らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

熊取だんじり祭り

2020-10-10 | 地元紹介

いつもの年なら、今日と明日は「熊取だんじり祭り」です。
熊取のだんじり祭りは五穀豊穣を祈願し、豊作に感謝する、長い歴史と伝統をもつ由緒ある行事(神事)ですが、生憎、今年は新型コロナウイルスの為、中止となりました。
そこで今日は熊取のだんじり祭りについてご紹介します。

「熊取だんじり祭り」
熊取のだんじり祭りは、いつから曳き出されるようになったのかは明らかではありませんが、1841年(天保12年)には五門、小垣内、宮村(現 大宮)、大久保、小谷、七山、和田、朝代の各地区に計8台の だんじりがあったことから、180年ほどの歴史をもつ由緒ある行事(神事)だと言われています。
現在は、熊取町には11台のだんじりがあって、10月の祭りの日には、それぞれが勇姿を競い合います。

だんじり祭りは土曜日と日曜日の2日間にわたって行われます。
土曜日は宮入りと言って11台のだんじりが大森神社で豊作祈願の祈祷を受け、日曜日にはだんじりを町中で曳き回し、熊取駅前を中心にパレードが行われます。

・2010年のだんじり祭りの「やりまわし」です


だんじり祭りでは、鳴り物と呼ばれる笛や太鼓による「だんじり囃子」が奏でられ、屋根の上では大工方(だいくがた)がだんじり囃子にあわせて軽妙な舞を踊ります。

だんじり祭りの一番の見所は、スピードを落とさずに曲がり角をきれいに疾走する「遣り回し(やりまわし)」です。
遣り回しでは、「前てこ」と「後てこ」がぴったりと息を合わせて勢いよく曲がります。
全力で走りながら約4tものだんじりを直角に疾走させる遣り回しでは、曳行の技量に加えて役割分担とチームワークが最も重要となります。

また、夜にはだんじりに提灯が灯され、暗闇の中でだんじりがゆっくりと進みます。
その様子は、昼の豪壮さとうってかわった優雅な風景です。

・夜のだんじりです。


今年は新型コロナウイルスのために、全国各地の伝統的な行事が中止となっているようです。
このような淋しく残念な年は今年限りにしてもらい、来年には、新型コロナウイルスの終息に目処が立ち、昨年までのような賑わいのある伝統行事に戻ることを切に望みたいと思います。


手をこまねく

2020-10-08 | 雑学

皆さんは「手をこまねく」という慣用句の意味をご存じだと思います。
先月、文化庁の令和元年度の「国語に関する世論調査」の結果が発表されましたが、それによると、45%以上の人がこの慣用句の意味を誤解していました。
そこで今日はこの慣用句について、「国語に関する世論調査」の結果からご紹介したいと思います。

「慣用句の意味を尋ねる」
世論調査の質問では「手をこまねいて待っていた」という例文を挙げて、その意味について次の(ア)から(オ)のうち、どれだと思うかを尋ねたところ、結果は下記の通りでした。
(ア)何もせずに傍観している・・・・・・・・・・40.1%
(イ)準備して待ち構える・・・・・・・・・・・・45.6%
(ウ)(ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・2.9%
(エ)(ア)、(イ)とは全く別の意味 ・・・・・2.0%
(オ)分からない・・・・・・・・・・・・・・・・9.4%

「全体の結果」
「手をこまねいて待っていた」の本来の意味は(ア)の「何もせずに傍観している」です。
調査結果の全体では、本来の意味ではない(イ)の「準備して待ち構える」と回答した人の割合が45.6%となって、本来の意味である(ア)の40.1%を上回っています。
 
「年代別の結果」
これを年代別に見ると、40代から上の年代では(ア)と(イ)の割合が接近していますが、30代以下の年代では本来の意味ではない(イ)の割合が高く、(ア)との間に10ポイント以上の差がついていました。
特に16~19歳の若年層では、40ポイント以上の開きがありました。

「手をこまねく」の「こまねく」は、「拱(こまぬ)く」から訛ったもので、「拱く」の意味は、左右の手を胸の前で組み合わせること。腕を組むことなのです。
そこから転じて何もしないで見ている。傍観する。と言う意味になります。

「広辞苑」
「手を拱(こまぬ)く」を広辞苑で調べてみたところ、
①腕組みをする。また、考え込む。
②手出しをせず、傍観している。「手をこまねく」とも。
と説明していました。

辞書が示すように「手をこまねく」の本来の意味は(ア)の「何もせずに傍観している」ことです。

「推測される誤解の理由」
「準備して待ち構える」という意味で使われることが多くなっている理由としては、「こまぬく」が音変化によって「こまねく」と使われるようになり、「まねく」の部分が「招く」と同じ音になることから、「手招きする」というようなイメージで捉えられてしまうためといったことが考えられるということです。
「手をこまねいて待っていた。」という文を「(早く来いと)手招きするような気持ちで待ち構えていた。」などと読む人が増えているのかもしれません。

この慣用句は日常会話においても使用することがあると思います。
間違えて使用しないように気を付けたいものですね。


知者は水を楽しみ 仁者は山を楽しむ

2020-10-06 | 雑学

「知者は水を楽しみ 仁者(じんしゃ)は山を楽しむ」という言葉があります。
これは論語の一節で、
原文は「子曰、知者樂水、仁者樂山、知者動、仁者静、知者樂、仁者壽」で、
読みは「子(し)曰く(いわ)く、知者(ちしゃ)は水を楽しみ、仁者(じんしゃ)は山を楽しむ。知者は動き、仁者は静かなり。知者は楽しみ、仁者は寿(いのちなが)し」です。

意訳
孔子(紀元前551~紀元前479年)が言いました。
「知者と仁者を水と山に例えてみるならば、知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむと云える。
知者の動きは流れて止まぬ水の如きものであり、仁者の静かなることはどっしりとした山の如きものである。
知者は変化を好んで楽しみが尽きることがない。
仁者は常にゆったりとしてあくせくしないから、長生きである」
と言う意味です。

解説
・知者・・・智者と同じ。物事の本質を見ぬき、道理に達した人。
・仁者 ・・・仁の道をきわめた人。仁徳をそなえた人。
・寿・・・・ 「いのちながし」と読むみます。長命である。長生きである。



「盆栽」
論語の言葉と盆栽? どのような関係があるの?
直接関係ないように思えますが、実は、中国の盆景が日本に伝わって盆栽として発展したということなのです。
調べてみると、盆栽の起源は中国と言われており、 少なくとも2500年前には、既に樹を鉢に植えて育てる趣味があったと言われており、 それは中国の呼び名で「盆景」と言います。

冒頭の論語「知者は水を楽しみ 仁者(じんしゃ)は山を楽しむ」は前述したように、古代から知者も仁者も自然の山水を楽しんでおり、木々が生い茂る深山幽谷(しんざんゆうこく)の景色を手元に置いて楽しみたいと願い、そこから生まれたのが中国の盆景です。
このことは、唐代の壁画にお盆のような容器に植えられた花や木を持った人物像が描かれていることから裏づけられるようです。
この盆景が平安時代には日本に伝わり、「自然の成長を抑制し、あるいは助長して異常な発育状態に導く」という日本独特の植栽技術を生み出し、盆栽として独自の発展を遂げたということです。

その盆栽、今や愛好家は世界に広がり、「BONSAI」は世界共通語となっています。
諺集を眺めていて、論語の一節と盆栽には、意外なつながりがあったと感じたので取り上げてみました。


ビールの起源

2020-10-04 | 雑学

10月からビールの税率が変わりました。
この税率改正は2018年の酒税法改正により、今年10月から施行されるものです。
今回の改正を一言で言えば、「ビール」と「日本酒」は減税に、一方で「第3のビール」、「ワイン」は増税になります。
この後も酒税の改定は、3年ごとに行われ、2026年10月にはビール系は54.25円に統一される予定です。

ところで、ビールは世界中で飲まれていますが、そもそも起源はいつ頃なのでしょうか?
今日はビールの起源について調べてみました。



「ビールの起源」
ビールの歴史は紀元前4000年以上前に遡ります。
メソポタミアで人類が農耕生活をはじめた頃、放置してあった麦の粥に酵母が入り込み、自然に発酵したのが起源とされています。
数百年後、その飲み物はビールとなり、自宅で女性が造り、好んで飲まれるようになりました。

また、紀元前3000年頃のエジプトでもビールは人々の間で広く飲用されていました。
肥沃なナイル河畔で収穫される大麦を原料につくられたのです。
その後の時代でもビールは、アッカド・アッシリア・バビロニアなどの古い文明遺跡から、製造・飲用の事実が明らかになり、重要な飲み物として広まっていったようです。
 
紀元前1700年代半ばに制定された初めての成文法『ハムラビ法典』にもビールにかかわる法律が制定されています。
この頃には各所に醸造所が建設され、今日のビアホールにあたる店も出現していたようで、その取り締まり規則、罰則などが公布されました。
例えばビールを水で薄めた者は、水の中に投げ込まれるという罰を設けたり、ビアホールで謀叛の密議などをしているのを知った店の主人はすぐに届け出ないと同罪に処す、といったものです。

いずれにしても、古代人の生活においてビールは神の恵みである神聖な飲み物であったことに変わりはありません。
強烈な陽光の下で働く農民や労働者にとっても、一杯のビールは渇きを癒し、健康を感謝し、明日のエネルギーを蓄える役割を果たしていたのかもしれません。
太古の時代から現在に至るまで、ビールは労働者にとって切り離せない飲み物だったようですね。


中秋の名月

2020-10-02 | 季節

昨日の10月1日は旧暦8月15日で「中秋」、そして昨夜の月は「中秋の名月」でした。
「中秋の名月」は必ずしも満月とは限りません。
昨日も月齢14.7日で、満月ではありませんでした。
理由は、月の満ち欠けのサイクルが、ピッタリ1か月ではないことなどから、年によって多少ズレるのです。
今日は中秋の名月について調べました。

先ず、「ちゅうしゅう」には「中秋」と「仲秋」がありますので、その違いについてご説明します。
・「仲秋」
 人偏のある「仲」とは中国の呼び方で、3カ月ごとの季節のうち、中の月をさして使用されます。  
 即ち、各季節の初めの月は「孟(もう)」、中の月は「仲(ちゅう)」、末の月を「季(き)」と呼びます。
 そして、秋は、旧暦で7月、8月、9月を指していることから、旧暦の8月の1か月は秋の中の月で「仲秋」となります。
      
・「中秋」
 一方「中秋」とは、「仲秋」の中心の日、即ち、旧暦8月15日を指して使用されるもので、15日、1日だけの呼び方です。

・中秋の名月(ネットより)


続いて、「仲秋の名月」と「中秋の名月」の違いについてです。
・「仲秋の名月」
 「仲秋の名月」とは、旧暦8月の満月を指して使用される表現です。
 今年は10月2日の午前6時5分ごろが満月であることから、この月が「仲秋の名月」になります。
 残念ながら、今年の日本の「仲秋の名月」は、既に西に沈んでいることから見ることができません。

・「中秋の名月」
 「中秋の名月」とは、旧暦8月15日の「月」であることから、昨日の10月1日の「お月さま」になります。
 但し、この「お月さま」は月齢14.7日で、ほぼ満月と同じように見えますが、厳密には満月には少し早い月となります。

このように、今年は10月1日が「中秋の名月」、翌2日の午前6時5分ごろが満月となる「仲秋の名月」であり、中秋の名月と満月の日付が1日ずれています。
今年のように、中秋の名月と満月の日付がずれることは、しばしば起こります。
詳しくは、国立天文台暦計算室ウェブサイトの「名月必ずしも満月ならず」をご参照ください。(国立天文台より)