山形の過去、現在、未来

写真入りで山形の歴史、建物、風景を紹介し、併せて社会への提言も行う

えっ!これが「紅の蔵」?

2010-02-12 06:55:09 | 建物
 蕎麦屋さんに置いてある小さな観光案内誌を手にしたら少々驚いた。
 表紙と内部の2ページには「お色直し」された山形市立第一小学校の旧校舎の写真が大きく掲載され、どちらにも山形まるごと館の文字が記されている。※写真はその冊子の2ページの部分
 えっ!「山形まるごと館」とは旧紅花豪商屋敷を改装して昨年12月にオープンした商業的観光施設紅の蔵のことのはずなのに、なんで一小の旧校舎の写真にこの名称が付記されているのか、誰しも不思議に思うことであろう。
 でも、この冊子の中味を読んでみて納得した。
 当ブログの少し前の記事(2月3日付け)でも述べたように改装以前(数年前)のその旧紅花豪商屋敷は現在の2倍余の広さがあり、土蔵もさらに3~4棟もあったのだから、以前の状態(※注)のまま活用していたなら、もっと「中味を濃く山形を紹介できた」はずなのだが、現在の縮小されたスペースと建物の数だけでは観光客に豊富に「山形」を体感してもらい紹介するには施設としての規模が小さ過ぎ、「山形まるごと館」の名が名前負けしていると揶揄されても仕方がない。
[※注:屋敷の縮小は屋敷を分断する市道の新設が契機であったように思えるが、その新道路建設の意図はわからない。「紅の蔵」駐車場確保のためであったとも思われない。]
 半分以下に縮小された豪商屋敷に「まるごと館」の名称を与えることには無理があった。
 それなら保存のため改修工事がなされ、利活用が検討されている一小旧校舎にこそ「山形まるごと館」の機能を持たせ、その名を付与した方が適当だったのではないか。
 この冊子『素晴らしい山形』はそれを訴えようとしているように思えてならない。
 その旧校舎を運営・管理する事業者が先日選定された。むろんこの冊子で提案されているのと同じ運営内容になるとは思われないが、できるだけ「山形」を各方面にわたり紹介できる施設になってほしいものである。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする