らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

鴨がネギしょってくる

2017-11-02 | 雑学

私の故郷、岡山県には鴨方(かもがた)と言う町があります。
全国にも「鴨」のつく地名はたくさんあります。
有名な所では京都の下鴨神社のある下鴨本通北大路、鹿児島市には鴨池、香川県多度津町には北鴨、横浜市緑区には鴨居と言う地名もあります。

この「鴨」と言う語は慣用句にもよく使われています。
例えば勝負事で大きく負けた時、「鴨にされた」と言います。
でも何故、大きく負けて、思いきりふんだくられる事を「鴨」に例えるのでしょうか?
そこで調べてみることにしました。

「マージャンでいい鴨にされた」と言えば、大きくふんだくられた、ということです。
また、「鴨がネギをしょって来る」といえば、おあつらえ向きに絶好の相手が来る、好都合なことが重なって、ますます都合がよくなると言う意味です。
このように、「利用しやすい好人物」や「組しやすい相手」である場合、「鴨にする」とか「いい鴨」などと「鴨」が例えに使われる慣用句がたくさんあります。

なぜ「鴨」なのか? 
自然破壊が未だ進んでいなかった昔は、鴨は日本中いたるところに見られた鳥でした。
身近な鳥は生活の中にも入りこんでおり、建築でも敷居に対する上の横木を鴨居と「鴨」が使われ、冒頭にも書いた通り各地に「鴨」の地名があり、更に、物事が落ち着かなくて、不安なことを例えては「鴨の浮き寝」と言ったり、短いものを例えて「鴨の脛』と言うように「鴨」を例えた慣用句もたくさんあります。

鴨の肉は美味しく、数が多くて獲りやすい鳥でした。
肉の美味しい絶好の獲物「鴨」が容易に手に入ることから、「鴨にする」と言う言い方が生れ、そこから転じて、「利用しやすい好人物」や「組しやすい相手」をいうようになりました。

そして「鴨がねぎしょってくる」というのは、鴨料理にはネギがよく合い、おいしい鴨+野菜ですぐに鴨鍋ができるという、自分にとって都合の良い事が二つやってくるという意味から、「おあつらえ向きに絶好の相手が来る」という時にこの表現が使用されるようになりました。

その鴨も、現在では、カモとアヒルを交配させた合鴨という種類の鴨鍋を私たちは食べています。
現在では鴨は数が少なくなったのでしょうね。