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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

六の絵日記・晩秋の過ごし方?

2006-11-03 17:39:16 | よしなしごと
以下は、11月2日の出来事です。 

 愛車、ブリジストンをかって岐阜駅へ。
 田圃の一隅で雀たちの大集会。晩秋を思わせる風景だ。


 

 いつも通る豪邸のガレージ。名前も知らない外車が並んでいる。
 どのプレートも「1」であることにご注目。
 ちなみにこの豪邸関係のランクルなどのナンバーも「1」である。
 岐阜で、格闘技の興行などがあると忙しくなる会社の社長宅。



 途中、秋の日射しに照らされた子供の遊具があまりにもきれいなので、しばし愛車を止めて・・。




 名古屋着。なじみの地下街を歩く。
 オッ、またしてもあれが消えていた。
 そう、公衆電話である。
 ここには確か四、五台のそれがあり、私も使ったことがある。

 

 携帯も持っているからさして不便ではあるまいと言えばそれまでだが、しかし、まだ保有しているかなりの量のテレカはどうなるのだ。
 今や、街頭で公衆電話を探すのは困難になりつつある。
 携帯を持たない老人などはどうなるのか。
 携帯を持たぬはまるで「非国民」扱いだ。

 関連した心配がある。
 FM からエアーチェックなどしたクラシックのカセットを、700枚ぐらい持っている。
 足腰が弱くなったらそれを聴きながら好きな絵でも描きたいという魂胆だ。
 しかし、その頃までカセットデッキがあるだろうか?

 え?もうすぐヨイヨイだから大丈夫だって?
 ほっといてください!

 映画の試写室につく。
 園 子温監督の『HAZARD』、主演はオダギリジョー。

 園監督は、私が店をやっていたビルの上にしばらく滞在していて、その間に私の店によく来てくれた。10年ほど前のことである。
 その頃はまだ、インディーズの監督といった感じだったが、すっかりメジャーになって、11月には『紀子の食卓』が、そしてさらに、12月にはこの『HAZARD』が公開される(名古屋地区)。

     

 オダギリジョーは、これまで、『アカルイミライ』(03)『血と骨』(04)『バッチギ!』(05)『イン・ザ・プール』(05)『メゾン・ド・ヒミコ』(05)『スクラップ・ヘブン』(05)『ビッグ・リバー』(06)『ゆれる』(06)『パビリオン山椒魚』(06)などを観ている。

 

 結構よく観ているのだが、ひとつには彼が、私が興味を惹かれる作品によく出ていることにもよる。
 そして、着実に芸域を広げ、その存在感を増しているようだ。
 前記『HAZARD』では、音楽も担当し、多才ぶりを見せている。


 
 街へ出たら、もうこんなイルミネーションが。ハローウィンが終わったばかりなのに、気分はもうクリスマスか。
 このオブジェ、点したものが三日付の「朝日」の朝刊に載っていた(名古屋版)。
    
 されからであ。
 ここで今池へき、ツァイ・ミンリャンの『西瓜』を観る予定であった。今池の交差点で信号待ちをしていると後ろから背中を突っくやつがいる。
 「俺の後ろに立つんじゃあない!」とばかりにチャカをさっと抜いて振り返ると、なんとそれは、私のマブダチのS君であった。

 「どこへ行くんだ」とほぼ同時に。
 「映画だ」と私。
 「これから I と飲むんだ」とS。

 ウ~ン、I 君もまた学生時代からず~っと付き合いのある友人だ。
 それぞれ、半世紀の友ですぞ。
 私はその誘惑に抗しきれず、彼らと秋の夜更けを堪能したのであった。
 つまみは、「日本の言説空間」と「最近の野球事情」。アハッ。

反省
 *今日のいけなかったところ
  彼らの誘惑に負けて映画を観られなかったこと。

 *今日の良かったところ
  彼らに出会えて、一緒に飲めたこと。
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ブラックジョークと「美しい日本」

2006-11-03 06:41:39 | 社会評論
<その1> 
 
 スターリニズム支配下の東欧。
 午後10時以降の外出は禁止されている。それ以後街頭に居る者は問答無用射殺、ということで、二人組の兵士がパトロールを開始している。
 時刻は9時50分、人々は家路を急ぐ。
 そのうち一人の兵士が銃を構えたかとおもうと、ある男を即座に射殺した。相棒の兵士が驚いていった。
 「オイオイ、10時まではまだ10分あるんだぞ」
 するとくだんの兵士曰く。
 「いいんだ、俺はあいつの家を知ってるんだが、とても10分では帰れないのだ

 (これはスロベニアの哲学者、スラヴォイ・ジジェクがどこかで引用している小話です)

<その2>
 
 第二次世界大戦末期、ドイツ軍兵士がぼやきながら線路脇の道を進む。
 「オイ、知ってるか?車両不足でおれたちがこうやって歩いている時に、ユダヤ人たちはのうのうと列車に乗って居るんだぜ。
 しかも、無賃乗車で、その上、アウシュビッツなんて遠くまで行きやがるンだ

 (これはある小説をもとに六が作ったもの)




 さて。私たちの「美しい日本」も、だんだんうさんくさくなってきましたね。
 阿倍氏はさすがに首相になってから幾分爪を引っ込めているようですが、その分、自分の盟友、中川政調会長に言いたい放題をいわせています。

 共謀罪、教育基本法、憲法改正、そして核を持った強力な国家へのシフトチェンジ、それらが着々と進行しつつあります。

 ネットでの言説も、かつては2chの一部のネジが外れた連中のものにすぎなかった論議が、どこにでも進出してきています。
 彼らはいいます。この国は、民族的かつ愛国的なアイディンティティのもとに統一されなければならない。
 そのためには国家による統制管理をさらに強化しなければならない。


 

 そしてそれと意見を異にするものに対しては、日本を批判する非国民は日本から出て行けと言いつのります。
 私も、ネットi内のあるところでいわれました。

 それほど直接的ではないにしても、一見、ソフトに右翼的な言辞を展開した上で、末尾で
 「それに加えて日本人には国籍を離脱する権利も移民をする権利もあります。」
 などとあるのは、どう解釈しても、「いやなら出て行け」といっているとしか思えないのです。

 この論理は、明かに問題点の点のずらしに他なりません。いじめの被害者に、「いやだったら転校すればいいじゃないか」というようなものです。

 冒頭のブラックジョークは、もちろん誇張されたものかも知れません。
 しかし、予めの統制管理への渇望の論議、いわれなき嫌韓、嫌中の罵詈雑言を見るにつけ、それらが本当にブラックのままでいられるのだろうかとつい考えてしまうのです。
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