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今日はなにいろ?

ホームランド season4

2016-06-11 11:01:14 | テレビ
レンタルショップで準新作で並んでました。
セールだったので6枚(12話)全部レンタルして来て一気に観ました。
これ、面白いですねー。
最近海外テレビドラマにはまってますが、一番面白いと思います。
「24」は何か作業をしながらチラ見することが多かったですが、このドラマは集中して鑑賞します。

主人公のCIA捜査官、キャリー・マティソンはカブールの支局長として現地で活動してます。
CIAの暗殺者リストに載っているハッカニと言う男の情報をサンディが入手、無線機を飛ばして攻撃。見事ミッション成功。
部屋に戻るとPCで姉の所へ電話を入れます。
「フラニーは?」と尋ねるキャリー。
あ、そうそう、前作では彼女、出産間近でした。
「生むのが怖い」と父や姉に訴えてお父さんが
「俺が育ててやる」とか言ってましたね。
無事出産し、しかも子供も大事に思っているようでほっとしました。

さて、お仕事の方はと言うと…。
見事成功したかに見えた暗殺でしたが、攻撃した時にその場所で結婚式が行われていて、多くの一般市民、女、子供が死んだと言うことが露わになります。
そのうえ、調査の結果、ターゲットだったハッカニは生きていることが判明。
なぜか情報を持ち込んだサンディの顔写真がテレビで公開されてしまい、市民の怒りは彼に集中。
車から引きずり出され集団リンチを受け殺されてしまいます。

責任を問われたキャリーはアメリカに戻されます。
これで子育ても出来るだろうと思ったら…。
キャリー、まるでよその子を触るように恐る恐る、と言うか嫌々。仕事にかこつけて育児拒否。
姉に叱責されて面倒をみますが、入浴中に沈めようとしたり…。
大丈夫か~~。
子供を連れてある場所に行きます。見覚えあるその家はブロディの家ですね。
「ここはあなたのパパの家。ここで私は逮捕された…」などと、懐かしい思い出を呟きます。
でも子育てもここまで。

パキスタン支局長に任命され、再びアメリカを離れます。
キャリーと一緒に行動していたクイーンは目の前でサンディが殺されたことにショックを受け、仕事を辞めると言い張り、生活も乱れてましたが、キャリーの説得で再び彼女と仕事をすることを決心します。

キャリーのターゲットは爆撃で生き残ったアーヤン。ハッカニの甥でもあり、医学生ですが、友人が結婚式の動画をネットにあげたことにより、トラブルに巻き込まれていました。さらにはある薬品のことで大学も退学になってしまう。窮地に陥るとはこのことですね。
新聞記者に化けたキャリーはロンドンの医大に入学させるということを餌に、アーヤンを引き込みます。
さらには色仕掛け!
そこまでするんですね。恐ろしい。
2日間で懐柔させるには仕方ない、と言うのが彼女の言い分。
子供のことや子供の父親の話をして同情を誘い、心から体まですっかりキャリーにぞっこんのアーヤ。更には部下に演出させてアーヤを追い込み、見事ハッカニの処へ導きます。
うーむ、凄い、凄い。

車から降りてくるハッカニ。
さあ、無人飛行機で爆撃開始。
と思ったその時、その車から意外な人物が引きずりおろされます。
なんと、元CIA長官でありキャリーの師匠、ソールではありませんか。
彼は帰国するため飛行場にいましたが、そこでキャリーたちが追っている容疑者を発見。尾行していたのですが裏をかかれ拉致されてしまったのです。
ハッカニは情け容赦もなく甥のアーヤンを射殺。それを目の当たりにしたキャリーは激高。
「すぐに発射しなさい」と命じますが、クイーンが止めます。
「ソールが一緒なんだぞ」と。

アーヤンは殺され、ハッカニを攻撃出来ず、ソールは拘束されたまま。
すべてがうまくいかず、さらにはアメリカ大使の夫がISIの女性捜査官と通じ、スパイ活動を行う、踏んだり蹴ったりです。
(それにしてもその男、大学教授なのに、スパイ活動がうまいししぶとい。スパイ行動慣れしていたんですね、長年やっていて)
キャリーの双極性障害の薬をすり替えてしまいます。
それを知らず服用したキャリー。体調が悪くなるだけでなく、幻覚が見え始めます。町で大暴れしたキャリーが連れてこられた家には…。
うそー、ブロディ?
season3で死んだブロディ?
そんなわけが…。
キャリーも驚きますが、見ているこちらもびっくりです。
でもそんなわけ、ないですね。キャリーの幻覚。そこはISIのアーサー大佐の家。
目が覚めたキャリーは昨夜の一部始終をアーサーから聞かされます。

キャリーを演じている女優さん(クレア・デインズ)は金髪のきれいな女優さんですが、彼女の凄いところは精神に異常をきたした時の演技ではないでしょうか。
前回のseasonでは両極性障害の薬の切れた状態を演じて圧倒されましたが、今回は薬をすり替えられてしまい、幻覚を見ると言う演技。

町で大暴れ、大佐の家では大佐をブロディと思い込み泣きつくは、すがりつくは、抱きつくは、何も知らない大佐はさぞやびっくりでしょう。
あれだけガッツリ抱きつかれてはまんざらでもないのか、その後大佐は何かとキャリーに助け舟を出してくれます。

拉致されたソールは、アメリカに拘束されている同胞と交換材料にされます。それを嫌うソールは自殺を試みたり、捕虜交換場で、座り込んで動かなかったり抵抗しますが、キャリーに説得され何とか無事捕虜交換が済みました。

が、ハッカニの目的はそれだけでなかったことがじき分かります。
大使館に向かうソールとキャリーの車が爆撃を受け、大使館から大勢の兵士が現場へ向かいます。
何とかしのいだ二人(でも、ほかの捜査官死んじゃいましたね。キャリーが赴任する前に局長になるはずだった男性で、キャリーが赴任した当初はずいぶん意地悪な態度を取りましたが、すぐにキャリーを助けるようになった、いい人でした)

手薄になった大使館にハッカニと部下が襲撃をかけます。
バタバタと殺される駐在員や捜査官たち。
残った者たちも人質に取られ、協力者名簿を渡すように要求されます。
ハッカニは名簿を手に入れたにもかかわらず、人質のファラを刺し殺します。
ファラは金融関係の捜査官でしたがキャリーが彼女を呼び捜査に当たらせていたのです。
素質があったと見えて、ハッカニが生きていたのを発見したのも彼女でした。
だが、隠れ家にスパイもどきの大使の夫が忍び込んだのを見逃したのは痛かった)
season1からキャリーの手伝いをしていたマックスがキレてました。きっと彼女に好意を持っていたんでしょうね。


窮地を救ったのはクイーン。
生き残った兵士一人と共にハッカニたちを撃ちまくります。
が、ハッカニと部下数人は逃げ出しました。

クイーンはハッカニ暗殺を企て一人行動を開始します。
アメリカ政府は壊滅的被害を受け、大使館を封鎖、館員やCIA捜査官すべて引き上げることに決定。
みな帰国の準備を開始します。
が、クイーンだけ置いていくわけにいかないとキャリーは帰国を拒否。
クイーンの居場所を探し出します。
クイーンはドイツ人の大使館に勤務する女性の所にいました。
(彼女とクイーンは付き合っていた過去があり、女性はクイーンのことは何でも知っていると言い放ちます)
アーヤン射殺の動画をアップし、学生たちを扇動、ハッカニを誘い出し爆破する計画でしたが、キャリーの説得に爆破ボタンを押す手を止めます。
ところがアーヤン射殺のシーンを思い出したキャリー。彼女の怒りに火が付きます。拳銃に手を伸ばすキャリー。その手を止めたのはアーサー大佐。
「車の中を見ろ」と言う彼の言葉に視線を移したキャリー。
そこにいたのはCIA捜査官ダル。
一体何があったのでしょうか。

キャリーは姉の家にいました。
数日前、父親が突然死去。
葬儀にはクイーンも駆けつけました。
ドイツ人女性に手を借りて出国したとか。
二人は愛を確かめ合います。
二人で仕事を辞めて穏やかに暮らそうとキャリーに告げるクイーン。
でも二の足を踏むキャリー。彼女は自分の病気がクイーンの重荷になると思ってました。
両親がいい例です。
父親の病気を苦に家を出た母親。
きっと自分の将来もそうなるだろうと思い込むキャリーはなかなか「OK」とは言えないのでしょうね。

葬儀の前日に突然、15年前失踪した母親がやって来ます。
激怒し追い返したキャリーでしたが、思い切って彼女に会ってみようと思ったのは、やはり自分の将来を考えてのことだったのでしょうね。
探し当てた家には異父兄弟がいました。
しかもほかにも恋人がいたと、告白する母親。
恋多き女だったんですね。
父親の病気は関係ないと言う母親の言葉を聞いて、キャリーは心が決まったのでしょう。
クイーンへ連絡を入れますが、携帯がつながりません。

彼の上司だったダルの所へ行き、クイーンをどこへやったのかと詰め寄るキャリー。
クイーンは秘密任務でシリアに向かったことを知ります。
キャリーはハッカニの車にあなたが乗っていたのを見たと詰め寄ります。
その理由を聞いてみろ、と言った先にはソールが。

実はソールはCIA長官に返り咲きたいと思ってました。
が、問題はハッカニの捕虜になっていた時に撮られた動画。それが公けになればアウトです。
その動画が入ったカードをハッカニから貰い受けるためある約束を取り付けにダルが向かったと言うわけ。
条件はハッカニを暗殺名簿から削除するということ。

うーん、どうやって取り入ったのかなあ。

ハッカニは公然と活動を開始。アメリカ人への協力者名簿も奪われてしまう。
捜査官や兵士が多数死亡。
アーヤは医師になるという志半ばで射殺される。
虚しさが残るストーリーでした。

まとめ


懐柔作戦

取り込んだハッカニの甥、アーヤンをたった二日で懐柔させ、ハッカニ居所をつかむのには。
まずはお金、そして海外留学。
アーヤンが隠れ家のキャリーの元へやってくるとソファーをベッドメイクしつつ、誘惑。なーんとお色気作戦です。
それぐらいじゃ、心を開くことはない。ハッカニが生きているのでは?と聞いただけで激怒するありさま。
アーヤンが本当に心を開いたのはキャリーが自分の子供と子供の父親の話をしながら涙を流した時ではないでしょうか。
年上の女性が自分に涙を流し辛い過去を語ってくれた、自分が何とかしなくちゃ、と思ったのではないでしょうか。
その後ゆさぶりをかけて見事、ハッカニの元まで導いてくれたわけです。
うーん、肉体も武器にする、凄いですね、キャリーって。

支局長としての手腕
キャリーは頭もいいし、勘も鋭い。だから一目置かれているんでしょう。
支局長としての判断はどうなんでしょうか。
責任感からクイーンを連れて帰るまでアメリカには戻らないと主張し、何とか彼を止める。
さすがです。
でも…。
その後ハッカニの姿を目の当たりにし、アーヤンが射殺された場面を思い出したキャリーの取った行動。
あれはどうなんでしょうねえ。
あそこでハッカニを殺したらキャリーはリンチされて踏み殺されたサンディどころじゃすまない、もっと酷いことになったでしょう。

それからアーヤンが射殺されて、キレたキャリー。
「すぐに攻撃しなさい」って。
ソールがいるのに…。
頭に血が上ると判断力に欠けてしまうような気がします。

キャリーのお父さん
season1から3までよく登場したキャリーのお父さん。
キャリーと同じ病気を持っていて、そのせいか、いつもハイでした。
キャリーが子供を生むことに不安を見せると「俺が育ててやる」と公言したのに、お姉さんの話ではやはりあてにはならなかったようで。
それでも散歩フレンドがいて、キャリーとフラニーに声を掛ける男性がいました。少なからず面倒は見ていたんですね。
そのお父さんはキャリーが帰国する前に急死します。
とうとう、一度も出演することがありませんでした。
お父さん役を演じたジェームズ・レブホーンさんも、亡くなっていたんですね(涙)

アメリカ人の裏切り
この手のお話には裏切り者は必ず登場します。
今回ISIの女に弱みをつけこまれ、スパイ活動をせざるを得なくなったのはなーんとアメリカ大使の夫。
大学教授と言う立派な仕事をしながら、女の言う通り探りを入れたり情報を流したり。
彼の行動が明るみに出て、拘束されると「君の経歴に傷をつかせたくない」と自殺をほのめかします。
が、翌日帰国する一団の車の中にちゃっかり乗っている姿が映って苦笑。
自殺する勇気もないんでしょうね。
元々、人の論文を盗用したり、情報流用も前からのこと。ろくな男じゃありません。
演じたのはマーク・モーゼス。
「デスパレートな妻たち」にも怪しげな男で登場してましたね。
こういう役が似合います。

クイーンとの恋

クイーンはキャリーに惚れているなあと感じたのは前回のseasonでした。
でもその頃キャリーはブロディに首ったけでしたしね。
サンディが暴徒に殺されたとき、クイーンが運転し後部席にキャリーが乗っていて、クイーンはキャリーを守ろうとしてそのすきをついてサンディを引っ張り出されたんじゃないか、と上司に問い詰められます。
まあ、事実でしょうね。
お父さんの葬式にも駆けつけてくれて、キャリーの子供、フラニーをあやしたり、片づけを手伝ったり。いい感じです。
「二人で仕事を辞めて静かに暮らそう」と言うのはクイーンの願い。彼は元々この仕事を辞めたがってましたしね。
キャリーの不安材料は自分の病気。
お父さんの結婚生活がうまくいかなかったのを見ているだけに、自分もうまくいかないだろうと思い込んでます。
が、両親の失敗は父親の病気のせいではなかったことを知って電話を入れるキャリー。
が、もうクイーンは次の仕事に旅立ってました。
はっきりしないキャリーを諦めてしまったのでしょうね。諦めが早すぎるよ、クイーン(苦笑)
でも…。
もしあの時クイーンがキャリーの帰りを待っていて、約束通り仕事を辞めて静かな生活を始めたとしたら…。
キャリーは大人しく主婦になれるのかしら。
子育てだって不安だったのに。
それよりも何よりも仕事を愛していたキャリーがあの仕事を捨てられるとは思いません。
まあ、結局結ばれなかったので、想像の域ですけどね。