イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

麦焦がし

2009-07-15 00:53:30 | ニュース

東国原宮崎県知事との会談の件以来にわかに再び表舞台で策動活発となった古賀選対委員長、いや辞意表明したからもう“元”選対委員長と呼ぶべきか、“古賀”何兵衛さんなのか何太郎さんなのか、下の名前、皆さん知ってました?

月河は、知ってるようで知らなかった。何度もニュース音声で小耳にはさんだり、活字媒体で目にしたりはしてきたはずなんですけどね。

古賀“(まこと)”さんだそうです。あんまり名が体をあらわさなさ過ぎるから記憶に残らなかったのかな。それまた失礼な。なんとなく“コガ”って聞くと脊髄反射で“マサオ”って連想しちゃうんですよ。小中学坊主の頃、毎年大晦日の輝く日本レコード大賞で聞く名前だったもんでね。昭和歌謡曲の巨匠、古賀政男さんも故人となられて久しいですが。

1文字の“誠”と言えば新撰組ですけど、古賀さんぐらい新撰組のイメージと距離のある政治家もいないと思いますし。

しかし、フォローで言うわけじゃないけれど、古賀さん、巷間共通認識されるほど“あからさまな悪党ヅラ”でもないように思いますがどうでしょうか。

思うに、あの年を経た深海魚のような冷温な目つき、シワっぽく黒ずんだ眼周りと、とりわけ右の下瞼、目ブクロの辺りのモヤモヤッとかたまったホクロ群の印象が“悪相感”を嵩上げするのではないでしょうか。

顔色全体が血気を感じさせない沈んだ色なだけでなく、眼周りが黒ずんでいるのは病的かつ陰険な、執念深く残忍そうな印象を与えます。右下目ブクロのホクロ(て言うかシミ?)群など、なにやら邪悪な星雲のよう。特撮の悪役だったら、絶対あそこから光線とか、毒物質とかムニョッと発射するね。

と言うより、“古賀氏(コガシ)”って呼び方が、いきなり外道衆(@シンケンジャー)っぽくないですか。アヤカシ“ズルコガシ”とか“ヒネコガシ”とか何とか、三途の川から出てきそうではありませんか。

………関係者が読んでないだろうと思って好き勝手言ってるな。いかんいかん。東京都議選惨敗の責任を「誰かが取らなければならないし、取るならまず自分が」と先手打った今般の辞意、例によって深慮遠謀がちらつかないこともないけど、とりあえず潔かったですね、と無理やりまとめておきましょう。

…外道衆と言えば、細田幹事長なんかもそれっぽいですね。角張り、肉付きの薄いお顔に、メガネが増幅させる目玉感。こちらは直接毒噴いたりする悪役じゃなく、骨のシタリ的な、飄々ときどきいけシャアシャアなキャラですな。

外道衆と言うより、あのガラスっぽい、生身感の少ない眼差し、むしろアリエナイザー(@デカレンジャー)かな。

…いい年した大人が政治のニュースちら見しては国を憂えるでもなく何考えてるんだか。

『夏の秘密』は第7週に入りました。前回ここでこのドラマに触れたとき全12週と書きましたが、13週が正しいですね。828日(金)が最終話となります。総選挙投票日が同30日(日)なら、国会・政局関係での臨時ニュースで放送休止とか時間変更はなくて済むかな。放送中にピロピロ信号音鳴って無粋なテロップで画面が汚れるのも最小限になるといいですが。

中盤の峠越えになる今週は、前半から柴山工作所の借金返済問題をめぐって紀保(山田麻衣子さん)の奔走、秘密のうちにヤミ仕事を引き受けて完済しようとする伊織(瀬川亮さん)、紀保から相談を持ちかけられた龍一(内浦純一さん)との内なる綱引き均衡で、派手な立ち回りや新たな事件こそ起きないけれど、前半最大の山場を迎えています。

「弁護士として(工場の負債問題に)できるだけのことはしてあげるから、その代わりこの問題が解決したら、二度とあの町に足を踏み入れず、あの人たちとも関わらないと約束してくれ」と龍一から協力の条件を提示されて、伊織に犯罪に手を染めさせないためにその通りの約束をした紀保は、声を失う魔法薬を飲んでまで人間になり、恋しい王子に会いに陸上へ上がった人魚姫のよう。陸で一緒に過ごせても、話して思いを伝えることができず、王子が幸せになれば、人魚姫は海の泡になるしかない。

でも「私にとっての事実はあなたが無罪判決を得て自由になって、いまここにこうしている、それがすべてよ」の切り返しは良かったね。ウソごまかしを重ねるよりずっとスマートだし、何より“起こりかけている犯罪行為を未然に防ぎたい、関わった人が犯罪者になるのを見過ごせない”という表現で、龍一を弁護士マインドに目覚めさせたところが、たくまずして上手い。

まことにごもっともな反応と行動しかしていないにもかかわらず、この条件提示で、龍一はだいぶ株が下がりました。

龍一の何がまずいって、要所でいちいち間が悪いんだよね。そもそも婚約のレールに乗っかっているのに出張先で見ず知らずの女性をホテルの部屋に入れてああいう事態を出来させたことからして迂闊極まりないし、伊織の本質を見抜くのも遅ければ、紀保の中の微妙な揺れを察するのも遅い。知的ではあるんだけどカンが悪い。しかも紀保が伊織がらみでアタマ一杯になってるときに限って優しくアプローチしてきたり、「食事に行こう」「今夜は離したくない」。…

紀保の実務アシ杏子(松田沙紀さん)が「断る理由がないから結婚する、それでいいんですか」と龍一釈放後に紀保に問いかけていましたが、紀保と龍一、社会的な釣り合いとは裏腹に、どうもバイオリズムが微妙に違うようでもあります。異性同士惹き合うには、箇条書きにできないサムシングが必要だし、“どんな経緯にせよ他の女性を孕ませ、女性はお腹の子ごと自殺した”という、法律では割り切れない事実が、そろそじわじわと冷たい臭気を放ってきました。

コメント
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