先週末にまったく予期しない出来事が重なって、気がつくとあっという間に30日。
今頃になって、イブに聴いたメサイアの感想を書くなんて、いささか間が抜けてしまったけど、どうかお許しください。
<日時>2010年12月24日(金)18:30開演
<会場>サントリーホール
<演奏>
■指揮:鈴木雅明
■独唱:
・アーウェト・アンデミカエル(ソプラノ)
・クリント・ファン・デア・リンデ(カウンターテナー)、
・ジェイムズ・テイラー(テノール)
・クリスティアン・イムラー(バス)
■合唱と器楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJのメサイアを聴くのは、2回目だ。
前回は、モーツァルト生誕250年のメモリアルイヤーだったので、モーツァルト編曲版だった。
今回は、オリジナル版だ。
それぞれ良さがあるが、やっぱりオリジナル版の方がいいかなぁ。
さて、BCJのオケのメンバーが入場すると、客席の聴衆が拍手で迎える。
海外の来日公演では見慣れた光景だけど、日本のオケのコンサートでは、コンマスが登場するまで拍手しないので、私は一瞬出遅れてしまった(笑)
また、この日はクリスマスイブということもあり、オケの人たちも合唱の人たちも、赤いものを身につけている人が多かった。
いいなぁ、この雰囲気。「聖夜のメサイア」にぴったりだ。
そうこうしているうちに冒頭のシンフォニアが始まる。
いつもながら清涼感に溢れた素晴らしい響きだ。
音楽の純度の高さと、しなやかさが同居しているところが、BCJの特徴。
メサイアという音楽にも、とても相応しいと思った。
全体を通して、やはり合唱が抜群に上手い。
ソリストでは、バスのイムラーが存在感のある歌唱でとても良かった。
ソプラノのアンデミカエルは少し硬めの声質ながら、歌唱力は抜群。
技巧的なアリアも安心して聴くことができた。
いささか問題だったのは、カウンターテナーのファン・デア・リンデ。
感情をこめて歌おうとしているのはよくわかるのだけど、皮肉なことに、音程がどんどんあやしくなっていく。
BISへ録音したときの米良さんとは比ぶべくもない。
このカウンターテナーだけが残念だった。
しかし、全体の感動的な出来栄えからみたら、それも些細なこと。
幸福感に満ちた素晴らしいメサイアだった。
とくに第2部は秀逸。
27番の深遠なアリオーソと、その前後におかれたレチタティーヴォの敬虔なまでの美しさ。
そして、イエスの死の悲しみを吹っ切るような晴れやかさを感じさせてくれた、29番のアリアと30番の合唱。
私は大きな感銘を受けた。
2部と3部をそれぞれ締めくくる「ハレルヤコーラス」と「アーメンコーラス」も、大袈裟な表現でなかっただけに、一層私の心に響く。
こんなに素敵なメサイアを聴かせてもらって、私にとっては何にも代えがたいクリスマスプレゼントとなった。
ところで、音楽とは直接関係ないが、この日のメサイアを聴きながら、私は自分の語学力のなさを思い知らされて、少々落ち込んでいる。
このメサイアは、ご承知のとおり英語で歌詞が書かれているので、ドイツ語やイタリア語の歌詞と比べると少しは理解できると思い込んでいた。
しかし、たとえば第2部の21番の合唱。
「Surely He hath borne our griefs,」の「シュアリー」が、私にはどう聞いても「ショウリ(勝利)」としか聞こえないのだ。
また、同じく25番の合唱。
「…deliver Him(彼を救う)…」と連呼される言葉が、私には「Liberty(リバティ)」としか聞こえない。
これは、いかん。
大いに反省しなきゃ。
来年は、遅きに失したきらいはあるが、英語の勉強を始めよう。
今頃になって、イブに聴いたメサイアの感想を書くなんて、いささか間が抜けてしまったけど、どうかお許しください。

<会場>サントリーホール
<演奏>
■指揮:鈴木雅明
■独唱:
・アーウェト・アンデミカエル(ソプラノ)
・クリント・ファン・デア・リンデ(カウンターテナー)、
・ジェイムズ・テイラー(テノール)
・クリスティアン・イムラー(バス)
■合唱と器楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
BCJのメサイアを聴くのは、2回目だ。
前回は、モーツァルト生誕250年のメモリアルイヤーだったので、モーツァルト編曲版だった。
今回は、オリジナル版だ。
それぞれ良さがあるが、やっぱりオリジナル版の方がいいかなぁ。

海外の来日公演では見慣れた光景だけど、日本のオケのコンサートでは、コンマスが登場するまで拍手しないので、私は一瞬出遅れてしまった(笑)
また、この日はクリスマスイブということもあり、オケの人たちも合唱の人たちも、赤いものを身につけている人が多かった。
いいなぁ、この雰囲気。「聖夜のメサイア」にぴったりだ。
そうこうしているうちに冒頭のシンフォニアが始まる。
いつもながら清涼感に溢れた素晴らしい響きだ。
音楽の純度の高さと、しなやかさが同居しているところが、BCJの特徴。
メサイアという音楽にも、とても相応しいと思った。
全体を通して、やはり合唱が抜群に上手い。
ソリストでは、バスのイムラーが存在感のある歌唱でとても良かった。
ソプラノのアンデミカエルは少し硬めの声質ながら、歌唱力は抜群。
技巧的なアリアも安心して聴くことができた。
いささか問題だったのは、カウンターテナーのファン・デア・リンデ。
感情をこめて歌おうとしているのはよくわかるのだけど、皮肉なことに、音程がどんどんあやしくなっていく。
BISへ録音したときの米良さんとは比ぶべくもない。
このカウンターテナーだけが残念だった。
しかし、全体の感動的な出来栄えからみたら、それも些細なこと。
幸福感に満ちた素晴らしいメサイアだった。
とくに第2部は秀逸。
27番の深遠なアリオーソと、その前後におかれたレチタティーヴォの敬虔なまでの美しさ。
そして、イエスの死の悲しみを吹っ切るような晴れやかさを感じさせてくれた、29番のアリアと30番の合唱。
私は大きな感銘を受けた。
2部と3部をそれぞれ締めくくる「ハレルヤコーラス」と「アーメンコーラス」も、大袈裟な表現でなかっただけに、一層私の心に響く。
こんなに素敵なメサイアを聴かせてもらって、私にとっては何にも代えがたいクリスマスプレゼントとなった。
ところで、音楽とは直接関係ないが、この日のメサイアを聴きながら、私は自分の語学力のなさを思い知らされて、少々落ち込んでいる。
このメサイアは、ご承知のとおり英語で歌詞が書かれているので、ドイツ語やイタリア語の歌詞と比べると少しは理解できると思い込んでいた。
しかし、たとえば第2部の21番の合唱。
「Surely He hath borne our griefs,」の「シュアリー」が、私にはどう聞いても「ショウリ(勝利)」としか聞こえないのだ。
また、同じく25番の合唱。
「…deliver Him(彼を救う)…」と連呼される言葉が、私には「Liberty(リバティ)」としか聞こえない。
これは、いかん。
大いに反省しなきゃ。
来年は、遅きに失したきらいはあるが、英語の勉強を始めよう。