今日は、GW前半の最終日。
休日は、どうしてこんなにあっという間に過ぎ去ってしまうんだろう。
格別何かをしたというわけではないのに、時間だけが過ぎていきます。
思い返してみると、ちょうど1年前は、モーツァルトイヤーに湧くウィーンから帰国したばかりで、「あー、マエストロ・ムーティ!」「あー、麗しのムジーク・フェライン」「あー、フィガロ!」「あー、・・・」と、まだまだウィーンの熱病に罹ったままでしたっけ・・・。
今年は、もちろん昨年のような夢のイベントはなかったわけですが、2日からは、恒例になったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンが開催されます。
お祭り好きの私にとって、このイベントは、まさに「参加してなんぼ!」のビッグイベント。
詳しくは、明日書くつもりですが、とても楽しみであります。
さて、そんなことをつらつら考えながら、今日はアインザッツ・レーベルから第一弾としてリリースされたもう一枚のディスクを聴きました。
こちらは管弦楽曲。
夭折の天才指揮者アルヘンタが振ったラヴェルです。
<曲目>
ラヴェル作曲
■道化師の朝の歌
■マ・メール・ロワ
■亡き王女のためのパヴァーヌ
■スペイン狂詩曲
<演奏>
■アタウルフォ・アルヘンタ(指揮)
■セント・ソリ管弦楽団
<録音>1956年(モノラル)
アルヘンタといえば、私にとっては、どうしても名手イエペスと組んで録音したロドリーゴのアランフェス協奏曲が思い出されます。
数あるアランフェスのディスクの中でも、ジョン・ウィリアムス&バレンボイム盤と並んで、私が最も高く評価しているディスクです。
とくに、「スペインの血」の描写という点で、このディスクはずば抜けていました。
まだ6弦ギターを使っていた若きイエペスの初々しさも魅力的ですが、このアルヘンタ伴奏の巧みさは只者じゃない。
何よりもリズムが生きている!
そして、ギターがかぶさってくるところ、そして逆にギターの音が消えてオケが前面に出て行くところ、とにかく、どの部分をとっても「間」の取り方、歌いまわしが絶妙なんです。
さらに、注意深く聴くと、音色の使い方が実に味わい深いことを思い知らされます。
「決して派手な配色はしていないのに、妙に印象に残る!」
まさにそんな感じです。
このラヴェルの演奏を聴いて、アランフェスを聴いたときとまったく同じ印象を受けました。
「道化師の朝の歌」や「スペイン狂詩曲」に聴くこの躍動感!
誰かが強制したものではなく、自発的にオーケストラ内部から音が湧き出てきたように感じます。
ただ、ここまでは、アルヘンタがその気になればこのくらいはやってくれるだろうと想像していました。
私がこのディスクで最も感銘を受けたのが、実は「マ・メール・ロワ」なんです。
何というデリケートな色彩感。
オーケストレーションの達人であったラヴェルの魅力が、思う存分表現されています。
とくに「妖精の園」にきく詩的描写の美しさ。
これには、恐れ入りました。
そして、この色彩感の素晴らしさ、音楽そのものの柔らかさといった要素が、十分聴き手に伝わってくるすぐれた音質であったことが、何より幸いでした。
ほぼ完成期にあったモノラル録音のいい面が出たのでしょうね。
セント・ソリ管弦楽団は、あまりよく知らないオケですが、パリ音楽院管弦楽団あるいはコンセール・ラムルーのメンバーが主となり、他の楽団員が加わった臨時編成のオーケストラだそうです。
(ワルターのコロンビア交響楽団のようなもの?)
アルヘンタの意向をよく理解し、素敵な演奏を聴かせてくれました。
アインザッツレーベルのリリース第一弾の2枚を聴いてみて感じたのは、
・共に、瑞々しく、しなやかな音楽の流れを感じさせる演奏であったこと
・色彩感に富んだ表現ではあったが、決してあざとい表情は見せなかったこと
・いい音質で仕上がっていること
ということです。
私の好みにも、これはぴったり。
第二弾にも大いに期待がもてそうです。
休日は、どうしてこんなにあっという間に過ぎ去ってしまうんだろう。
格別何かをしたというわけではないのに、時間だけが過ぎていきます。
思い返してみると、ちょうど1年前は、モーツァルトイヤーに湧くウィーンから帰国したばかりで、「あー、マエストロ・ムーティ!」「あー、麗しのムジーク・フェライン」「あー、フィガロ!」「あー、・・・」と、まだまだウィーンの熱病に罹ったままでしたっけ・・・。
今年は、もちろん昨年のような夢のイベントはなかったわけですが、2日からは、恒例になったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンが開催されます。
お祭り好きの私にとって、このイベントは、まさに「参加してなんぼ!」のビッグイベント。
詳しくは、明日書くつもりですが、とても楽しみであります。
さて、そんなことをつらつら考えながら、今日はアインザッツ・レーベルから第一弾としてリリースされたもう一枚のディスクを聴きました。
こちらは管弦楽曲。
夭折の天才指揮者アルヘンタが振ったラヴェルです。
<曲目>
ラヴェル作曲
■道化師の朝の歌
■マ・メール・ロワ
■亡き王女のためのパヴァーヌ
■スペイン狂詩曲
<演奏>
■アタウルフォ・アルヘンタ(指揮)
■セント・ソリ管弦楽団
<録音>1956年(モノラル)
アルヘンタといえば、私にとっては、どうしても名手イエペスと組んで録音したロドリーゴのアランフェス協奏曲が思い出されます。
数あるアランフェスのディスクの中でも、ジョン・ウィリアムス&バレンボイム盤と並んで、私が最も高く評価しているディスクです。
とくに、「スペインの血」の描写という点で、このディスクはずば抜けていました。
まだ6弦ギターを使っていた若きイエペスの初々しさも魅力的ですが、このアルヘンタ伴奏の巧みさは只者じゃない。
何よりもリズムが生きている!
そして、ギターがかぶさってくるところ、そして逆にギターの音が消えてオケが前面に出て行くところ、とにかく、どの部分をとっても「間」の取り方、歌いまわしが絶妙なんです。
さらに、注意深く聴くと、音色の使い方が実に味わい深いことを思い知らされます。
「決して派手な配色はしていないのに、妙に印象に残る!」
まさにそんな感じです。
このラヴェルの演奏を聴いて、アランフェスを聴いたときとまったく同じ印象を受けました。
「道化師の朝の歌」や「スペイン狂詩曲」に聴くこの躍動感!
誰かが強制したものではなく、自発的にオーケストラ内部から音が湧き出てきたように感じます。
ただ、ここまでは、アルヘンタがその気になればこのくらいはやってくれるだろうと想像していました。
私がこのディスクで最も感銘を受けたのが、実は「マ・メール・ロワ」なんです。
何というデリケートな色彩感。
オーケストレーションの達人であったラヴェルの魅力が、思う存分表現されています。
とくに「妖精の園」にきく詩的描写の美しさ。
これには、恐れ入りました。
そして、この色彩感の素晴らしさ、音楽そのものの柔らかさといった要素が、十分聴き手に伝わってくるすぐれた音質であったことが、何より幸いでした。
ほぼ完成期にあったモノラル録音のいい面が出たのでしょうね。
セント・ソリ管弦楽団は、あまりよく知らないオケですが、パリ音楽院管弦楽団あるいはコンセール・ラムルーのメンバーが主となり、他の楽団員が加わった臨時編成のオーケストラだそうです。
(ワルターのコロンビア交響楽団のようなもの?)
アルヘンタの意向をよく理解し、素敵な演奏を聴かせてくれました。
アインザッツレーベルのリリース第一弾の2枚を聴いてみて感じたのは、
・共に、瑞々しく、しなやかな音楽の流れを感じさせる演奏であったこと
・色彩感に富んだ表現ではあったが、決してあざとい表情は見せなかったこと
・いい音質で仕上がっていること
ということです。
私の好みにも、これはぴったり。
第二弾にも大いに期待がもてそうです。