6月から電気・ガス料金、はがき、バター、タイヤ、酒・ビールなどが値上がりしました。
日銀の物価上昇2%目標があるとは言え、年金生活者には堪えます。
主な値上がり品目は次の通りです。
・電気・ガス料金・・・大手電力10社と都市ガス大手4社が揃って値上げし、5か月連続、全社値上げとなります。
これは燃料の輸入価格が上昇したための値上げです。
・ハガキの料金・・・52円→62円に引き上げられますが、はがきの値上げは消費増税以外では23年ぶりとなります。
但し、年賀状は値上げしません。
・バターも値上げされます・・・ 森永乳業では、「森永北海道バター」を6月1日出荷分から5円値上げし、明治も「明治北海道バター」など2つの商品を5円値上げします。
例えば、「明治北海道バター」(200グラム)は税別405円→410円に、家庭用バターは1.1%~1.2%の値上げだそうです。
・タイヤも値上げされます・・・ブリヂストンの乗用車向け夏用タイヤの出荷価格がは6月1日から平均6%引き上げられます。
また、住友ゴムも夏向けの乗用車用タイヤを平均6%引き上げするようです。
・酒・ビール類・・・6月1日より酒税法改正の影響により、過度な安売りが出来なくなり、値上げされます。
酒のディスカウント店やスーパーでは10%程度の値上がりが予想されているようです。
これから夏に向かって消費量が増えるビールの値上がりは、酒好きに懐に響きますね。
酒が値上がりするのは酒税法改正によるものです。
今回の新税制での大きな変化といえるのが、ビール類の酒税の一本化です。
ビール党の方はご存知かもしれませんが、現在、ビール類は麦芽の含有量や含まれる原料によってビール・発泡酒・第3のビールと種類が分けられています。
また、種類によって税率も異なり、350ml缶の場合、ビールには77円、発泡酒には46.99円、第3のビールには28円の酒税がかけられています。
この差がそれぞれの種類の価格差の大きな原因となっているのです。
しかし、新税制ではすべての種類の酒税を350mlあたり54.25円に一本化されます。
つまり、ビールでは減税、発泡酒や第3のビールでは増税になるというわけです。
そして、この影響によって販売価格も変わってくるのです。
単純計算すると、例えば現在277円(税込)のビールは、新税制では255円に値下がりしますが、現在167円の発泡酒は175円に値上げとなり、現在128円の第3のビールは155円に値上げされることになります。
今回の酒税法改正は、大手スーパーやディスカウント店の安値攻勢で苦しむ“町の酒屋さん”を救うためであり、採算を度外視するような過度な安売り業者に対して、酒類販売免許の取り消しなどの厳しい処分を規定したのです。
諺に「酒と朝寝は貧乏の近道」があります。
これは、酒に耽(ふけ)り、朝寝をむさぼって家業を怠けていたら、瞬く間に貧乏になること間違いなし、だから酒と朝寝が貧乏になるための最短距離であるということです。
道歌にも「少しずつ杯につぐ酒なれど家も田畑もついに傾く」と歌っています。
今回の値上げでは家が傾いたり貧乏になったりすることはないでしょうが、上戸(じょうご)党には懐に響く値上げとなりそうですね。