ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

初詣・お酒・・・

2011-01-03 | シャンパン・ワイン・焼酎
今年の初詣は、いつもと同じ氷川神社へ。
比較的暖かかったことと、例年ほど混雑しなかったことが、ありがたかった。
今回は願い事が多すぎて、きっと神様も顔をしかめておられるだろうなぁ(汗)。
すみませーん。
でも、すべて切実なものなので、何卒よろしく願いします。

さて、お正月といえば、いつものことだけど、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを聴き、箱根駅伝を見ているうちに、あっという間に3日間が過ぎてしまう。
運動もせずに、食べて、飲んで、テレビを見て、音楽を聴いて、そしてまた飲んで・・・という繰り返しだから、メタボの神様に必ずや目をつけられるだろうなぁ。
3日間のことだと思って、どうか大目にみてやってください。

お酒もよく飲んだなぁ。
当然のように、ほとんどすべての種類を飲んだけど、とくに美味しかったのが、友人にいただいた純米大吟醸の「にごり酒」と、ワインセラーでずっと出番を待ってくれていたジャック・セロス。
大吟醸のにごり酒は、酵母が生きているので何と微発泡だ。
よく冷やして慎重に開栓。上品な香りがたまらない。
そして口に含むと、独特のフルーティな味わいと、きりっと引き締まった端正な佇まいに思わず頬がゆるむ。
まさしく、日本酒のシャンパンだと思った。


そして、本家フランスのシャンパンのほうは、この日のためにセラーでずっと寝かしていた「ジャック・セロス」。
ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを聴きながら飲んだが、こちらも凄い。
この力強さと風格は、ほかのシャンパンからは、なかなか味わえない。
白ワインそのものの質が違うんだろうなぁ。
さすがに、大好きなアンリ・ジローも、普段飲んでいるクラスではいささか分が悪いか。

こんな贅沢をさせてもらった3日間も終わり、明日からはまた仕事だ。
さあ、今年も頑張ろう。
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ボジョレー・ヌーヴォー(2009)&ベートーヴェン:「ユダス・マカウベス」の主題による12の変奏曲

2009-11-29 | シャンパン・ワイン・焼酎
今年の我が家のボジョレー・ヌーヴォーは、昨年に続いてフィリップ・パカレ
結論、やっぱり美味しかった・・・。
ちょっとボジョレーの中では次元の違う味だと思う。
甘い苺のような香りから始まり、飲み進むにしたがって味が微妙に変化していく。
そして何よりもこのエレガントさは、なかなか他では味わえないものだ。
気がつくと、あっという間にボトルが1本空いていた。
もはや、ドメーヌ・ロマネ・コンティ社の醸造長のポストを蹴ったなんて逸話は必要ないだろう。
来年も再来年も、彼のボジョレーが飲めたら最高だ。

さて、昨年はフィリップ・パカレのボジョレーに合わせてサン=サーンスのバソンのためのソナタを聴いた。
今年は、ベートーヴェンのチェロとピアノのための変奏曲だ。
このディスクは、比較的最近手に入れたものだけど、いまや私の大のお気に入りになっている。
5曲のソナタも魔笛の変奏曲も甲乙つけがたいくらい素晴らしい演奏だけど、とりわけ魅力的なのが、このヘンデルの主題による変奏曲。
冒頭の主題から、艶やかなシフの音色に酔いしれる。
そして、陰になり日向になりながらチェロと自由自在に絡むフェルナーのピアノが圧倒的に素晴らしい。
初版譜に「オブリガードのチェロを伴うクラヴサンないしピアノフォルテのための12の変奏曲」と書かれていたことが、よくわかる。
私にとっては、フルニエ&グルダ以来のかけがえのない演奏だ。

瑞々しいパカレのボジョレーと、瑞々しい室内楽。
これからも、毎年、秋の愉しみになると思う。

<曲目>ベートーヴェン作曲
■チェロ・ソナタ第1番~第5番
■ヘンデルのオラトリオ「ユダス・マカウベス」の「見よ勇者は帰る」の主題による12の変奏曲WoO.45
■モーツァルトの歌劇「魔笛」の「恋人か女房か」の主題による12の変奏曲Op.66
■モーツァルトの歌劇「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲WoO.46
<演奏>
■ハインリヒ・シフ(チェロ)
■ティル・フェルナー(ピアノ)
<録音>1998年11月~12月 ウィーン
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アンリ・ジロー:エスプリ・ ド・ ジロー  with メサイア

2008-08-31 | シャンパン・ワイン・焼酎
凄まじいまでのゲリラ豪雨があったかと思うと、一転して夏の暑さが戻ってきたりで、夏の疲れがちょうど出てくるこの時期としては結構体に堪えますね。
そんな体を癒してくれるのが、最近私の場合はなんと言ってもシャンパンです。
今日ご紹介するのは。アンリ・ジローの「エスプリ・ ド・ ジロー」。

アンリ・ジロー
何か親近感をもつ名前ですね。
そういえば、前回ご紹介した「エグリ・ウーリエ」も、ウをユに変えるとれっきとした日本人女性の名前になります。
だからと言うわけではありませんが、シャンパンは私にとって身近な存在です。
さて、このアンリ・ジローは、ルイ13世統治下の1625年の創業といいますから、まさに由緒正しきメゾンなのですが、つい最近まで日本ではほとんど目にすることができない幻のシャンパンでした。
それは、英国王室やモナコなどの王室、そしてほんの一部の選ばれたセレブ専用になってしまっていて、市場に出回らなかったからです。
アンリ・ジローといえば、なんと言ってもプレスティージの「フェ・ド・シェンヌ」が有名ですが、ちょっと高価なので、ベーシックなシャンパンである「エスプリ・ ド・ ジロー」をいただきました。

芳醇。そして実に柔らかい。
はちみつのような香りと、ひとくち口に含んだときの豊かな感触は、いままで経験したことがありません。
この味、私は大好きです。
オーディオでいうと、マッキントッシュのアンプの持っている音と雰囲気に似ているかなぁ。
前回のエグリ・ウーリエもそうでしたが、芳醇なシャンパンを飲めてほんと幸せ!


こんな美味しいアンリ・ジローに相応しい音楽は何だろう。
英国王朝御用達、豊かさ、自然に湧き出る喜び、ということを考えて、私はヘンデルのメサイアを選びました。
中でも、第1部12番のコーラス「ひとりの嬰児が我々のために生まれた」あたりが、私のイメージにぴったりです。

選んだディスクは、トレヴァー・ピノック&イングリッシュコンソートの演奏。
以前とりあげた「アーノンクールの新盤」と並んで私が最も好きな演奏です。
オジェー、フォン・オッター、トムリンソンといった歌手陣のレベルも高いし、もはや古楽器だとかモダン楽器だとかいう議論を超える名演奏。
「アンリ・ジローとピノックのメサイア」、なかなか素敵なマリアージュだと思います。

ヘンデル:オラトリオ『メサイア』 HWV.56
<演奏>
■アーリーン・オジェー(S)
■アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(M)
■マイケル・チャンス(C-T)
■ハワード・クルック(T)
■ジョン・トムリンソン(B)

■トレヴァー・ピノック(指揮,cemb)
■イングリッシュ・コンサート&コーラス
<録音>1988年1月



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エグリ・ウーリエ ブリュット トラディション with フォーレ

2008-08-17 | シャンパン・ワイン・焼酎
北京オリンピックももう後半戦。
先週は、北島選手の前人未到の偉業に、そして、女子レスリングの吉田選手の表彰台の涙に、目頭が熱くなりました。
日本の代表としてオリンピックチャンピオンになってくれたことも、もちろん嬉しい。
しかし、神に選ばれた天性の素質を持った彼らでも、途中大きな挫折を味わいます。そこで真剣に悩み、人の何倍も何倍も努力し、最後は自分を信じることで、ようやく運命の女神に微笑んでもらったわけです。
その間、きっと周りの人のありがたさを肌で感じたことでしょう。怖さも知ったことでしょう。そして最後に自分を、自分のやってきたことを信じることの大切さを知ったことでしょう。
そんな生きざまに、私は心から感動しました。

さて、北京や甲子園で熱戦が続いているせいか、この夏は本当に暑い日が続きました。
暑い日は、やっぱり発泡系のものに限りますよね。
発泡系といえばビール。ビールと言えば、何と言ってもプレミアム・モルツ!
私は掛け値なしに世界最高のビールだと思っていますが、そんなプレミアム・モルツを差し置いて、今年はなぜかシャンパンを開けることが多いです。
もともと、シャンパン大好き人間の私は、一時シャンパンに凝ったことがありました。
手が出る範囲でいろいろ飲んできましたが、「死ぬまでに飲みたい30本のシャンパン」という本を読んで、改めてシャンパンの奥深さを教えられたような気がします。
シャンパンを選んで買うのは大いなる楽しみなわけですが、大切に育てられた花嫁であるシャンパンを暑い部屋においておくわけには参りません。
早速、小型のワインセラーも購入しました。
これから、少しずつですが、楽しんでいこうと思っています。

さて、昨日開けたのは、エグリ・ウーリエのブリュット トラディション。
エグリ・ウーリエは、大手メゾンではなく、RM(レコルタン・マニピュラン・・・自分の畑で栽培したぶどうだけでシャンパンを造る小規模生産者)のシャンパンです。
このブリュット トラディションを飲むのは2回目になりますが、このシャンパンは本当に美味しいです。
とにかく芳醇。決してドライな印象を与えません。
ピノ・ノワール70%,シャルドネ30%という比率で作られていますが、ピノ・ノワールの名人の誉れ高いエグリの面目躍如というところでしょうか。
ブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%で造られたシャンパン)好きの私ですが、
このふくよかさには、目じりが下がります。
決して値段的に安いシャンパンではありませんが、今後、我が家の食卓を頻繁に飾ることでしょう。

エグリを堪能しながら聴いた音楽は、やはりフランス音楽。
大好きなフォーレのピアノ五重奏曲第1番ニ短調です。
とくに第1楽章モルト・モデラートの冒頭の繊細な美しさ、第2楽章の祈りに満ちた静かな美しさは、本当に魅力的。
エグリ・ウーリエとまさにベストマッチングです。
<演奏>
ジャン・ユボー(ピアノ)
ヴィア・ノヴァ四重奏団
(1970年)





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「トーレス・サングレ・デ・ トロ」とモンポウ:「コンポステラ組曲」

2006-06-12 | シャンパン・ワイン・焼酎
今日は、我が家の定番となっている赤ワインをご紹介します。
「トーレス サングレ デ トロ(赤)」というスペインのワインで、ボトルに掛けられた牛のマスコットがシンボルですが、それがとっても可愛い!

       

ふくよかでありながら決して重くありません。
とにかくバランスのとれた赤ワインという印象。
お値段も1,000円前後ですから、「赤ワインはちょっと・・・」という方にも是非お薦めです。
私がこのワインに初めて出会ったのは、さいたま市にある素敵屋さんという名の洋食屋さん。
ここのタンシチューは、本当に美味しいんです。
それで、ときどき妻と食べに行くのですが、このお店でグラスワインの赤を注文すると、このワインを出してくれます。(現在、もし違うワインになっていたらごめんなさい・・・)

そんな経緯で、このワイン(トーレス サングレ デ トロ(赤))とめぐりあったのですが、それがまたこのお店のタンシチューとベストマッチング。
それ以来、我が家でも赤ワインが飲みたいときは、このワインになることが多いです。
「お酒は、洋の東西を問わず値段の高いものが絶対美味しい」とある先輩に教えてもらいましたが、リーゾナブルな値段の「お気に入り」を見つけることも、また楽しいものです。
もしよろしければ、是非お試しを・・・。

さて、お気に入りのワインを飲んだからには、やはりスペインの音楽を聴きたくなります。
アルベニス? グラナドス? ファリャ?
うーん、どの作曲家も素晴らしいけど、今日聴いたのはフェデリコ・モンポウ。
独特の神秘的な美しさをもったピアノ曲を数多く書いた作曲家で、一連の「歌と踊り」が有名ですが、この「コンポステラ組曲」は彼が69歳にして書いた最初のギター曲です。
1958年にサンティアゴ・デ・コンポステラで開かれたマスタークラスにモンポウが教授として参加した際、ギターの神様A・セゴヴィアと出会い、それがこの曲を作曲するきっかけになりました。

曲は次の6曲から成り立っています。
Ⅰ プレリュード
Ⅱ コラール
Ⅲ ゆりかご(クーナ)
Ⅳ レチタティーヴォ
Ⅴ 歌(カンシオン)
Ⅵ ムニェイラ

最初にこのプレリュードを聴いたときに、私が思い浮かべたのは、
「夜明け前のまだ静かな薄暗い家。そこに突然朝の光がきらきらと差し込んでくる」
こんな情景でした。エオニア旋法で書かれた古風な音楽ですが、カンパネラの効果が絶妙です。最後にもう一度冒頭のカンパネラが出てきますが、ここは4度上で再現されます。そのため一層鮮烈な印象を与えます。
美しい「ゆりかご」「カンシオン」を経て終曲はムニェイラ。
8分の6拍子の舞曲ですが、中間部は2度の和音やユーモラスな表情で和ませた後、また楽しげな舞曲に戻りエンディングを迎えます。
このムニェイラを、楽しそうにそしてユーモアのセンスを持って演奏することは、実は大変なことです。

私のお勧め盤は、イギリスの名手ジュリアン・ブリームの演奏。
全編を貫く見通しのよさ、多彩な音色はブリームならでは。

             

我らが山下和仁さんの新盤も、ブリーム盤に勝るとも劣らない素晴らしい出来栄え。とくにプレリュードの神秘感は随一でしょう。
もちろん、セゴヴィアの演奏も、さすがに献呈者らしく確信に満ちたもの。


          
                   

私のなかのベスト3は以上のディスクです。


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