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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

「デカンショ節」って何だろう?

2006-09-18 17:57:08 | よしなしごと
 今日は(も?)手抜きです。
 
 仕事の関係で、丹波に長期滞在している知人から、丹波の秋の産物などの便りが届き、それに触発されて、学生時代によく歌った「デカンショ節」がそちらの民謡であることを思い出しました。

 そこで、デカンショ節の由来など既知のもの未知のものなど取り合わせて整理してみました。
 もう今では、飲んでこの歌を放歌高唱するなんてことはないのだろうなぁ。
 
 私の頃は学祭などの打ち上げは、ファイヤーを囲んでこれらを歌い、その回りをでたらめに踊り狂ったりして、そして、翌日はその余勢でデモに出かける・・なんて(遠い目)。

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これは丹波栗ではないが、見事な栗の花
 

 松茸、黒豆や丹波栗ですか、良いですね。
 黒豆は煮るのにやや手間がかかりますが、艶のある黒いダイヤのように煮上がったときの達成感は何ともいえません。

 この黒豆、枝豆として食べても、普通の大豆よりこくがあっておいしいですね。幾分こくがありすぎの面がありますから、ビールもですが、もう少しハードなスコッチなどにも合いそうです。

 丹波名物といえば、もうひとつ、「デカンショ節」がありますが、本場のものをお聴きになったでしょうか?
 
  デカンショデカンショで半年暮らす アヨイヨイ 
  あとの半年ねて暮らす ヨーオイヨーオイ デッカンショ 

  丹波篠山山家の猿が アヨイヨイ 
  花のお江戸で芝居する ヨーオイヨーオイ デッカンショ 

  酒は飲め飲め茶釜でわかせ アヨイヨイ
  お神酒あがらぬ神はなし ヨーオイヨーオイ デッカンショ 

  灘のお酒はどなたが造る アヨイヨイ
  おらが自慢の丹波杜氏 ヨーオイヨーオイ デッカンショ

  雪がちらちら丹波の宿に アヨイヨイ
  猪がとびこむ牡丹鍋 ヨーオイヨーオイ デッカンショ

  丹波篠山鳳鳴の塾で アヨイヨイ
  文武きたえし美少年 ヨーオイヨーオイ デッカンショ

 昔はよく、学生などが酒を飲むとこの歌を歌ったものです。放歌高唱というか、がなり立てるような歌い方で、私にも経験があります。
 先輩から、この「デカンショ」の意味は、哲学者のデカルト、カント、ショーペンハウエルを讃えたものだと聞かされ、うぶな私は、しばらくはそれを信じ、その部分は敬意を込めて歌っていました。

 なぜ、学生歌になったかは、最後の歌詞にあるように、旧篠山藩主の青山家が学問を奨励し、篠山に鳳鳴義塾等の私立の中学校を作り、その中の優秀な者は東京に寄宿舎を作り遊学させたという事情が背景にあるようです。
 
 その遊学生たちが、もともと篠山地方にあった民謡にアレンジを加え、望郷の念をを込めて歌うようになり、それに東京や他の地方から来ていた学生も唱和するようになって全国に広まったのだそうです。
 そう聞けば、「丹波篠山山家の猿が 花のお江戸で芝居する」という歌詞も頷けるものがあります。

 面白いのは、本場の丹波篠山ではすっかり廃れてしまっていたものが、学生歌から逆輸入され、今では地区の名物として町おこしに利用されているらしいということですから、人間様のおやりになることは複雑ですなぁ。

<追記>なお、肝心の「デカンショ」の語源については、 この記事にコメントをくれた「游氣さん」にお答えするため、幾分追加で調べたことを書き添えておきました。興味のある方は、下のコメントをクリックしてご覧下さい。
コメント (5)
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