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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

「BIRDER」 鳥追い モモイロタンポポ

2010-04-25 01:21:43 | 書評
 Amazonへ頼んでいた本が着きました。
 私は、街中に本屋さんがあるのはひとつの文化だと思いますので、出来るだけ本屋さんで買いたいと思っています。
 それでこの前、雨の中、本屋さんで探したのです。数店を廻りました。
 ないのです。あったけれど売り切れたという店もありましたが、はじめから置いてない店もありました。
 仕方なく、帰宅してからAmazonへ頼んだ次第なのです。

    
 
 そんなに専門的な本ではありません。雑誌です。
 「BIRDER」というバード・ウオッチャー用の雑誌です
 私自身、一時期、双眼鏡をぶら下げて、あちこち徘徊したことがありましたが、覗きのオッサンと間違えられそうで最近は慎んでいます。それでもやはり、どこかで鳥の声がすると心穏やかではありません。
 また、この雑誌は、別にバードウオッチングをしなくとも、グラビアや精密なイラストが多くて見ているだけでもとても楽しいのです。その結果として、どれどれ、バードウオッチングとやらを始めてみようかという気になることはありそうです。

 ちなみに、5月号の特集は、「はじめよう!スロウ・バードウオッチング ゆったり、そしてじっくり」です。
 こんなの見ていると、本当にもう一度スロウ・バードウオッチングなるものをしてみようかなという気分になりますね。

    
      これは私が撮ったもの 雑誌の写真は当然もっときれい

 表紙、並びに巻頭グラビア特集は「ケリ」です。
 この鳥、私の部屋の眼下の田んぼへやってきます。かん高いその鳴き声は辺りによく響き、時として暗くなってからも夜気をつんざくように鳴きわたります。
 ちょっと見は地味な鳥で、ジッとしていると辺りの色彩に溶け込んでわかりにくいのですが、いったん飛び立つと白い羽の先端部分が黒っぽく、その飛翔する姿はじつに鮮やかです。
 また、とても気性の強い鳥で、自分の縄張りに近づくものには鋭い鳴き声で威嚇し、場合によっては実際に攻撃してくることもあります。
 それは人に対してもで、私も一度、キーッという鳴き声もろとも、頭上をかすめて威嚇されたことがあります。
 だいたいはつがいでやって来ますが、時折、数羽が集まることがあり、そんなときはお互いに牽制し合うのでしょうか、とがった鳴き声が行き交います。

 あ、肝心なことを言い落とすところでした。この雑誌、この号から新企画があり、それは「鳥談義のタマゴ」というのですが、目次の所にクイズ形式の問題が掲載されていて、ひとしきり考えてから当該のページへ至ると、その解答、並びにそれにまつわるショートエッセイに行き着く仕掛けになっています。
 どうやら、鳥そのものに関するトリビア(ここんとこ洒落ではありません)にとどまらず、文芸や故事来歴も含めた幅広い分野と絡みそうな具合です。

 実はこの欄、私が知っている人が書いているのです。私が親しいのはむしろそのお母さんの方なのですが、そちらとは「花も恥じらう18歳」以来、半世紀以上のおつきあいですから、もはや「幼なじみ」に近いのかもしれません。その人の娘さんの登場とあって、やはり、どうしても肩入れしたくなるわけです。

 聞けば彼女、普段は鳥類の調査などで山野を駆け巡っているのだそうです。
 私などの年配は、「鳥追い」というと時代劇などで編み笠をかぶり三味線を小脇に抱えた粋な姐御を想像してしまうのですが、実際の彼女の活動は軍隊の野戦さながらのようだとも聞きました。

 というわけで、ネットの知り合いにも鳥に興味のある方がいらっしゃるはず、そうした方をターゲットに敢えてこの「BIRDER」の話題を書いた次第。ほら、そこのあなた、すぐ本屋さんへダッシュ。1,000 円でおつりが来ますよ。Amazonでも残部少数といっていましたから急いで下さいね。
 ちなみに、5月10日~16日は愛鳥週間です。

    

 鳥の話に終始しましたので、「花鳥風月」にちなんで最後に花の写真を。
 その名のごとくモモイロタンポポというのだそうです。
 はじめて見ました。原産地はイタリア南部やバルカン半島だそうです。

    

江戸時代の鳥追いの話を書きましたが、実際には時代劇で見るような色っぽいものではなく、鳥追い歌を歌って門付けをして歩く被差別階級に属する人たちだったようです。ゴゼさんに近いですね。


コメント (3)
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