バイオの故里から

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植物融合細胞におけるストレスの発現とその調節

2007年08月16日 | 植物&農業
研究者 久保 康児  永安 義浩  宮崎 智也
 所属: 八江農芸(株)育種農場

報告概要 細胞質雄性不稔(CMS)導入個体の育成を目的とした非対称細胞融合法及び培養系の改善を検討した。植物種はニンジンの細胞質雄性不稔系統と可稔系統を用い,細胞融合には電気融合法を用いた。プロトプラストの核の不活性化には軟X線を用い,300Gy以上で体細胞胚形成は見られなかった(図1)。細胞質の不活性化にはヨードアセトアミド(IOA)を用い,5mM IOA,4分以上の処理で体細胞胚形成は見られなくなった(図2)。融合細胞の培養は修正MS(400 mg/l NH4NO3)液体培地で10%前後の体細胞胚形成率が得られた。しかも,融合細胞からカルスを経由することなく,直接体細胞胚を形成する培養系を得ることができた。軟X線とIOA処理したプロトプラストも各々培養したが,数日で細胞が壊死した。最終的に,再生した個体117株を栽培したところ,54個体が開花した。CMSの表現形質であるpetaloid-type株は22個体,brown anther-type株が24個体,normal-type株が8個体であった(図3)。 J-Store >> 研究報告コード R013000103

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