六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

河村市長とそれを巡る市選管の不明朗な対応について

2010-12-16 04:28:10 | 社会評論
 最初に述べておきますが、私自身は河村氏自身を支持するものではありません。
 僅かですが接触を持ったことがあり、その折りの印象と彼の思想などに関しかなり批判的です。
 従って、今後の成り行きも氏の思惑通り行く方がいいかどうかは疑問です。
 以下はそれを前提にした問題提起です。

       

 さて、名古屋市の市議会リコール住民投票の是非が、再審査の結果、市民の署名が有効署名数を上回ることとなり実施されることになりました。
 私は名古屋市の選管委員は、この間の費用を弁済すべきだと考えます。

 というのは、今回の事態につき名古屋市選管の対応には大きな疑問というより疑惑があるからです。
 47万集まった当初の署名の24%が無効と判定されました。
 4分の1が無効というのは異常な数値です。
 それは何によるかというと、市民には全くわかりにくい選管が勝手にきめたルールによるものでした。

 その当時に於いて、選管の事務当局からはすでにその対応に疑問が提起されていたのですが、選管の委員はそれを敢えて押し切り、署名は有効数に達しないと断定しました。
 なぜそんな強引な決定が為されたのかは、市選管の5名のうち4名が糾弾されている市会議員のOBだったからです。
 従って彼らは、民意をいかに受け止めるかではなく、民意をいかに拒否するかに全勢力を注いだのでした。そのためには、市民にわかりにくいルールを事後に付与することさえしました。

            

 それ以降、無効とされた署名者の異議申し立てが相次ぎ、さらなる審査を得て、結果として有効署名者を越えたことは周知の通りです。選管は、まさかこんなに多くの市民が異議申し立てを行うなどとは夢にも考えず、どうせ愚民はこれで押さえることが出来るだろうと最初の決定で枕を高くしていたものと思われます。

 問題は、選管の事務局の見解の如く、最初の段階で既に有効の結論が出ていたということです。
 それを敢えて選管委員が後出しの規則で無効の宣告をしたことが混乱の始まりです。
 その再審査のために、各区役所の対応、署名者への郵便物のやりとりなどで億に達する経費を要したといわれています。

 もちろん、これは市民税から支出されます。
 しかし、おかしいですよね。法に従っての審査ならいざ知らず、敢えてその解釈をねじ曲げて、署名者の4分の1を無効にするという暴挙にでた市会議員OBたち、彼らの市議会寄りの全く政治的な判断によって巨額の経費は支出されたのです。

       

 ですから、私は彼ら選管委員ははその経費を自ら負担すべきだと思います。
 少なくとも、過去何年かの歳費を返上し、辞職すべきだと思います。
 しかし、なおかつ彼らは居座り、今後のリコール投票や、その後の出直し選挙を仕切るつもりでいます。
 これは許せないと思います。

 最初に述べましたように、私は河村氏には大きな違和感をもっています。
 しかし、ことは彼を支持するかどうかではなく、中正公立を装った選管が恣意的な規則を事後的に適用し、市民の意向を汲み上げるのではなく、それを踏みにじったことにあります。
 市会議員とそのOBとの癒着によって民意が封殺されようとしたのですから、人口200万を越えながらも、名古屋がいまなお村社会のルールで仕切られているといわれても仕方ないですね。 

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする