１０月５日

隼人と『ゲオ』のランチを食す。
なにしろCDレンタルに中古CD・古本の販売で名の知れた『ゲオ』のランチ、それ相応の覚悟がいる。
30分180円で以後15分ごとに100円が加算されていくシステム。ドリンクフリー、当然併用しているマンガ喫茶のマンガ本も読める。メニューを見ずにランチを注文、後からメニューを見ていると『シェフのお勧め』なんぞの文字が躍っている・・・シェフおるんや。
見事なくらいに普通のランチが出てくる。おろしハンバーグに申し訳程度のスパゲッティ、それにサラダ。しかしご飯の量の多さにギブアップして終了する。
入店時間から27分で退場、ランチ400円とテーブルチャージ30分以内で180円の計580円。
人と話しながらの食事には当然不向き、されども週間プロレスやゴングなどを読みながら一人で過ごす食事になら意外と重宝するかな・・・。

午後３時過ぎに里恵がワイン片手に姿を見せる。そんワインをパソコンとにらめっこだった甚ちゃんに差し出す・・・甚ちゃんの内定決定のお祝い？
里恵はワインをエサにパソコンの前から引き剥がした甚ちゃん相手に漢字の勉強を始める。聞けば隼人と里恵の間で近々漢字対決があるそうな。

里恵はほとんどボランティアでウチの塾とかかずらわってくれている。あの頃の匂いを嗅ぎながら・・・。
しかし現実問題として、あの頃の匂いをプンプンさせて勉強している奴が果たしてどれくらいいるだろうか。この問いかけは主宰者である俺にとってははなはだ痛い問いかけなのだが・・・。
しかし今のウチの塾がどうあれ、里恵には本当に感謝している。最初のきっかけは里恵の居場所探しの意味合いもあったのだが、いつのまにかウチの塾の不可欠なパーツとなった。受験生にいいとこ見せなくっちゃ！とでも考えたのか？　来るべき漢字検定試験二級合格！を塾内で盛大にアナウンス。多分あれは、単にいいところではなく、試験に立ち向かう際の姿勢めいたもの・・・あの時代に塾を支配していた・・・そんな匂いを塾生に嗅がせたかったんだろう・・・私たちは昔、こうやって勉強してきたよって。
今年の夏に二級の試験に合格しても里恵の勢いは止まらない。再び塾内に響き渡った進軍ラッパ・・・漢字対決。
新たなるイベントを引っさげて、里恵は隼人と対峙する。
果たして隼人に里恵の熱さが伝わるのだろうか・・・。