一昨日は中秋の名月でした。
今年は8年ぶりに満月と同じ日になったことから、ほぼ真ん丸いお月さまが眺められたことと思います。
大阪南部の熊取では、夕方から夜半にかけて厚い雲に覆われていたため眺めることができませんでした。
そして、今日は「立待月(たちまちづき)」です。
立待月は十六夜月の翌日、旧暦17日に見る月で、その名の由来は、夕方、月の出を「今か今かと立って待つうちに月が出る」からと言われる月です。
他にも月の満ち欠けの呼び名があるので下記にご紹介します。
「中秋と仲秋の違い」
ところで、「中秋の名月」の「中秋」は「中」を使用した「中秋」と書きますが、人偏の付く「仲秋」という言葉もあります。
その違いをご存じでしょうか?
人偏が付く「仲秋」の「仲」は中国の呼び方で、3カ月ごとの季節のうち、中の月をさして使われます。
各季節の初めの月は「孟(もう)」を使用し、中の月は「仲(ちゅう)」を、そして末の月を「季(き)」を使用して表します。
そして、秋とは、旧暦で7月、8月、9月を言うことから、旧暦の8月は秋の中の月であることから「仲秋」となり、旧暦8月の異称として使用されます。
これに対して、「中」を使用した「中秋」は、「仲秋(旧暦8月)」の中心の日、即ち旧暦8月15日を指して「中秋」と呼ばれます。
従って、人偏のない「中秋」は旧暦の8月15日だけであり、15日以外の旧暦8月は人偏のある「仲秋」となります。
・一昨日の中秋の名月で、8年ぶりの満月と重なりました。(ネットより)
「お月様の満ち欠けと呼び名(月の名前)」
中秋の名月は旧暦8月15日の十五夜のことですが、満ち欠けするお月様にはもう少し風情のある名前がついているのでご紹介します。
「月の呼び名」
・新月(しんげつ)旧暦1日(月齢0)
朔のこと。月が見えない時期のため、昔は三日月から逆に遡って、朔の日付を求めました。新月の呼び名は英語の「New Moon」からです。
・繊月(せんげつ)旧暦2日(月齢1)
二日月(ふつかづき)とも言います。日没後1時間前後のまだ明るい空に、繊維の様に細い月が見えることから。
・三日月(みかづき)旧暦3日(月齢2)
通常、新月後最初に出る月であったので、「朏(みかづき・ひ)」という文字で表されることもあります。
三日月には異称が多く、初月(ういづき)・若月(わかづき)・眉月(まゆづき)など多数あります。
・上弦の月(じょうげんのつき)旧暦7日(月齢6)
夕方西の空に見え、西側が明るく輝いている。夕方の空にかかる姿を弓の形になぞらえると、弦を張った側が上に見えることから。
・十日夜の月(とおかんやのつき)旧暦10日(月齢9)
上弦の月より幾分ふくらんだ月。旧暦の十月の十日には、「十日夜」と呼ばれる行事があり、観月の慣習もありました。
・十三夜月(じゅうさんやづき)旧暦13日(月齢12)
古来、満月に次いで美しい月とされたらしく、月見の宴などが行われていたようです。
・小望月(こもちづき)旧暦14日(月齢13)
満月(望月)の前夜。幾望(きぼう)ともいう。幾は「近い」の意味だそうです。
・満月(まんげつ)旧暦15日(月齢14)
異称として、望月(もちづき)・十五夜(じゅうごや)などがある。満月も英語の「Full Moon」から。
・月の満ち欠けと月齢(ネットより)
・十六夜(いざよい)旧暦16日(月齢15)
「いざよい」はためらうという意味の「いさよう」からで、望月より月の出が遅れるのでそれを「月の出をためらう月」と考えたのかも。
他に、既望(きぼう)不知夜月(いざよいづき)などともいい、既望は望月を過ぎた月、不知夜月は一晩中月が出ているので「夜を知らない」の意から。
・立待月(たちまちづき)旧暦17日(月齢16)
夕方、月の出を「今か今かと立って待つうちに月が出る」と言われる月。
・居待月(いまちづき)旧暦18日(月齢17)
居は「座る」の意味で、立って待つには長すぎるので「座って月の出を待つ月」。
・寝待月(ねまちづき)旧暦19日頃 (月齢18)
別名、臥待月(ふしまちづき)。いずれにしても横になって待たないとならないくらい月の出が遅い。
・更待月(ふけまちづき)旧暦20日(月齢19)
夜更けに昇るのでこの名前となりました。だいたい午後10時頃に月の出となる。
・下弦の月(かげんのつき)旧暦23日(月齢22)
月を弓に見立てての名前。古くは二十三夜講などの風習があったそうです。
・有明月(ありあけづき)旧暦26日(月齢25)
夜明けの空(有明の空)に昇る月。古くは二十六夜講などの風習があったそうです。
・三十日月(みそかづき)旧暦30日頃(月齢29)
30日なので「みそか」。月末を「晦日(みそか)」というのはこのため。
ちなみに「つごもり」は「つきこもり」が転じたもので、月が姿を見せないのでこう呼ばれた。
その昔、 “月待ち” という、ある特定の月齢の月が昇るのを、多くの人々が集まって待つ風習がありました。
江戸時代には二十三夜(下弦の月)が出るのをみんなで食事をしながら待ち、月の出とともに願をかける “月待信仰” があったということです。
月に「願い」をかけるのは、昔も今も同じようですね。