコンサート」として、今後永く語り継がれることでしょう。
----------------------------------------------
☆アーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 『メサイア』
<日時>2006年11月21日(火)19:00開演
<会場>サントリーホール
<曲目>ヘンデル作曲 オラトリオ『メサイア』
<演奏>
■ニコラウス・アーノンクール指揮
■ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
■クライター、フィンク、ギューラ、ドローレ
■アーノルト・シェーンベルク合唱団
以前のブログに書いたとおり、ひとこと「最高のメサイア」。
聴き手を最高にハッピーにしてくれたコンサートでした。
アバドのマーラーが終わった後の帰路では、「誰とも喋りたくない。だって、喋った瞬間にこの感動が薄まりそうだから」と強く思っていました。
それとは対照的に、このメサイアの終わった後は、「この悦びを誰かと共有したい」と思ったものです。
ひょっとすると、もう日本でアーノンクールの指揮を見ることはできないかもしれません。
そう考えると、このコンサートを聴けたことは、本当に幸運だったかも・・・。
----------------------------------------------
☆アーノンクール&ウィーンフィル 来日公演
(モーツァルト第39番&ベートーヴェン第7番)
<日時>2006年11月13日(月) 19:00開演
<場所>サントリーホール
<曲目>
■モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K543
■ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
<演奏>
■ニコラウス・アーノンクール指揮
■ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
昨年のムーティとは、また違った感動を与えてくれたウィーンフィルの来日公演でした。
とくに、ベートーヴェンの第2楽章。
ピアニッシモの凄さと表現力は、もう私を金縛りにしました。
できれば、もう一度聴きたい!
----------------------------------------------
☆ヒラリー・ハーン ヴァイオリンリサイタル
<日時>2006年 6月8日(木)19時開演
<場所>東京オペラシティコンサートホール
<曲目>
■イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ほか
<演奏>
■ヒラリー・ハーン (ヴァイオリン)
■イム・ヒョスン (ピアノ)
天才発見!
CDや映像からも、彼女の音楽の素晴らしさについては十分伝わってきましたが、実際にステージで聴いて、改めてその才能の大きさに感動しました。
まさしく天才!
あのイザイの難曲を、オープニングで軽々と、しかも深い音楽として聴かせるのですから・・・
次に聴くときが、ますます楽しみになってきました。
----------------------------------------------
☆ロータス・カルテット シューマン:弦楽四重奏曲(全曲)
<日時>2006年6月7日(水) 19時開演
<場所>東京・日本大学カザルスホール
<演奏>ロータス・カルテット
シューマンの室内楽の中では、比較的地味な曲だと思っていましたが、この日のロータス・カルテットの演奏を聴いて、考え方が変わりました。
この日カザルスホールにきた聴衆は、まちがいなくこの曲のファンになったことでしょう。
シューマンに対する愛情・気配りに溢れた演奏でした。
----------------------------------------------
☆ペーター・ノイマン モーツァルト:ヴェスペレK.339ほか
<日時>2006年5月6日(土)19:15開演
<場所>東京国際フォーラム ホールA
<演奏者>
■ヒョン・ミョンヒ、ブラウナー、ドナート、ダールマン
■ペーター・ノイマン指揮 コレギウム・カルトゥシアヌム、ケルン室内合唱団
恥ずかしながら、この日初めてペーター・ノイマンの名前を知りました。
そして、大変鮮烈な印象とともに記憶されることとなったのです。
何とピュアな音楽だろう!
文字通り、身も心も洗われるような素晴らしさで、この日初めてモーツァルトの宗教音楽の素晴らしさ・奥深さを教えてもらった気がします。
----------------------------------------------
☆ケフェレック モーツァルト:ピアノソナタ第9番K.311ほか
<日時>2006年5月4日(木)
<場所>東京国際フォーラム
<演奏者>
■アンヌ・ケフェレック(ピアノ)
<曲目>
モーツァルト
■ピアノソナタ第1番、第17番、第6番、第10番、第3番、第9番ほか
今年の「熱狂の日」で最も感動したコンサート。
それは素晴らしいモーツァルトでした。
第9番K.311の第2楽章では、私はもうKO寸前。
この人、いったいスタッカートを何種類持っているんだろう。
その多彩なスタッカートが、すべてモーツァルトのために使われていました。
どうしてこんな素晴らしいケフェレックのソナタ全集が、録音されていないんだろう。
----------------------------------------------
☆ゲルギエフ&ウィーンフィル 定期演奏会
「マチネ第8回定期演奏会」
■日時:2006年4月22日(土)15:30開演
■場所:ムジーク・フェライン 大ホール
■指揮:ワレリー・ゲルギエフ
■独奏:ワディム・レーピン(ヴァイオリン)、マルクス・シルマー(ピアノ)
■曲目:
・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲イ短調作品77
・モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ短調K466
・ショスタコーヴィチ:交響曲第9番変ホ長調
あこがれのウィーンフィルの定期演奏会。
もちろん会場はムジークフェラインの大ホール。
これで興奮するなというほうが、無理ですよね。
何かあっと言う間に過ぎ去った2時間でしたが、レーピンのヴァイオリンの「凄み」が何といっても印象的でした。
ショスタコ第九も、決して軽量級ではない素敵な名演でした。
----------------------------------------------
☆読響マチネー
ガブリリュク ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18ほか
<日時>平成18年1月15日(日)14:00開演
<場所>東京芸術劇場
<演奏>
■アレクサンダー・ガヴリリュク (ピアノ)
■セゲルスタム指揮 読売日本交響楽団
ケフェレックがスタッカートとの達人だとしたら、若き俊英ガブリリュクはレガートの名人。
このポピュラーな名曲を、あれだけ新鮮に聴かせてくれるのですから、只者ではありません。
この齢でこんなに完成した音楽を聴かせてくれると、かえってこの後が心配になってきます。(笑)
小菅優さんと並んで、若手ピアニストの中では私のイチオシです。