最近では余り聞きませんが、関西の方言に「すかたん」という言葉があります。
漫才師の中田ダイマル・ラケットや夢路いとし・こいし、ミヤコ蝶々などの芸人さんが活躍していた頃にはよく聞いたものです。
今日はこの方言について調べました。
「すかたん」は古い大阪言葉で、江戸時代から使われているのだそうです。
「すかたん」の「すか」は「はずれ」、「たん」は「たれ」で、つまり、「すかたん」とは、当てが外れること、騙されること、間違いや見当違いを意味し、大阪では「間抜け」に取って代わった言葉のようです。
使用例としては、
・「何スカタンばっかりやってんねん!」
・自嘲しながら「ああ、今度はすかたんやったな」(うまくいかなかったな)とか、
・怒りながら「こんなすかたんな話、あらへんで」(こんな馬鹿な話、ないですよ)
・相手に向って「すかたん!」(この「脳無し」とか「ばか者」という意味。)と言うと、悪態、つまり人をののしる悪口になります。
私が独身の頃は「おまえはすかたん社員か?」と罵声を浴びせる先輩もいました。
この場合は、能力の無い社員、期待外れの社員、月給泥棒などの意味になり、「あいつはほんまに、すかたん社員やで」(あの男は本当に無能な社員だよ)というふうに使われていました。
芸人さんがこの言葉を使用するのは、お笑いで済みますが、会社の上司に言われると、その人は相当とショックを受けると思います。
現在で言うところの、「パワハラ」に当たるのかな?