バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

微生物によるヒポキサンチンの製造方法

2005年12月27日 | 菌類 細菌
最近は市場でお目にかかることが少なくなった核酸系調味料イノシン酸の3つの骨格の一つ、塩基成分が「ヒポキサンチン」よりなる。
 この塩基に五炭糖・リボースが結合したものは「イノシン」で、これに5-炭素の位置に燐酸が結合して呈味成分プリンヌクレオチド「イノシン酸」を構成する。ヤマサ醤油の国中明博士が坂口謹一郎博士との実験経過から生まれ、当時は「鰹節の味」として第二の味化学成分として食卓に定着した。グルタミン酸ナトリウムとの相乗効果も国中博士のグループが見つけて複合調味料「ハイミー」「イの一番」「ミタス」などの製品のヒットへ繋がっている。

出願番号 : 特許出願2004-153395 出願日 : 2004年5月24日
公開番号 : 特許公開2005-333814 公開日 : 2005年12月8日
出願人 : イーグル工業株式会社 発明者 : 河端 將

発明の名称 : ヒポキサンチンの製造方法

【課題】シュードモナス属以外の属に属する新規な微生物を用いてヒポキサンチンを効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】ヒポキサンチンを生成せしめる能力を有するバチルス属に属する微生物、好ましくはバチルス sp. 206-4B(FERM P-20005)を、アデニン添加培地、好ましくはpHを6~8に調整したアデニン添加最少培地において培養することによりヒポキサンチンを生成蓄積せしめ、これを採取する。この方法により、旨味成分として用いられているイノシン、イノシン酸の前駆物質であるヒポキサンチンを効率よくかつ廉価に製造することができる。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。