いつもの年なら、今日と明日は「熊取だんじり祭り」です。
熊取のだんじり祭りは五穀豊穣を祈願し、豊作に感謝する、長い歴史と伝統をもつ由緒ある行事(神事)ですが、生憎、今年は新型コロナウイルスの為、中止となりました。
そこで今日は熊取のだんじり祭りについてご紹介します。
「熊取だんじり祭り」
熊取のだんじり祭りは、いつから曳き出されるようになったのかは明らかではありませんが、1841年(天保12年)には五門、小垣内、宮村(現 大宮)、大久保、小谷、七山、和田、朝代の各地区に計8台の だんじりがあったことから、180年ほどの歴史をもつ由緒ある行事(神事)だと言われています。
現在は、熊取町には11台のだんじりがあって、10月の祭りの日には、それぞれが勇姿を競い合います。
だんじり祭りは土曜日と日曜日の2日間にわたって行われます。
土曜日は宮入りと言って11台のだんじりが大森神社で豊作祈願の祈祷を受け、日曜日にはだんじりを町中で曳き回し、熊取駅前を中心にパレードが行われます。
・2010年のだんじり祭りの「やりまわし」です
だんじり祭りでは、鳴り物と呼ばれる笛や太鼓による「だんじり囃子」が奏でられ、屋根の上では大工方(だいくがた)がだんじり囃子にあわせて軽妙な舞を踊ります。
だんじり祭りの一番の見所は、スピードを落とさずに曲がり角をきれいに疾走する「遣り回し(やりまわし)」です。
遣り回しでは、「前てこ」と「後てこ」がぴったりと息を合わせて勢いよく曲がります。
全力で走りながら約4tものだんじりを直角に疾走させる遣り回しでは、曳行の技量に加えて役割分担とチームワークが最も重要となります。
また、夜にはだんじりに提灯が灯され、暗闇の中でだんじりがゆっくりと進みます。
その様子は、昼の豪壮さとうってかわった優雅な風景です。
・夜のだんじりです。
今年は新型コロナウイルスのために、全国各地の伝統的な行事が中止となっているようです。
このような淋しく残念な年は今年限りにしてもらい、来年には、新型コロナウイルスの終息に目処が立ち、昨年までのような賑わいのある伝統行事に戻ることを切に望みたいと思います。