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今日はなにいろ?

ファーゴ season1 その1

2016-06-13 13:43:32 | テレビ
ファーゴは2014年にアメリカで放送されたテレビドラマ。
映画版「ファーゴ」に着想を得、映画版で監督を務めたコーエン兄弟が政策総指揮をとって作られた。

映画「ファーゴ」凶悪犯罪を描いた映画ながら非常に面白い印象を受けた。
びくびくしたウィリアム・H・メイシー、小物の悪人ブシェミ、何を考えているのかわからない不気味な悪人、ピーター・ストーメア。
始まりはたいそれたことではなかったに、事がどんどん大きくなって取り返しがつかなくなる。人物の描き方と展開の面白さに非常に好印象を受けた映画だった。

その映画のリメイクドラマ版かと思ったら、全然違う。
いや、雰囲気は似ている。
小心者のウィリアム・H・メイシーさんはマーティン・フリーマンに、不気味な凶悪犯人はビリー・ボブ・ソーントンに、それぞれ雰囲気が似通っている。
女性警官が活躍するところも一緒だなあ(映画版では出産間近の警官だったが、ドラマ版は独身女性。が、終盤間際に結婚して出産間近になるのですけどね)

ご存じ、マーティン・フリーマンはイギリスのドラマ「SHERLOCK」のジョンを演じ、ホビットではビルボを演じる、大好きな俳優さん。
なのに、なんでこんな役を演じるんだろう~ってくらい、情けない男、レスターを演じてます。

レスターは保険会社に勤める中年の男性。子供はなく、妻と二人暮らし。
ある日町で学生時代の同級生、サムに会いさんざん小ばかにされます。
学生時代からいじめっ子、いじめられっ子の構図。ジャイアンとのび太君ですね。
殴られてケガするならともかく、自分から窓に鼻を突っ込んで怪我をします。

病院で愚痴っているレスターにローン・マルヴォが声を掛けてきます。
普通のおじさんですね、ローン。とても凶暴で凄腕の殺し屋には見えない。
本当に怖い人ってむしろ穏やかな表情をしているんですね。
ビリー・ボブ・ソーントンさんは穏やかな表情で語り口もマイルド。
サムを殺してやろうか、と言う言葉も、その意味ほど深く聞こえない。そのせいなのか、レスター、まあ、はっきりとうんとは言わなかったけど、承諾しちゃうのですね。
運命の歯車が狂っていく瞬間です。

日々妻からバカにされているレスター。
それも仕方ないかも、何やってもパッとしないし。
妻からこれでもか、と言うほどなじられかっとなったレスターは持っていたハンマーで妻の頭をかち割ります。
気が動転したレスターは病院で出会った男、ローンに電話をして「妻の頭をハンマーで叩いた、どうしよう」と泣きつきます。
(この時の電話があとあと、非常に重要になるわけですが、今はまだ知る由もなし)

そこへやって来たのは警察署長。
実はあの約束通り、サムは殺されてました。
病院でサムのことを話していた二人組がいて、その一人がレスターだったと言う情報を手に入れた署長は事情を尋ねに訪れたというわけです。

その署長、床に血痕があるのに気づき、地下室を調べに行きます。
レスターを逮捕しようとした署長を背後から撃ちぬいたのはローン。
ローンは直後消え、残ったレスターは途方にくれ、壁に激突。気を失います(これ、計算だったのかな)
レスターの家に、妻の死体、署長の射殺体、気絶したレスター。
現場に急行した警察は捜査を開始しますが。

署長が死んで副所長が署長を、モリーと言う女性警官が副所長を務めることに。
その署長になった警官、彼が何というか、警官の資格があるのかと疑問に思うくらい、全然ダメなんですねー。
人間的にはいい人なんでしょうけど。
レスターとは同級生で、彼がカエルの解剖でも気を失うくらい気の小さな男なので、彼が妻を殺すはずがない、と主張。モリーの意見をまるで聞こうとしません。
モリーは勘のいい女性で、サム殺しも今回の殺人事件もある男が絡んでいるとにらみ、独自に捜査を始めます。

署長を射殺したローンはレスターの車で逃亡。
スピード違反をして警察に止められます。
止めたのはガス。娘と二人暮らしの大人しい警官。
ローンの脅しにガスは彼を見逃しますが、後で彼が犯罪に関わっていたことに気づき、モリーと連絡を取り合うようになります。

タイトルになっている「ファーゴ」ってマフィアの名前だったんですね。
そのファーゴからサムの殺人に関して殺し屋が二人やって来る。凸凹コンビです。有無を言わさず残忍な殺し方をする、ローンにも負けず劣らず非道な殺し屋。
その殺し屋にレスターは目を付けられてしまいます。
あわや穴を開けた凍った湖に逆さまに沈められるところを、隙を見て逃げ出します。
たまたまいた警官を殴ってわざと逮捕され、留置場に入れられたところまでは良かったけど(ほんと、レスターって機転がきく、悪知恵ってやつですね)例の二人組も留置場に放り込まれる(もちろん計算づく)
痛い目に遭わされローンの名を口にしてしまいます。

殺し屋二人組はローンの所に向かうけれど、もちろん簡単にやられるようなローンじゃない。
そこへガスとモリーもやって来る。深い霧で何も見えない状況で三すくみ。
ガスは迫りくる足音に銃を発射しますが、なんと、それはモリーでした!
殺し屋一人はローンに殺され、一人は負傷、ローンはさっさと逃げ出します。

レスターは病院にいます。
負傷した手が悪化。危うく腕を切り落とすほど化膿してました。
病室に弟がやって来て、「殺したのは兄さんだろう」と詰め寄ります。
どん臭い警察もさすがにレスターの関与を疑い始め、病室の外には警官も詰めてます。
さあ、どうするレスター。
ここでレスターは思い切った行動に出るわけです。ほんと、悪知恵の働くやつです。