またまた関連性が不可解な写真が並んでいる。
昨日の韓国大統領選挙で前ソウル市長の李明博(イ・ミョンバク)氏が当選した。 これほど重要な国政選挙まで日曜日でなく平日に実施するというのも韓国が実質的に世界で最も熱烈なキリスト教国家であることを物語っているが、それはともかくとして李明博氏がただの“保守”政治家でないことは写真にあるような清流の復原を実現したことでも分かる。
「左上」の写真の高速道路の下には普通の道路が、そしてその下にはドブ川の清渓川が流れているのを、高速道路とその下の普通道路を撤去して清渓川を露顕させるとともに清流として市民の散策に供するという大胆な政策を市長時代に実施した。
もし彼が平凡な保守政治家なら経済発展の基幹インフラともいうべき高速道路や幹線道路を撤去するという発想はもち得ないのが普通だが(日本では“革新”政治家でさえ道路造りには肯定的)、李氏はそうではない。彼は併せてソウル市内の交通体系の大胆な組み換えにも着手し、公共交通機関の整備にも努力している。
ソウル市が単に巨大な近代都市であるだけでなく、歴史と文化、自然環境をも重視する大都市として国際的評価を高めることが李氏の夢であったようだ。
さて、山形でソウルのような大胆な街づくり政策をやるとしたら千年以上の眠りの中にいる伝説上の美女阿古耶姫(※注)から懇願があるであろう。
(※注ー千歳山の松の精である青年との悲恋物語り)
彼女の“墓”は右の写真上下の千歳山の麓の寺にあるが、彼女の寝言によれば、昼夜を問わず凄まじい騒音と排ガスにより安眠を妨げられることが多いらしい。
とにかく永遠の安眠を得ることが彼女の夢なのである。それには山麓の国道を別の場所に移動させた上で山形市の交通体系を大幅にクルマ社会からの脱却を図る必要がある。むろん確かに容易な事業ではない。それでもこれがもし実現すれば山形市は文字通り“環境先進都市”として名声を高めていくことであろう。
※写真「左上」清渓川復原以前のクルマ通行優先時 「左下」復元完成予想図(実現の写真は関連ホームページ←クリック) 写真「右上」現在の千歳山と国道13号
「右下」田畑と果樹園が広がる時代の千歳山の山麓の風景(約30年前)