らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

ねこばば

2017-11-10 | 時事

先月28日に、2020年の東京オリンピックまで1000日となり、今日現在では987日となりました。
東京オリンピックが決定した4年前のIOC総会を覚えておられると思いますが、あの時の滝川クリステルさんの招致プレゼンテーションは素晴らしかったですね。
流暢なフランス語でスピーチした彼女は、日本の「おもてなし」の精神を説明し、公共交通機関の充実度、街の清潔さ、治安の良さ、ミシュランガイドの星の多さなどに代表される東京の優位性をアピールしました。
爽やかな笑顔を絶やさず、原稿にまったく目を落とすことのない堂々としたスピーチは多くの人の心を動かしたようで、ネットでは「ボクも滝川クリステルさんにおもてなしされたいです!」という男子が急増したということです。

そのおもてなしスピーチの中で一例として次のように紹介していました。
『皆様が何か落し物をしても、きっとそれは戻ってきます。お金の入ったお財布でも。昨年1年間だけでも3000万ドル以上も現金が落し物として警察に届けられました。世界各国の旅行者7万5000人への最新のアンケートでも東京は世界一安全な街とされました。
公共交通機関も世界一しっかりしていて、街中が清潔で、タクシーの運転手さんも世界一親切だと。世界最高峰のレストラン、ミシュランガイドでは星の数が多い東京。それらすべてが未来を感じられる街を彩っています・・・。』

2013年9月の滝川クリステルさんの招致プレゼンテーションです


ところが、最近、拾得物を猫ばばして逮捕されると言う記事を目にすることがたまにあります。
拾った人は出来心だと思いますが、それを持ち帰ると遺失物横領罪になって、1年以下の懲役または10万円以下の罰金に処せらます。
近年、日本人の道徳心が欠如しかかっているのでしょうか?
滝川クリステルさんのスピーチを裏切らないように、日本人の心を取り戻して欲しいものです。

ところで、拾ったものなどをそのまま自分のものにしてしまうことを何故「猫ばば」と言うのでしょうか?
「猫ばば」は「猫糞」と書いて「ねこばば」と読みます。
漢字から分かるように「ばば」とは糞の事を指す幼児語なのです。

「猫ばば」を広辞苑で調べると、(猫が脱糞後、脚で土砂をかけて糞を隠すからいう)悪行を隠して知らん顔をすること。落とし物などを拾ってそのまま自分のものにしてしまうこと。
と説明しています。

辞書が示すように、「猫ばば」とは、猫が糞をした後、足で土をかけて隠してしまうことから、悪い事を隠して知らんふりを決め込む事を言うようになったようです。
また、江戸時代、本所に猫好きの老婆が住んでいて猫女中まで抱えていましたが、これが非常に強欲で、頼まれた届け物をそのまま失敬してしまう癖がありました。
そこで彼女のしたことを「猫婆(ねこばば)」と言うようになった、とする説もあるようですが、一般には前者が有力とされています。

東京オリンピックまで1000日を切りました。
日本を訪れる外国人観光客の皆さまが、安全・安心・親切を実感できるように、私たち一人一人が「お・も・て・な・し」の精神を磨きたいものですね。

コメント (1)
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