昨日（26日）は何がびっくりしたって、午後は民放3局まで揃って酒井法子被告の初公判速報。すごかったですね。午後の深い時間まで出先でチラ見だったのですが、チャンネル変えても変えてものりピー。どんだけ大物の、どんな大事件なんだか。8月に夫君逮捕とご本人失跡で事件化した頃ここでちょっと触れたような記憶もありますが、あるいは酒井さんって、月河が抱いていた“アイドル冬の時代に突き抜けあぐねて、歌からドラマ重心移行でどうにかサバイブしてきた人”というイメージより、ずっと広く世間に興味持たれてる芸能人だったのかな。こりゃまたお見それしました。
ドラマの酒井さんも『聖者の行進』か何か、助演でちょっと見た程度なのでもちろんさほどの熱いシンパシーなんかは無いのですが、お子さんのある女性だし静かに更生してくれればそれでいいですけどね。無理して芸能界に復帰しなくても、それこそさ、お為ごかしに思いっきり目をつぶって、介護ヘルパーだっていいじゃないですか。
「のりピーに介護してもらえるなら」と、ボケたふりした健常人が札束持って施設に殺到し、経営の苦しい介護事業が何社も救われるかもしれない。刺青のあるヘルパーなら、軽く後追いになるけど、今年トレンドですぜ。
以前日テレの『ザ・ワイド』で、コメンテーター席の市川森一さんが、確か田代まさしさんの何回めかのときだったと思うのですが、「覚せい剤で捕まった芸能人で、完全にクスリから手を切って更生できたのは、ボクが知る限り美川憲一クンだけ（それほど覚せい剤の依存性、再犯性は高い）」と断言していた記憶も。
……まあ『快獣ブースカ』の脚本家さんにこんなジャンルで、そんなに自信たっぷりに断言される筋合いもないわいという気もしたものですが、それはともかく、酒井さんの公判証言「吸引するとすっきりして疲れが取れた」にもあるように、一度味わった快感は忘れられないものなのだろうし、顔と名前の知れた人が一度客になると、服役後でも“そろそろ欲しいだろう、味知ってるからカネに糸目つけないだろう”と狙って寄って来る“業者”も絶えないことでしょう。
芸能人、有名知名人が違法薬物容疑で逮捕立件されるたび、スポーツ紙や夕刊紙、芸能誌で「芸能界の“ドラッグ人脈”イモヅル式摘発だ」「次にパクられるのは誰だ彼だ」と、逮捕された人と同じ所属事務所だとか共演歴がある、或いはプライベートでよくつるんでいると目される人の名前がイニシャルで匂わされたりしますが、いわゆる“一網打尽”になったことは結局一度もありませんね。
よく言われるように、“逮捕されたら、業界を根底から揺るがすくらい影響甚大”な人には、しっかりバックがついているのかもしれないし、もうひとつは、業界は業界でも“薬物業界”のほうで、カネ離れがよく弱み（＝名前が公けになると困る）があるからクチの固い“上客”をごっそり失わないために、それなりのセーフティネットを張っているのでしょうね。
逮捕されたご本人にしても、うっかり同業者や共演者を“売る”ようなことを取調べで吐いたら、釈放後の復帰の道が閉ざされる怖れもありますしね。
そう言えば、酒井さん夫君逮捕で事件が表面化した頃だったか、アナログ放送のラジオ音声で聴いてたので顔も名前もわからないのですが、和田アキ子さんの日曜昼の番組の賑やかし役芸人さんが「ボクらみたいな駆け出しでも、居酒屋で飲んでると見ず知らずの人が“○○（コンビ名）の△△ちゃんやろ、最近よう（テレビ）出とるなあ、頑張りや”と気さくに声かけてくれて、ボクらもファンの人にそう言われると嬉しいから“ありがとうございます、頑張ります”って挨拶返すじゃないですか、そしたらそのついでみたいに“この強壮剤よう効くで、そらもうシャキーッなるから、だまされた思って一本飲んでみ”ってビンとか、サプリみたいの出してきて渡されたりするんですよ」「東京の、外国人が来るようなクラブとかじゃなくても、ボクらみたいなの（＝若手芸人）でも普通にそういうことがある」と一生懸命釈明してたっけ。
ほとんど自分のことのように、暗に“だからのりピーほどのメジャー芸能人なら、行く先々で知らない人から、知らないクスリをいろいろもらって、その中にヤバいのもあっただけで、違法の認識はなかったのかも”と言わんばかり。
…いや、これ、押尾学さんの事件についてのコーナーでのトークだったかな。とにかく芸能界、一見“人を蹴落としてのし上がってナンボ”と思われがちですが、結構“身内盛り上げ、身内庇い”的な空気が濃厚なようです。“人を呪わば穴ふたつ”じゃないけど、回りまわって結局は自分の不利益になるのがみんな怖いのかも。
なんだかんだで相澤秀禎サンミュージック元社長も乗り出してきましたし。
