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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

「お宝鑑定団」もびっくり 中国の「弁当壺?」

2012-07-29 13:35:41 | よしなしごと
            

司会者
「中縞先生、この壺はいかがですか?」
中縞正之介
「いや~あ、いい仕事してますね。これはですね、清朝の頃から中国の山西省などで農民が使っていた弁当用の壺なんですね。弁当といっても、あちらでは朝からもって出るということではなく、野良仕事をしている人に届けるようなんです。温かい主食や副食を届けるためにこんな壺を使うのですねぇ。
 この色合がいいですねぇ。日本の志野などに見られる深い緑、それに気取りやてらいがない高台の素朴さ。これはですね、高台をもって釉薬にサッと付ける、そうした単純な作業によるものなんですねぇ。それは壺の内側を見てもわかりますね。
 それからこの素朴な紐、これもいいですね。これが工芸品やおみやげになると籐やアケビの蔓で編んだ紐をつけたりするのですが、そうではなくて単に麻の紐で結んである、これこそが日用品の証なんですね。人びとが日常的に使ってきたもののみが持つこの素朴さの中にある味わい、これがいいですねぇ。
 お金では決して買えないものです。大切になすってください」


            

            

 たびたび、私の日記やブログに出てきて、昨秋、中国山西省の山の村を訪問した折、案内など一切の世話をしてくれたNさんが今般、日本に帰ってきた際に私にくれたおみやげです。こんな重いものをと感謝、感激です。
 この壺は、上で「鑑定団」の中縞正之介氏が述べているとおりで、その素朴さがなんともいえない味わいです。
 机の上において、筆立てや小物入れとして使うつもりです。

            

 なお、壺の大きさは、一緒に撮した金魚模様のはがきと比較してください。横にある赤い実は、Nさんがこの壺に入れて一緒に持ってきてくれたあの山の村の特産、ナツメの乾燥したものです。
 昨秋目にした、あの耕して天に至るような山西省の山の村々を思い出しながら、水割りのつまみなどにするつもりです。

 Nさん、ありがとう。

コメント
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