ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

ムーティの「フィガロの結婚」Ⅱ (ウィーン旅行記 その4)

2006-04-29 | オペラの感想
出演歌手等で印象に残った点を簡単にご紹介します。

■フィガロ(ダルカンジェロ)
演技が上手い。10年前のザルツブルク音楽祭の時よりも一段と生き生きとしている印象。当代きってのフィガロかもしれません。

■スザンナ(ダムラウ)
頭の回転の早い、才色兼備のスザンナ。
ロイヤルオペラの夜の女王でも、絶叫しない愛情と威厳を持った素晴らしい名唱を聴かせてくれましたが、とにかく歌の技術が高く、どんなときも安心して聴くことが出来ます。
キャストが替わったことに大いに感謝です。
今後ますます大きく飛躍する人だと確信しました。
ところで、今年のザルツブルク音楽祭の目玉は、ムーティが指揮するフィガロといわれていますが、スザンナ役はあのネトレプコです。クレージーなプライスはともかくとして、興味しんしんですね。

■アルマヴィーヴァ伯爵(エレード)、伯爵夫人(ハルテロス)
2人とも、とくにここがというよりも全体的に非常に安心感をあたえる歌唱でした。オペラの流れに乗った歌唱というのでしょうか・・・。
また、演技もとても上手です。
ハルテロスは、やや声が重い感じもしましたが、第3幕のアリアではベストパフォーマンス。手紙の二重唱も素敵でした。
スザンナ役のダムラウと声質の違いもはっきりしていたので、そのあたりもピッタリ。

■ケルビーノ(ガランチャ)
この日一番の聴きもの。
ほんとに歌・演技・美貌と3拍子揃った人ですね。
これから、きっと人気が沸騰することでしょう。
この日も彼女に対するブラヴォーが凄かった!
ガランチャは「ホフマン物語」で何年か前に新国立劇場にも出演していたのですが、残念ながら観そびれてしまいました。ああ、残念。

■バルトロ、マルチェリーナ、バルバリーナ
いずれもぴったりのはまり役。
マルチェリーナ役のグリゴリアンは、肝心の第4幕のアリアで少しトチッてしまったのが本当に残念ですが、全体的にはとても魅力的なマルチェリーナでした。
バルトロ役のアンガーは、非常に大柄なバリトン。私の大好きな第1幕4番のアリアも良かったのですが、最後の部分はフィガロに負けるもんかと意地を見せる箇所なので、もっと胸を張って大きく歌って欲しかったところです。
バルバリーナの第4幕冒頭のアリア、本当にいい曲ですね。トンカも素敵に聴かせてくれました。

■ムーティ
このウィーンでどれだけ絶大な人気を博しているか、また、なぜウィーンの人たちに愛されるかがよくわかりました。
まさに天性のオペラ指揮者です。
この生み出される音楽の鮮度の高さは、どう表現したらいいんだろう。
ムーティは音楽の変わり目をほんとに大切にします。間近でその表情の全てを観ることができて、何となく真髄というか秘密の一部が分かったような気がしました。
たとえば、第2幕の終曲。
伯爵がフィガロに無名の手紙のことを詰問する場面、「伯爵、どうか私たちの願いを聞き入れて・・・」とスザンナと伯爵夫人に絶妙のppで歌わせたあと、腹にずしんと応えるくらいのfを弦楽器で響かせる。
そして、アントニオが登場する場面で聴かせてくれたオーケストラの推進力の素晴らしさ。
そして、その後フィガロがとっさに機転を利かせて叫ぶ「ハッハッハッ」のシーンでは、流れを一挙に断ち切るがごとく思いっきり絶叫させていました。
これはほんの一例ですが、その場面場面のほんの些細な変化も見逃さない音楽手腕の見事さを目の当たりにして、もうずっと興奮しまくっておりました。

最後にケルビーノの有名な2つのアリアについて、少しコメントします。
■第1幕「自分で自分がわからない」
さぞ早いテンポかと思いきや、通常よりむしろゆったりしたテンポ。
「単に目の廻るような・・・」解釈ではなく、「どちらを向いて語りかけても愛情の持って行き場がわからない」というような意味合いがあるように感じました。
このゆったりしたテンポのおかげで、ケルビーノの心の綾が実によくわかりました。
■第2幕「恋とはこんなものかしら」
もう、ひたすら陶酔。ガランチャ最高!思い出してみると、10年前ザルツブルクでケルビーノを歌ったのはすっかりメジャーな歌手に成長したスーザン・グラハム。あのときも大ブラヴォーでしたが、この日のガランツァはそのときのグラハムを上回っているように思います。
すっかりはまってしまいました。



終演後、今回の公演があまりに素晴らしかったので楽屋裏の出口で待っていると、歌手達たちが出てきました。
そして、どきどきしながら3人の女性歌手にサインを貰うことができました。
■ハルテロス:とても優しい人でした。そして何と日本語で「ドウモ アリガトゴザイマシタ」と挨拶してくれました。一発で彼女のファンになってしまったことは言うまでもありません。
■ガランチャ:凄い人気です。またほんと美人ですね。
■ダムラウ:とても穏やかな感じの人。たった今、舞台であれほど素敵な歌を聴かせてくれた人が、目の前にいるとはとても思えません。
素顔もとてもチャーミングな3人でした。

そしてサインをもらう間、2日前の公演にも来たという日本人の紳士とも話をしましたが、私たちが聴いたこの日の公演の方が断然良かったとの由。
明日日本に帰るので本当にいい想い出になったと仰っていました。



本当に私は何と幸運なんだろう。
ひたすら感謝、感謝です。
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ムーティの「フィガロの結婚」Ⅰ (ウィーン旅行記 その3)

2006-04-29 | オペラの感想
さて、2日目は私の大好きなオペラ「フィガロの結婚」です。
しかもムーティの指揮で歌手たちも一流。
期待するなというほうが無理というもの。

■2006年4月23日(日)15.30 ~
■ウィーン国立歌劇場
■アルマヴィーヴァ伯爵:A.エレード
■伯爵夫人:A.ハルテロース
■スザンナ:D.ダムラウ
■フィガロ : I.ダルカンジェロ
■ケルビーノ:E.ガランチャ
■演出:J.P.ポネル
■指揮:R.ムーティ
■管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団
■合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団

          

昼間の上演ということで、少し明るく華やいだ雰囲気がします。
はやる心を抑えながら、オペラ座の正面入口から中へ入ります。
目の前に広がる真っ赤な絨毯の敷かれた階段がなんとも素晴らしい。「あー、シュターツ・オーパーにきているんだ」と改めて実感。
階段の手前で係の人にチケットを見せて入ろうとすると、左へ廻れとの指示。
左の入り口に進んでいくと、そこでチケットの確認。
ティールームの横を通り過ぎていよいよ観客席へ。3.5€でプログラムを売っていましたので購入して中へ入りました。(今回はちゃんとチップも渡せました。)



座席は何と1列目です。
1列目左側0番・1番と書かれていますが、0番ってほんとにあるの?
一抹の不安を感じながら座席を探すと、確かにありました。
端っこだからどうかなと、その点も心配していたのですが、まったく杞憂でした。
ひょっとすると、シュターツ・オーパーで能動的にオペラを楽しむためのベストの席かもしれません。平土間のオーケストラピットがフラットではなく中央にかけて緩やかな曲線を描いてせり出しているため、ムーティの表情をほぼ真横からパーフェクトに観ることができるのです。
ヴァイオリンにアインザッツが来ると、まるで私のほうに指示が飛んでくるような錯覚を覚えます。ものすごい臨場感!
オケのメンバーの反応・表情も手にとるように分かります。
こんな経験は初めてです。
そのくせ舞台も実によく見えるし、カーテンコールでは歌手達がすぐ近くに来るので、もう最高!
申し訳ないくらいのシチュエーションでオペラを楽しむことが出来ました。

さあ、マエストロ ムーティの登場です。
いつもながら若々しいなあ。
聴衆に一礼するやオーケストラのほうに向き直って、すぐにタクトを振り上げます。
素晴らしいテンポで流れる序曲。待ちに待ったムーティのフィガロが始まりました。
舞台が少し暗い感じがしますが、舞台装置・衣裳ともにオーソドックスで私は好感を持ちました。ポネルの演出は好きだなあ。
舞台ではフィガロとスザンナの軽妙なかけあいが始まっています。2人とも歌は上手いし演技もとても自然。なんといっても間合いが絶妙ですね。
こんな調子で、あっという間の夢のような3時間が過ぎていきました。

まずは、これ以上を望むべくもない高レベルの公演といえるでしょう。
「歌手1人1人にばらつきがない」ことが、この「フィガロの結婚」という奇跡的なアンサンブルオペラでどれほど貴重なことか・・。
加えてムーティが「魔法の生気」を吹き込みながら、ぐいぐい引っ張っていくわけですから、もう結果は約束されたようなものです。
それから今回の上演でとくに強く感じたのは、生身の人間が行う舞台ですから、ちょっとしたほころび等は必ず出ます。私が驚いたのは、ほころびそうになった時のムーティとオーケストラのリカバリーの速さです。あっというまに何ごともなかったかのように修復してしまいます。妙な言い方で恐縮ですが、子供の頃、ちょっと怪我をしたときに母親にそっとなでてもらうと痛みがぱっと消えますよね。まさにあの感じです。
素晴らしい音楽家たちだと、あらためて思い知りました。

           

出演歌手等で印象に残った点を、次のエントリーでご紹介します。
(続く)
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ウィーンフィル定期演奏会Ⅱ (ウィーン旅行記 その2)

2006-04-27 | コンサートの感想
休憩の終わりを告げるベルが鳴り、ウィーンフィル定期演奏会の後半が始まります。
後半のプログラムは、モーツァルトのピアノ協奏曲K466とショスタコーヴィチの交響曲9番。

            

座席に着くと、ステージには既にピアノが設置されています。ピアノに書かれたメーカー名に目を凝らすと、「FAZIOLI」(ファツィオリ)と読めます。
私はよく知らなかったのですが、1978年創立のイタリアの名器で、チッコリーニも愛用しているとか・・・。

さあ、マルクス・シルマーとゲルギエフの登場です。
この協奏曲は、ゲルギエフが振るモーツァルトの音楽では、ドン=ジョバンニとならんで個人的には最も期待したい曲です。
まだ聴衆は少しざわざわしていますが、かまわずゲルギエフは振り始めます。
(この日も、彼は例によって指揮棒はもたずに指揮をしています。)
シンコペートされた音型で始まるニ短調の音楽の表情が、いつになく濃いです。
その後マルクス・シルマーのピアノが加わりますが、とても落ち着いた演奏をするピアニストだと思いました。音がとてもクリアで綺麗。FAZIOLIの魅力もあるのかもしれませんね。
聴衆が一様に驚いたのは、シルマー自作のカデンツァ。
ベートーベン風の強烈なパッションを感じさせてくれました。ただ、少し長かったかもしれません。
第2楽章、第3楽章は特に目新しい印象はありませんが、シルマーのピアノの美しい響きとウィーンフィルの柔らかく豊かな表現が絶妙に溶け合っていました。

コンチェルトが終わると、次のシンフォニーに備えてピアノを片付けるのですが、何と折りたたんでステージから運び出されていきました。
こんな光景を見たのは初めて。FAZIOLIオリジナル?

最後の曲はショスタコーヴィチの交響曲第九番です。
この演奏は凄かった。わたしが聴いたショスタコーヴィチの全ての音楽の中でも、飛び切りの名演でした。
ディベルティメント風の曲の持ち味を出しつつ、格調の高さすら感じさせるきわめて充実した演奏。
第1楽章では、途中で何度も出てくるトロンボーンのソロが印象に残ります。音の美しさとともに自然なディミヌエンドが何とも見事。
第2楽章は、どこか翳りのある表情がたまらなく魅力的。やはりウィーンフィルです。
第3楽章からアタッカで続く第4楽章こそがこの日の白眉でした。トロンボーン、チューバが奏でるユニゾンのなんと見事なこと。バーンスタインのような攻撃的な表情ではなく、一音一音胸にぐさりと楔を打ち込むような表現でした。その後の物憂げなファゴットのソロも、見事の一言。
こんな充実した響きを聴いたら、存命なら100歳になるショスタコーヴィチもきっと賞賛してくれたことでしょう。
凄いブラヴォーの嵐でした。

初めてムジークフェラインで聴いたウィーンフィルの音は、正直わたしの想像を超えていました。
響きはどんな場合も豊かで見事に溶け合い、しかも音は決してだんごにならずよく分離して聴こえます。
昨年サントリーホールで聴いたモーツァルトも本当に凄かったけど、聖地で聴く音楽はやはり格別のものがありました。
それから、当然といわれればそれまでですが、ウィーンフィルは、オケのメンバーひとりひとりが他のパートの音を実によく聴いていますね。そしてどんな状態になっても、見事に合わせていきます。
「そのフレーズどんな風にやるの?」「おっ、そんな風にいくのか。よし分かった」「じゃ、今度はオレの出番だな。」というような会話が、あちらこちらから聞こえてきそうです。
また、聴衆とオーケストラの親密さも、日本ではなかなか感じられない温かみを感じました。この雰囲気、空気感は独特のものですね。「みんなで音楽を楽しむんだ!」という素晴らしい伝統を感じました。

偉そうに感想なるものをつらつら書きましたが、本心を言うと、この日はひとりのミーハーとして、「何という幸せ。いつまでもこの雰囲気に浸っていたい。」とただただコンサートを聴きながら思い続けていたんです。
一生の想い出ができました。


           

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ウィーンフィル定期演奏会Ⅰ (ウィーン旅行記 その1)

2006-04-26 | コンサートの感想
今日ウィーンから帰ってきました。
まさに夢のような5日間でした。
あまりにもたくさんの想い出ができてしまったので、感想を書きたいのですがとても一度には書ききれません。
それで、何回かに分けてレポートすることにします。

ウィーンへ行くのはちょうど10年振り。
その10年前はザルツブルク音楽祭へ行くのがメインで、ウィーンは最後の2日間だけというスケジュールでした。
だから、次にもしこちらに来る機会があれば、そのときは絶対ウィーンに腰をすえて、市内を散策しつつ、オペラにコンサートにまた美術館やカフェ巡り等をしてみたいと秘かに思っていました。
そんな折、モーツァルト生誕250周年という記念すべき年に、たまたま勤続25周年の休暇をもらえることになって、ひょんなことから私の「夢」が実現したんです。
ウィーン行きの飛行機の中で、期待に胸を膨らませながらあれこれ物思いに耽っていると、ふとあることに思いが至り、「がーん」と一撃をくらったような気がしました。
それは「今回のウィーン行きは、決して当たり前じゃないんだ。奇跡のような積み重ねではじめて実現したんだ」と。
まず第一に、今年のようなメモリアルイヤーが、永年勤続のタイミングとぴったり合ったこと。
第二に、4月という年度初めの重要な月に休暇がとれたこと。これは、会社の仲間達の温かい理解なくしては到底考えられません。
第三に、ゲルギエフが指揮するウィーンフィルの定期演奏会、ムーティが指揮する「フィガロの結婚」という超人気マエストロ2人のプラチナチケットが入手できたこと。これは、旅行会社の方に大変な尽力をいただいたおかげです。
そして何よりも、「夫の夢」という名のわがままに、はるばるヨーロッパまで付き合ってくれた妻の理解。
これらは、どれひとつ欠けても私の夢は実現しませんでした。
こう考えると、もうひたすら感謝感謝です。

     
  
さて、そんなことを考えつつ、いよいよウィーンに着きました。
そして、翌22日は待ちに待ったウィーンフィルの定期演奏会の日です。
開演30分くらい前にムジークフェラインへ行くと、建物の前は子供連れやらでとても賑わっています。「この人たちも定期演奏会を聴くの?」と不思議に思いながら中へ入ると、さすがにそこは正装に近い服装の人たちがほとんど。
2階へ上がるところでチケットを確認されて、階段を登り2階に上がるとそこにはあの金色のホールが・・・。横の扉の入り口でプログラムを買って中へ入りました。(チップを渡し損ねてしまいました。販売係の人、ごめんなさい

最後まではらはらした肝心の座席は、平土間の27列左側3番・4番というロケーション。後方なので覚悟していたのですが、この列から後ろの立見席までは少し傾斜がついているので、とても見やすかった。
ステージに目を移すと、(ニューイヤーコンサートでおなじみですが)ステージの両側にも人が座っています。まるでオーケストラの一員のようです・・・。
そして、ベルが鳴って、いよいよヴァイオリンソロのレーピン、マエストロ ゲルギエフの登場。
ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番が、弦楽器で静かに奏でられて曲が始まりました。ウィーンフィルのふくよかな表情が何とも言えず魅力的。ハープ・チェレスタも、実に印象的。レーピンも好調です。第1楽章最後の最弱音の表現力が凄かった。
第3楽章から終楽章にかけて、レーピンの音楽はさらに凄さを増します。カデンツァでは息をするのもはばかられるほどの緊張感。そして何の衒いもなく終楽章へ。終楽章は素晴らしいテンポで一気にエンディングまで突っ走ります。もう圧倒的としか言いようがありません。
演奏終了と同時に凄いブラヴォーでした。

休憩時に、立見席?で聴いていたヴァイオリン勉強中とおぼしき若い日本人女性二人が、「レーピンってこんな上手かった?」と興奮気味に喋っていたことが印象的でした。
(後半は次回に)


☆ウィーンフィル定期演奏会
「マチネ第8回定期演奏会」
■日時:2006年4月22日(土)15:30~
■場所:ムジーク・フェライン 大ホール
■指揮:ワレリー・ゲルギエフ
■独奏:ワディム・レーピン(ヴァイオリン)、マルクス・シルマー(ピアノ)
■曲目:
 ・ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲イ短調作品77
 ・モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ短調K466
 ・ショスタコーヴィチ:交響曲第9番変ホ長調

     
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ウィーンへ行ってきます!

2006-04-21 | CDの試聴記
やっと旅行の用意が終わりました。
今、エティエンヌのモーツァルト:クラリネット五重奏曲を、ボリュームを絞って静かに聴きながら書いています。
いよいよあと1時間で出発です。

昨夜ウィーンフィルの定期演奏会のチケットが入手できた旨、旅行社から連絡がありました。
席自体は後ろから数えて数列目というところなのですが、それでも嬉しくって嬉しくって・・・。
「いつの日か、ムジークフェラインでウィーンフィルの定期を」が私の最大の夢だったんです。
精一杯聴いて来ようと思います。
マエストロはゲルギエフ、ソリストもレーピンという素晴らしいキャスティング。
興奮しすぎて知恵熱を出さないように、せいぜい気をつけたいと思います。
それでは行ってまいります。

●ウィーンフィル定期演奏会
4月22日(土)「マチネ第8回定期演奏会」
■指揮:ワレリー・ゲルギエフ
■独奏:ワディム・レーピン(ヴァイオリン)、マルクス・シルマー(ピアノ)
■曲目:
 ショスタコヴィッチ:ヴァイオリン協奏曲イ短調作品77
 モーツァルト:ピアノ協奏曲ニ短調K466
 ショスタコヴィッチ:交響曲第9番変ホ長調
⇒最高のキャスティング。メモリアルイヤーを飾る2大作曲家の素晴らしい演目。
もう期待して聴くのみです・・・。


●歌劇「フィガロの結婚」
4月23日(日)15.30 ~
■演出/J.P.ポネル
■Dirigent R.ムーティ
■Almaviva伯爵 A.エレード
■Almaviva伯爵夫人 A.ハルテロース
■Susanna D.ダムラウ
■Figaro I.ダルカンジェロ
■Cherubino E.ガランチャ
⇒何といっても、ムーティのフィガロ。今年のザルツブルクの同演目は、ネトレプコ出演とあって30万円とも40万円とも言われているそうです。(もうクレージー!)
スザンナが何とダムラウに変わりました。(これはラッキーとしかいいようがありません・・・)
ダルカンジェロのフィガロは、10年前にザルツブルクで観たフィガロからどのような変貌を遂げてくれているのでしょうか。


●歌劇「愛の妙薬」
4月24日(月)19.30 ~
■演出/O.シェンク
■Dirigent C.シュニッツラー
■Adina A.ラインプレヒト
■Nemorino K.イカイア=パーディ
■Belcore B.ダニエル
■Dr. Dulcamara A.シュラメク
⇒これは残念な出演者変更がありました。当初アディーナはボンファデッリの予定だったんです。
でも、代わったラインプレヒトも実力派ソプラノなので、期待しています。
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ショスタコーヴィチ ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 op.77

2006-04-15 | CDの試聴記
12月のブログでも少し触れましたが、勤続25周年の記念休暇をもらえることになったので、来週21日から10年ぶりにウィーンに行ってきます。
オペラ2作(フィガロの結婚、愛の妙薬)と、ウィーンフィルの定期演奏会(ゲルギエフ指揮)を見ようと目論んでいるのですが、ウィーンフィルの定期のチケットはまだ入手できていません。まあ何といってもプラチナチケットなので、ぎりぎりまで期待して待つしかないですね。

これからの1週間は、予習もかねて、ウィーンの演目をできるかぎり聴くつもりです。
というわけで、第1弾は、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番。
聴いたのは、ヒラリー・ハーンの演奏。
この演奏は凄いです。私にとって絶対的な存在であったオイストラフ&ムラヴィンスキーの名盤以来、久しぶりに「おっ、やるな」と思わせてくれたディスクでした。
研ぎ澄まされた完璧なテクニックと、ぴーんと張り詰めた緊張感。
一方で、この曲に絶対必要なほのぐらい情念の描写も十分。とくに長大なカデンツァから終曲ブルレスカにかけての圧倒的な演奏をきくと、このヴァイオリニスト、いったいどこまで進化するんだろうと考えちゃいました。

ウィーンでもしチケットがゲットできれば、そのときのソリストはレーピンです。
レーピンもこの曲の名人のひとりですから、なんとしても聴きたいなぁ。


<曲目>
■メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調 op64
■ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 op77
<演奏>
■ヒラリー・ハーン(vn)
■ヤノフスキ指揮 オスロ・フィル
<録音>
■2002年4月
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フランク ヴァイオリンソナタ イ長調

2006-04-11 | CDの試聴記
先週土曜日に右上あごの「親不知」を抜きました。
実はこの1ヵ月くらいずっと鈍い痛みが続いていたのですが、とうとう夜も眠れないくらいの激痛に変わってきて、最後はどの歯が痛いのか分からないくらいでした。
幸いドクターの腕は確かで、難しい抜歯のはずですが、非常に手際よく処置をしてもらいました。
終わってみると、ほんと抜いてよかった・・・。

歯を抜いたのは、かれこれ30年ぶりです。
でも、その30年前の抜歯が大変だったんです。(思い出しても鳥肌がたちます)
左下の親不知が虫歯にかかり、近所の歯医者に「大学病院を紹介するから、必ず近いうちに抜歯してもらってくださいよ」と念を押されて、暫定的に詰めてもらったのですが、そのまま放置したのが運の月。
中でさらに虫歯が進行して、歯の表面がふさがれているために逆にあごの骨を突き破って、左あごの内側の皮膚に膿をもつようになってしまったのです。
その膿の原因が判明するまでに、何と3ヶ月間もかかりました。
その後、口腔外科で2時間にわたる大手術(?)を受けましたが、麻酔が切れた後の痛みはいまだによく覚えています。

その2時間にわたる手術の帰り、偶然梅田のレコード店で買ったのが、このフランクのヴァイオリンソナタでした。(30年前ですからもちろんLPです)
なぜオイストラフ盤を買ったのか、さしたる理由はありません。
でも、このレコードのジャケットを見た瞬間に、確かにレコードが私に訴えかけてきたのです。
大切に自宅にもって帰り、早速聴いてみました。
レコードに針をおとしてスピーカーから出てきた音楽のなんとふくよかなこと。
麻酔が切れた後の疼痛に顔をしかめながらも、心はみるみる癒されていきました。
終楽章で主題が戻ってくるときの幸福感は、言葉にならないですね。
フランク、そして循環形式の素晴らしさを実感した瞬間でした。

そんなことを考えながら、先週抜歯後の夜に最初に聴いたのは、やはりこの演奏しかありません。(こんどはCDです)
そして、30年の時間を超えてふたたび感動しました。
オイストラフ・リヒテルという2人の巨匠が描き出す、何と自然で大きな愛情を持った演奏!
30年前とまったく同様に、終楽章のテーマを聴いているうちに、なんだか胸がいっぱいになってきました。
素晴らしい音楽、素晴らしい演奏でした。

■フランク作曲
■ヴァイオリンソナタ イ長調
■D・オイストラフ、S・リヒテル
■1968年12月 ライブ録音
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木曽音楽祭 30周年記念CD

2006-04-05 | CDの試聴記
期末期初でばたばたしてしまい、決して音楽断食をしていたわけではないのですが、少し更新が途絶えてしまいました。

世の中は4月ということで、会社でも電車の中でも新社会人の姿をよくみかけるのですが、なぜかひと目で分かりますよね。
「なんでだろう」といろいろ考えてみました。
・スーツが新しい
・ネクタイの結び方、着こなしがどこか初々しい
等々いろいろ共通項があるのですが、果たしてそれだけだろうか。
はたと思い当たりました。
そうです、彼らはくたびれていないのです。
これこそが新入社員の最大の特徴であり、サラリーマン生活を1年以上経験した人間とは決定的に違う部分なんですよね。
うまく5月のGWを乗り越えて、早く貴重な戦力になってね!

さて、先週とても素敵なディスクに出会いました。
「木曽音楽祭 30周年記念」として2004年に限定発売された4枚のアルバムです。
画像のジャケットは第1集のもので、ここでは金昌国さんの素晴らしい演奏が聴けるモーツァルトのフルート四重奏曲にはじまり、泣きたくなるようなシューマンのピアノ四重奏曲、ドボルザークの弦楽セレナーデと大変魅力的な選曲であり演奏です。

そして、第2集。
一聴して分かりますが、音楽の質の高さに驚かされます。
アンサンブルは緊密、しかしながら自発性にとんだ、室内楽の醍醐味を感じさせてくれます。
まあ、演奏者の顔ぶれをみれば、なるほどと納得ですよね。
この名手達が、何日も同じ場所で合宿をし、その間同じ食事をとりながら集中的に練習をしてのぞむコンサート。
悪い演奏になるはずもありません。録音も素晴らしいので、ライブ録音のよさを満喫できます。
ブリテンのファンタジーは、以前から好きな曲なのですが、物憂げな表情が絶妙です。
ベートーベンの6重奏曲では、弦楽器とホルンの掛け合いが何とも見事。
難しいパッセージをともなうホルンも絶好調です。
ただ、この演奏が名ヴァイオリニスト数住岸子さんの最後の録音になったそうです。ほんとに残念。合掌。
最後に収録されているラハナーの九重奏曲は初めて聴く曲だったのですが、とってもチャーミングな曲。木管のオーボエがいいスパイスの味を出していますねぇ。さわやかで、すっかり気に入ってしまいました。

1975年8月ビオラ奏者の最高峰として世界に知られるウィリアム・プロムローズ氏が、木曽福島に3週間滞在し公開レッスンと演奏会を開催したのが記念すべき第1回めになった木曽音楽祭。
「木曽の地を日本のマールボロに」という関係者の並々ならぬ情熱により続けられたこの音楽祭は、今年で第32回になります。
私も一度是非生で聴いてみたくなりました。


<第2集>
(曲目、録音日、演奏者)
■ブリテン/ファンタジー op.2 〈2003.8.22〉
  Ob:古部賢一  Vn:川田知子、篠崎友美  Vc:堀了介

■ベートーヴェン/六重奏曲 変ホ長調 op.81b 〈1996.8.24〉
  Vn:数住岸子、鈴木理恵子  Va:菅沼準ニ  Vc:堀了介  
  Hr:松崎裕、山本眞

■ラハナー/九重奏曲 ヘ長調 〈2000.8.25〉
  Fl:佐久間由美子   Ob:小畑善昭   Cl:磯部周平   Hr:山本眞     Fg:前田信吉    Vn:加藤知子  Va:安藤裕子   Vc:山本裕康     Cb:星秀樹

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